今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・【緊急特集】みずほ なぜ過ちを繰り返すのか

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』

週刊ダイヤモンド ... 【緊急特集】みずほ なぜ過ちを繰り返すのか
週刊東洋経済 ... 本当に強い大学
日経ビジネス ... 総点検 消費増税
週刊エコノミスト ... 相続とお金のトラブル

 今週もっともインパクトが強かったのは『週刊ダイヤモンド』でした。緊急特集と題して、世間を騒がせているみずほ銀行の問題を真正面から取りあげています。思えばこの銀行は興銀、富士銀、第一勧銀の3行が合併してできた銀行。それぞれを思い出すと、いろいろな事件が思い浮かびます。富士銀行の赤坂支店での詐欺事件、興銀の尾上縫の事件、そして第一勧銀の総会屋事件は高杉良さんの小説「金融腐食列島」としても取りあげられました。今度は、というわけです。これが今週の第1位です。
 その他の経済誌、今週は地味な企画が多い印象ですが、そのなかでは二番煎じ的ではありますが『週刊東洋経済』の大学特集がボリュームもあり、充実していたと言えるでしょう。海外に通用する人材を輩出できるかどうか、というのが昨今のテーマです。第3位は『日経ビジネス』の消費増税の特集です。まだ多くの人はピンと来ていないようですが、そのインパクトを伝えてくれます。
 そして、第4位は『週刊エコノミスト』の相続特集。ほかの雑誌がやった後でもあり、ちょっとインパクトに欠けるのが残念です。


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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  懲りない面々

 銀行内部の不正を扱ったドラマ『半沢直樹』の熱も冷めぬまま、現実社会でも銀行が世間を騒がせている。言わずと知れた、みずほ銀行の暴力団融資問題である。28日には、業務改善計画が提出された。世間を賑わすこの問題を『週刊ダイヤモンド』が見逃すはずがない。今週は"緊急"特集「みずほ なぜ過ちを繰り返すのか」。
 記者会見での発言が二転三転し、問題が問題をよんでいる現在。もともとの話はこうだ。みずほ銀行がグループ傘下のオリコと行っていた提携ローンの顧客に、暴力団が紛れ込んだが、それを放置。さらに虚偽の説明を行なって火に油を注いだ。なぜ、放置したのか。提携ローンの信用性の低下や、利益相反などがあげられる。しかし、これまでにも不祥事を起こしてきたみずほの、根本的な問題は、組織にあるとするのが同誌の主張。
 日本興業銀行・富士銀行・第一勧業銀行の合併によって生まれはみずほ。力を合わせて一つに、とは到底いかず足の引っ張り合いが日常茶飯事。旧行それぞれのトップたちの思惑から、自分より優秀な人材は排して、お気に入りを人選。また派閥による縄張りもでき、溝が生まれていった。こういった体質が、今日に至るまでの不祥事を起こしてきたのだ。
 コンプライアンスが厳しい、地方銀行や国債入札などにも影響しかねない今回の問題。処分という形で、ことを収めようとしているみずほ。その中には、「倍返しだ」と呟きながら退く人もいたかもしれない。
 第2特集はインバウンドをどう惹き付けるかを分析した「激化する観光客争奪」だ。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  海外に通用する人材

 また、大学特集。今月はこの類いの特集が多いですなぁ。やってないのは『週刊エコノミスト』くらいか? 今週は『週刊東洋経済』がこの特集を組んだ。タイトルは「本当に強い大学」だ。
 特にスポットを当てているのが、海外でも通用する人材を輩出できるかどうか。『日経ビジネス』10月14日号「世界のトップ大学」と被るところがある。世界大学ランキングで東京大学が23位だが、それに比べてどれほど海外の大学はすごいのか、メリットがあるのか、留学している学生のコメント付きで語られている。
 リベラルアーツ(一般教養)を掲げる米国の大学、TAFE(テイフ)と呼ばれる豪州の職業訓練校、物価が安いためにコストパフォーマンスのよいアジアの大学も紹介されている。読んでいると、海外大学への留学ではなく、入学という選択肢が強く推されるのも頷ける。
 もちろん、海外の大学ばかりではない。世界で通用する日本の大学とはどんな大学か。乾燥地農業開発で実績のある鳥取大学、国際教育プログラム「KUINEP」を行なう京都大学、海外企業への研修を行なう大学もある。
 企業のグローバル化でもそうだが、これからの学生は大変だ。特集では他にも「本当に強い大学総合ランキング TOP300」や、特別付録として「大学四季報」が掲載されている。

第3位
■日経ビジネス■ <<<  消費税の本当のインパクト

 来年4月に8%となる消費税。いろいろ影響が喧伝されているが、実際のところどうなのか。家計にどのくらい直撃するのか? 今週の『日経ビジネス』は「総点検 消費増税」と題した特集を組んだ。日本経済、そして家計に起こりうる変化を考えようというわけだ。
 特集では、色々な変化が説き明かされている。例えば、家計に関係のありそうなところでは--------。まず家計への負担は、月額1万円の増加を考えた方がいい。その際、どのような節約をするべきかを家計再生コンサルタントの横山光昭氏が答える。ポイントは「何を削るか」ではなく「全体から少しずつ」。固定費は削減が長続きするので重要だ。
 また、電子マネーの活用もキーポイントとなってくる。8%になるとキリのよい数字になりにくい。その場合、切り上げるか切り下げるか。企業か消費者のどちらかが割を食うことになる。しかし電子マネーは、1円単位の値上げをスムーズに行なえ、消費者の負担も少ない。電子マネーか現金かで値段が変わる、一物二価の時代は近い。
 では、増税が個人に味方するところはないのか。そこで紹介されているのが個人間取引。まず消費税は、2年前の課税売上高が1000万円を超えると適応される。つまり、個人間取引では超えることも、即時に適応されることもない。また、仲介手数料を省くこともできて、より金額を抑えることができる。こういった点から、個人間取引の気運は高まり、サービス開始する企業も増えてきている。変化を味方につけて、増税をチャンスに変えることも不可能ではないのかしらん。


第4位
■週刊エコノミスト■ <<<  老後のトラブルはお金のトラブル?

 先週は『週刊東洋経済』が「終活」、『日経ビジネス』が「相続トラブル」で、それぞれ相続に関する問題をとりあげた。今週は『週刊エコノミスト』が「相続とお金のトラブル」を特集している。『週刊エコノミスト』は、今年5月にも「不動産と相続」をテーマにしており、相続税増税でこの分野に関心を寄せる層が広がる世相を感じさせる。
『週刊エコノミスト』の今週の特集は、「相続」だけにフォーカスしたものではなく、相続・老後・投資・詐欺の4つにまつわるお金のトラブルの最新事情と対策を紹介するものだ。歳をとってくるといろいろな方向から「気をつけて!」との言葉が飛んでくる。そんな感じの特集。
「投資」のところでは、無登録で海外ファンドを販売していた話題のアブラハム・プライベートバンクの「いつかはゆかし」など海外積み立て投資や仕組み債を解説する。最後は「詐欺」。最新のネットバンキング詐欺「ウェブインジェクション」なる新たな手口の日本上陸を知らせるほか、詐欺する側の名簿収集についてなどの覆面座談会がちょっと興味深い。「(騙されやすいのは)欲の皮が突っ張っている人。2回も3回も騙される。騙す側はそのような人に被せる(何度もアプローチする)」のだそうですよ。


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