今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・医師・看護師 大激変!!

週刊ダイヤモンド ... 医師・看護師 大激変!!
週刊東洋経済 ...  誤解だらけの介護職
日経ビジネス ... 背水の農
週刊エコノミスト ... 税務調査がやってくる

 経済誌が最近変わってきているのは、特集のテーマでしょう。今週では『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』の2誌が医療や介護といった従来はそれほど取りあげなかった分野の特集を組みました。これは明らかに高齢化している読者(60歳以上の読者+高齢の親を抱える50代読者)の層と無関係ではありません。当たり前のことで、経済誌と言えど、マーケティング的な要素を抜きにして特集は組めないことの証左です。そんななかで、面白かったのは『週刊ダイヤモンド』でした。団塊の世代が75歳になる2025年を見据えて医療体制の改革が進むなかで、どのように変化していくのかをレポートしています。自分も該当年齢になるわけですから当然といえば当然ですが、興味深い特集でした。
 一方、『週刊東洋経済』は「介護職」という新しい(わけでもありませんが)職業をフィーチャーしました。<もう3Kとは言わせない>という副題が示す通り、介護職の誤解を解く特集で、暗いイメージを払拭しています。この2誌がワンツーフィニッシュです。
 第3位は『日経ビジネス』で、TPP交渉に揺れる農業の問題を取りあげています。農業をもっと産業化できないかという提案型の特集で、事例もふんだんに入っています。そして第4位は『週刊エコノミスト』です。相続税が2015年から増税されることを踏まえて、この種の税がどれだけ庶民に重くのしかかってくるかをレポートしています。


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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 看護師が消える!?

 今週の『週刊ダイヤモンド』は「医師・看護師 大激変!!」、『週刊東洋経済』は「誤解だらけの介護職 もう3Kとは言わせない」。2大経済誌が、医療と介護の現場職の変化に焦点を当ててきた。
 まずは『週刊ダイヤモンド』。
 団塊世代が75歳になる2025年をゴールとした医療体制の改革を特集した。
 患者7人に対して看護師が1人、「7対1病床」といわれるこの体制は、急性期の患者を主な対象とした最も手厚いランクの体制である。だが、国がこれに高い診療報酬を設定したために数が増え過ぎてしまい(設置目標4万床に対し2012年36万床)、看護師不足、医療費の膨張を生み出した。見かねた政府が7対1病床の4分の1を削減する大リストラに打って出る。病院看護師の14万人が7対1病棟から消える"民族大移動"が始まる。変わって増やそうとしている「地域包括ケア病棟」、「訪問看護」に、果たしてヤマは動くのか? 
 第2特集「ゲッティ イメージズ 写真界の"グーグル"知られざる素顔」が面白い。世界にあふれるヴィジュアルデータをあらゆる形で流通させる世界最大の黒子企業を紹介する。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 介護職にまつわる大いなる誤解

 きつい、給料が低い、高離職率。そういったイメージが介護職にはつきまとっている。だが、その多くは実は誤解であり、現場では改善に向けた取り組みが進んでいるそうだ。『週刊ダイヤモンド』でも触れたが,団塊世代が75歳を迎える2025年には、介護保険の利用者は1.5倍に増加見込みだ。介護職員は現在150万人。それが2025年には237万人〜249万人必要になる計算だという。今週の『週刊東洋経済』は、超売り手市場であるはずの介護職の現状と将来をレポートする。
 そもそも、給料が低いというのは介護職自体が新しい産業のため勤続年数と賃金の関係により賃金カーブが下に見えるだけであり、高離職率に関しては人事管理が十全なところとそうでないところの二極化が原因だ。重労働だとしてもやりがいを感じているという職員の声も多い。我々の介護職に関するイメージは多くが誤解が生んだ産物である。
 また新しい産業故革新の余地も沢山ある。業界そのもののモチベーションをあげようとする「介護甲子園」や介護職の職員達が交流しお互いの意見等を交換する「JCNAパーティー」等様々な取り組みが紹介されている。
『週刊東洋経済』は第2特集を置かなくなったが、巻頭の「核心リポート」に力を入れているようだ。また、今週から「トヨタ復活の真贋」という連載も始まった。


第3位
■日経ビジネス■ <<< 農業を産業化すべし

 東京で暮らし、企業取材をしていると、農業分野で突破口を開こうとする事業体に出会うことも多く、「日本の農業はすごい」との感想を持つことも多い。しかしそれはあまりに現実を知らない者の幻なんだろうか。
 今週の『日経ビジネス』は「農業」を特集する。1993年のGATウルグアイラウンド合意後、日本の農業には対策費として6年間で6兆円の資金が投入された。その巨費は結局農道整備等の公共事業に使われ、20年経て、地方には何も変わらない農業がそこに立ち尽くしている。進んだのは高齢化だけだ。「編集長の視点」にそういう現実が描かれていた。新規参入を阻む構造的な問題や、農協の存在も変化を遅らせる。さらにTPPやEPAによって、国際競争力を培ってこなかった日本の農業は危機に瀕している。いかに外国産の農作物との競争に打ち勝っていくか。「日本の農業形態を見直すときだ、農の産業化が必要だ」と『日経ビジネス』は提言する(もちろんこれまでもたくさんの方々が主張してきた)。
 危機感を持つ各地の農家や地方農協は自らの力で変わろうとしている。例えば農協の代わりにトヨタと協力して作った生産管理システム「豊作計画」(愛知県弥富市)や、全農を通さずに米を卸す様になったJA魚沼みなみ、ひたむきに生乳の品質向上を追求し、高付加価値の商品としての地位を確立したJA浜中町などが紹介されている。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  税務調査の季節

 2015年からの相続増税では基礎控除が現在の「5000万+1000万×法定相続人数」から「3000万+600万×法定相続人数」へと引き下がる。これにより相続税の課税対象が大幅に増えることが確定し、相続税対策の特集はこのところ周期的に打たれる。
 特に『週刊エコノミスト』の扱い頻度が高いように思う。
 今週も「税務調査がやって来る!」という特集を組んだ。前半は相続税を巡っての税務調査、後半は法人税・所得税編だ。
 相続税の税務調査は、被相続人(亡くなった方)の約3割に実施されているそうだ。税務署はどうやって申告漏れを見抜くのか、またどうすれば申告漏れを防げるのか。相続する不動産の評価を下げる5つのテクニックなど、ご興味のある方はどうぞ。


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