今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・親と子の介護

週刊ダイヤモンド ... 親と子の介護
週刊東洋経済 ... 介護ショック
日経ビジネス ... 年金はどこまで減るか
週刊エコノミスト ... 節税と脱税の境目

 今週は図らずも、経済誌の特集がかぶりました。どれもビジネスの話というよりは個人の生活に関わるテーマです。まず介護の問題を取りあげたのが『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』の2誌。『日経ビジネス』は年金の問題、そして、『週刊エコノミスト』は税がテーマです。
 どれが、一番かなと読み比べましたが、生活のより切実な部分に迫ったという意味で、『週刊ダイヤモンド』を第1位にしました。親が75歳を過ぎるとそろそろ問題になってくるこの介護の問題を極めて現実的にハウツーとして扱っていてわかりやすい読み物でした。
 一方の『週刊東洋経済』は2025年問題(団塊の世代が75歳を迎える時期)を軸に介護保険制度が改正される2015年をにらんで、どう対応するかをテーマにした特集でした。そこにも、厳しい現実が待っているわけですが......。これが今週の第2位です。
『日経ビジネス』は30年後に支給額が2割減る年金の現実をもっと知っておこうという問題提起を特集で行なっています。
 そして第4位は『週刊エコノミスト』です。節税と脱税はどこが違うのか、この難しい問題をテーマに、どうすれば脱税と見なされずに節税するかを解説しています。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  現実の介護ハウツー

『ペコロスの母に会いに行く』という漫画がある。著者の岡野雄一氏の母親介護体験をもとに書かれたこの漫画。はじめは自費出版だったが口コミで火がつき、先月映画化までされた。
 今週の『週刊ダイヤモンド』の表紙を飾ったのはこの漫画。特集タイトルは「親と子の介護」である。数値やデータを駆使した『週刊東洋経済』に比べ、もっと現実的な事情をこちらでは扱った。
 親と子の介護とあるが、もしまだ介護をしていないのならば、今からやれることがある。元気なうちに親の本音を聞いておくこと。どういった介護を望んでいるのか、そして貯金はどれくらいあるのか。介護とお金は切り離せない話であり、それ次第で今後の方向性が決まってくる。そして、できる限り親の状態を確認するくせをつけることを同誌は勧める。
 では、介護が必要になったら。大切なことは一人で抱え込まないこと。在宅介護の4人に1人が介護うつ。年1万6000件の虐待が起きているなど、介護する側にも危険は潜んでいる。親戚からボランティアまで助けを求め、訪問から通所、泊まりなどの介護保険サービスをフルに活用する。その際、要支援、要介護といった認定がサービス利用の可否が分かれる場合もあるので十分な注意が必要だ。介護する労力も気持ちも、一人で抱え込まず割り切ることがうまく介護をする1つの秘策なのだ。
 第2特集は「3月決算予想徹底分析 業績相場に乗る銘柄はこれだ!」。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 介護保険改正でどうなる?

 今週の『週刊東洋経済』の特集は「介護ショック」。『週刊ダイヤモンド』と足並みを揃えたかのようにテーマが被ったが、毛色はだいぶ違う。2015年4月の介護保険改正を軸に、老後の過ごし方を考えるという内容だ。また、社会背景からの解説や数値データを使った切り口が目立った。
 そもそも、介護保険はどのように改正されるのか。ポイントは5つあるが簡略すると、夫婦合わせた年金収入359万円以上で利用者負担が2割に。特養の使い勝手が悪くなり、要支援者向けサービスは低下の恐れ。唯一、低所得者の65歳以上保険料が軽減される。こうまでもしなければならないほど、日本の高齢化は深刻であり、団塊の世代が75歳になる「2025年問題」を前に急ピッチで見直しが進んでいるのだ。
 改正まであと1年とちょっと。大半の人に影響の出る改正であるため、見直しは必須。現状で介護保険を活用しているのならば、月額負担の試算を。まだ平気だと思っている人も、老後の過ごし方を考えてみるべきだ。特集では、月額負担シミュレーションや介護リフォームの仕方など、実例を交えて解説する。また、老後の住まいとして、さまざまな施設サービスの長所と短所を教える。とくに、近年注目されているサービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住という選択を重点的に説明している。「企業別ランキング」や「都道府県別ランキング」も掲載されているので、そちらを参考にするのも悪くない。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  ひっそりと減額された年金

 去る10月からひっそりと減額されたものがある。年金だ。2013年10月から15年までの3年間、一定のパーセントずつ引き下げられることが決まっている。しかし、その3年で終わりだと勘違いしてはいけない。これは始まりに過ぎない。今週の『日経ビジネス』は「年金はどこまで減るか」を特集した。
 そもそも、なぜ年金は減ることになったのか。それは、マクロ経済スライドというからくりが関係する。現役世代の減少、引退世代の増加を勘案し導入されたもので、経済状態に応じて年金額を抑制する仕組み。物価もしくは賃金上昇率から平均0.9%が差し引かれる。これにより、09年時点にあった約150兆円の積立金で、100年間給付することが見込まれる。
 しかしながら、これには2つの前提がある。一定の物価もしくは賃金の上昇と運用利回り。物価もしくは賃金が上がらなければ常に減額となり、また公算通りの運用ができないと積立金が足りなくなる。その場合は、否応なく減額となる。よって、年金が減る事は免れないという風潮があり、現にそうなったのだ。これらの試算をすると、30年後には現在の2割減という数値が出る。また、支給年齢の引き上げも現実味を帯びてきているのだ。
 では、どうすればよいのか。2つある。1つは、早いうちからの準備。記事で紹介される「勝ち組」夫婦は、30年も前から準備をしていた。そして、もう1つは「老後」の生き方を変えること。65歳で引退ではなく、働けるのであれば働く。65歳以上も生産人口に数えられる時代に変わったと認識し、改めることも重要だ。


第4位
■週刊エコノミスト■ <<<  節税するはわれにあり

 あと3週間足らずで今年も終わりとなる。しかし、本当の意味で今年が終わるのは、確定申告が終わってから......。その際、できることならば納める額を減らしたいと思うのが人の常で、いろいろと節税対策を講じてみたりする。しかし、気をつけなければいけないのは、それが脱税にならないようにすること。
 今週の『週刊エコノミスト』は「節税と脱税の境目」と題して、納税に関する知識を教える。
 来年4月から消費税率の引き上げ。2015年から相続税の増税、そして所得税の最高税率も引き上げられる。この増税前は、必然と税務調査の力が入る時期。そんな国税局が最近、ポイントにしているのが「無申告」と「海外取引」。無申告は、通信販売が個人でも手軽にでき、またバレないと思いやすいためだ。そのため調査が入ると、見つかるケースが多い。
 そして海外取引については、14年から「国外財産調書制度」が導入される。これは、5000万円超の海外資産を持つ人を対象に、内訳を税務署へ提出する仕組み。この制度を導入されると、なんと提出済み財産で申告漏れが起きても、加算税を5%減額してくれるのだ。しかし、提出を怠ると逆に5%の上乗せ。まさにアメとムチの制度といえる。
 税務調査がより厳しくなっている昨今。資産隠しは賢明とは言えない。そこで誌面では合法的な、節税を提案する。教育資産の贈与や小規模宅地の評価減、NISAなどなど、シミュレーションを参考に自分に合ったものがある! かもしれない。


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