2015年11月10日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・誰がテレビを殺すのか


週刊ダイヤモンド ... 誰がテレビを殺すのか
日経ビジネス ... デジタル音痴社長 会社を滅ぼす
週刊東洋経済 ... ど〜なる!? 僕らのケータイ料金
週刊エコノミスト ... 景気回復のウソ

 テレビ業界は若年層のテレビ離れで視聴率が取れずに苦労しています。その現状をレポートしようと『週刊ダイヤモンド』が特集しました。私にいわせれば出版も新聞も同じというわけですが、「テレビ離れ=ネットアクセスの増加」という図式がいちばんストレートなのでしょう。特にティーンエージャーは「ニコ動」の方をより多く見ています。その現状が実際いかなるものなのか、同誌のレポートはなかなかに面白く、これが今週の第1位です。
 同様に「デジタル化」の経営への影響を掲げたのが『日経ビジネス』です。と言っても経営者のデジタル音痴が従来考えられていた以上に悪影響を及ぼすことを指摘する特集です。その社長像、どこにでもいそうなのが怖い(実際大手上場企業社長にもたくさんいるとか)。これが第2位です。
 第3位は「携帯料金」を取りあげた『週刊東洋経済』です。安倍首相が国会でいきなり「携帯料金を安くするよう取り組め」と指示したのは記憶に新しいところですが、業界の料金設定が不透明なのも事実。では現状はどうなのか、を取材しています。
「景気回復のウソ」と題した特集を持ってきたのは『週刊エコノミスト』です。有力エコノミストらが景気の動向を分析しています。

   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

dia20151110.jpgnikkei20151110.jpgtoyo20151110.jpgeco20151110.jpg


第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 凋落のテレビ局の行方

 テレビ離れが加速し、特に若年層では1日当たりの視聴時間は2時間を下回る。視聴率を取れないテレビはいま広告の減少、制作費の大幅削減など「負のスパイラル」にはまり込んでいる。
 今週の『週刊ダイヤモンド』は、そのなかでも凋落著しいフジテレビの現状をメインに、テレビメディアとネット配信サービスの現状を掘り下げる。タイトルは「誰がテレビを殺すのか」だ。
 9月上旬、フジテレビに衝撃が走った。電通から日曜ゴールデン帯の広告枠の買い切りを見送りたいという連絡が入ったのだ。今まではまとめ買いの枠に一部赤字が出ても、広告代理店はテレビ局を必死に支えてきた。だがしかし低視聴率を背景に決断が下されたということだ。長年、年間数億円程度の電波利用権を国に支払い、1000億円2000億円という広告収益を得てきた美味しいビジネスモデルに赤信号が灯っている。当たり前か。
 ネット配信サービスの大幅な普及も、テレビメディアのあり方に影響を与えている。吉本興業は芥川賞をとった所属芸人・又吉直樹氏の作品『火花』の映像化権を、既存テレビ局ではなく定額動画ネット配信サービスの黒船「Netflix」に差し出した。Netflixの自由度の高い作品作りに賭けたという。しかしテレビ局側もネット配信を味方につけようと必死の動きを見せている。詳しくは本誌で。
 先週号でノンクレジット広告=記事を装った広告「ステマ」を取り上げた本誌だが、今週号では巻頭で月間100億ページビューを集めるオンラインニュース界の巨人ヤフー・宮坂学社長へのインタビューを敢行。ネットニュースの品質問題に迫る。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< ITオンチはもはや社長にはなれない

 デジタル技術の猛烈な速度での進化。それはあらゆる企業にloTやビッグデータ等恩恵をもたらしてきた。が、その一方でサイバー攻撃やデジタル情報の流出など会社を危機的状況へと晒す要因をもたらしたのも事実だ。そして、ITが苦手なトップでは恩恵を得ることも防衛策を敷くこともできなくなってしまう。実際に今年の日本産業界を騒がせた多くの不祥事の背景に、デジタル革命に無知なトップの存在がある。
 今週の『日経ビジネス』は、デジタル音痴社長をのさばらせるとどうなってしまうのか、特集「デジタル音痴社長 会社を滅ぼす」で予測と対策を取材した。
 2015年の東芝の不正会計。歴代社長の派閥争いが原因等といわれているが、本質はトップが情報技術に無知だっただけだと競合電機メーカー幹部は語る。歴代社長の無知による無茶な事業受注が結果として巨大な赤字を生み出し、それを隠すために不正会計に手を染めざるを得なくなったということだ。また耳に新しい年金機構の情報流出も年金機構の首脳陣が必要なIT投資を怠ったことが原因にある。情報バンク等を狙った「標的型攻撃」が増加していた頃にネットセキュリティー対策へ金を使わなかったことはITに対して無知であることに他ならない。これからより一層デジタル技術が発達する中で、IT音痴をトップに据えることは重大なリスクとなった。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  携帯料金、安いの? 高いの?

 今週の『週刊東洋経済』は巻頭特集で「緊迫 南シナ海!」、深層リポートで「英中が手を結ぶ 人民元国際化戦略」と、中国をめぐる動きを2本まとめてきた。そして、そのあとのページに続くのが第1特集「ど〜なる!? 僕らのケータイ料金」だ。
 安倍首相が携帯電話料金の引き下げに取り組むよう国会で指示を出したのが9月11日。総務省にも携帯電話会社にも青天の霹靂だったようだ。日本におけるスマホの月額平均料金は6342円。家計支出における年間平均は18.8万円に上っている。首相はこれを問題視したわけだ。日本の料金形態は世界的に見てガラパゴス化しているという。というか、複雑でよくわからない。そして乗り換え組は割引で優遇され、同じ会社の長期利用者はその分を負担しているような構造が見受けられる。またライトユーザーも料金設定的に冷遇されている。全体で見ると月額平均通信量が1GB以下のユーザーが最も多いのにもかかわらず、この層に対しての料金プランが設定されていない携帯会社がほとんどだ。今回、異例の首相発言により国を挙げて議論が始まった。事によると「端末実質0円」がなくなるかも!?という話も聞こえてきて、本誌は今が携帯料金を見直す絶好のタイミングだとお勧めしている。
 しかし、機種変更って本当にストレスフルですね。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 景気は前よりマシ?

「景気回復のウソ」。今週の『週刊エコノミスト』の特集タイトルだが、そんなこと知ってるよ、と大半のビジネスパーソンはつぶやくのではないか? もはやどこもかしこも好景気! なんていう景気回復はやってこない。経済界の心理がこんな調子なので、大企業には資金が溜め込まれ、中小企業や地方にはトリクルダウンの1滴はなかなか届かない。しかし株価は戻してき、就職氷河期は脱し、前よりマシ。これは事実じゃないだろうか。
『週刊エコノミスト』的には「ウソ」とアベノミクス批判をしたかったのかな。まあ、そんな全体を見渡した特集です。メインは有力エコノミストの景気予測。最高水準の大手企業業績下での縮こまる設備投資と消費者の心理を分析する。