今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・ピケティの格差時代 サバイバル術


週刊東洋経済 ... ピケティの格差時代 サバイバル術
週刊ダイヤモンド ... Excelで数字力を鍛える!
日経ビジネス ... ニッポンの家 進化したウサギ小屋、海を越える
週刊エコノミスト ... とことんわかる低金利

 今週の経済誌は面白い企画が集まった感がありました。単純に面白かったのはピケティを題材に格差時代を生き抜く術を紹介した『週刊東洋経済』です。ピケティが証明した格差の広がりをどうしたら是正できるのかを個人レベルで考えようというハウツー企画です。マネー評論家から銀座のママまで登場してコメントしているのが秀逸ということで、これが今週の第1位です。
 第2位は『週刊ダイヤモンド』です。特集はなんとExcel。普通この種の企画は広告企画でやりそうなものですが、どうも真面目にこの表計算ソフトの使いこなし術に取り組みました。これもハウツーものですが、視点が面白い。
 第3位の『日経ビジネス』は(大昔フランスの首相に評された)ウサギ小屋と言う名の日本のニッポンの家にスポットを当てました。ウサギ小屋であっても高断熱、高機密快適な住まいを造り続けてきた日本の家の技術を海外展開していくというもの。これも面白いですね。
 そして4位は『週刊エコノミスト』で、特集では低金利がもたらす弊害にスポットを当てました。

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第1位
週刊東洋経済■ <<< 格差の渦に呑み込まれないために

 フランスの経済学者、トマ・ピケティ氏は著書『21世紀の資本』の中で、資本収益率rは経済成長率gをつねに上回る=「 r > g 」を示した。この格差解決のためには、ピケティ氏自身も「実現見込みはない」と認めているが、一切の例外を許さず全世界で超富裕層に累進課税するしかない。その他の解決策は著作にはまったく見当たらず、一般庶民が見出だせる救いはピケティ本にはない。
 そこで、格差時代にサバイバルしていくにはどうしたらいいか。今週の『週刊東洋経済』はそこを特集した。この「 r > g 」、見方を変えれば、「格差時代には資産運用が不可欠」であることを指し示してもいる。ぼさっとしている暇はない。庶民であればあるほど、格差の渦に飲み込まれない術を身につけなければ!ということである。
 今回の特集、ノウハウのようでノウハウにとどまらず、また精神論だけでもなく、読み物として雑誌的でたいへん面白かった。「どう運用する」「どう働く」「どう育てる」など、いろいろなベクトルからの人選がなかなか光っている。私の場合、「どう働くか?」に登場した銀座お茶屋バーの浅川夏樹氏の「80歳で30代40代の年下の方と一緒に仕事をしていくためには、日々少しずつでも新しい事を学んでいかなければ」という言葉に拍手。投資も仕事も生活も、歩みを止めたら面白くない。何歳になっても年下の友人ができるような毎日を送ることがサバイバルと思えば、厳しい時代も泳いでいける気もする。


第2位
週刊ダイヤモンド■ <<< 思わずExcelを学びたくなる

 マイクロソフトの表計算ソフトExcelは「特別なソフト」だ。リーマンショック後のコスト削減が最重要課題である時期も、Excelだけは常に最新バージョンにアップデートしたいという企業のニーズは途切れなかったという。登場以来、仕事のやり方を劇的に変えたマイクロソフトの表計算ソフト、Excel。データの読み解き方を覚えるだけで新入社員を一人前の営業マンに変えることにも役立つ。
 今週の『週刊ダイヤモンド』は「Excelで数字力を鍛える!」と題し、いまや必須のビジネススキルとなったエクセルについての知識を、基礎から応用まで丁寧に解説する。
 いまやエクセルはあらゆる仕事に欠かせない存在であるがゆえに些細なミスが及ぼす影響が大きくなっている。福島県立医科大では診察結果と患者のデータのひも付けが正しくなされず、173人の患者に誤った検査結果を通知してしまった。このような事故を防ぐためにも最低限の知識が必要だ。苦手意識を克服してエクセルを使いこなしたいものである。その第1歩をこの特集からということだが、エクセル使いの達人が何人も登場し、思わずスクールにでも通いたくなった。かも。
 第2特集は「Pepper 大増殖計画」。感情認識型ロボット「ペッパー」は家庭の新しいプラットフォームに「増殖」できるか?!


第3位
日経ビジネス■ <<<  ウサギ小屋のアジア進出

 国内市場の縮小に喘ぐ住宅産業。起死回生の一打として住宅メーカー各社が海外進出を本格化させている。かつて「ウサギ小屋」と揶揄された日本家屋だが、いまは違う。断熱性、遮音性、省エネ性能など快適な住環境を作る技術は進化し、アフターサービスの質も磨かれてきた。
 今週の『日経ビジネス』は「ニッポンの家 進化したウサギ小屋、海を越える」で、「家の輸出財化」を目指す住宅メーカーの動きを追う。
 タイでは積水化学工業が現地建築大手と手を組み「SCGハイム」というブランドを展開している。やや高めの価格ながら、質の良さを全面に売り出し、中間〜富裕層を中心に多くの支持を得ている。家の大部分を工場で作り、現場で組み立てる「ユニット工法」のデモンストレーションも人気を博している。
 パナホームはマレーシアにて高級住宅偏重だった方針を転換、「リンクハウス」と呼ばれる中間層向け戸建住宅の開発に着手した。これは日本で言う「長屋」のようなもので、マレーシアを足がかりに成長著しいASEANでの大展開を狙っている。


第4位
週刊エコノミスト■ <<< 低金利が引き起こす弊害

 世界的な低金利が長期にわたって続いている。デフレ回避に向けて動く欧州圏では特に顕著で、ドイツやフランスは過去最低水準にまで金利が落ち込んだ。年明け以降だけでも利下げした国は世界で15ヵ国を越え、前代未聞の事態となっている。今週の『週刊エコノミスト』は「とことんわかる低金利」と題して、超低レベル金利のいまを解き明かす。
 超低金利が引き起こす弊害はさまざまで、その一つが機関投資家の運用難だ。すでに貯蓄性保険を中心にいくつかの商品は販売停止になっている。地銀や信用金庫の中には国債へ回していた資金を不動産投資信託や株式へと回すところも出始め、「バブルの芽を膨らませかねない危険な動きだ」と評する市場関係者もいる。このようななかで、日銀、ECB、FRBはそれぞれどう動くのか、予測スケジュールを「ニュース編」でチェックしておきたい。そのほか、「学習編」「歴史編」「実用編」と低金利を解剖する。


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