2016年12月31日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・2017 総予測


週刊ダイヤモンド ... 2017 総予測
週刊東洋経済 ... 2017 大予測
週刊エコノミスト ... 世界経済総予測 2017
日経ビジネス ... 私の経営リレー論 次の次まで考えろ

 年末です。というか本日は大晦日です。今年もお世話になりました、というのは私からのメッセージではなく、雑誌はおおよそその種のメッセージを年末の特大号に込めます。
 経済誌もその例に漏れず、恒例企画が目白押しとなります。そのなかで2大老舗経済誌である『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』は恒例の「総予測」ものを特集しました。
 中でも『週刊ダイヤモンド』は特集だけで174ページのボリュームと、丸ごと1冊特集で埋め尽くした読み応えがある1冊でした。これが今週の第1位です。
 第2位はやはり「予測もの」を組んだ『週刊東洋経済』です。内容が充実している点においては間違いありませんが、ボリューム感と作り方で2位となりました。でも両方を読むことをお勧めします。
 第3位の『週刊エコノミスト』は2号前から総予測ものを続けていて、今号は「世界経済の総予測」に絞った特集です。同誌は雑誌そのもののボリュームが少ないこともあり、致し方ありません。
『日経ビジネス』は経営者のバトンタッチのタイミングはどうあるべきかを検証した特集ですが、ちょっと地味すぎる特集のような気がしました。


  <第1位>        <第2位>       <第3位>       <第4位>


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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  174ページ+付録の豪華特集

 この時期は世の中の週刊誌はどれもが合併号となり、経済誌もいわゆる恒例企画が目白押しとなる。今週は『週刊ダイヤモンド』が「2017 総予測」、『週刊東洋経済』が「2017 大予測」と言うわけだ。総予測と大予測では何が違うのかと言うような野暮は必要ない。細かく言えば中身は違うが本質的には一緒である。私は両方読むことをお勧めする。
 その中で差を見つけるとすると、『週刊ダイヤモンド』が特集タイトル通りに「予測」を律儀に守っているところだろうか。読んでいて分かるのだが、各項目の記事のタイトルが予測の結果を表していて、それが分かりやすさとなっている。同誌のページ数にも注目したい。174ページと言うボリュームで、かつ、綴じ込み付録として「明治維新150年 学び直し日本近代」がついているのだ。このボリュームは相当なものだ。
 同誌の内容で他誌と違う点で注目したいのは「働き方」で一項目立てているところ。14ページを費やして、まず政府の政策、前厚労事務次官村木厚子氏へのインタビュー、そして長時間労働、過労死をはじめとした今年話題の言葉が次々と並び、蓮舫民進党代表のインタビューと上場企業の女性役員らの「働き方」まで紹介されている。
 

第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  来年のガイド役になる特集

一方の『週刊東洋経済』だが、総ページ数は142ページと『週刊ダイヤモンド』よりはボリューム感に欠けるものの充実したないようであることには違いない。
 その特集「2017 大予測」だが、冒頭に2017年の総論としての予測がなされ、そのなかで「私たちは道なき道に足を踏み入れる」と言う見出しで世界も日本も後戻りできない道に足を踏み入れていることを強調し、この特集をそのためのシェルパ(ガイド役)であると位置づけているところがいかにも同誌らしい。
 続けていわゆるビッグ・インタビュー企画を並べる。小池百合子氏、カルロス・ゴーン氏、栗山英樹氏,ジャック・アタリ氏と続き、『週刊ダイヤモンド』にもインタビューは多くあるものの、それより踏み込んだ感じはある。
 そして世界はどう動いていくか「混沌へと向かう未来」を描いている。それなりにまとまった企画である。


第3位
週刊エコノミスト■ <<< 世界は不透明感に満ち満ちている

『週刊東洋経済』の特集、特に世界経済の内容に近い企画が『週刊エコノミスト』の特集「世界経済総予測 2017」だろう。トランプ氏の米大統領就任から始まる来年一年の現象を「不確実性の高まる1年」になると予測しているのだ。
 2017年は欧州でオランダ、ドイツなどの総選挙、フランスの大統領選など大きな選挙が多く、いずれも保護主義を標榜する反体制派の躍進が予想されていることから不透明感はますます高まっていくだろう。
 こうした世界の一連の動きを地域と国別に分け、この1年を予測しているので、関係が深い国の動向を掴んでおきたいいいだろう。
 それに加えて「あまちゃん」で一躍スターダムにのし上がり、しかしその後萎んでしまった女優ののん(能年玲奈)のインタビューが掲載されている。最近のヒットアニメ映画「この世界の片隅に」に主演して再び注目を集めている女優の話が面白い。


第4位
■ 日経ビジネス■ <<<  次の次の経営者を決めるのは誰だ

 こうした中で『日経ビジネス』は,相変わらず独自路線の特集を組んでいる。前週の「次代を創る100人」はいい企画だったが今週の企画は地味である。少なくとも合併号の感覚ではない。2号分作りましたと言う感覚ではないのだ。
 ま、それはともかく今週号の特集タイトルは「私の経営リレー論 次の次まで考えろ」というもので、編集会議で周知を合わせ「どうしたら読者に受け入れられるだろう」と絞り出したタイトルではないような気がする。
 内容は日本のトップ企業57社、過去30年の社長交代のデータを分析し、どういうタイミングでバトンタッチをするのが「企業価値を伸ばす」のに適していたかを検証している企画である。
 経営者のバトンタッチの難しさはセブン&アイホールディングスの一件をとってもよく分かるが、しかし正答はないだけに難しいテーマなのだろう。タイトルに「次の次まで考えろ」と言う結論を入れたのが、その難しさをいみじくも物語っている。
 それにしてもあまりに当たり前のタイトルで正直「つまらない」。