2016年9月23日

今週の第1位は『週刊エコノミスト』・・・ぶらり日本経済


週刊エコノミスト ... ぶらり日本経済
週刊ダイヤモンド ... 歌舞伎に誘う
週刊東洋経済 ... 納得のいく死に方 医者との付き合い方
日経ビジネス ... サラリーマン終活


 いろいろな企画があるものだな、と最近週刊経済誌の特集企画を見て思います。ま、とにかく試行錯誤が多いのでしょう。
 そんな中、『週刊エコノミスト』はちょっと変わった特集を持ってきました。ぶらりと日本(主に東京)を旅して、そこにまつわる経済史のエピソードを語ると言うのです。つまり「ぶらり途中下車の旅」の経済誌版? でもこれが結構面白く、読み物としての価値がありますね。というわけで、これを今週の第1位に押します。
 第2位も変わった企画で歌舞伎を取りあげた『週刊ダイヤモンド』です。ちょうど中村橋之助の芝翫襲名があり、またその橋之助のちょっとしたスキャンダルありで、注目されました。でもこれで売れるのかしらん?と思いましたが、なんの、第2特集に関関同立の特集を持ってきてバランスをとっています。
『週刊東洋経済』は死に方と医者との付き合い方と言う特集です。ウーン、内容充実しているが結構重い。
『日経ビジネス』は定年後の人生についての特集です.いろいろな生き方があるのでしょうが、サブタイトルの「定年後30年」はそれにしてもちょっと長い!?

  <第1位>        <第2位>       <第3位>       <第4位>


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第1位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  街には「曰く」がたくさん

 なるほど、こんな企画もありなんだなと感じさせたのが『週刊エコノミスト』の特集「ぶらり日本経済」である。タイトルはTVの人気番組「ぶらり途中下車の旅」をもじったものであることは想像に難くない。内容もそれを模している。日本の至る所をぶらり訪れてみると、そこには日本経済の重要な1シーンが横たわっているというわけだ。
 これがなかなか面白い。明治期は軍用地だった丸の内。その払い下げについては岩崎家と他の政商たちとの暗闘があったとか。今、もめている豊洲でも築地市場は実は明治時代にももめた経験があり、利権がらみの疑獄事件に発展しているとか。田中角栄に始まり、小泉と仲宗根を巡る砂防会館の争いとか。
 はtまた、山谷と新宿ゴールデン街のイメージチェンジだとか。昭和の激動を切り抜けてきた三業地の今であるとか。
 結構知らないこともあり、何ということはない企画なのだが、これもまた経済だと思った次第。一読の価値あり。


第2位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 観客動員数100万人超

 グローバル化が進む昨今。外国人観光客を見かける機会も増えてきた。もしも外国人に「日本の文化と言えば?」と尋ねられたらなんと答えるだろうか。鮨? 芸者? 富士山? そこで『週刊ダイヤモンド』が取りあげたのが歌舞伎である。そう、今週の特集タイトルは「歌舞伎に誘う」。400年の歴史を持ちながら時代ごとに適応し、今もなお進化を続けている、そんな歌舞伎の魅惑の世界を紹介するというわけだ。
 今現在銀座の東に位置する歌舞伎座は2013年に再開場した第五期のものだ。この第五期に入ってからというもの、歌舞伎座は始まって以来のにぎわいを見せている。13年度には観客動員数100万人を突破し、興行収入も絶好調だ。とはいえ今の状態に満足してしまえば、いずれ危機的な状況に陥る事を歌舞伎関係者らは過去に幾度も経験している。そのため中堅から若手の歌舞伎俳優が中心となって様々な事に取組んでいるというのが同誌の解説。
 その取組みのキーワードは「人材力」「革新力」「伝統力」だそうだ。
「人材力」とは、本来歌舞伎界に備わっている後進を育てる力。歌舞伎界が一体となって新人を育てる風土だ。「革新力」はその時代毎の流行を取り入れ、新たな歌舞伎を作り出す力。最近ではワンピースの歌舞伎化やバーチャルアイドル初音ミクとの共演等の取り組みで大成功をおさめた。「伝統力」は築いてきた時代の長さ。新たな流行を取り込みつつもしっかりと歌舞伎として表現する。それができるのも歌舞伎界が積み上げてきた歴史があってこそと言うわけで、この歌舞伎特集、経営やマーケティングの特集としても読み込める内容になっている。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  死はいずれ訪れるという真理

 世界一の長寿を達成した日本。その多くは医療技術の進歩による物だが、今の日本に必要と言われているのはむしろとどまるところを知らない高齢者の長寿・健康志向をどう抑え(難しいことではあるが)、世代間に存在する負担のギャップをどう公平化していくかという問題だ。と、のっけから『週刊東洋経済』は解説していく。同誌の特集タイトルは「納得のいく死に方 医者との付き合い方」。重要であるだけに読者にとっても重いテーマである。
 まず同誌は死との向き合い方について考える。誰だって自宅で死にたい。いたずらな延命治療はされたくないなど、素朴且つ重要なテーマが並ぶ。東大名誉教授で「おひとりさま」の言葉を広めた上野千鶴子氏の話が身近に感じる。例えば、都市部で始まった老人ホームの例としてSOMPOケアメッセージの「在宅老人ホーム」を紹介している。居住費を自費サービスに限界まで充てることで特別養護老人ホーム並のサービスを同程度の価格で実現し、さらに介護保険の対象外となる生活支援サービスも行なっているのだ。老人の介護において、最も大きな出費となる老人ホーム費。かといって訪問介護だと移動に時間もかかるから不安であり、その辺りを解消するのが上野氏が紹介するサービスである。もちろん地方では利用する事ができないのが難点ではあるが。
 そして、特集後半は医者との付き合い方。薬や医療費の問題も含めて考えていく。


第4位
■ 日経ビジネス■ <<< 定年してから30年!?

 サラリーマン人生の終わりが見えてくると、多くの人は定年後の人生に悩む。今や、その主体は団塊の世代からポスト団塊の世代、さらにはその後の世代へとめまぐるしく動いている。だが、その悩みはみんな同じ。
 そんな時代の流れを『日経ビジネス』が特集で迫った。タイトルは「サラリーマン終活」である。サブタイトルの<「定年後30年時代」の備え方>が示すように、時間は長い。
 いろいろな人がいる。趣味に生きる人、田舎に移住する人、社会貢献にいそしむ人、新たに起業する人。過ごし方は人それぞれだが一方で住宅ローンや親の介護といった問題も立ちはだかる。平均寿命が伸び、定年後の人生も長くなる中で、「第二の人生」の成否を分けるのは、現役時代からの準備だ。
 定年ホームレスを回避しようと起業を目指すシニアが近年増加している。培ってきた経験や人脈を生かして会社を立ち上げるが、ここに落とし穴がある。自分の実力を過信するあまり、現実を直視できない人が多いというのだ。
 例えば大手広告代理店に務めていた田中顕助さん(仮名)は退職後にパソコン教室を起業したが、ビジネスマン時代の「質の高い広告の投入こそが顧客獲得に繋がる」という理念を貫いた結果、広告宣伝費が膨れ上がり、大赤字となってしまった。ビジネス経験と経営センスは別物という事だ。
 シニア層の人材派遣を手がける東京都品川区のマイスター60によると、起業して成功するシニアは知識・経験の幅が広く、バランス感覚のある人。一方で失敗してしまうのは、プライドが高い人や能力が陳腐化し自信が空回りする人、また健康に問題がある人等が条件として挙げられる。なるほど。