今週の第1位は『週刊エコノミスト』・・・固定資産税を取り戻せ!


週刊エコノミスト ... 固定資産税を取り戻せ!
日経ビジネス ... 有機ELの破壊力
週刊東洋経済 ... がんとお金
週刊ダイヤモンド ... ファイナンス力の鍛え方

 このところ絶好調の『週刊エコノミスト』が、またも好特集を組みました。固定資産税の問題にメスを入れたのです。読むと、なるほど。600万円以上取られすぎていた例、2000万円を還付された例などゾロゾロと出て来るではありませんか。これは、この号を読んで勉強しておかねば、ということで今週の第1位です。
 次に面白かったのは『日経ビジネス』の特集「有機EL」です。液晶よりも省電力だし、薄いし、曲げられるしと言われて久しいこの最先端技術がようやく日の目を見ることになったというわけで、気になるのは日本の力です。その辺りを同誌は取材して押さえています。これが2位。
 一方、『週刊東洋経済』はがんとお金の問題を取りあげました。働き盛りの世代がこの病気にかかると、お金がかかり、生活もままならなくなることさえあります。ではどうするかを、いろいろな側面から考えています。『週刊ダイヤモンド』の特集は「ファイナンス力」を身につけよう! という特集です。もちろん知ることはいいことですが、どうも分かったような分からないような......。


  <第1位>        <第2位>       <第3位>       <第4位>


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第1位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 固定資産税は取られ過ぎ

 複雑怪奇なのだと言う。
 固定資産税の評価とそこから決まる税額とがだ。市町村が課税するこの税は、毎年ミスが相次いでいることでも有名。そこで、このところ元気な『週刊エコノミスト』がこの問題を取りあげた。タイトルは「固定資産税を取り戻せ!」と、またもシンプルにしてパンチ力のあるタイトルだ。
 しかし、特集を読んでみると本当に問題の多い税だということがよく分かる。札幌市では最大で689万円を徴収しすぎていたことが判明。茨城県河内町でもこの11年間で808人から6758万円を過大徴収していたことが発表された。
 実際この問題は根が深い、その算定方法の複雑さに音を上げる市町村も出てきているからだ。また、昨今の不動産金融商品ブームも在りリートなどを運営する企業は独自に調べ上げ、異議を申し立て2000万円も還付されたリートも出てきていると言う。
 同誌ではこの複雑な固定資産税の構造を解説し、基礎知識をはじめとしたさまざまなハウツーを提供している。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< 液晶の次はお前だ!

「液晶の次」と長年言われ続けてきた有機ELが長い黎明期を乗り越え、遂に発展期に入った。この台頭によってディスプレー産業は再び成長期に入ると言われている。そこで『日経ビジネス』が特集を組んだ。タイトルは「有機ELの破壊力」。
 そもそも有機ELとは何か。有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)は発光ダイオードの一種で自ら発光するため、液晶のようにバックライトが要らず、したがって薄く省電力のディスプレーができるというわけだ。折り曲げることも可能だとか
 発展期と言わしめる要因を作ったのはその米アップル。同社が次期iPhoneに向けて有機ELの採用に踏み切った事だ。それを受けて韓国ではLGディスプレーがELパネルの生産拠点となる巨大工場を建設中している。
 一方で日本勢は技術的には高水準のモノを作っているが、狙う市場や投資規模も小さく、イマイチ振り切れていない印象が強い。
 現在この市場をリードしているのは韓国勢で、シャープを買収した台湾の鴻海精密工業も後を追っている。そこに中国企業も投資競争に参戦しようとしているが、そのなかで日本企業の存在感は乏しい。果たして日本は脇役に甘んじるしかないのか。この部分を同誌は取材している。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<< やはり金額的にも大きな負担の病気

『週刊東洋経済』の特集は「がんとお金」である。
 日本人の国民病、がん。近年のがん治療の進歩は目覚ましく、ガン治療の主流も入院・手術から通院中心のものへと変化してきている。一方で、長期化しがちな治療によって家計への負担や患者の仕事との共存など、新たな問題も噴出している。同誌では、そういった働く盛りの世代に向けて、知っておいた方が良い社会保障の知識やお金と仕事に関するノウハウ、情報の入手方法まで幅広く取り上げている。
 がんの治療にかかる自己負担額は、がんの種類によっても異なるが、その平均はおよそ100万円と言われている。一方で、払い戻しされるおカネもあり、がん保険や1ヶ月に支払った医療費が高額になった場合に適用される高額療養費制度、勤務先の健康保険の傷病手当金等で平均は60万前後、差し引きの自己負担額は平均30万程度となる。「そのくらいならなんとかなる」と思うかもしれないが、住宅ローンや教育費を設計している場合、休職による収入減等と合わさり大きな負担となる場合もある。これは治療が長引けば長引く程悪化してしまうわけでわざわざ同誌が「お金」の文字を入れたのもそこに理由がある。


第4位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 会社の健康状態を見抜く

 結構難しそうな特集を組んだのは『週刊ダイヤモンド』だ。昨今、ビジネスパーソンの新必須スキルとして、会計とファイナンスが急浮上しているという主張のもと、「ファイナンス力を鍛えよう」と言う特集で、特集タイトルもそのものズバリ「ファイナンス力の鍛え方」である。
 売上高や資産等、企業の経営データを集計する会計と、それを基に調達や投資の戦略を立てるためのファイナンス。この二つは切っても切り話す事ができず、セットで覚えるのがおすすめと同誌は説き、会計とファイナンスの基本的な考えを解説している。
 その解説とはざっとこんな具合だ。
「財務3表とは企業の成績や健康状態を示す物で、人間で言うなら人間ドックの結果のような物と思えばいい。その結果を元に経営者は経営の方針を決める」。「簿記や仕分けはこれを『作る』ための技術だが、一般的なビジネスパーソンには『読める』ことが求められる」。3表の内訳とは損益計算所(PL)と貸借対照表(BS)とキャッシュフロー計算表(CF)であり、これらはそれぞれ企業を別々の側面から見た物だ、とまあ、当たり前のことが書かれている。これを読み解く技術はもちろんあった方がいいに違いない。事業を起こそうなどと思っている人ならなおさらだ。


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