今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・キレる老人


週刊東洋経済 ... キレる老人
日経ビジネス ... 同族だから強い
週刊ダイヤモンド ... 全国 病院"改革"ランキング
週刊エコノミスト ... 直撃! マイナス金利

 この現実に社会は耐えられるか、というキャッチフレーズで始まる『週刊東洋経済』の特集は「キレる老人」。老人問題のひとつの本質をついた特集です。「4人に1人が高齢者の日本で自分をコントロールできない暴走老人が増えている」と、同誌の特集の扉に書かれているように、危険運転や自分勝手な行動が新聞、テレビ、ネットで話題になる事も多く切実さを増しています。なぜそうなるのか、医学的な分野から現実の対処法までを網羅しています。これが今週の第1位です。
 第2位は『日経ビジネス』です。同族経営の「良さ=強さ」に焦点を当てた特集で、なかなか読ませます。第3位にした『週刊ダイヤモンド』の「病院ランキング」も中身の濃い特集だったのですが、視点の面白さという事で、『日経ビジネス』を2位にしました。『週刊ダイヤモンド』は定番的な特集だったので、3位です。
『週刊エコノミスト』は「マイナス金利」が金融機関(得に地銀、ゆうちょ、信金+生保)にどう影響していくかを特集しています。


   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<< 存在の耐えられない「重さ」

 首都圏の鉄道で多発する鉄道員への暴力事件の主役は実は若者ではない。5年連続で60代以上がその件数のトップを走る。「高齢者のめちゃくちゃな要求なんて日常茶飯事(駅員)」で、人に注意されたり、何かを教えられたりするのを嫌がり、自己中心的な振る舞いでトラブルを引き起こす。鉄道だけではない。病院でも街中でも家庭の中でも、自分をコントロールできない"暴走老人"が目につくのだ。『週刊東洋経済』がこの現状を「キレる老人 この現実に社会は耐えられるか」で特集した。
 本特集が言うところの"キレる老人"問題は、主に認知症発症以前、病理による弱体化以前の、元気な「前期高齢者」に重なる。前期高齢者とは65歳以上74歳までを指すため、団塊の世代がどっぷり重なり、戦後生まれの新しい活動的な前期高齢者が引き起こす現代の「老害」とも言えそうだ。悲しいかな、どんなに元気そうでも、歳をとると生物的に前頭葉を中心に脳全体の萎縮が始まる人も出てきて、脳や心が激変→暴走してしまう人もいる。怖いのは、65歳以上ほど「自分の運転に自信をもっている」率が高まるという調査だ。どうやら客観的な判断力も老化とともにがんがん落ち、自己評価は高まる方向らしい。いやほんとに怖しい。我が身を振り返って頭をフルフルしてしまった。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< 同族経営批判は的外れ?

『日経ビジネス』は特集に「同族企業だから強い」というちょっと視点の面白い特集を組んできた。「同族経営」は批判の対象になることはあっても「評価」の対象にはならないと思っている経営者は多いと思う。実際それで失敗した会社も多い。しかし、同誌は現代のような不透明な時代を乗り切るためにはこうした同族の力が必要だと説いている。
 もちろん日本にも老舗と呼ばれる同族企業は数多い。また近年起ち上げた会社でも同族的な会社はそれなりに存在する。特集では「虎屋」「柿安」「鈴与」「ジャパネット」など日本の同族で成功している企業が紹介されているが、読むべきは3章の「欧州から日本への警鐘」の項ではないだろうか。
 スイス・ローザンヌにある国際経営開発研究所(IMD)でファミリー企業向けプログラムを担当する教授の「このままファミリー企業を軽視し続ければ、日本は危ない」という言葉を紹介しながら、その警鐘の理由を解き明かす。また同時にパテックフィリップ、独自動車部品大手シェフラーなどの同族経営での成功の秘密を紹介している。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 医療改革待ったなし

 世界に冠たる日本の国民皆保険制度。しかし医療費が膨張を続け、財政を圧迫し破綻寸前だ。国はあの手この手で医療制度改革を打ち出している。今週の『週刊ダイヤモンド』は「全国 病院改革ランキング」と題し、医療とカネに横たわる"不都合な真実"を掘り下げる。
 日本の医療費はいまや43兆円まで膨張している。厚生労働省による2010年の推計によれば(今はもっと増えているだろう)、1人当たりの生涯医療費は2400万円。そのうちの半分を70歳までに使い、残る半分が70歳を過ぎてから使われる。高齢になればなるほど医療費がかかり、今後団塊の世代が高齢化すると医療費はさらに急激に増加するはずだ。彼らが75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」が爆発する前に、医療改革は待ったなしなのだ。
 現在、医療費43兆円のうち49%に当たる21兆円を保険料、13%の15.4兆円を患者負担、残りの39%は税金、つまり国が資金調達して賄われている。われわれの税金であり、将来の世代にツケを回す国債による資金調達ということだ。しかし大票田の高齢者が相手なだけに、改革は遅々として進まない。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 地銀以下に影響大!!

 2月に導入されたマイナス金利。ちまたでは金庫がバカ売れしていて、個人のタンス預金がさらに広がった感がある。
 そんななか、マイナス金利の開始後約1ヵ月たち、『週刊エコノミスト』が「直撃! マイナス金利」と題して金融業界への影響を追跡した。とくに影響が大きいのは副題にもある「地銀・ゆうちょ・信金+生保」。地銀の収益が予想以上に下降し、ゆうちょは予定していた投資信託の販売中止を余儀なくされている。
 特集では、目玉として147銀行・信金の影響度を試算した「影響度ランキング」を掲載している。


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