今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・最新 医学部&医者


週刊ダイヤモンド ... 最新 医学部&医者
週刊東洋経済 ... ビジネスマンのための 学び直し日本史
週刊エコノミスト ... トランプ円高がくる
日経ビジネス ... JT かすむ未来図

 今週はいわゆる典型的な経済誌の企画とはちょっと毛色の変わった面白い企画が並びました。中でも『週刊ダイヤモンド』は「医学部と医者」という特集を組みました。「医学部」特集ではなく「医者」でもない「医学部と医者」の特集です。世間では医学部に入ると、とりあえず凄い事で。そのあとの関心はあまりありませんが、実は入る医学部によってその後の医者の人生は変わるというのです。聞けば当たり前ですが、そういう視点の特集は今までありませんでした。でもこの視点が新たな医者の世界の実像を描き出しています。これが今週の第1位です。
『週刊東洋経済』も面白い企画です。今ブームの「日本史」をビジネスパーソンも知っておこう!というもの。確かに昔から、日本人は日本の事をよく知らないと海外で言われます。これだけグローバル化した社会ではますます自分の国の事を知っていなければ信用もされない、というわけでの特集ですが単純に面白い特集でした。これが第2位です。
 3週連続1位の『週刊エコノミスト』ですが、今週は3位に甘んじました。でもタイトルの「トランプ円高がくる」という言葉が効いていて、相変わらずの切れ味の良さを示しています。
 そして、4位は『日経ビジネス』です。特集はJT。M&Aの巧者として、世界でもトップクラスにのし上がった企業ですが、同誌はその問題点を指摘しています。


  <第1位>        <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 聖域医学部の序列

 受験生たちの大きな目標となる医学部。学歴が重要視される今の社会においても頂点に君臨するのが医学部であることは間違いないが、医学部の真の序列を知っている人は少ない。
 そこで『週刊ダイヤモンド』が「最新 医学部&医者」という特集を組んだ。何週か前の慶應三田会特集で増刷までした同誌。同じような売れ線っぽい企画を配して2匹目のドジョウを狙っているというとちょっと言い過ぎかもしれないが、同じような構えの特集である事には違いない。
 なぜ医学部を取り上げたかというと、医学部にも序列があるからだ。医学部に入る事即ち医師になる事だが、入る医学部によっては今後の人生を大きく左右してしまう。そこで同誌は日本81カ所の医学部を徹底分析し、全国医学部序列マップを掲載している。
 どの医学部に入っても必ず医師になれるから安心と思う人もいるかもしれない。しかし実態は異なる。全国81の医学部の中には歴史に裏打ちされた"格"が厳然として存在する。単に偏差値の高さによる序列だけではなく、医学部の歴史や医者一人あたりの発表論文数、運営交付金の多さ等も判断の要素として上げられる。一度入ってしまえば序列の変動は中々起きにくいため安心だが、近年は首都圏の私立御三家の一角と言われていた日本医科大の地位が揺らぎ、順天堂大学や昭和大学が学費を大きく引き下げた事に寄って優秀な学生の取り込みに成功しており、勢いを見せている。ちょっと面白い企画ではないか。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 海外に行くなら歴男歴女

 ビジネスマンにとって、経済や経営の知識は必須というのは当たり前の話である。実際に多くのビジネスマンはそれらの事柄に対して積極的に情報収集を行っているだろう。しかし日本の歴史や文化に関してはどうだろうか。グローバル化が叫ばれる現代、日本の歴史を知っておく事は外交面や文化の違いを説明する際に必要となる。また、歴史からは得てして多くの教訓を学び取る事ができる。という事で同誌の今週号の特集は「ビジネスマンのための学び直し日本史」である。
 実際、最近ではビジネスパーソンの間で歴史について学ぶ事が密かなブームとなっていると同誌は説く。その要因として上げられるのは先述の通りグローバル化に伴い、ビジネスで外国人と接触する際にふとした会話から自国の文化を説明せねばならない状況が少なからずあるからだ。
 例えば歴史に疎いビジネスマンはいくら英語ができても「どうして日本では茶の湯が流行したのか」という質問にどう答えればいいか分からない。それでは日本人としての信頼性が損なわれるというものだ。
 また、もう一つ要因としてあげられるのは今日本が多くの危機に直面しているという現状だ。今目の前の危機を克服するために過去の歴史を学ぶというのは経済学に於いても基本的な事だ。この事を多くのビジネスマンが意識しているという事だろう。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 米経済の予想以上の弱さ

『週刊エコノミスト』が今の円高傾向を「トランプ円高」と命名した。今年11月の大統領選で、クリントン氏とトランプ氏のどちらが勝つにしても、トランプ氏に始まる有権者のウケ狙いが作り上げたドル安志向=「トランプ円高」の流れは出来上がってしまったかに見える。今週の『週刊エコノミスト』は「トランプ円高が来る」と題し、今後の為替相場を予想・分析する。
 ルー米財務長官は4月のG20で、ドル高圧力となる各国の通貨安競争の回避を主張した。黒田日銀総裁が行き過ぎた円高に懸念を示したのに対し、ルー長官は「為替相場は正常」と返し、米政府がドル安傾向を是とし、日本の円安政策推進は続けられない情勢がはっきりした。そして6月。米雇用統計が市場予測を下回る雇用者数と発表された3日、およそ1カ月ぶりに再び1ドル106円台と、ドル円相場は円高に動いている。大統領選に向け、米経済の予想以上の弱さがさらなる「トランプ円高」として日本経済に襲いかかる、かも。


第4位
■ 日経ビジネス■ <<< 一見好調、実は......

 M&Aを繰り返し、たばこ業界世界第3位となった日本たばこ産業(JT)。堅調な業績を評価され、株価は5年で3倍になった。一見好調に見えるJTだが、たばこに対する規制は強化される一方で、業績には不穏な兆しが見え隠れする。また、先進国では電子タバコも台頭しており、経営陣は危機感を募らせている。今週の『日経ビジネス』はグローバル市場で成長の限界に挑むJTの姿に日本企業の未来を重ねる。タイトルは「JT かすむ未来図 M&A巧者の苦悩」だ。
 今年1月、JTが「ナチュラル・アメリカン・スピリット(アメスピ)」で有名な米レイノルズ・アメリカンを約6000億円買収した。アメスピの日本でのシェアはJTの約60%に対して約1%であり、多くの投資家達の間では「投資額を正当化できない」とマイナス評価へと繋がった。それでもM&Aを統括する新貝康司氏は「むしろ保守的に算出した買収額だ」と強気に出ている。確かにアメスピはシェアこそ小さかったものの、15年度の伸び率は46%と異常な数値を示していた。こういった未来のライバルを巨額投資で飲みこんだのだ。
 しかし世間の健康志向を追い風にシェアを急速に伸ばしている電子タバコはどうだろうか。匂いや灰を出さず、有害物質も少ないと謳う電子タバコの「iQOS(アイコス)」は紙巻きたばこを電子タバコへと全て塗り替えさんと大攻勢をかけている。一方でJTは電子タバコの開発では一歩遅れをとっており、盤石と言われていたJTの「勝利の方程式」に綻びが生じようとしている。


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