今週の第1位は『日経ビジネス』・・・顧客を依存させる 凄い囲い込み


日経ビジネス ... 顧客を依存させる 凄い囲い込み
週刊エコノミスト ... さまよう石油再編
週刊東洋経済 ... 高校力
週刊ダイヤモンド ... ニッポンのリゾート


 以前から「ポイントカードをお持ちですか?」と問いかけられるのが、利用しないだけに苦痛でした。ところが、その問いかけは実は消費者の囲い込みに必ずしも寄与していないと言う記事を見て、なるほどやはりと思いました。『日経ビジネス』の特集はそうした消費者の囲い込みをどのようにすべきか、どのような囲い込みが凄い囲い込みか、と言ったテーマで特集を組みました。なかなか機智に富んだ面白い企画でこれが今週の第1位です。
『週刊エコノミスト』は業界再編という固いテーマなのですが、ことが石油であるだけに内容が面白い。特に出光と昭和シェルの合併について、出光創業家が反対しているそのいきさつや理由などが、代理人の浜田卓二郎弁護士へのインタビューで詳しく記されています。
 高校の格付けが変わってきたと言うことなのでしょうか。『週刊東洋経済』は<公立の逆襲>というサブタイトルをつけて高校の今を追いました。と言っても、中身は高校ランキングであったり、ライバル対決であったりと卒業生が買いそうな面白い内容であるだけに少々あざとい気にもさせられましたが。でも日比谷高校の復権がなされていると言うのは知りませんでした。
 そしてリゾーとの特集を組んだ第4位の『週刊ダイヤモンド』ですが、面白くないわけではありません。現在のホテル&リゾート業界内での競争の実体が余すところなく描かれています。


  <第1位>        <第2位>       <第3位>       <第4位>


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第1位
■ 日経ビジネス■ <<< 「おもてなし」より「快適性」

 成熟市場で企業が生き残るには、商品力は当然として、いかに顧客を囲い込みリピーターを増やすかにかかっている。
「あらゆる手を講じて、消費者を自社の商品・サービスに依存させる」−−−−それほどの心持ちを実践する先進企業の「凄い囲い込み」を今週の『日経ビジネス』が特集する。タイトルは「顧客を依存させる 凄い囲い込み」だ。
 米最大手レンタカー会社、ザ・ハーツ・コーポレーションは顧客を抱え込む段階で利用者の快適性向上を突き詰めた企業だと同誌は紹介する。オンラインで予約することで従来のレンタカーにとって必須である事務所での長い手続きを一切スルーして車を借りられる。しかし日本ではこのサービスができない。法律に阻まれていることと、ていねいな「長い手続きによって顧客が安心感を得ている」と企業が判断している面があるからだ。
 特集では、「おもてなし」より顧客の「快適性」追求にシフトすることが今後必要と問題定義している。そのほか、よくあるポイントカードのマイナス面や、いま最も注目されている「五感吸引法」のレポートも。どんな方法でも企業側の意図が消費者に少しでも見透かされたら囲い込み戦略の効果は半減する時代。五感吸引法が成功すれば、嗅覚や視覚、聴覚など無意識下に訴えて知らず知らずに商品や店に依存してしまう。
 MacBookや人気のチーズケーキ店の実例で感じてほしい。


第2位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 石油業界は思惑の入り乱れ

 世界経済の減速とシェール革命によって原油価格の低迷が続くなか、海外のメジャーは先細りする日本市場から撤退し、原油以外の成長分野獲得へと動いている。この流れを受けて、国内の石油元売り各社の再編が引き起こされている。
 こうした状況を、今週の『週刊エコノミスト』が「さまよう石油再編 官僚たちの晩秋」と題して特集する。
 石油業界は2017年4月には、以下の石油元売り会社がそれぞれ統合し、2強体制となる予定だった。すなわちJXホールディングスと東燃ゼネラル石油、出光興産と昭和シェル石油である。しかし、ここに来て出光興産と昭和シェル石油の経営統合が出光の創業家の反対表明により白紙に戻ろうとしている。そもそもこの経営統合の背景にあるのは、原油価格が高騰している時に備蓄した業界各社が現在の原油価格下落によって安い価格でガソリンを売らなければならないという負のサイクルが存在するからで、これには国の定めた70日分の備蓄を義務づける政策が関係している。ゆえに経産省はこうした統合のシナリオを描き主導してきたわけだが、これが頓挫するとなると国の威信にも関わる。
 ということで経産省や業界各社、さらには創業家など、政官業の思惑が入り乱れ、経産省が描く総合エネルギー企業の再編につながるかどうか先は見えないのが現状だ。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  公立校の復権

 凋落したと言われていたかつてのエリート養成校、都立日比谷高校が復活を果たしつつある。時を同じくして全国的に公立名門校が勢力を拡大。いま、中高一貫ブームが一服し、公立トップ校が復権。新たな地殻変動が起こっているらしい。今週の『週刊東洋経済』が「大学より濃い校風と人脈 高校力〜公立の逆襲」と題して特集する。
 2016年3月の東京大学合格者数53人。名門私立の中高一貫校がトップを占める中で、3年制の公立高校である東京都立日比谷高校が11位とその真後ろに着いた。公立校の復権は、なにも日比谷だけの話ではなく、過去10年間における難関国立大学への合格者増加数のランキングでは、一位こそ私立の渋谷教育学園幕張高校だが、2位以下は公立高校が多くランクインしている。
 08年のリーマンショック後、私立中学受験者数が低下し、優秀な一部の生徒が経済的な理由で公立中学に進み、そのまま公立高校へと進学。公立高校の学力向上へと繋がったという見方もある。一方、都府県が主導して、「進学指導重点校」指定などの積極的な公立校改革も進められている。


第4位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< リゾート後進国からの脱却

「日本」という言葉と「リゾート」という言葉は一世代前には交わることのない言葉として捉えられていた。それもこれもバブル時代に数多のリゾートが誕生し、そのほとんどがバブル崩壊と共につぶれ、多くの負の遺産が残った。それ以来リゾートイコール悪の権化のようにいわれてきた。つまり日本はリゾート後進国だった。
 ところが最近、この後進国に続々とリゾートが誕生している。訪日外国人の2000万人越えというインバウンド効果もあり、ブームのようにこの分野が活況を呈していると言うのだ。『週刊ダイヤモンド』が「ニッポンのリゾート」という特集を組んだのもこんな背景があったからだろう。
特集は今日本各地で生まれているリゾーとを紹介し、なかでもエッジの効いた最先端のリゾーとを紹介している。仕掛人の話から得意のランキングまで、内容は多岐にわたっていて好きな人には面白い特集だろう。


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