2016年9月 8日

今週の第1位は『日経ビジネス』・・・ここまで来た自動運転


日経ビジネス ... ここまで来た自動運転
週刊東洋経済 ... みんなペットに悩んでる
週刊ダイヤモンド ... 孫子 〜現代に通じる「不敗」の戦略
週刊エコノミスト ... 中国 ゾンビと政争


 車の自動運転が実現するのは簡単ではありません。自動のレベルは1から5まであり、1の安全運転支援(アクセル、ブレーキ、ハンドルのうち1つの機能を車が担う)段階はクリアして、レベル2(上記機能の複数を車が担う)まで到達している程度。完全自動運転(レベル4〜5)にはほど遠い状態で、レベル3の準自動運転(自動運転と手動運転の切り替え可能)のレベルでさえ難しいのが現状です。
 さて、このレベル3の車を世界で初めてドイツまで行って取材したのが『日経ビジネス』です。よく取材できたものですが、よくその車に乗っていられましたね、というのが私の感覚です。いずれにしても面白いレポートでこれが今週の第1位です。
 第2位は新しい企画を取りあげた『週刊東洋経済』です。そのテーマとは「ペット」。現在日本では1300万の世帯で犬・猫を飼っているといいます。最近はペットも高齢化し、病気であるとかさまざまな悩みを抱えている家が多いと聞きます。そんな人たちのための福音書になるか? 面白い試みではあります。『週刊東洋経済』はドン・キホーテや楽天の記事も読ませました。
『週刊ダイヤモンド』が取りあげたのは「孫子」です。「彼を知り己を知らば、百戦して危うからず」の孫子です。特に説明は不要でしょう。ビジネスマンの好きな「戦い方」を同誌が説いてくれます。
 そして『週刊エコノミスト』は中国を特集しました。ちょうどG20が開催されたということもあり、タイミング的にはぴったりですが特集自体は構造改革が進んでない現状を解説するという内容になっています。


  <第1位>        <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 日経ビジネス■ <<< チームドイツの自動運転技術が凄い

 長い間夢物語とされていた自動運転が、近年急速に実用段階に近づきつつある。経済各誌はこれまでそれぞれトヨタ、テスラなど日米を中心とした自動運転の最新技術を取り上げてきているが、『日経ビジネス』は欧州メーカーにフォーカスして特集した。タイトルは「ここまで来た自動運転 世界初取材 ドイツ最新試作車」。
 本誌の取材において世界初公開となるBMWの試作車「PT1」。記者はミュンヘンまで飛び、メディアとして世界で初めて「PT1」に試乗。アウトバーンも走ってきたそうだ。この試作車は今までの自動運転車の新たな段階へと到達しつつあるという。それは米自動車技術者協会や米の交通安全局が決めた自動運転の基準の中でのレベル3、自動運転と手動運転の明確な切り替えを行なえるという段階だ。今までの運転者の補助としてアクセル・ブレーキ・ハンドルの操作の一部を行うという段階から、本格的な自動運転の実用化へと移行するということになる。「PT1」には弾道学を取り入れたアルゴリズムが搭載されており、ミサイルの軌跡予測のように周囲の車の移動方向や位置を予測する技術が取り入れられている。市販するタイミングも決まりつつある。また、チームドイツで世界と戦うドイツ各社の自動運転技術も徹底取材する。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  ペットがもたらす悩みと不安

 犬・猫を飼っている家庭は全国でおよそ1300万世帯。大雑把に言って、いまや4世帯に1世帯が犬か猫かその両方を飼っている。ペットは家族の一員とする意識も一般的な風潮となった。今週の『週刊東洋経済』は、この存在感を増したペットがもたらす悩みと不安を特集した。タイトルは「みんなペットに悩んでる」。
 2000年代前半に起こった空前のペットブームから15年。多くの家庭がペットの老いや病といった問題に直面している。例えばペットにかかるお金は犬で年間約34万円、猫が17万円だ。いずれも4割前後がペット保険を含む医療関係だ。ペットの医療に関する悩みはさまざま。例えば動物病院自体は町を探せばある程度は見つかるが、専門的な動物病院というのは少ない。ペットの家族化と高齢化によって、それこそ人間を上回る程の医療費がかかる場合もある。ガンにかかったペットに500万円の治療を施した飼い主もいる。また寿命も短いため安楽死させるか否かという判断ものしかかって来る。悩める飼い主の救いの一冊になるか?!
 深層レポートでは「楽天非常事態」に迫る。アマゾン、ヤフー、ヨドバシカメラと、台頭するライバルを前に陰りが見え始めた20年目の「楽天市場」。三木谷社長の次の一手は何か?


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 売れるかもしれない

『週刊ヤングジャンプ』連載の「キングダム」と言うマンガをご存じか。中国の春秋戦国を舞台に描くこのマンガは単行本化され累計で2500万部売れているという。化け物のような作品の一つだ。この中で描かれているのが「孫子」で、だからと言うわけではないが今週の『週刊ダイヤモンド』の特集は「孫子」である。
 すでにビジネスパーソンの隠れた経営書としてしばしば登場するこの中国の古書は言わずと知れた兵法書で、2500万年前の中国・春秋戦国時代に書かれたものだ。そこから遥か時を経た2016年現在、孫子は「最強のビジネス書」としてビジネスパーソンに読まれていることになる。兵法とビジネス、似て非なるこれらを結びつけるものが「不敗」の戦略だと、同誌の特集を読めばわかる。
「三国志」の曹操、戦国武将武田信玄、近年ではマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツやソフトバンクグループの孫正義社長。彼らの共通点は、「孫子」に影響を受けているということだ。
 曹操や武田信玄といった武将はまだしも、ビジネスパーソンになぜ兵法書が必要なのか。
「それは個人も企業も激しい競争にさらされているから」と中国古典研究家の守屋淳氏は分析する。戦乱の世を生き抜く術がグローバル社会を生き抜く術として必要とされているのだ。ただ、孫子は兵法書でありながら最上の策を「非戦」とおく。一旦戦えば、多かれ少なかれ人も組織も疲弊する。故に、戦うべきかどうかをまず見極める必要がある。勝てない戦いを見極め、回避する。つまりそれが「不敗」であり、そのための知識の宝庫が「孫子」なのである。なるほど。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  ゾンビ企業の整理が喫緊の課題

 今週中国・杭州で開催されたG20では、開催国であり経済大国としての立場を世界にアピールして見せた中国。しかしその一方で毎年8月に開かれる"現役指導部と長老との密室協議"である「北戴河会議(ほくたいがかいぎ)」において、習近平国家主席の権力基盤を揺るがす異変が起きていたという。今週の『週刊エコノミスト』が「中国 ゾンビと政争」と題して一向に減らないゾンビ企業と、激化する共産党政権内部の権力闘争を分析する。
 中国のGDPは6%台へと失速した。中国政府は鉄鋼や石灰など実質的に破綻しているが延命している"ゾンビ企業"の整理を進めようとしているがうまくいっていない。金融緩和で産業構造改革の痛みを和らげようとしているが、思惑通り進まず、政府の重点産業が「新過剰」になりかねない。「中国でデフレスパイラルが発生している」と指摘する識者もいる