今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・トヨタを本気にさせた水素革命の真実

週刊ダイヤモンド ... トヨタを本気にさせた水素革命の真実
週刊東洋経済 ... 鉄道 異変あり!
日経ビジネス ... シリーズ企業再攻 三菱重工
週刊エコノミスト ... 株安連鎖

 トヨタが水素自動車を年内に発売すると公表したのは6月のことでした。価格も昔言われていたように1台1億円とかではなく、700万円程度と無理をすれば買えない価格ではないというのです。2015年には日産やホンダも発売するとあって、一躍注目される水素エネルギーを特集に取りあげたのは『週刊ダイヤモンド』です。特集全体の基調はポジティブに描かれており、なかなか面白い特集ではありました。しかし、世の中の論調で言えば、まだまだ難しさが横たわっているというのもまた事実で、その辺りと読み比べるとよいかもしれません。これを今週の第1位にします。
 第2位は『週刊東洋経済』です。特集のテーマは鉄道。先月『週刊ダイヤモンド』が同じテーマを特集しましたが、今週の同誌は少し毛色を変え、世界最大の鉄道見本市「イノトランス」での取材レポートを狂言回しにしています。鉄道ファンならたまらないイベントなんでしょうね。内容は多角的で面白い特集でした。
 第3位はシリーズ特集「企業再攻」を続けている『日経ビジネス』です。あまりピンと来なかったのですが、今週号の三菱重工は、日本を代表する重厚長大企業である同社の改革の苦しみが出ていて、共感を覚えました。歴史にどっぷりと浸かった名門企業の改革は難しいものです。それにしても各事業所でそれぞれ出していた社内報を一つにまとめることでさえ大変だとは。
 そして最後は『週刊エコノミスト』です。先週は円安を取りあげましたが、今号は株安の特集です。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  水素はモノになるか?

 11月18日、世界で初めて、トヨタが水素で動く燃料電池車(FCV)「ミライ」を発売する。市販価格700万円、航続距離700km、初年度販売台数700台。初年度の700台は、中央官庁、水素・燃料電池普及に熱心な福岡県庁、九州大学、水素ステーションで連携する岩谷産業などの重要取引先、関連会社に限定され、「仮に何が起きても速やかに対応・修繕できる」よう、「絶対に失敗しない」体制で臨むものと思われる。また、この4月にはエネルギー基本計画に初めて「水素社会の実現」という文言が盛り込まれた。果たして水素は次世代エネルギーの主役になり得るのか。今週の『週刊ダイヤモンド』が「トヨタを本気にさせた 水素革命の真実」として特集する。
 水素を燃料とするFCVは、水しか排出しない究極のエコカーだ。もしこのFCVが多く広まった場合、全国レベルでクルマに留まらない"水素社会"が実現していくこととなる。2020年の東京五輪において日本の技術力を世界に大きくアピールすることも可能である。これに向けて自治体間では"水素社会"の誘致合戦も起きつつある。上に記した福岡県は水素研究のメッカといわれており、年に17・5億の助成金を受け取っている。既存利権の網の目をかいくぐって、日本が描く水素社会のビジョンが世界の共感を得てほしいものだ。

第2位


 9月の『週刊ダイヤモンド』に続き、10月は『週刊東洋経済』が56ページの鉄道の大特集を組んできた。特集のメインディッシュは、国内の新幹線やその車両技術ではなく、ドイツで開催された世界最大の鉄道見本市「イノトランス」現地レポート。そこから、想像もつかないスピードで進行する「世界の鉄道ビジネス」を捉え、国内にも焦点を当てる。題して「鉄道 異変あり!」だ。
 9月の23〜26日にドイツのベルリンにて世界最大の鉄道見本市「イノトランス」が開催された。本物の車両がずらりと展示された会場の写真は圧巻。新型車両の披露はこの見本市で行なわれることが多いそうだ。いま、新興国の各都市にて通勤電車等の需要が爆発している。成熟した鉄道社会である欧州ではLRV(軽量軌道車両)導入が盛んだ。また、バリアフリー対応の車両等もあり、「イノトランス」はそれらの国々に対する積極的なアピールの場となっているのだ。高速鉄道車両展示は今回カナダの1台のみ。時代は高速鉄道から省エネルギー車両や格安価格鉄道へとシフトしていっているようだ。
 そのほか、米国の鉄道整備がなぜ遅々として進まないのかを解説した「米国大統領候補は鉄道が大嫌い」、来年ハーバード・ビジネス・スクールの必修科目「企業スタディ」に取り入れられる新幹線の清掃会社「JR東日本テクノハート」など、国内事情レポートも多岐にわたる。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  重厚長大企業の反攻

 国内市場への依存が強く、効率化が遅れ停滞を続けていた三菱重工業。宮永俊一現社長に変わり、世界市場にて取り残されまいとようやく組織の変革を始めた。電力・官儒といった超「化石」のような三菱重工業の未来はどうなるのだろうか。今週の『日経ビジネス』は、シリーズ企業再攻3回目で、三菱重工を取り上げる。タイトルは「三菱重工 遅すぎた改革、最後の挑戦」だ。
 2014年3月期に17期ぶりに過去最高営業利益を更新した三菱重工業。先週お披露目された「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の華々しいニュースもあり、就任したばかりの宮永俊一社長の改革手腕を評価するアナリストは多い。しかし、この好業績の裏には停滞が見え隠れしているという。宮永社長はインタビューで、GEやシーメンスという世界のメジャー企業を相手に戦いを挑まなければならなくなった経営者としての「恐怖心」を率直に語る。硬直化した組織とグローバルには通用しない経営スピード、しかも経営者の危機感が現場に伝わらない。宮永改革は始まったばかりだ。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 株は下げる要因だらけ

 世界の株式市場が一気に調整局面に入ったようだ。突端はアメリカ。5日連続で下げたダウ工業株30種平均は10月15日、1万6141ドルと、約半年ぶりの安値を記録。日経平均も1万5000円を下回る展開だ。先週「止まらない円安」を特集した『週刊エコノミスト』は、今週「株安連鎖」を特集する。
 米国、欧州、そして日本が刷りに刷った金融緩和マネー。これまで向かっていた米欧日の株式市場から、日米独の国債など、より安全な資産へと逃避し始めた。きっかけはIMFの世界経済見通しの引き下げだった。
 新興国経済の減速、欧州経済の再失速と日本化、原油など商品市況の下落、それにウクライナや中東などの地政学リスク、そしてエボラ出血熱......。膨れ上がったマネーの行き着く先はどこなのか? リーマン・ショックの再来はあるのか?


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