今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・金融緩和中毒


週刊東洋経済 ... 金融緩和中毒
週刊ダイヤモンド ... 三井・住友 名門烈伝
日経ビジネス ... 発表!TPP時代に勝てる農産物ジャパン
週刊エコノミスト ... 世界史に学ぶ 金融政策

 今、ヘリコプターマネー論が台頭していると言います。政府や中央銀行が国民に直接お金を配るというアレです。著名な正統派論客までその「極論」を語りだしたほど、現在の金融政策が行き詰まりを見せているという事なのでしょう。『週刊東洋経済』がマイナス金利の影響が懸念される金融の今をとことん掘り下げる特集を打っています。読みごたえがあって面白く、今週の第1位はこれです。
『週刊ダイヤモンド』が1月に「三菱」の特集を組んだ時から、次は三井か? と思っていました。人気のNHKの朝ドラの主人公が三井家出身だからですが、ちょっと手を変えて、三井、住友、そして地方財閥をまとめた特集を組みました。こうした歴史にまつわる読み物は単純に面白いネタが一杯です。これが第2位。
 今年の2月にTPPの協定に各国が署名をし、いよいよ新しい貿易構造が生まれようとしていますが、いちばんの課題である農産物を『日経ビジネス』が取りあげました。大打撃を受けると捉えるのではなく「世界に通用する」日本の農産物をキーワードに攻めていこうという特集です。
『週刊東洋経済』とは異なる切り口で金融政策を特集したのは『週刊エコノミスト』です。その切り口とは「世界史に学ぶ」。現在の状況は大恐慌後に似ていると言う事ですが、そのあとに起こったのが第二次世界大戦であるだけに、ただ事ではありません。


   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<< これから起きる世界危機

 国債の大量買い入れやマイナス金利の導入で主要国の金融政策は未踏の領域へと船を漕ぎ出した。果たして日本の金融経済は中央銀行抜きには維持できないのか。今週の『週刊東洋経済』は「金融緩和中毒」と題して緩和依存症に陥った経済の病理を解剖する。ショルダーフレーズは「効かないけどやめられない」。
「主要国経済は日本化している」−−−。3月22日に開かれた日本政府の第3回国際金融経済分析会合で経済学者ポール・クルーグマン氏が語った言葉だ。政策金利はどんどん下がっているにもかかわらず、GDP成長率は上向くどころか低下している現状が日米欧を襲っている。バブル崩壊から低成長が続き、そしてマイナス成長へ。長期低迷を続ける日本経済の道のりをいま他の先進国がたどっている。これが日本化と言われたゆえん。一方で金融緩和の魔力にとり憑かれ、「まだ政策手段はある」と声高に叫ぶ人間も少なくない。
 特集では、小幡績、野口悠紀雄、越智道雄、浜矩子の4人の気鋭の教授が「これから起きる世界危機」を徹底解説する。


第2位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 「あさが来た」で注目された大財閥

 1月に「三菱 最強伝説」という特集を組んだ『週刊ダイヤモンド』。新年度(4月2日号)の第1弾は「日本をつくった27大財閥の素顔 三井・住友 名門列伝」だ。かつて日本経済の土台をつくった日本全国の財閥。そのDNAは今も三井、住友を始めとする全国の財閥に脈々と受け継がれている。本誌ではその中でも近代日本に大きな影響を与えた全国27の名門財閥に焦点を当て、その素顔を掘り下げる。江戸期の名門商家が時代の風を読んで財閥化していくNHKの朝ドラ「あさが来た」も好調のうちに最終回を迎えるようだ。
 三井・住友の両財閥は戦国・江戸時代から300年以上も続く大財閥。経営規模でこそ三菱の後塵を拝しているが、それでも巨大な企業経済圏をそれぞれ形成している。その三井と住友だが、経営の形は大きく異なる。住友精神を遵守する血の結束で結ばれた住友に対し、三井は緩い関係で繋がり、個人個人が力を発揮するといった形態だ。
 三井・住友のような東京創業一族に目が向きがちだが、地方経済に強い影響を与えてきた「地方財閥」の数も多い。彼らの多くはかつての老舗が大地主となり、そして銀行経営に乗り出した人々だ。


第3位
■ 日経ビジネス■ <<< 世界と戦う日本の農産物

 アメリカ大統領選のニュースで忘れがちだが、日本を含む参加12ヵ国が2016年2月、TPP協定に署名した。この4月からは承認案などが国会審議入りし、2017年以降にも発効する見通しだ。遂に日本の農業界は世界の農林水産物と真正面から競う新時代に突入する事になるが、日本には世界の中で優れた実力を持つ農林水産物が数多くある。今まで放置されてきた諸問題にもメスが入りつつあるいま、日本の農業は十分世界と戦う力を持つのか。今週の『日経ビジネス』は、「発表!TPP時代に勝てる農産物ジャパン」と題して、その検証を行う。
 自民党農林部会長の小泉進次郎氏は農政改革へのアプローチを熱く語る。その主張自体は単純明快で、日本が成長を持続するためには農業を「成長産業」にすることが必要ということと、そのためには、古い農政の下、放置されてきた諸問題をまとめて解決することが不可欠ということだ。
 本誌ではサッカーのポジションにたとえて、11種類の農林水産物を「農作物ジャパン」としてピックアップ。その中にはいちごの「あまおう」や十勝産のチーズなどがある。それぞれの強みとどのように海外で戦っていくかを解説する。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 歴史的にも例を見ない金融状況

『週刊東洋経済』が4人の学者による徹底解説で世界金融危機を占うなら、『週刊エコノミスト』は歴史に学んで解を探る。
 今週の『週刊エコノミスト』は「世界史に学ぶ金融政策」。なにせ、世界の主要各国の長期金利の利回りがこれほど広い範囲でマイナスやゼロに陥ることは有史以来前例がないのだ。世界の中央銀行の成り立ちや金融政策の歴史を改めて振り返り、現政策の有効性を検証していこうという切り口も重要だ。恐慌のあとは戦争という歴史はこの時代を生きる者として辿りたくはない過去の道だし。
 日本銀行が設立されたのは1882年。遡ること約200年前の1668年に世界初の中央銀行スウェーデンリクスバンクが設立された。イングランド銀行はスウェーデンより遅い1694年。米連邦準備制度理事会は日本よりも遅い1913年の発足だ。特集はこの「金融政策年表」で始まる。


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