今週の第1位は『日経ビジネス』・・・日本が危ない


日経ビジネス ... 日本が危ない
週刊ダイヤモンド ... お宝銘柄を探せ!
週刊エコノミスト ... 来るぞ!日本株
週刊東洋経済 ... 株・投信・ETF

 今週は実に4誌中3誌までが株の特集でした。年始から大波乱の様相を示す株式市場を見ていれば誰しもそう思うかも知れません。「今週は株だ!」と。実際には昨年末から取材をしていて、それに今回の下げ相場が上手くリンクしたと見るのが正しいでしょう。それにしても、4誌中3誌ですか。そのなかで、唯一株の特集をしなかった、『日経ビジネス』が存在感を放っています。単に他誌とは違うというだけでなく、内容が大変面白かったといえます。日本が危ないと、いうメッセージを投げかけ、なぜかその理由をあぶり出していきます。確かに大企業の根幹を揺るがすような不祥事は、どこか他人事の意思決定によってなされているような気がします。これが今週の第1位です。
 第2位以下は、そうすると株の特集を掲げた3誌ということになりますが、そのなかで切り口がよかったのは『週刊ダイヤモンド』でしょうか。キラリと光るベンチャー企業やニッチ企業をお宝銘柄と取りあげています。
 第3位は『週刊エコノミスト』です。「ほんと?」と思わせるタイトルで、読者を引っ張っていく姿勢に共感を覚えました。
『週刊東洋経済』も決して悪くはありませんが、ちょっと地味目だったでしょうか。

   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 日経ビジネス■ <<< なるほど日本は危ない

 毎号比較的コンパクトにピリッと第1特集をまとめてくることの多い『日経ビジネス』だが、2016年最初の今号は43ページと力を入れたボリュームある特集を組んできた。タイトルは「日本が危ない 一億総無責任社会〜先送り経営と決別せよ」。「日本が危ない」は、2016年の『日経ビジネス』通年テーマということだ。
 東芝の不正会計に旭化成の杭打ちデータ改ざん。2015年も日本を多くの大企業の不祥事が騒がせた。『日経ビジネス』は問題の根底には経営トップから末端の社員にまではびこる「無責任体質」があると突く。特に凋落が目立つ電機産業。かつて世界をも制した大企業たちが経営危機に陥り、一部の事業は国有化されようとしている。シャープの液晶事業もジャパンディスプレイと統合する方向で交渉が続けられている。しかし国有化に使われる資金は。本来日本のベンチャー育成のために作られた産業革新機構の資金だ。若い企業を育てる資金で大企業の延命を行う愚。国内の優秀な若い起業家の海外流出にブレーキはかからない。
 どうやって創業者のような経営者を育成するのか。本誌では、柳井ファーストリテイリング社長、永守日本電産社長、古森富士フイルム社長など、気鋭の経営者へのインタビューとともに、日本財界の問題点と無責任体質からの離脱をはかるための後継者選びなどを分析する。


第2位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 大波乱相場でも悲観の必要なし

 2016年の株式市場は大発会の初日から終値で600円近く下げる波乱の幕開け。現時点で6営業日連続(1月12日時点)の下げを記録している。そんななか、経済3誌がそろっての「株」特集。『週刊ダイヤモンド』のタイトルは「大波乱相場でもキラリ! お宝銘柄を探せ! 知られざる成長企業215社」だ。
『週刊ダイヤモンド』が力説するのは大波乱相場でも「悲観する必要はない!」とうこと。日本にはきらりと光る独自技術を持ったベンチャー企業や、ニッチ市場で世界トップシェアを持つ知られざる成長企業がまだまだ沢山あるからだ。本誌では5つのベンチャーキャピタルをピックアップし、彼らが教える成長有望ベンチャーの「目利きのコツ」や有望企業を紹介。また、自動運転やマイナンバー、フィンテック、東京五輪・インバウンドなど、いま注目の8つのテーマで期待の銘柄を大紹介する。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< ホント? 日本株は来るの?

 とにかく『週刊エコノミスト』が投資関連の特集が一番多い。昨年も年初は「どうなる株・投信2015」というタイトルだった。今年は「来るぞ!日本株」。威勢がいい! その主張は、不安定な海外要因から緩和マネーとオイルマネー、チャイナマネーが右往左往するなかで、相対的に安定感のある日本にマネーが流入しやすいのが2016年なのだという。そして、「市場がパニックになり、ヒステリックになったときほど、冷静に『買い場』を探ろう」とのこと。しかし市場にマネーがあふれていた2015年までの緩和相場とは異なる視点が必要だ。
 今週は第2特集がある。タイトルは「コンビニ経済圏」。社会構造の変化に素早く対応し、他業種を取り込む成長モデル「コンビニ」を掘り下げる。


第4位
■ 週刊東洋経済■ <<< 賢い投資姿勢が問われる今年

『週刊ダイヤモンド』がお宝成長銘柄を追う特集なら、『週刊東洋経済』は2016年の株式市場全般を見渡しながら、「次の一手」と狙い目銘柄を紹介する。タイトルは「株・投信・ETF 2016年相場を攻略せよ!」。
 2016年、4年目を迎えたアベノミクス相場はいまが正念場。中国の景気不安と円安トレンドの変調にさらに原油安という不安要素も相まって、動向が注目されている。アベノミクスの継続性については専門家の中でも意見が分かれる。議論の焦点は株高を牽引してきた三つの政策に漂う限界感だ。だが、冷静に考えると企業業績は底堅く、その企業力が今年試されるとも言え、個人投資家は波乱ムードに流されない賢い投資姿勢が問われる。とまあ、そういう迷える個人投資家のための指南本だ。年明け初の特集が経済3誌同じテーマになることも珍しい。それぞれの主張をじっくり読み比べ、投資戦略の見直しをするも一計かと。


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