今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・サムスン

週刊経済誌の読みどころ20131113

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』

週刊ダイヤモンド ... サムスン
週刊東洋経済 ... 英語は7割でイケル!
日経ビジネス ... 2013年 日本の革新者たち
週刊エコノミスト ... 沈む銀行、浮かぶ銀行

 週刊誌という情報媒体は確かに昔よりも情報の新鮮さが薄れてきました。でも、だからこそ明確になってきたのは、その質です。1つのテーマをどう深堀するか、どう「視点」を持って取りあげるかが重要になってきています。
 その意味で今週の『週刊ダイヤモンド』の特集は興味深いものでした。秘密主義のベールに包まれた巨大韓国企業「サムスン」を真っ向から取りあげたからです。特に日本のメディアには拒否的な意味で敏感な反応をする同社の問題点を(おそらくネタ元は元社員の日本人でしょうが)あぶり出すことに成功しています。しかし、「イゴンヒ(サムスングループ代表)友の会」というのがあり、日本を代表する電子部品メーカー9社の代表が20年にわたって定期的に会合を持っていたとは!! 今週は間違いなく『週刊ダイヤモンド』が1位です。
 次に面白かったのは『週刊東洋経済』の英語特集です。お勉強ものは同誌の得意技の1つですが、「英語は7割でイケル」と謳っています。外国人妻に聞く日本人の英語力なんて、コラムもあってちょっと気になります。この座談会は英語でやったの? それとも日本語で? これが第2位です。
 第3位は『日経ビジネス』で日本の革新者たちを取りあげ、その人たちがなぜイノベーターになったのかを探っています。表紙にはいま絶好調のLINE森川亮社長が出ています。
『週刊エコノミスト』は銀行特集を組んできました。マクロ的な話ではなく、どう付き合うかと言った消費者目線での特集です。特にネット銀行との付き合い方など工夫が垣間見ることができます。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  韓国のタブーに迫る

「スマートウォッチの旗手となるか!? 『GALAXY Gear』発売!!」―― 世界的には9月、日本では10月半ばに発売された腕時計型のスマホ『GALAXY Gear』だが、どうも上手くはいかなかったようだ。英国ではスマートフォンのおまけとしてプレゼントされたなんて話も聞こえる。1993年の大改革から20年で世界のトップに上りつめたサムスン。そんな大財閥の陰りを『週刊ダイヤモンド』は特集した。「サムスン 日本を追いつめた"二番手商法"の限界」だ。
 まず、注目したいのは特に日本のメディアにとって取材が不可能とまで言われているサムスンを取りあげたことそのものだろう。おそらくは元サムスンの日本人社員がネタ元になっているのだろうが、それにしても現役日本人社員の覆面座談会まで載っているのは迫力である。そのなかで「ダイヤモンドの記者に会ったらクビだ」と言われている事実まで明らかにされているとなるとなおさらだ。
 さて、同誌によると「スマホ依存」「B to B、素材への転換」「世襲問題」はそのアキレス腱だ。
 年間販売台数1.4億台のiPhoneを3.1億台で抜いたGALAXY。これは競合の製品をまね、さらには勝ち抜く二番手商法の賜物ともいえる。しかし、頂点をとってしまい、真似る相手がいなくなったことで、次の一手を見いだせずにいる。家電分野でも日本の技術をキャッチアップしつくし、次のフィールドとしてB to Bと素材を狙っている。しかし、極端な短期成果主義が徹底されるサムスンにおいて、これらの分野は結果がでるまでに時間がかかりすぎる。そのため、こちらも成果が十分にでていない。その間サムスンが登用した日本人技術者は、幹部クラス以下いったい何人に上るだろう。重要人物ほど韓国名を付けた名刺を使わせるなどベールに覆われているが、「サムスンに貢献した日本人技術者ランキング」(45p)としてまとめた力作が見られる。
 韓国の経済をも左右するサムスン。韓国内で"ロイヤルファミリー"とも呼ばれる一族の系譜や巨大財閥のタブーに迫る。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  英語ができるようになる4つの条件

 今週の『週刊東洋経済』の特集は「英語は7割でイケル!」。発音、文法、単語と完璧を目指しがちな日本人。本誌では「7割英語」を身につけ、実践で磨く大切さを指南する。
 7割英語の条件は4つある。1つ目は中学+αの文法で十分。日本の教科書はレベルが高く、その中の50〜100の構文を使い回せば会話はできるのだ。2つ目は、1500語+専門用語の単語で事足りる。日常会話に比べビジネス会話の方が簡単であり、やり取りは可能だ。3つ目はTOEIC600点以上を目標に。会話力が飛躍的に上がる境目であり、テスト勉強が好きな日本人ならば無理のない目標となる。最後に、ライティング力もつける。効果的な表現や良いフレーズを積極的にまねるなどして、自分のものにするのも1つも技だ。
 この4つを念頭において、継続的な努力をすれば英語でのコミュニケーションは達成できるとする。特集はその後、「現場」と「学習」を章立てて解説する。アジアで生まれた英語「アジア英語」や、力がつく教材ランキング、逆に英語ができないのであれば利用したい翻訳サービスなどなど。社内公用語が英語でもおかしくない時代において、効率よくツールを習得することも、大切な要素となる。
 第2特集は「PV(ページビュー)争奪戦」。新聞、雑誌の読者が減り続け、ネット利用頻度は高まり続けている。独自調査した「国内主要サイト・カテゴリー別PVランキング」で主要153サイトのリアルな集客力がみえる。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  日本で「革新する」ということ。

 どの業界にも「今年の顔」がいる。『日経ビジネス』は、革新者=イノベーターの「今年の顔」として森川亮・LINE株式会社社長を表紙にもってきた。日経BPが主催する「日本イノベーター大賞」が2013年の受賞者を発表。今週はそれに合わせた特集「2013年 日本の革新者たち」となった。
 「独創モデル生む覚悟」「ケタ違い技術を実現する執念」「世界の困難を救う情熱」の3つに分けて、30人の受賞者の中から13人を取り上げている。大賞に輝いた森川亮をはじめ、初の日本一に輝いた東北楽天ゴールデンイーグルスの立花陽三社長や、『JINS』を運営する田中仁・ジェイアイエヌ社長などが特集に並ぶ。
 技術者・研究者のイノベーターたちのエピソードも興味深い。
 細野秀雄・東京工業大学教授は、酸化物半導体「IGZO」の生みの親だ。シャープがこれを用いた液晶ディスプレイを製品化している。細野は超一流の研究者であり、今年のノーベル賞候補に挙げられたほどだが、一方で、彼は学会のつまはじき者であり長く辛酸をなめてきたという一面もある。この続きは、ぜひ記事で感じてもらいたい。
 他にも、世界で初めてニホンウナギの卵採取に成功した塚本勝巴・日本大学教授、プロを破った将棋ソフト『ponanza』の開発者である山本一成・HEROZエンジニアなどがイノベーターとして登場している。

第4位
■週刊エコノミスト■ <<< いざという時、助けてくれない銀行

 12月20日からの三菱東京UFJ銀行の手数料値上げを皮切りに、メガバンクなどの大手行が次々とATM手数料を値上げする。みずほ銀行の反社会的勢力とへの融資問題ももやもやしたままだ。一方、ネット銀行など新しい業態の銀行が伸びている。今週の『週刊エコノミスト』は「沈む銀行、浮かぶ銀行」と題して、これら銀行との賢い付き合い方を探る。
 手数料値上げを行なうメガバンクに比べ、ネット銀行は使いやすさと手数料の安さで業績を伸ばしている。2001年に開業したソニー銀行は、13年3月末で17倍の1兆8574億円の預金残高となった。また、若年層の獲得もできており、これは将来、ローンなどでの収益を確保していることも意味する。企業関連では企業規模による取引銀行の棲み分けが進む。メガバンクはグローバル展開の大企業を、その他が中堅・中小を支える形が出来上がりつつある。「いざというとき助けてくれない」メガバンク離れが、中小企業側でじわりと進んでいるという。
 拡大するキャッシュレス決済の現状をグローバルに解説した記事もあれば、おトクな銀行を手数料や住宅ローン繰り上げ返済手数料で比較したページもある。昨今の銀行まわりの動きと現状のトピックがわかる。


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