2015年12月17日

今週の第1位は『日経ビジネス』・・・知らぬと損するフィンテック


日経ビジネス ... 知らぬと損するフィンテック
週刊ダイヤモンド ... 老後リスクの現実(リアル)
週刊東洋経済 ... ストレスチェックがやってきた!
週刊エコノミスト ... 日本経済総予測2016

 先週第1位にした『週刊エコノミスト』の特集「フィンテック」を今週は『日経ビジネス』が特集しました。本来的には二番煎じに映るわけですが、多様な事例の紹介で面白い特集に仕立てました。特に、日本では「六本木:ジーンズ派(IT系)」と「大手町:スーツ派(銀行系)」の融合が進まず他の国に遅れをとっているというくだりは日本の現状をよく表していました。これが今週の第1位です。
『週刊ダイヤモンド』は特集で老後リスクの現実にキチンと目を向けました。今風に言う「リアル」を見ようというわけです。この手の特集はいつも戦々恐々風が多く、現実であっても読むのがつらい。そこをこの特集は上手く救ってくれています。現実は厳しいことは分かっていても、そこを客観的に分析して目を向けようという視点は大切だと思います。よってこれが第2位です。
 第3位の『週刊東洋経済』は12月から従業員50人以上の法人で義務づけられた「ストレスチェック」を特集しました。企業におけるストレスは今や大問題には違いありませんが、この特集を読むとこうしたチェックがそれほど簡単ではない現実が浮き彫りにされています。
 そして、『週刊エコノミスト』は他誌よりも一足早く「日本経済総予測」を特集しています。

   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 日経ビジネス■ <<< 銀行のサービスがはがされていく?

 先週『週刊エコノミスト』が特集したフィンテック。提供者側の動きにフォーカスした業界特集だった。今週の『日経ビジネス』もフィンテックを特集。こちらは利用者側から「この新潮流にどう乗るか!?」に焦点を当ててレポートしている。特集タイトルは「知らぬと損するフィンテック もう銀行には頼らない」だ。
 さてフィンテック。Finance Technologyからくる造語である。例えばウェブサイトやSNSを通じて消費者でもある個人に対し、広くビジネスモデルを説明し、そこから資金を募るクラウドファンディングもフィンテック。あるいは、前年度が赤字でも昨日の売上が50万円あれば即融資を受けられるトランザクションレンディングもフィンテック。アマゾンやヤフー、楽天などのEC事業者が自社のショッピングサイトに出店している企業に融資するサービスだ。厳重な審査を必要とする銀行等の融資に比べてフィンテックは審査の基準も低く、魅力的なアイデアさえあれば手元資金がゼロでも融資を受けられる。
 ほかにもクラウド型の会計ソフトを手がけているfreeee。大企業の最高財務責任者の職務を人工知能に学ばせ、それを中小企業や個人に安価で提供している。会計係を雇うこと無く会計処理が行なえることの意味は大きく、コスト削減や時間の節約等効果は大きく、利用が広がっている。事例は拡大する一方だ。
 フィンテックは、農業革命、産業革命、IT革命に次ぐ第4の波と言われている。欧米勢は果敢に新サービスを展開し、日本でも中小企業がそれを手に飛躍し始めた。この新潮流にどう乗るか!? フィンテックの先進国・米英のフィンテック革命からも目が離せない。


第2位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 働き続けることが下流にならないコツ

「高齢者」がからむ自動車事故や無理心中、「下流老人」に「介護離職」などなど。「高齢社会ヤバいな」と現役世代を戦々恐々とさせるニュースを毎日のように目にする。いや、ちょっと待て。そこまで悲惨か!?
 今週の『週刊ダイヤモンド』が「悲惨でも楽園でもない等身大の」老後を考える特集「老後リスクのリアル」を組んだ。この視点は重要です。不安に怯えることなかれ。
 老後の三大リスクは「金」「健康」「孤立」。金融機関が吹聴する「老後資金は1億円必要」なんていう「老後不安商法」に惑わされ始めると、30代でも老後のために人生の楽しみを失いかねない。これらの三大リスクに対して最も効果的な解決法といわれているのは歳をとっても「働くこと」だ。本誌でも特集最終章で「高齢者雇用のリアル」を取り上げている。働けば「金」と「孤立」から離れ、一定のリズムで生活をできることから「健康」もある程度保証される。現実的にそううまくいくか?との疑問は今の40代50代が70代になる頃には就労環境も変わっているだろう。心と体の健康が結局どの世代も鍵になる、と現役続行派の私は思います。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  あなたに復活力はありますか?

 今週の『週刊東洋経済』特集は「ストレスチェックがきた!」。12月1日から義務付けられた「ストレスチェック制度」を掘り下げる。この制度は常用従業員50人以上の事業所で、年に1度、社員を対象にアンケートのような調査を行ない、ストレスの度合いを計測。その結果を本人にフィードバックし、メンタルヘルスに対する意識を高め、うつなどへの重症化を阻止できるよう対策を講じる制度だ。
 昨年度、精神疾患での労災認定は史上最多の497件に上った。これは10年前の約4倍であり、いかにメンタル不調に悩むサラリーマンが増えたかがうかがえる。メンタル不調者は企業にとって"ロー・パフォーマー"。従ってこれまでメンタルヘルスへの企業投資は進んでこなかった。このストレスチェック制度によってメンタルヘルス対策費の投資としての側面が理解され始めた意味は大きい。
 また、メンタルに問題なさそうな人材が密かに不調を抱え、本来あるべき生産性=「プレゼンティズム」を発揮できていないケースがけっこうあると認識され、病気による遅刻や休職といった「アブセンティズム」よりも社会に与える損失が大きいことがわかってきた。本来あるべき生産性を発揮するにはストレスからの復活力=レジリエンスが欠かせない。復活力の実例として元中日ドラゴンズ・山本昌氏が登場する。
 ストレスをいかにマネジメントするかはもはや社会のメジャーな課題なのだ。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< このところいつも経済不透明

 今週の『週刊エコノミスト』は「日本経済総予測2016」。マスコミ的常套句は、経済に関してここ何年も「世界経済の不透明感が強まるなか」が常連。どこまでもいつまでも不透明。で、そんななか、今年も総予測もの第1弾は『週刊エコノミスト』だ。「世界経済の不透明感が強まるなか、2016年の日本経済はどうなるのか。マクロとマーケットの両面から展望」してくれる。
 前半は「マクロ編」。2020年東京オリンピックに向けて"勝負の年"となる2016年を展望する。後半は「マーケット編」。投資関連情報に力を入れる『週刊エコノミスト』らしい、推奨有望銘柄・為替予測・長期金利予測を専門家がコンパクトに7ページでまとめる。
 来週は「世界経済総予測」で攻めてくるかも。