今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・主役交代 ゲームウォーズ

週刊ダイヤモンド ... 主役交代 ゲームウォーズ
週刊東洋経済 ... U40才 大図鑑
日経ビジネス ... 部品創世記
週刊エコノミスト ... 機関投資家の正体

 今週号もタイトルを見るとなかなかバラエティにとんでいて、面白そうだった経済週刊誌ですが、読んでみると中身の濃さに違いがありました。今週の一押しは先週に続いて『週刊ダイヤモンド』です。ここのところ好調です。特集はゲーム。今大流行りのパズドラを中心にゲーム業界の現状を得意の取材力で余すところなくレポートしています。それにしても(ちょっと前の『週刊東洋経済』も取り上げていましたが)パズドラの威力は凄い。
 さて、その『週刊東洋経済』ですが、U40(アンダー40)世代を特集に取り上げました。同誌が分析するに、その上の世代とは全く異なった価値観を持つ世代なのだそうです。その違いのキーになるのがデジタル。何となく分かりますが......。でも残念ながらちょっと散漫。もう少し掘り下げて展開すると面白くなったかなというのが印象です。これが第2位。
 第3位は『日経ビジネス』です。部品業界が大変なことになっているのはよくわかります。例えばアップルの業績が発表され、20パーセントも売り上げが落ちたと出ていましたが、影響が出るのは日本の部品メーカーに他なりません。同誌はこの部品の話を自動車とスマホに絞って取り上げ、その現状と課題をレポートしています。
 第4位が定位置化した『週刊エコノミスト』ですが、この雑誌はいかんせんページが少なく、他の3誌と比較するのが無理があるのが現状です。でも今週の特集「機関投資家の正体」は、5月23日の株価暴落の背景を分析しつつ、機関投資家の影響を分析するという、面白い特集でした。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<< みんながはまるゲームの力

 電車に揺られているとき、スマートフォンをいじっている人が必ず視野の中に複数入ってくる。メールやネットかと思いきや、しばらく前からパズドラをしている人が男女を問わず多い。
「ソーシャルゲームは初心者向けでつまらない」と言っていたゲーオタ大学生(ウチの息子)もパズドラにはハマる。「課金しなくても1人でじっくりコツコツ遊ぶことができる」(池田敬人・ゲームエイジ総研コンテンツアナリスト)からだ。携帯ゲームの主流はいまやスマホ。そんなゲーム界の変化を『週刊ダイヤモンド』が取りあげた。タイトルは「主役交代 ゲームウォーズ」だ。そういえば6月には『週刊東洋経済』が第2特集で「パズドラの破壊力」として取り上げていた。
「パズル&ドラゴン」を運営するガンホー・オンライン・エンターテイメントの時価総額は1兆円を越え、一時は任天堂を抜いた。ガンホーはじめ、角川ゲームスやサイゲームスなど、Part1では新興勢力たる企業が時代を語る。
 Part2は任天堂、SCE、スクウェア・エニックスなどの苦悩する老舗企業にも焦点をあてる。Part3は「拡大するゲームの力」だ。「ケータイ国盗り合戦」にハマっている方もメルマガ読者にはいるだろう。スマホや携帯の位置情報機能を使って楽しむスタンプラリーゲームだが、プレーヤーは「国盗りゃー」とも呼ばれ、その行動力と移動によって生じる経済効果で注目されている。こういったゲームのメカニズムをマーケティングや組織運営に導入するゲーミフィケーションが注目されてもいる。表組「群雄割拠のゲーム業界30年史」も資料としてご参考に。主役交代は繰り返せども、ゲームの力はいまも健在だ。
 ところで、「ケータイ国盗り合戦」100城攻略地図が綴じ込み付録についている。これって夏休み企画? 


第2位
■週刊東洋経済■ <<< 40代以下に人気の三平君とは

 今週の『週刊東洋経済』はジェネレーション分析だ。アンダー・フォーティー=U40才を特集した。題して「U40才大図鑑 デジタル世代の本音と行動」。
「最近の若手社員は......」という嘆きはいつの時代も尽きることなく言われてきたことだ。が、U40は低成長と不況しか知らない。そして急激なデジタル化で上の世代とは明らかに異なるコミュニケーション手法の中で育った。40代、50代以上とは育った社会背景がまるで異なる世代なのだ。
 U40を特集では年代ごとに4つに分けてる。初の低成長を経験した30代後半の「団塊ジュニア世代」、初のネット世代である30代前半の「ポケベルPHS世代」、仲間を重視する20代後半の「ケータイ世代」、上から目線は嫌いな20代前半の「スマホ世代」。詳しくは本誌を読んでみてほしい。起業家や会社員、棋士など、たくさんのU40も登場する。
 個人的にもっとも興味深く読んだのは、「U40 恋愛・結婚観」。「旧世代の恋愛の多くは相手に対する買いかぶり、つまり『勘違い』から生まれたものだが、SNSのせいで『勘違いが起こりにくい』状態になっている」そうだ。気になる人がいたらフェイスブックで検索するといい。「学歴から友達などをシゲシゲと見ているうちに『何か違うな』と思うことがほとんど」なんだって! そして人気なのは平均的な年収、平均的な外見、平穏な性格の「三平くん」だそうな。バブル期にもてはやされた三高(高学歴・高収入・高身長)男にアタックするなんて、「ぶつかり稽古みたいで好きじゃない」なんですと。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  部品メーカーの下克上

 今週の『日経ビジネス』の特集は、「部品創世記 ケイレツ崩壊後の新勢力図」だ。進化と淘汰の繰り返し、生命さながらの競争が起きているのが、部品メーカーの世界。自動車とスマートフォンというグローバルにうごめく2大市場の最新部品事情から、この業界の大激流をレポートする。
 まず、自動車。自動車部品をとりまく"事件"といえば、1999年ゴーンショックがある。日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼CEOが部品の調達価格の引き下げを断行し、「ケイレツ」が崩壊した。そんなゴーンショックが再び訪れようとしている。今回のキーワードは「モジュール」。モジュールとは、機能や部位ごとに分けた部品集合体のことだが、それをベースとした開発を行ない、複数車種で共通化して調達先を絞り、2〜3割のコストダウンを図る。部品メーカーにとって、受注すれば大きいが、受注失敗は倒産の危機につながる。寡占化を避け部品メーカー間の競争状態を作り出すために、中韓メーカーにも門戸が開かれている。
 一方のスマホ部品。下克上が起きていた。ケータイ時代は端末メーカーから部品メーカーへと商流が下っていた。それがスマホ時代になり、一部品であったLSIメーカーがいまや主導権を握っている。スマホで進む上下逆転現象は、もちろん自動車産業でもほかの業界でも起こりうるだろう。部品メーカーはいまや世界に通用するキラーパーツなくして生き残れない時代のようだ。


第4位
■週刊エコノミスト■ <<< ヘッジファンド破綻情報で下がった日本株

 5.23ショックという。それまで、アベノミクス効果で上昇していた株価が暴落した日のことだ。この原因は、俗に米FRBのバーナンキ議長が米国議会でQE3(量的緩和第3弾)を早期に縮小することを示唆する発言をしたからと言われている。しかし、実際は、それは表向きの理由で、業界内では別の理由が存在していることは常識なのだそうだ。
 今週の『週刊エコノミスト』はその5.23ショックの原因となった機関投資家の動向と影響力について特集を組んだ。タイトルは「機関投資家の正体」である。
 同誌は5.23での株価暴落の本当の原因はヘッジファンドの大規模な売りだったと分析している。昨年末からの株価上昇は外国人投資家によるものだったが、5月当時ある大手ヘッジファンドが破綻するのではないかという懸念がささやかれ、その観測情報から次々に日本株が売られたのだそうだ。ヘッジファンドの破綻というと98年に起きたLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)が思い浮かぶが、当時の大混乱からすると、ヘッジファンドが一斉に売りに出て利益を確定させたのも無理はない。同誌はこうした機関投資家の背景から、戦略とその影響までを分かりやすくまとめている。


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