今週の第1位は『日経ビジネス』・・・ニッポンの工場

日経ビジネス ... ニッポンの工場
週刊ダイヤモンド ... 年収1000万円の不幸
週刊東洋経済 ...  最強のエアライン
週刊エコノミスト ... 歴史に学ぶマネーと経済

 ゴールデンウィークに突入したこともあり、経済誌各誌も合併号となっています。以前は合併号というと派手目の特集が多かったのですが、今はあまり関係なく特集を組んでいるようです。その地味な中から、第1位を選ぶのは結構難しく、強いて言えば『日経ビジネス』の特集「ニッポンの工場」でしょうか。一時期海外に移行していた生産拠点が国内回帰を果たし、以前つながりを持っていた「ケイレツ」が形を変え、新しい形でのケイレツが生まれてきているという特集です。
 第2位は、これも悩みましたが、「年収1000万円は不幸である」ことを謳った『週刊ダイヤモンド』でしょうか。でもこれってあまりにも当たり前過ぎてもう少し知恵はなかったのかな、と感じました。
 第3位の『週刊東洋経済』は恒例の「エアライン特集」です。昨年は5月20日号で組んだ特集ですが、今年はちょっと早めたわけです。ま、好きな人には面白いのでしょうね。鉄道好きを「鉄ちゃん」と呼ぶのは知ってましたが、「こちらを『空美ちゃん』と呼ぶのは知りませんでした。
 第4位は『週刊エコノミスト』です。いちばんゴールデンウィークらしい特集でしたかね。「歴史に学ぶマネーと経済」という、うんちく特集です。休みでヒマなひとときをつぶすにはいいかもしれません。

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第1位
■日経ビジネス■ <<< 工場が国内に戻ってきた

 リーマンショック後、急激な円高によって生産を海外へ避難させた企業が今、徐々に生産体制の主軸を国内に戻しつつある。さらに海外の企業の中でも日本の工場の需要は高まりつつある。円高に東日本大震災。逆境の連続の中を生き残った工場が粘り強く進化を続けた結果だ。が、世界のモノ作りもまた進化している。ここから何で戦って行くのか。キーワードは「知」だ。今週の『日経ビジネス』が「ニッポンの工場」と題して特集する。
 創業当時の高炉を回収技術により世界最高水準の生産効率と品質で使い続ける新日鉄住金、中国工場での低コスト生産ノウハウを日本の工場に対応させたダイキン工業、開発部門と生産部門をつなぎ合わせて自動車産業の常識をぶち破ったマツダ。工場構内の遊休地に取引も資本関係もない企業を誘致し、技術やノウハウといった「知」で結びつこうとしている三菱化学、異業種間で技術やノウハウの交流を行ない、それを活かす日産自動車など、ニッポンのモノ作り蘇りの現場レポートだ。国内生産見直しの動きは工場の立地分布も変える。Part3「新4大工業地帯」に詳しい。
 さて、『日経ビジネス』では「企業と女性活用」というテーマで3回シリーズを組んできたが、今回が最後の3回目。サイバーエージェントの女性活用と、コミュニティー活動「営業部女子課」を紹介する。サイバーエージェントのオフィス写真も見てほしいが(美人が多い)、「営業部女子課」の活動が面白い。営業女子の勉強会として発足し、現在全国に2100人が参加するコミュニティーだそうだが、こういう団体に所属していると、営業職も前向きに楽しめそうだ。

第2位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 年収1000万円は楽じゃない?

 ゴールデンウィーク突入の今週、『週刊ダイヤモンド』は「年収1000万円の悲惨な家計と仕事を大解剖」する。「家計は楽じゃない」と漏らす1000万円プレーヤーは都会にはごろごろいる。子どもが私立中学、自家用車はちょっと見栄を張り外国車、友人も多くて交際費もバカにならない。そんな、一見恵まれた年収1000万円家計の脆弱さを、税金、消費、教育費、仕事の4方向からレポートする。
 年収1000万円...世のサラリーマンにとっては一つの目標でありステイタスでもあるこの額だが、いま「年収1000万円世帯」が税金面で狙い撃ちにされている。税金等の負担増の境界線がこの年収1000万円にあるのだ。特に片働き1000万円世帯の負担増が大きい。4人家族、共働きの年収1000万円世帯に比べ、片働き年収1000万円世帯は、年間約60万円も税負担が重くなるとの試算もある。一月あたり5万円である。
 子どもに高学歴を望むのもこの世帯。塾代やお受験成功後の授業料支払いなど、出費は膨らむ一方だ。そのうえ年収1000万円プレーヤーは忙しい。地位争奪戦激化に勤務の長時間化もある。80年代に描かれた、トム・ウルフの小説「虚栄の篝火」を思い出す。あちらは数億円プレーヤーの家計破綻と転落だった。こちらは破綻しないための特集です。
 第2特集は「経済は世界史から学べ!」。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  エアライン満足度1位はシンガポール航空

『週刊東洋経済』は昨年に引き続き、ゴールデンウィークにエアラインの特集を持ってきた。題して「最強のエアライン 羽田も成田も賢く使え!」。羽田発着枠増便前の3月に『週刊ダイヤモンド』が「最上のエアライン」として取り上げたので、本誌は増便後の羽田の様子がさらに詳しい。
 2014年3月30日。羽田空港の国際線が1.5倍に増え、好評だ。とくに全日本空輸(ANA)は、羽田から発着する国際線を従来の10路線13便から17路線23便へと大きく増やした(JALは5便増)。これにより近距離アジア路線に偏っていた羽田の国際線が、東南アジア・欧州に拡充。国際線の選択肢に羽田空港が俄然食い込んできた。そんな日本の空の変貌を、羽田新路線の使い勝手から、エアライン満足度ランキング、JAL VS ANA の消耗戦などなど、46ページにわたってレポートする。ちなみに『週刊東洋経済』でもエアラインランキングの1位はシンガポール航空だった。そうそう。飛行機界にも女性のマニアが増えつつあり、女性鉄道マニアは「鉄子」と呼ばれるが、こちらは「空美(そらみ)ちゃん」というそうだ。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  貨幣改鋳は江戸版アベノミクスだった

 今週の『週刊エコノミスト』は「歴史に学ぶマネーと経済」という特集。表紙にも書かれているが「ウンチク満載!」とのことで、15人の著者の得意分野と問題意識とが重なる15のテーマで、過去と現在の流れを分析している。
 例えば、「相場の格言」で紹介されているのは「セル・イン・メイ」。つまり株は5月に売れ。発祥は150年前のイギリスロンドンとされているが、その中身は昔と今とでは変わっているとか。あるいは、江戸時代の貨幣改鋳はインフレを招いた悪政と捉えられているが、あれは必ずしも悪政とは言えず、現代に照らして見ると、江戸版のアベノミクスだったとか。
 私はこの手の話は嫌いでないが、忙しいビジネスマンにはどうなのか。知的好奇心が旺盛で時間もある読者なら、こういった知的羅列も一興かもしれないが。週刊誌として毎週となるとどうなのか。『週刊エコノミスト』ならではの興味深い記事も多いので、この雑誌はこのまま専門家執筆の場でやっていくのかな。


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