今週の第1位は『日経ビジネス』・・・小よく大を制す

日経ビジネス ... 小よく大を制す
週刊エコノミスト ... 実家の後始末
週刊ダイヤモンド ... 選挙の経済学
週刊東洋経済 ... いま、買うべき株と投信

 今週の経済誌は低調でした。丁度、エアポケットに入った感じです。年末にかけて進行が押せ押せになってしまう雑誌の特徴かもしれませんが、ピンと来ないものが多かったですね。そんななかで、技あり的な企画を組んだのが『日経ビジネス』です。別に特集タイトルが「小よく大を制す」だったからではありませんが、ま、小技が効いた特集と言えるでしょう。特集のタイトル同様に小さいけれど大企業に負けない実績を残している企業に焦点を当て、そのキーポイントを軸に解説しています。これが今週の1位です。
 次に取りあげるのは『週刊エコノミスト』です。年末年始も迫ってきたこの時期、実家に帰るタイミングもあるだろうということで、「実家の後始末」をテーマに特集を組んでいます。軽いようで、実際にその立場にある人にとっては、結構重いテーマですね。
 選挙の問題は経済誌が特集しても売れないということですが、それでも『週刊ダイヤモンド』が「選挙」の特集を組みました。なぜ解散したのかという背景から、選挙後の株価まで、あまりまとまってはいないと感じさせる特集です。
『週刊東洋経済』も株と投信というあまりこの時期にピンと来ない特集を組みました。巻頭で組んでいる「ソーラーバブル崩壊」の小特集の方が面白かったですね。

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第1位
■ 日経ビジネス■ <<< 小さい会社が勝つための要件

 群雄割拠する大企業群の中で、ひらりひらりとフットワークを生かして大手を制する中小企業が実際に存在する。素早い動きで大企業を翻弄する「技あり」の中小企業の強さの秘密に迫るーーというのが『日経ビジネス』の特集「小よく大を制す」の売り文句である。
 そんな中小企業を取材して、それぞれの企業が持つ武器(キーファクター)を軸に紹介している。
 まず最初は電動バイクの製造、販売で一躍名を馳せたベンチャー企業、テラモータース。同社の武器は「俊敏性」だ。設立から2年で国内市場で首位、そして世界進出と異例のスピードで成長する。同社躍進の決め手は産業革命を先取りする事と最初から世界市場で勝負を挑んだ事だと解説。同社社長の徳重徹氏はガソリンエンジンから電動に変わる事を読み、従来バイクとの食い合いを恐れる大手企業をすり抜けてたちまち国内トップシェアとなった。
 次に「一点突破」として、アニコム損害保険をピックアップ。同社はペット専門の保険会社である。一点に集中する事により全国の動物病院の実に8割と契約しており大手保険会社や他のベンチャー企業の追随を許していない。
「視点の転換」では、ジェネリック医薬品メーカーである高田製薬を取りあげる。同社は子供向けのドライシロップという粉薬を開発した。少量の水に溶かして飲ませ、味は様々な果物の味がするため子供でも抵抗無く飲めるというわけだ。
 最後は「柔軟性」。顧客のニーズや市場の変革に合わせ、経営戦略や商品開発を随時変えて行く。アウトドア用品メーカー、スノーピークは年9回ほどの顧客とのキャンプイベントで顧客と直接対話し、商品に生かしている。


第2位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 空き家処分で押さえるべき7つのポイント

 実家が空き家になる日は突然やってくる。売れない空き家は無駄に税金や管理費がかかる「不良資産」となる。そうしないためにどうすべきなのか、どんな手を打つべきなのか。『週刊エコノミスト』が「実家の後始末」として特集している。高齢化が進む経済誌の読者の極めて現実的な問題なのだろう、最近はこの手の特集が多い。『週刊東洋経済』は「実家の片付け」というタイトルで8月に特集していたのを思い出した。 
 さて、同誌の内容だがーー。
「不要な家は今すぐに売却すべき、家の価値はどんどん下がる」と不動産コンサルタントの長嶋修氏が特集の冒頭で述べている。全国的に空き家問題は深刻化しつつあり、全国の自治体は対応に追われているのは事実。この問題は時間を経るにつれてより深刻になるのが実態で、実際にこの5年間で18.7%も空家率が上昇している。
 空家の処分に際して判断の目安となるものが7つある。
 建築時期、駅からの近さ(徒歩7分圏内)、容積率、無接道家屋、部屋の広さ、管理の室、補助金の7つがそれだ。建築時期において重要な部分は耐震基準の改正の前か後か。これによりかなり価値が変わる。例えば、建築時期で言えば、今後起きうるだろう大地震を想定すると、旧耐震基準物件は即座に売った方が良いことになる。容積率とは敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合。建築基準法による規定があるため、確かめておいた方がいいだろう。無接道家屋とは道路に接していない家屋。この場合、新たに建物を建築できない可能性がある。補助金は自治体が空き家問題を解決するために補助金制度を設けているため、確認が必要だ。など、ポイントが簡潔にまとめられている。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 選挙後、どうなる?

 消費増税の先送りとともに急遽決まった解散総選挙。誰もが想定していなかった師走選挙に込められた安倍首相の狙いとはなんなのだろうか。『週刊ダイヤモンド』が今週の特集で、その狙いを解き明かしている。題して「選挙の経済学」。首相本人は解散総選挙に際して「国民生活に大きな影響を与える税制で重大な決断をした以上、国民の声を聞かなければならないと考えた」と発言した。
 だが本当にそうだろうか。消費税法には景気弾力条項があり、実は政府の判断で法改正をすれば先送りできる種類のこと。ましてや自民、公明といった与党は既に圧倒的な議席を有しているためなおさら選挙に至る必要性は低い。では何故安倍首相は解散総選挙に踏み切ったのか。冒頭では政治評論家の後藤謙次氏がその裏を解説する。
 また、背景と同時に実際の選挙の際の争点はどこにあるのか。そして選挙後の経済や株価はどのように動いていくのか。大前研一氏のインタビューでの回答が的を射ていて面白い。


第4位
■ 週刊東洋経済■ <<<   勝ち残る銘柄はどんなもの?

 格付け会社、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが日本国債を格下げした翌日、市場関係者が「日本売り」に身構える中、日経平均株価は徐々に値を戻し、年初来高値を更新して取引を終えた。
「下がらない相場」------。市場関係者が口にするこの言葉にはもちろん背景がある。
 日銀が10月31日に打ち出した追加緩和がそれだ。長期国債の買い増しとともにETFの購入枠をそれまでの3倍に増やしたわけで、売らない投資家である日銀が買った事の意味は大きかった。これにより、海外投資家に偏っていた日本株の買い需要に厚みが増したのだ。日銀は株安局面においてこのように積極的に動くため、それが日本株に置ける「セーフティネット」の様な働きをし、下がりにくさの原因となっている。
 では、今後の株式市場はどうなっていくのか。
『週刊東洋経済』が「いま、買うべき株と投信」というストレートなタイトルで特集している。2015年度の市場をエコノミスト各氏が分析。その上で、勝ち残る銘柄は何かを一覧表で掲載している。


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