今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・頼れる銀行 頼れない銀行

週刊ダイヤモンド ... 頼れる銀行 頼れない銀行
日経ビジネス ... 五輪経済 予測30
週刊エコノミスト ... 2013年度下期経済総予測
週刊東洋経済 ... アップル再起動&電子部品サバイバル

 今週は、経済誌各誌が「あやかり」特集を持ってきました。何にあやかったのか?東京オリンピック決定、アップルのiPhone5S発表、そして、驚異的な人気でTVを席巻する半沢直樹シリーズです。
 そのなかで、準備万端整えて充実した特集を組んだのは『週刊ダイヤモンド』です。何せ同誌には、半沢直樹シリーズ第4弾の「銀翼のイカロス」が連載中で、この優位性をフルに活かして「半沢直樹はどこにいる?」というサブタイトルをくっつけて銀行特集を組んだというわけです。付き合いたくない銀行ランキングなど同誌の特色がよく出た内容で、これが今週の第1位です。
 第2位は「オリンピック」にあやかった『日経ビジネス』です。五輪が第4の矢になるという安倍首相の発言を受けて、五輪によって何が変わるか、30の経済予測を持ってきました。でも、本当は第2特集のヤマトとアマゾンを軸にした「物流」特集が面白いのですけれど、ま、合わせ技一本ということで第2位にしました。
 第3位はやはり「オリンピック」にあやかった今年後半の経済予測を掲載した『週刊エコノミスト』です。夏季五輪開催地決定後の株価騰落率を算出したりしていて、それなりに読ませます。
『週刊東洋経済』の特集は「iPhone5S発表」にあやかりました。アップルの今後の動向を分析しながら、日本の部品メーカーがどのような影響を受けるかを特集しています。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  半沢直樹で売りまくれ

 あざといなぁと思いつつ、でも、売れるだろうなぁ、と手に取ったのは今週の『週刊ダイヤモンド』である。
 今、話題の小説半沢直樹シリーズ最新作『銀翼のイカロス』を掲載する同誌がその「半沢直樹」を特集の随所に絡めてきた。
 で、特集のタイトルは「半沢直樹はどこにいる? 頼れる銀行 頼れない銀行」――。   
 銀行業界を暴きだし、「倍返しだ」と言わんばかりの特集。「付き合いたい銀行・付き合いたくない銀行」や「銀行マンの著しいレベル低下」など、赤裸々なタイトルが並ぶ。銀行に就職が決まった学生は「勝ち組」と評されるだろうが、実はドラマばり、もしかするとそれ以上に過酷な実状が見えてくる。50歳で事実上の定年となるのが、業界での暗黙のルール。同期前後で執行役員がでると、他は出向だ。減点主義から生まれる格差は、年収差1000万円。では業務は、融資や再建といった力強いものなのか?
 そうでもなくなってきた。銀行内では保証付き融資に依存、内部管理の仕事が増え対顧客業務に割ける時間が減った。また企業も、体力をつけるよう心がけるようになり、相互に溝ができた。「メインバンクとして意識が低下している」と言われ、権威は失墜している。「半沢直樹」がウケたのは、時代が彼を求めているからかもしれない。
 特集の冒頭では、著者である池井戸潤のインタビューが掲載されており、新たな層を開拓できる特集かもしれない。第2特集は「冠婚葬祭互助会の危機」。霧が立ちこめる問題の業界をのぞく。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<<  五輪で変わることが30もある

 東京五輪の決定後、初の特集は『日経ビジネス』である。
 しかし、同誌をよく読むと、実は第2特集の方がしっかりと作られていて、地味だが面白い「物流」をテーマにしていることが分かる。もちろん週刊誌だから、五輪決定にすぐ対応することも必要。結論から言うとこのダブル特集が内容を充実させた。
 でまず、第1特集のタイトルは「五輪経済 予測30」。予測の第1番は「"第4の矢"登場でアベノミクス加速」。ここでは、竹中平蔵氏の言葉が引用される。
「五輪誘致による直接的な経済効果はそれほど大きくないだろう。しかし、アベノミクスとの相乗効果により、経済成長への追い風となるのは間違いない」と。もてはやされ始めた「アベノリンピクス」はその代名詞となるのか。
 あとは技術面、制度面、ビジネス面などの予測。ま、これはありきたりかな、という感じ。「VIP運ぶのは、自動運転カー」「出生率上昇に期待」「ホテルは新規投資」「我が子をスポーツ選手に」と続く。
 第2特集は前述した「物流大激変」。当日発送、遅くとも翌日発送が当たり前になってきた時代。高水準での物流が、サービスの1つの質にもなっている。そこで王者ヤマト運輸の超即配達の仕組みと、その王者と組んだアマゾンという2強を中心に、業界のうねりを伝える。

第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  第4の矢があっても難しい日本経済予測

 振り返ると、2013年上半期は異例ずくめとも言える経済状況だった。日銀の異次元緩和からの円安進行。そして株高。米国の緩和縮小宣言。そこに転がり込んだ2020年東京五輪の決定。安倍首相が"第4の矢"と表現するように、過去のデータから見ても五輪は株価の上昇や経済効果も期待できる。しかし、いつもながら日本は大きな問題を抱えている。
 下半期、日本経済はどこへ向かうのか。それを特集したのが今週の『週刊エコノミスト』の「2013年度下期経済総予測」だ。アベノミクスを阻害する各方面に存在するリスクを検証する。
 しかし、アナリストによるマーケット予想で平均株価「1万8000円」という予想と「外国人のアベノミクス離れで1万円」との予想が並び、どのベクトルがどう働くかまるで予測不能。とにかく2020年の五輪開催までの時間をいただいたと思って、企業や業界は底力を示してほしいと思った次第。
 第2特集「汚染水で噴出『東電破綻』説」。安倍首相は、五輪のスピーチで世界に向けて原発問題を説明し、「アンダー・コントロール」と言った。世界に向けて退路を断って解決を約束したわけだ。解決への道をひた走ってほしい。


第4位
■週刊東洋経済■ <<<  アップルと日本の関係

 アップルが9月10日、iPhoneの後継機種を発表。しかし、どうやら市場の期待を超えられるものとは言えなかった。
「アップル最大のミスは、ジョブズを死なせたこと」。ジョークではあるが、いや、真剣にそう思っているアップルファンは多い。今週の『週刊東洋経済』の特集は「アップル再起動&電子部品サバイバル」。アップルの可能性とアップルの部品を担う日本メーカーの生き残り策をレポートした。
 前半は、記事「アップルは巻き返せるか」。中国市場とアップル、ティム・クック体制、ポストスマホ戦略など、6つの疑問符が投げかけられる。1つ希望としてあげられる項目は腕時計型デバイス『iWatch』の存在だ。まだ憶測の域を脱していないが、いまだヒット商品を出せていない分野に、ヒットメーカーが参入するのだから。ティム・クックのアップルとして、真価が問われる商品となるだろう。
 後半は、日本部品メーカーの事例を中心に話が進む。秘匿性の高さとアップル依存の村田製作所。徹底的な差別化と勝ちモデルの変化を行う日東電工。その他、独自戦略を打ち出すメーカーが並ぶ。日進月歩の業界は、勝ち続けることは難しい。いつだって正念場なのだ。
 第2特集は「消費増税」。こちらの世界でも、一つの山場を迎えようとしている。迫りくる決断の時、先行きとその重みを計る。また、『昭和財政史』から国内デフォルトを考える。


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