今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・70歳まで働く

週刊東洋経済 ... 70歳まで働く
日経ビジネス ... 働き方革命
週刊ダイヤモンド ... アレルギー・花粉症のウソ・ホント
週刊エコノミスト ... FRBと日銀 次の一手

 今週の経済誌は少し地味な感じがしました。そのうちの2誌が「働く」というテーマを掲げています。『週刊東洋経済』は高齢化社会のなかで70歳まで働くにはどうすればいいかを考え、そのためには45歳から「次の仕事」を考えようと提案しています。おそらく時代の流れもそんな風に変化していくのではないかと考え、これを今週の第1位にしました。時代は変わっていきます。
 もう一つの「働く」を掲げたのは『日経ビジネス』で、こちらは「働き方」にもっとバリエーションを持たせようという考えです。この2誌が同じようなテーマを取りあげたのも、今という時代のなかで「働く事」が重要なファクターになってきているからでしょう。
 これに対して『週刊ダイヤモンド』はこれからの季節に悩む人が多くなる花粉症(アレルギー)がテーマです。今や日本人の4人に1人が花粉症というからその対策や対処法は特集になるのでしょう。
『週刊エコノミスト』は女性初の新議長が就任して話題の米国FRBと日銀の金融政策にスポットを当てました。株価が乱高下する現在の背景にあるものを読み解こうとする特集です。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<<  45歳から考える次の仕事

 今週の『週刊東洋経済』の特集「70歳まで働く」。連続特集「高齢ニッポンを考える」第一弾なのだそうである。『日経ビジネス』も働き方の特集だ。
「労働参加」が今週の『日経ビジネス』の特集のテーマであるのに対して、『週刊東洋経済』は高齢社の働き方にスポットを当てた。労働市場的にも年金受給状況的にも、70〜75歳くらいまで働くのが当たり前の世の中が迫っているからだ。そこで「次の仕事」でも報われるために、自分で積極的に身の振り方を考えようというのである。
 70歳まで一貫して同じ職場で働く事は難しい。よって、「次の仕事」を探さなければならない。しかし、定年間近になってあれこれ考えても遅い。企業内で幹部へと昇進していけるかが見えてくる実質的なキャリアの転換点「45歳」を1つの分岐点と捉えるよう本誌では勧めている。
 では、実際に何をするべきなのか。まずノウハウや人脈は武器となる。さらに10年以上続けてきた仕事があるならば、そのスキルを磨くことも大切だ。これらの武器を並べてみて、「次の仕事」を考える。また単に再就職だけでなく、最近はシニアからの「ゆる起業で長く働く」という動きも出てきている。起業の主役は60代ともいえるほどの過熱ぶりだ。「発見!シニアの仕事図鑑」「『次の仕事』探しの基礎知識」まで、シニアの企業から再就職まで徹底的にガイドする特集だ。
 第2特集は、3期連続営業赤字に沈む任天堂の真因を語る「崖っぷち任天堂」。


第2位
■日経ビジネス■ <<<  これからの働き方は「労働参加」

 2012年、総就業者数は6270万人。それが2030年には5449万人に減少するかもしれない。約13%の減少だ。これは、厚生労働省が先月公表した推定値。ただし、この値は「ゼロ成長・現状維持」の場合の値であり、「経済成長・労働参加」の場合は6103万人になる。そんな労働人口減少時代が目前の今週、『日経ビジネス』は「働き方革命」という特集を組んで企業が行なう労働参加の施策を紹介する。
 労働参加の対象として注目されているのは高齢者・専業主婦・ニート。それぞれ2460万人、800万人、63万人と規模の大小はあれ魅力的な労働市場だ。例えば、専業主婦。子育てと長時間労働の両立がうまくいかず専業主婦を選択してきた女性は多い。そこで、「アースミュージック&エコロジー」を手掛けるアパレルのクロスカンパニーは、独自の勤務形態を採用した。それが「4時間正社員・6時間正社員」。その名の通り、4時間または6時間とフルタイムより短い勤務時間で正社員として雇用する。会社は中枢を担う女性社員を出産で失うことがなくなったほか、慢性的な人手不足アパレル業界にあって、時短勤務前提の正社員募集には通常の3倍もの応募があるという。
 その他にも、単に労働参加だけでなく、労働の質を上げる試みも取りあげられる。朝型の働き方にシフトするため、深夜帯の割増賃金率を朝9時まで適用した伊藤忠商事。午後3時に帰れる6時間勤務制度「ろくじろう」を実践するスタートトゥデイ。どちらもプラス面ばかりではないが、改善に向け試行錯誤は続いている。
 人口減少による就業者減少は避けられないが、手を打つことはできる。「労働参加」がこれからのキーワードだ。


第3位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 花粉症は治るのか?

 日本にいる4人に1人が辛い思いをする2ヵ月。九州ではすでに、関東では今月末にスギ花粉が蔓延する。25%とは恐るべき割合だが、アレルギーというくくりではさらに多いのが現状だ。その数2人に1人。アレルギー大国とも呼べる日本を特集したのが、今週の『週刊ダイヤモンド』の「アレルギー・花粉症のウソ・ホント」。
 アレルギーの有病率は明確に上がっている。スギ花粉症は1998年16.2%から2008年には26.5%に。小・中・高校生の食物アレルギーは07年2.6%から13年4.5%に。一度かかったら治りにくい性質が、数値を雪だるま式に増やしている。また、アレルギー疾患の低年齢化といった傾向も忘れてはならない。
 そして、アレルギーは人体だけでなく経済にも影響を与えている。00年に旧科学技術庁の報告書では、医療費・医療関連費・労働損失を合わせて2860億円の損失があるとした。現在の患者数は2倍なので5000億円規模ということになる。しかしこれは、見方を変えれば成長市場。今やドラッグストアに行けば、抗アレルギーの医薬品が迷うほど並んでいる。そこで特集は、増える治療法から4つの疑問「花粉症、実は治せる?」「『食べて治す』はホント?」「誤解だらけのアレルギー」「頼れる医者、医療機関の選び方」に回答する形で進んでいく。
 第2特集は「2014年 大学3年生が選んだ就職人気企業ランキング」。大手志向やグローバル志向は今年も顕在。商社人気も相変わらずだが、今年は僅差で住友商事が文系男子の1位になった。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  日銀とFRBの微妙な関係

 今週の『週刊エコノミスト』は、特集記事の前に緊急企画「勃発!世界同時株安」を持ってきた。FRBの緩和縮小によって、世界同時株安が引き起こされている。日本株も大幅に下げ、内外の投資家が株を売って円を買い戻す動きを見せた。急激な円高・株安となり一部からはアベノミクスの終わりとの声も出た。そこまで深刻かどうかは別として、腰を折られたのは事実だろう。
 そこで、今週の特集「FRBと日銀 次の一手」に話は進む。量的緩和縮小に乗り出したFRBと異次元緩和に託した日銀。どちらも引くに引けないところにきていると同誌は解説する。FRBはリーマン・ショック後の緩和により資産規模はGDPの2割に。このまま続ければ資産バブルやインフレの懸念があった米国を、新議長のイエレン女史がいかに混乱をさせずにやり抜くか。
 一方の日本は、約束の「2年で2%」のインフレ目標を達成するためには、追加緩和が必要であるとの声も高まっている。日本をヨソに米国が始める緩和縮小でどうなっていくのか。米国以上の巨額の財政赤字を抱えている日本の正念場ではあるだろう。
 日米、そして欧州を含めた大緩和競争。どの国にとっても与り知らぬ段階にきてしまっているのだと言えるだろう。


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