今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・暴走!日本株 ボロ儲けしたのは誰だ

週刊ダイヤモンド ... 暴走!日本株 ボロ儲けしたのは誰だ
日経ビジネス ... 脱デフレで勝つ 高く売るための経営七策
週刊エコノミスト ... 地政学リスクと資源争奪
週刊東洋経済 ... 今買える株 買えない株

 今週は偶然にも株式の特集が2誌ありました。『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』です。もちろん特集の扱い方はそれぞれ異なっていて、『週刊ダイヤモンド』は株の乱高下が激しい現在の市場の裏側にスポットを当て、犯人探しをしながら、そんな中でも個人投資家がどうしていけばいいかを説いています。一方の『週刊東洋経済』はもっと単純で、これから株を始める人も視野に入れ、間違えない株の買い方特集といった趣です。視点としては圧倒的に『週刊ダイヤモンド』の方が面白く、こちらを今週の第1位にします。一方の『週刊東洋経済』は個人的な知り合いも出ていたりして、中身が面白くないわけではありませんが、それ以外の2誌と比較して新鮮味に欠けることから第4位にしました。
 第2位はそろそろ企業も本格的に「脱デフレ体制」にシフトしなければいけないと警告している『日経ビジネス』です。コストよりもバリューを追求する時代に変化し始めたというメッセージが効いています。
 そして第3位は『週刊エコノミスト』です。ロシアのクリミア編入問題に絡めて世界の地政学的なリスクと、そこからくる資源の問題に迫っています。世界のリーダー的な役割を自認していたはずのアメリカが「変化」してきていると同誌は述べています。国際的なテーマに敏感な人は、この特集を読んでおく必要があるでしょう。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  のさばる外国人投資家の実態

「暴走!日本株 ボロ儲けしたのは誰だ」
 今週の『週刊ダイヤモンド』は扇情的なタイトルで、狙いがはっきりしていて読みたくなる。
 現在、日本の株式市場は世界的に見て最も乱高下が激しい市場となっている。株価の振幅は新興国よりも激しく、世界最悪の乱高下を記録する日も珍しくない。この原因を作り出し、ボロ儲けしているのが"外国人投資家"である。彼らの日本株保有比率は3割を超え、売買シェアは6割を超える。彼らが注目するのは米国経済指標やウクライナ危機などの日本国外の要因。いま日本の株式市場には、国内の「企業業績や経済のファンダメンタルズに着目し、長期的視点で投資する投資家が決定的に不足し」、外国人投資家の"草狩り場"と化しているのだ。
 外国人投資家の核的な存在はグローバルマクロ型ヘッジファンド。ソロスファンドなどが有名だ。主に株式指数の先物を大量に売買することで先物主導の相場を作り出している。それを見て株式指数等を売買する裁定業者(インデックスアーブ)が裁定解消に動き、そこに提灯が連なるようにして短期で売り買いする個人投資家やその他ヘッジファンドが動く。さらに超高速で注文を繰り返すHFTや、テキストマイニングという言語解析による予測システム等までもが持ち出される。国内の投資家は長年にわたる株安や、人材不足によって資金を運用するノウハウが蓄積されないために非常に保守的になっており、このことも外国人投資家をのさばらせている一つの要因にもなっている。特にサラリーマン機関投資家の罪は大きい。
 この問題に対して、個人投資家がとれる対抗策は短期ではなく中長期投資を行なうことしかない。本誌は最後のパートで個人投資家の生き残る道をレクチャーする。
 今週の『週刊ダイヤモンド』は第3特集まである。その第3特集 "ジリキノミクス"。国に頼らない地方活性化の事例を追う。


第2位
■日経ビジネス■ <<<  デフレ型ビジネスの余命はあと5年

 今週の『日経ビジネス』が特集「脱デフレで勝つ」において伝えたいことはシンプルだ。それは「企業よ、デフレ体質を脱却せよ!」。
 ここ十数年間のデフレによって日本の企業には大中小を問わずデフレ型の経営モデルが染み付いてしまっている。だがアベノミクスによって景気の好転の予兆が感じられるいま、また、消費増税で消費者が買い控えに走るかもしれないいま、デフレ型の経営モデルには寿命が迫りつつある。脱デフレ型の大きなキーワードは「高付加価値化」である。いままでの薄利多売の商品ではなく、商品一つ一つの価値を高める。「安く売る工夫ではなく、高く売る仕組み」を作り出さなければならない。その「高く売る仕組み」について大まかに7つのパートに分けて詳しく説明している。たとえば製造編では、「付加価値の原点は手作り」と題して英国のダイソン。マーケティング編では、エスプレッソマシンで成功を収めつつあるネスレと熱狂的ファンを持つハーレーダビッドゾン。ほか、山梨の高級スーパー・アマノなど、内外の多彩な企業が紹介される。
 デフレ型ビジネスの余命はあと5年。『日経ビジネス』はそう予測し、最後のパートで"脱デフレ型"のモデルとして山口県の「旭酒造」と東京都の「イコールコンディション」の解説を行っている。これらの企業がデフレ経済の中どのようにして"脱デフレ型"の経営を行ってきたか、これも一つの道しるべとなるだろう。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  米国の影響力が低下して起きたリーダー不在

 安倍首相は就任以来、プーチン大統領と5回も会談を重ね、良好な関係を構築してきた。中東に偏りすぎているエネルギー資源供給を分散させるためだ。しかしソチオリンピックが終わろうとしていたある日、ウクライナで反政権デモ隊と治安部隊の衝突が起こった。その後の展開はみなさんもご存じの通り、クリミアでロシア編入を求める住民投票が行なわれ、ロシアはクリミア編入を決め、ロシア軍はクリミアに駐留を続けている。日本はG7の一員としてロシアへの経済制裁に付き合わざるを得ないし、LNGのロシア依存率を高めようという日本のエネルギー政策も変更必至だ。日本はいままさに地政学リスクと資源問題に直面している。
 今週の『週刊エコノミスト』は、「地政学リスクと資源争奪」という特集で国際情勢の変質と現状を、資源を切り口に解説する。
 米国の影響力が低下するなか、各国・地域の勢力図がじりじりと変わろうとしている。それは不安定化ともいえ、寺島実郎氏は「世界の無極化」、リーダーのいない「Gゼロの世界」と呼ぶ。『週刊エコノミスト』編集部は米国の姿勢を「ひきこもり」と評する。本誌は、ロシアの天然ガス、ウクライナの穀物、モロッコのリン鉱石、中国の水など、いま目の前にある地政学リスクを解説する。潮の変わり目、うまく泳ぎきるしかない。


第4位
■ 週刊東洋経済■ <<<  株投資の秘訣は「勝つ」よりも「負けない」

 期せずして『週刊東洋経済』も今週「株」を特集した。こちらは「いま買える株 買えない株」。NISAをきっかけに株式投資を始めた人など、主に初心者を対象にした株式投資指南書となっている。
 Part1は初心者向けに「下げに強い株」。ここでも「新興国並みに値動きが激しい」日本株でいかに損をしないかに主眼が置かれ、初心者でも安心して買える株がリスト化されている。Part2は中級者向けに「株価が割安の株」、Part3は上級者向けに「リバウンド狙いの株」を発掘する。そして随所で株式投資のプロがアドバイスを繰り広げる。銀座クラブホステス、会社経営者、個人投資家の3つの顔を持つ浅川夏樹さんのアドバイスが、『週刊ダイヤモンド』の特集と重なり説得力があった。曰く「プロと同じ情報を見よう」。「勝つ」よりも「負けない」。そして日経平均もドル建てで把握してトレンドを読むと、売買のタイミングがわかってくるとアドバイスしている。


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