赤い運河

赤い運河神河一平 著

遣唐使の時代から知る日中韓の微妙な関係

一言でいうと現代の尖閣諸島や竹島問題まで彷彿とさせる歴史エンタテイメント小説である。

舞台は1300年も昔にさかのぼる。西暦750年、遣唐使の時代の日本は中国(唐)と韓国(新羅)の密約によって国の存亡の危機に立たされていた。奈良朝廷は、海を渡ってその密約をつぶし、新羅の大使を暗殺するという密命を一人の遣唐使に託すことから物語は始まっていく。
 
そして玄宗皇帝と楊貴妃、阿倍仲麻呂に鑑真和上など歴史の一ページを彩る錚々たる人物が登場する中で物語は展開していく。一人の青年剣士は密約を果たすことができるのか。ラストが痛快な小説である。