2016年2月18日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・逃げ切り世代


週刊ダイヤモンド ... 逃げ切り世代 駆け込みセーフは何歳まで?
週刊東洋経済 ... 給料が上がる仕事 下がる仕事
日経ビジネス ... コマツ再攻
週刊エコノミスト ... 暴れる通貨

「声を大にしてはいえないが、なんとなく分かっていることを正面から取りあげてくれた」などと思っている人がいるのではないかと思う、そんな特集を組んだのが『週刊ダイヤモンド』です。内容を明かせば、極端な少子高齢化によって「得する世代」と「損する世代」が如実に明らかになってくる、そのボーダーはどこかという特集なのです。タイトルも「逃げ切り世代」とストレートで、何歳までが逃げ切れるかとは、分かりやすい。「こうした実態を露わにして警鐘を鳴らすのは経済誌の役割だろう」、なんて大げさなことを言わずに面白かったです。この企画。これが今週の第1位です。
 世代間格差に対して、職業間格差を取りあげたのが、『週刊東洋経済』で、こちらも「給料が上がる仕事 下がる仕事」とストレートです。生涯給料のランキングなどもあって分かりやすいのですが、それにしても生涯給料(上場企業)のトップとワーストとではその差が9億2659万円とは!! これが第2位です。
『日経ビジネス』の今号は正統派企業特集でコマツを取りあげました。グローバルな建機ブームが中国経済、あるいは資源国経済の減速で行き詰まりを見せているその内実に迫ります。
 最後は『週刊エコノミスト』で先週に続いて世界経済危機モノ特集で「通貨を取りあげています。


   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 脱シルバーデモクラシー

 社会保障を手厚く受け優雅に暮らしているように見える豊かなシニアへの若年層の憎悪感情のことを「嫌老」というのはご存知か? 
 今週の『週刊ダイヤモンド』は20代、30代、40代の「嫌老感」をちょっと煽っちゃうような特集タイトルである。「逃げ切り世代 駆け込みセーフは何歳まで?」というのだが、優雅なのは60代半ば以上の団塊の世代まで! それ以下は若けりゃ若いほどみーんな大変なんだよっ! という現役世代の心の声が上がるのが見える。編集部、それを狙ったか? ともかく、子育て給付は打ち切られ、低所得年金受給者への一律3万円給付! 総額3600億円! はさっさと決まった。まさに「若肉老食」。世代間格差はいまや広がる一方である。
 特集では、個人が一生の間に支払う税金や社会保険料といった「負担」額と国から受け取る年金や医療保険、補助金などの「受益」額との差額を世代別に算出して現在価値に割り戻して比較する「世代会計」手法を使い、どの年代までがとんとんでいけるのかを冷静に算出。55歳あたりがそのボーダーライン、もっとも得するのがどうやら2000万円超受益分が大きい70歳あたりだ。相続も高齢化のために高齢者から高齢者への引き継ぎが多い現状。孫への教育費や住宅取得費用の移転など、ようやく現役世代への富の移転が始まりつつあるが、政治家がシルバーから票を集めるための「シルバーデモクラシー」は止まらない。若者よ、もっと政治家に働きかけねば! それが特集の心の声だ。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 生涯給料トップ企業は10億円超

 かたや世代間格差がテーマなら、こちら『週刊東洋経済』は職業間格差とでも言うのだろうか。今週の『週刊東洋経済』は「給料が上がる仕事 下がる仕事」を特集する。
 特集のキモは柳川範之・東京大学大学院教授が語ってくれている。インタビューのタイトルにもなっているが、「誰もが大きな変化に直面する 会社任せは禁物 スキルは自分で磨け」なのである。IT業界に限られていた変化のスピードが、いまや伝統的な産業の中にも入り込んできている。
 例を挙げれば、トヨタ自動車が米シリコンバレーに人工知能研究所を設立した。ITスキルが生き残りスキルの重要な1つであることは間違いない。どの業界であれ、自分が働いている間に大きな変化に直面する! それがいまという時代なのだ。特集には「最新版・生涯給料 トップ&ワースト企業100」も掲載され目を引くが、ここには企業内格差もあり、息子娘の就職指南には役立たないかもしれない。
 第2特集はいよいよ身近に迫った「電力自由化!」。あなたはどこと契約しますか?


第3位
■ 日経ビジネス■ <<< 中国が落ち込み超優良企業にも陰

「ダントツ」に強い企業だったコマツがもがいている。主戦場である中国では建機需要がピークの5分の1以下に縮小。中国工場の生産量は最盛期の1割に落ち込んでいる。資源安で鉱山用機械も売れない。株式市場の時価総額もこの1年で4割も目減りしたという。コマツは再び攻める経営で次のステージに行けるのか?! 
 今週の『日経ビジネス』は「コマツ再攻 『ダントツ』の先を掘れ」と題してコマツの経営を特集する。
 コマツの2016年3月期は3期ぶりの営業減益となる予想だ。が、それでも2210億円の黒字(見込み)。この段階で思い切った戦略を打とうというのがコマツの強さにつながると、ドローンや自動運転など、ベンチャー企業との提携やオープンイノベーションの推進など、優等生の殻を破る戦略を模索する。建機世界最大手キャタピラー社との比較や、編集長による大橋徹ニ・コマツ社長兼CEOへのインタビューも。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< リスクの高まり

 米国が利上げ姿勢を維持するなか、自国通貨が対ドルで史上最安値をつけた国は約1年間で59ヵ国・地域に急増したという。1997年のアジア通貨危機をはるかに上回る規模で、アフリカ、南米、中央アジアなどに広がり、これはもう世界通貨危機の様相を呈している。
 今週の『週刊エコノミスト』は「暴れる通過〜世界経済危機の予兆」と題して、米国ひとり勝ち経済とドル高の行方を検証する。
 同時多発にもかかわらず、アジア通貨危機よりも破壊的な局面を迎えていないのは、新興国が外貨準備を積んでいたためだ。しかし昨年来それが大きく目減りした国も多く、通貨危機が世界を襲うリスクは高まっている。日本は年初来の円高株安に日銀のマイナス金利導入で市場関係のニュースに耳を傾ける毎日だが、各国の金融政策が現状長続きしないのも、今後の展開の不安要素だ。ドルは? ドル円は? 人民元は? ユーロは? 主要通貨と新興国の現状と今後をそれぞれの専門家が解説する。
同誌は先週に続き、第2特集も組んできた。「ネットスーパー戦国時代」がそれだ。