今週の第1位は『日経ビジネス』・・・究極のダイバーシティ LGBT

日経ビジネス ... 究極のダイバーシティ LGBT
週刊東洋経済 ... 下流老人 貧困、病気、孤立...老後転落に備えよ
週刊ダイヤモンド ... 狙われるニッポン 飲・食・農 乱奪戦
週刊エコノミスト ... 本当は怖い物価大停滞(ディスインフレ)

 今週の経済誌で目を引いたのは『日経ビジネス』の性マイノリティーを扱った特集でした。俗にLGBT(Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシャル、Tはトランスジェンダーの頭文字)と言いますが、この人口が増えていて、かつ世界中で法的な制度の容認がなされる傾向にあります。以前に他誌で取りあげたことはありますが、この問題をいち早く特集したということで、これを今週の第1位にします。
 第2位は「老後転落」を扱った『週刊東洋経済』です。この問題は実際に起こると衝撃的なインパクトを持ち、しかも絶対に逃れられない現実であるにも関わらず、まだ政府は何の手も打っていない、という点で深刻なのです。これは読んでおく必要があると思います。
『週刊ダイヤモンド』は「飲・食・農」というキーワードで、日本企業の海外への進出と外資の日本での展開を軸に揺れ動く業界を描いています。特に世界の巨人アンハイザー・ブッシュ・インベブが日本市場に力を入れ始めたその様子を取材しています。
 そして第4位は『週刊エコノミスト』です。「物価大停滞」にスポットを当てその怖さを浮き彫りにしています。

   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 日経ビジネス■ <<<  13人に1人は性的マイノリティー

 LGBT。Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシャル、Tはトランスジェンダーの頭文字で、性的マイノリティーを意味している。いままではあまり聞く機会が無かったかもしれないが、今後は企業としても「知らない」では済まされなくなる。欧米では同性婚合法化の動きが進んでおり、世界的にLGBTの権利が認められつつあるいま、日本企業も正面から取り組まなければ強い批判を浴びかねない。
 今週の『日経ビジネス』は「究極のダイバーシティ LGBT あなたの会社も無視できない」と題して、新しい経営課題LGBTを取り上げる。
 日本のLGBT人口は約7.6%と言われ、およそ13人に1人いる計算だ。これは日本における障害者の割合よりも多い。昨今障害者の雇用問題が取りざたされていたが、LGBTに対しても同様以上の対応が求められるようになる。また、優秀な人材に性別は関係ない。LGBTにとって働きやすい環境でなければより働きやすい環境がある企業へと人材が流れてしまうのは道理だ。
 東京都渋谷区では10月を目処に同性カップルを結婚に相当する関係に認める「パートナーシップ証明書」を発行する。これを機に日本でもLGBTに対する理解も深まって行くと思われる。企業は社会の変化に適応せねばならないだろう。そういう時代なのだ。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 3000万円あっても老後は崩壊?

 1億総老後崩壊の時代がやってくる−−−−−。
『下流老人』(朝日新書)の著者・藤田孝典氏はそう警告する。日本の80歳以上の人口は1000万人に近づき、90歳以上の人口も170万人を超えた。本来喜ばしいはずの長寿だが、年金の減少や病気・介護による出費の増大など、高齢者には厳しい現実が待ち受けている。
 今週の『週刊東洋経済』は「下流老人 貧困、病気、孤立...老後転落に備えよ」と題して、老後の貧困化問題を取り上げた。
 生活に困窮する「下流老人」。生活保護を受けている世帯数162万のうち半数近くを占めていると言われており、現在も増加傾向にある。さらに65歳以上の一人暮らしの相対的貧困率も男性で3割、女性で4割強に達していて、貧困常態に陥る老人の数は著しく増えているのが現状だ。最大の原因は収入の少なさである。年金等による収入はおよそひと月15万円。一方で生活費の平均はおよそ21万円。ここに医療費や介護費がかさんでくると首が回らなくなる。自身の病気や無収入の子世代同居などの理由で3000万円の貯蓄があっても底を尽き貧困化した例もあるという。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< ビール業界にも外資が攻めて来る

 長らく日本の「飲・食・農」産業は鎖国を続けてきた。しかしいま海外攻略に打って出る日系メーカーが増えてきている。その一方で外資は日系メーカーの買収に躍起になっている。
 というわけで、今週の『週刊ダイヤモンド』は「狙われるニッポン 飲・食・農 乱奪戦」と題して、グローバルに巻き起こる90億人の胃袋争奪戦と日本企業を特集した。
 ビール界の巨人、アンハイザー・ブッシュ・インベブが日本に上陸した。それもアジア統括拠点をシンガポールから移して、だ。国内ビールメーカー幹部はこのことに戦々恐々。日本のビール市場は世界有数の規模ではあるが、世界の大型再編から取り残されており非常に閉鎖的だ。ABインベブの狙いはライバル企業、「ハイネケン」の牙城であるアジア地域を切り崩す拠点を作るためとの見方が強い。そしてもう一つの目的が「世界でまだ唯一手つかずの日本で大型買収を仕掛ける」と見られている。狙われるのはアサヒなのか?キリンなのか?
 そしてビール業界に限らず、世界企業群の狭間であらゆる日本の食品メーカーが振り回されている。「食」では197ヵ国で展開し、世界一の座に君臨するネスレを研究する。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 世界経済は成長の伸びしろを失った?

 世界の物価はなぜ上がらないのか? 今週の『週刊エコノミスト』の特集「本当は怖い物価大停滞」に掲げたショルダーフレーズだ。量的緩和(QE)に取り組んできた日米欧だが、「経済の体温計」とも言われるインフレ率が一向に伸びない。中国ですら消費者物価指数(CPI)は2%割れとなるなど、世界中にディスインフレ(低インフレ)がはびこっている。量的緩和でも低インフレから抜けられない現実は、世界経済が成長の伸びしろを失ったことをしめしているのだろうか。
 IMFは7月の経済見通しで、2015年の世界成長率を10年以降でもっとも低い3.3%と下方修正した。先進国におけるインフレ率見通しも0.4%上昇から0%へ引き下げ。最終的にリーマンショック後の0.14%(09年)よりも下回ると予想されている。原油価格の下落の影響が大きいとはいえ、世界貿易の停滞が目立つ。
 停滞の要因は何なのか? 一つは主要先進国の緊縮財政政策。IMFをして「緊縮財政が従来考えられていたよりも大きな悪影響をもたらす可能性がある」(12年12月)と警鐘を鳴らさせた。もう一つは中国経済の想定を超えた減速だ。
 日本の場合は人口減少による下方圧力も強いが、データを見る限り世界規模の長期停滞期に突入したとも言える現状だ。


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