2015年11月26日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・ここがおかしい! 日本の鉄道


週刊東洋経済 ... ここがおかしい!日本の鉄道
日経ビジネス ... 勝ち組が見るニューチャイナ
週刊ダイヤモンド ... 最新 正しい株価
週刊エコノミスト ... 保存版 相続増税の新常識

 今週の経済誌は、タイミング的にはあまりピンとこない特集が並びました。読めばそれなりに面白いのですが、タイミングというのは重要だと思います。そのなかでは『週刊東洋経済』の恒例特集「鉄道」の内容が充実していました。いつもとは打って変わって「ここがおかしい!」という鉄道の問題点をアンケートから抽出して、取材するという方式です。なかでもいちばん問題視されていたのが相互乗り入れ運転の激増に伴う遅延の問題で、一つが遅れると派生的に次々と遅れが広がっていくという問題を取りあげています。これが今週の第1位です。
『日経ビジネス』は減速経済の中国のなかでいかに勝ち組になるかという特集を組み、それなりに面白い内容なのですが、いかんせんタイトルがよくない。やはり予約購読がほとんどの雑誌の弊害なのでしょうか。中刷りを見て、書店で手に取ってもらいそして購買に結びつくというプロセスがどこか置き去りにされている感じがします。まあそれでもいいと考えているのでしょうが。
 第3位の『週刊ダイヤモンド』は恒例の株価の特集です。同誌の理論株価に基づいて割安銘柄、割高銘柄をランキングしています。
『週刊エコノミスト』は相続の特集です。今年1月の相続税増税から10ヵ月経ち、申告期限を迎えたタイミングでの特集というわけでしょう。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<<  鉄道、相互乗り入れの功罪

 日本の鉄道と言えば「Clean Confortable Come on time」と賞賛される対象というイメージでいたら、「ここがおかしい!日本の鉄道」とは? 今週の『週刊東洋経済』第1特集タイトルだ。
 最近東京圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)では鉄道路線同士の相互乗り入れが加速していて、どこかの路線でちょっとした遅延が起これば、あらゆる路線に拡散していく毎日。朝のラッシュ時の遅延は常態化している。JRしかり、東京メトロしかり、メトロと相互乗り入れしている私鉄もしかり。しかも、予測を大幅に超える首都圏への人口流入がある。2000年にまとめられた運輸政策審議会答申第18号では、15年度における東京圏全体の人口は3535万人。しかし、実績値は10年の段階で3700万人を突破。鉄道会社の対応はまるで追いついていないのが実態だ。同誌が実施した鉄道に関するアンケートで集まった声は8割が不満であり、「相互乗り入れして不便になった!」「殺人的に混んでいるのに鉄道系ディベロッパーがマンション建設はおかしい!」など混雑に関するものが多く目立った。そのほか開業まで4ヵ月となった北海道新幹線の苦悩、人口減少など、鉄道産業の影の側面をレポートする。
 第2特集は「MRJが飛んだ!航空機産業 日本の実力」。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< 中国経済減速どこ吹く風の日系企業

 中国の産業構造が大きく転換している。第2次産業が漸減し、変わって第3次産業(サービス産業)が台頭している。当たり前といえば、当たり前の話で、日本も経験してきたことだ。しかし、そうは言っても世界経済のエンジンである中国の話だ。成長を牽引してきた第2次産業が減速し始めると、資源価格は下落し、輸出も低迷する。それよりは、新しい中国に目を向けて、そこに商機を見出だすのがいいに決まっている。今週の『日経ビジネス』はその新しい中国に目を向け、成功している企業を取りあげ、成功のポイントを探っていく。特集タイトルは「勝ち組が見るニューチャイナ」。タイトルが分かりにくいのが難点で、第1章のタイトルの「ニューチャィナに乗れ」のほうがまだ分かりやすい。それはさておき、現在の中国市場を分析し、売れるものを売れるところに供給していけば、製造業であっても伸びる可能性は十分にあるというのがその主張である。日本企業各社の例がふんだんに盛り込まれている。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< その株価、安いか高いか

 遡って調べたら、昨年の今ごろも「株」特集を組んでいた『週刊ダイヤモンド』である。今年の特集タイトルは「最新 正しい株価」で、昨年は「買っていい株・買ってはいけない株」。中身はそれほど違いはない。同誌の理論株価に基づいて、市場価格が高いか安いを判定し、割高率(割安率)ランキングを掲載するという方法だ。この時期は『週刊ダイヤモンド』的には投資意欲が高まる季節なのだろうか。決算の分析もできるからね! 今年の大タイトルは「上場1500社 最新正しい株価」だ。
 8月以降の乱高下相場では、泣いた個人投資家も笑った個人投資家もいる。特集では、何が明暗を分けたのか、個人投資家が繰り広げたドラマを紐解いて、投資行動や心理を分析。学ぶべき教訓を導き出す。
 目玉は前述の通り、最新決算から本誌が選び抜いた「買っていい株・いけない株」(Part2)、そして最新決算を基に理論株価を導き出した「最新決算を元に検証!1500社の正しい株価」(Part4)だろう。
 第2特集では、昨年の東証1部上場以降、市場から得た1000億円をすぐさまM&Aに投じ、グローバル化に突き進むリクルートを特集。タイトルは「リクルート 3度目の創業〜世界企業への挑戦」だ。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 相続税における10ヵ月問題

 今年1月に相続税増税があり、申告期限の10ヵ月がきて、問題が生じ始めているという。そのタイミングを狙って、『週刊エコノミスト』がこの問題を特集した。
 特集タイトルは「保存版 相続増税の新常識」。内容は今話題になっているテーマを丹念に取りあげている。
 普通の人が陥りやすい「落とし穴」として、今話題のタワーマンション節税と、それに対する税務署の対応、海外財産所有者に対する国税の捕捉問題、生前贈与、そして来年1月から施行されるマイナンンバーが相続に及ぼす影響などについて解説をしている。

2015年11月19日

今週の第1位は『週刊エコノミスト』・・・世界を飛べ MRJ

週刊エコノミスト ... 世界を飛べ MRJ
週刊ダイヤモンド ... 届いたら読む! マイナンバー最新対策
日経ビジネス ... 身近にあった! インダストリー4.0
週刊東洋経済 ... 介護離職

 タイミングのいい企画というのは売れる雑誌の最大の要因です。今週は『週刊エコノミスト』がタイミングの良い企画を掲載しました。テーマは「MRJ」です。テレビでもさんざん取りあげられましたが、テレビでは拾いきれない要素をふんだんに盛り込みました。もっと取材記事が多いとさらに面白くなったとは思いますが、今週の第1位です。
 第2位は、やはりタイミングの良い企画ということで「マイナンバー」を特集した『週刊ダイヤモンド』です。知らなかったのですが、7月頃に同誌が「マイナンバー」の特集をした際には5刷りしたと、編集長が編集後記に書いています。週刊誌で5刷りするということは次の号やその次の号が出てもまだ刷っていたということで、大変な部数を売ったわけです。2匹目のどじょうを自ら狙いにいったわけですが、これも売れるのではないでしょうか。
『日経ビジネス』は今産業界で話題の「インダストリー4.0」を取りあげました。日本ではこうした用語がすぐ「流行」ります。古くはSISからBPR、デコンストラクション、コアコンピタンスにトヨタ生産方式、バリューチェーンなどなど。でもそれを実践し活用して、成功している企業は本当に少ない。同誌はそんな企業を取材して「身近にあった」例として紹介しています。これも面白い企画でした。
 第4位は『週刊東洋経済』です。特集は介護離職という悲惨な社会ものがテーマですが、目を背けられない現実が迫っている人はものすごい数になっていると思います。
 ただ、もう一つの企画である同誌の120周年を記念して取りあげた「リベラルとは何か」が充実していて読みごたえがありました。なぜ、これを第1特集にしなかったのだろう?(売れるかどうか、葛藤があったのでしょう)とは思いました。

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第1位
■ 週刊エコノミスト■ <<< MRJを掘り下げると面白い

 11月11日に行なわれた国産初の民間ジェット機MRJの初飛行はテレビのニュースでも繰り返し報道されたので、見た方も多いだろう。なんとなく心が騒いだのは、やはり技術の粋が集められた夢の大きいプロジェクトだからだ。
 このトピックを『週刊エコノミスト』が特集タイトルもシンプルに「世界を飛べ MRJ」と特集した。タイミングのいい企画で「航空機産業」だとか付属物をつけずに特集したのも好感が持てる。
 内容も多岐に渡っていて面白い。テレビでも部品メーカーの紹介などはあったが、やはり記事で綿密に掘り下げていくと興味がわいて来る。例えば航空機のラバトリー(化粧室)、ギャレー(厨房)の製造で世界の大手企業である三鷹市のジャムコという会社などは、知らない人がほとんどで、この国産機はそういう企業の技術の結晶でもあるわけだ。もちろん、他誌もこれは特集するだろうが、タイミングのいい特集となった。


第2位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< タイミングぴたり!?

 マイナンバーの通知カードが個人の手元に届き始めている今日この頃。『週刊ダイヤモンド』が「届いたら読む! マイナンバー最新対策」という特集を組んだ。わが家にも「マイナンバー専用不在配達票」が郵便受けに入ったこともあり、臨場感をもって記事を読んだ。編集部の狙いはバッチリですね。「通知が届いたらQ&A」がこの時期リアルにありがたい。
 さて、特集は個人向けの上記Q&A を挟みつつ、これから「どう・何に」使われ、どんなシチュエーションで個人がナンバーの提示を求められるのか、企業・組織はどういう対応を迫られているのか、具体的に見せていく。企業は従業員に代わって税や社会保障の手続きをする。あるいは顧客や株主などに代わってする手続きもいっぱいある。社員はともかく日雇い労働者から収集できるのか? 講師への謝礼や原稿料もか......。漏洩の危険はそこかしこ。しばらく手続きにまつわる対応の混乱は必至である。
 第2特集「エディーに学べ」は、ラグビー日本代表を記憶に残る名チームに育て上げたエディー・ジョンズ元ヘッドコーチの組織作りに迫る。


第3位
■ 日経ビジネス■ <<< 誰もが注目する産業界の新潮流

 ブームというのはすぐに過熱してすぐに冷める。今の産業界のブームは「インダストリー4.0」である。世界のなかではドイツのメーカーが主導的に進めており、これに例の「IoT」が絡んで、日本の企業を焦りにも似た気持ちにさせているようだ。
 そこで『日経ビジネス』がこの動きを特集した。題して身近にあった! インダストリー4.0」このテーマを「マスカスタマイゼーション「サービタイゼーション」「スマートファクトリー」など特有のキーワードを軸に解説する。出てくるのはふだん耳にするような大手企業ではなく、地味に高収益を上げている企業だ。下請けから自社ブランドを開発したその背景にあったのが「マスカスタマイゼーション」などと書いてあると、つい「自社はどうか?」と読者に考えさせる。なかなかの好企画だが、実際に取り入れるのは難しい。そんな印象も受けた。

第4位
■ 週刊東洋経済■ <<<  差し迫る介護、あやふやなリベラル

 リベラルな言論人と言われた石橋湛山を輩出した東洋経済新報社。そのフラッグシップ誌『週刊東洋経済』は、11月15日に創刊120周年を迎え、記念企画として「リベラルとは何か?」という特集を組んだ。若者から「リベラル」という言葉を最近はほとんど聞かない。ネット右翼界を中心に「朝日新聞→リベラル→嫌い」という思考回路になっている人も多い。「リベラル」という言葉自体、いまは多義的に使われ、あやふやなで時代遅れな言葉になりつつある。そんな中での本特集。意欲的なテーマだが、ちょっとつかみどころがない内容となってしまった。
 さて、第1特集は「介護離職」だ。本誌による「下流老人(8月)」「絶望の非正規(10月)」に続く社会問題系特集第3弾(と勝手に命名)である。アベノミクス新3本の矢に「介護離職ゼロ」が盛り込まれたが、厳しい現実は高齢者の増加とともにひどくなる一方だろう。ほとんどの人が身に降りかからないとなかなか対応できない案件だからだ。が、介護と仕事両立の"達人"が言う「仕事ができる人は目的も明確。介護でも、ケアマネとのやり取りでも自分の意見をきちんと伝えられるし、事務手続きの準備も上手で、両立をうまく続けている」には、耳は痛いがうなずかされた。

2015年11月10日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・誰がテレビを殺すのか


週刊ダイヤモンド ... 誰がテレビを殺すのか
日経ビジネス ... デジタル音痴社長 会社を滅ぼす
週刊東洋経済 ... ど〜なる!? 僕らのケータイ料金
週刊エコノミスト ... 景気回復のウソ

 テレビ業界は若年層のテレビ離れで視聴率が取れずに苦労しています。その現状をレポートしようと『週刊ダイヤモンド』が特集しました。私にいわせれば出版も新聞も同じというわけですが、「テレビ離れ=ネットアクセスの増加」という図式がいちばんストレートなのでしょう。特にティーンエージャーは「ニコ動」の方をより多く見ています。その現状が実際いかなるものなのか、同誌のレポートはなかなかに面白く、これが今週の第1位です。
 同様に「デジタル化」の経営への影響を掲げたのが『日経ビジネス』です。と言っても経営者のデジタル音痴が従来考えられていた以上に悪影響を及ぼすことを指摘する特集です。その社長像、どこにでもいそうなのが怖い(実際大手上場企業社長にもたくさんいるとか)。これが第2位です。
 第3位は「携帯料金」を取りあげた『週刊東洋経済』です。安倍首相が国会でいきなり「携帯料金を安くするよう取り組め」と指示したのは記憶に新しいところですが、業界の料金設定が不透明なのも事実。では現状はどうなのか、を取材しています。
「景気回復のウソ」と題した特集を持ってきたのは『週刊エコノミスト』です。有力エコノミストらが景気の動向を分析しています。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 凋落のテレビ局の行方

 テレビ離れが加速し、特に若年層では1日当たりの視聴時間は2時間を下回る。視聴率を取れないテレビはいま広告の減少、制作費の大幅削減など「負のスパイラル」にはまり込んでいる。
 今週の『週刊ダイヤモンド』は、そのなかでも凋落著しいフジテレビの現状をメインに、テレビメディアとネット配信サービスの現状を掘り下げる。タイトルは「誰がテレビを殺すのか」だ。
 9月上旬、フジテレビに衝撃が走った。電通から日曜ゴールデン帯の広告枠の買い切りを見送りたいという連絡が入ったのだ。今まではまとめ買いの枠に一部赤字が出ても、広告代理店はテレビ局を必死に支えてきた。だがしかし低視聴率を背景に決断が下されたということだ。長年、年間数億円程度の電波利用権を国に支払い、1000億円2000億円という広告収益を得てきた美味しいビジネスモデルに赤信号が灯っている。当たり前か。
 ネット配信サービスの大幅な普及も、テレビメディアのあり方に影響を与えている。吉本興業は芥川賞をとった所属芸人・又吉直樹氏の作品『火花』の映像化権を、既存テレビ局ではなく定額動画ネット配信サービスの黒船「Netflix」に差し出した。Netflixの自由度の高い作品作りに賭けたという。しかしテレビ局側もネット配信を味方につけようと必死の動きを見せている。詳しくは本誌で。
 先週号でノンクレジット広告=記事を装った広告「ステマ」を取り上げた本誌だが、今週号では巻頭で月間100億ページビューを集めるオンラインニュース界の巨人ヤフー・宮坂学社長へのインタビューを敢行。ネットニュースの品質問題に迫る。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< ITオンチはもはや社長にはなれない

 デジタル技術の猛烈な速度での進化。それはあらゆる企業にloTやビッグデータ等恩恵をもたらしてきた。が、その一方でサイバー攻撃やデジタル情報の流出など会社を危機的状況へと晒す要因をもたらしたのも事実だ。そして、ITが苦手なトップでは恩恵を得ることも防衛策を敷くこともできなくなってしまう。実際に今年の日本産業界を騒がせた多くの不祥事の背景に、デジタル革命に無知なトップの存在がある。
 今週の『日経ビジネス』は、デジタル音痴社長をのさばらせるとどうなってしまうのか、特集「デジタル音痴社長 会社を滅ぼす」で予測と対策を取材した。
 2015年の東芝の不正会計。歴代社長の派閥争いが原因等といわれているが、本質はトップが情報技術に無知だっただけだと競合電機メーカー幹部は語る。歴代社長の無知による無茶な事業受注が結果として巨大な赤字を生み出し、それを隠すために不正会計に手を染めざるを得なくなったということだ。また耳に新しい年金機構の情報流出も年金機構の首脳陣が必要なIT投資を怠ったことが原因にある。情報バンク等を狙った「標的型攻撃」が増加していた頃にネットセキュリティー対策へ金を使わなかったことはITに対して無知であることに他ならない。これからより一層デジタル技術が発達する中で、IT音痴をトップに据えることは重大なリスクとなった。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  携帯料金、安いの? 高いの?

 今週の『週刊東洋経済』は巻頭特集で「緊迫 南シナ海!」、深層リポートで「英中が手を結ぶ 人民元国際化戦略」と、中国をめぐる動きを2本まとめてきた。そして、そのあとのページに続くのが第1特集「ど〜なる!? 僕らのケータイ料金」だ。
 安倍首相が携帯電話料金の引き下げに取り組むよう国会で指示を出したのが9月11日。総務省にも携帯電話会社にも青天の霹靂だったようだ。日本におけるスマホの月額平均料金は6342円。家計支出における年間平均は18.8万円に上っている。首相はこれを問題視したわけだ。日本の料金形態は世界的に見てガラパゴス化しているという。というか、複雑でよくわからない。そして乗り換え組は割引で優遇され、同じ会社の長期利用者はその分を負担しているような構造が見受けられる。またライトユーザーも料金設定的に冷遇されている。全体で見ると月額平均通信量が1GB以下のユーザーが最も多いのにもかかわらず、この層に対しての料金プランが設定されていない携帯会社がほとんどだ。今回、異例の首相発言により国を挙げて議論が始まった。事によると「端末実質0円」がなくなるかも!?という話も聞こえてきて、本誌は今が携帯料金を見直す絶好のタイミングだとお勧めしている。
 しかし、機種変更って本当にストレスフルですね。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 景気は前よりマシ?

「景気回復のウソ」。今週の『週刊エコノミスト』の特集タイトルだが、そんなこと知ってるよ、と大半のビジネスパーソンはつぶやくのではないか? もはやどこもかしこも好景気! なんていう景気回復はやってこない。経済界の心理がこんな調子なので、大企業には資金が溜め込まれ、中小企業や地方にはトリクルダウンの1滴はなかなか届かない。しかし株価は戻してき、就職氷河期は脱し、前よりマシ。これは事実じゃないだろうか。
『週刊エコノミスト』的には「ウソ」とアベノミクス批判をしたかったのかな。まあ、そんな全体を見渡した特集です。メインは有力エコノミストの景気予測。最高水準の大手企業業績下での縮こまる設備投資と消費者の心理を分析する。

2015年11月 5日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・フォルクスワーゲンショック


週刊東洋経済 ... フォルクスワーゲンショック
日経ビジネス ... 俺の100年ヒット論
週刊ダイヤモンド ... 最強大学ランキング
週刊エコノミスト ... 緩和中毒

 フォルクスワーゲンの排ガス不正は世界を震撼させるほどのインパクトがありました。当然「ドイツはどうなっているのだろう」と興味を抱くものですが、それに挑んで現地取材を敢行したのが『週刊東洋経済』です。落ちた名門という副題をつけてのレポートはドイツでいかに自動車産業が大きな位置を占めているか、あるいは世界の自動車産業にドイツが君臨し続けているかがよくわかります。これを今週の第1位に。
 続いて2位は『日経ビジネス』です。よく読むと面白い特集記事というのがありますが、今週の同誌はまさにそれで、ロングセラーのヒット商品を出し続けているメーカーの社長に集合してもらい委員会を結成、楠木建氏を軸に対談し、「ロングセラー商品」の秘密について解き明かそうというものです。
『週刊ダイヤモンド』は恒例の「大学ランキング」ものを特集しています。他でも話題になりましたが、大学の世界ランキングで日本の大学は下がる一方。その実態とあるべき道について取材しています。
 面白かったのは『週刊エコノミスト』の第2特集の「コーヒー」ですが、これを第1特集に持って来れないのが同誌の特徴ですね。おっと、第1特集は「緩和中毒」です。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 世界で取り残される日本の大学

 グローバル化が進み、日本経済のあらゆる面が国際競争に晒されるなか、世界での戦いに取り残されつつある日本の大学。そのなかで人材育成と研究を磨き、世界に通じうる大学は何処なのだろうか。今週の『週刊ダイヤモンド』が教育、就職、研究の三つの側面から日本の大学を分析した。タイトルは「最強大学ランキング」だ。
 世界の大学を計るランキングは三つある。英教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」、大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(QS)社、上海交通大学、以上三機関が公表しているランキングである。先月の頭に発表されたTHEの最新版では東京大学がアジア首位から転落し、京都大学も大きく順位を落とした。算出方法の変更等により、日本の大学の順位が上がりにくくはなったものの、推移で見るとアジアのなかで日本が勢いを失ってきているのがわかる。
 そこで国は大学の国際競争力を高めるために重点的に支援を行なうスーパーグローバル大学(SGU)創立支援事業を打ち出した。教育研究を担うタイプAと、社会のグローバル化を担うタイプB合わせて39の大学を支援し、国際競争力を高める狙いだ。
 第3特集はネット上にはびこるPR会社が仕組むステルス記事を追う「ステマ症候群」。2ヵ月に及ぶ取材で問題提議する。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< ヒット商品のプロが語るヒットの原則

 商品を短期間で入れ替えるコンビニの浸透や、情報が即座に伝達されるネットの普及により、消費者に愛され続ける商品。即ちロングセラーを作り、育てることがますます難しい世の中となっている。しかし諦めてはいけない。企業の成長というのはより強い商品を生み出してこそだ。
 そこで同誌はいわゆるロングセラーを持つ企業の経営者達で「100年ヒット育成委員会」を組織。世界に通用するロングセラーの鉄則を彼らが伝えるという、内容だ。
 ネスレ日本社長の高岡浩三氏はイノベーションで新しいセグメントを創造することがロングセラーを作る鉄則だと述べている。新たな分野のものが現れ、世間にヒットした場合に最も強く印象が残るのはやはり先駆けとして売れた者だろう。例えばSONYのウォークマン等は商品名であるにもかかわらず、競合他社の商品までも「ウォークマン」と呼ばれるほどに浸透した。このように新しい分野を切り開くこととロングセラーを生み出すことは密接に関わっている。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  国民の15%が自動車産業に関わりを持つ国

 自動車史上最悪の事件となったフォルクスワーゲンによる排ガス不正スキャンダル。「メイド・イン・ジャーマニー」ブランドを著しく傷つけた。
 今週の『週刊東洋経済』の第1特集は「フォルクスワーゲン ショック」。なぜ不正は起こったのか? そしてフォルクスワーゲンとドイツ産業の今後は?
 製造業大国であるドイツは全労働者のおよそ15%弱が自動車生産に直接、間接的に依存する社会だ。そこに勃発した対象総台数1100万台、リコール費用数兆円の大スキャンダル。しかし「数兆円単位のコスト負担だけではそれほどネガティブな影響は出ない」というのがドイツ国内をはじめとする主流の見方だ。ドイツ国内ではVWのシェアは落ちていないし、VW問題が毎日トップニュースを飾っているわけではない。今のところドイツ経済は堅調で他のEU諸国との格差を広げている。しかし国外に目を移せば、ディーゼル車やドイツブランドへの信頼は大きく崩れ、売却時の値崩れや株式価格の下落によって各国ですでに訴訟が噴出している。またリコールの長期化も不可避の状況だ。いずれ堅調なドイツ経済やその労働市場にもじわじわと影響が出てくる可能性もある。一方、難民問題とVW不正のダブルパンチを食らうメルケル首相は大きく支持率を落とし、右派勢力への支持が広がりを見せている。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 金融緩和という隘路

 今週の『週刊エコノミスト』は珍しく2つの特集を表紙に掲載した。1番目は「緩和中毒」。経済の低成長にあえぐ日米欧に、成長の減速に直面する中国を加えた世界4極が、「金融緩和」という隘路にはまり抜け出せなくなっている現状を分析する。
 2番目の特集は「知って驚く コーヒー革命」だ。コンビニエンスストアが豆からひいて1杯ずつ抽出したコーヒーを販売開始したのは2011年1月のローソンが先駆けだ。そのとき1杯180円。12年4月に最大手のセブンイレブンが100円で参入し、大ヒット。コンビニコーヒーの市場は14年には1756億円まで拡大した。淹れたてコンビニコーヒーは味のレベルを押し上げ、業態別にコーヒーの差別化が進展。それをきっかけに、高品質で個性豊かなコーヒーのムーブメントが日本でも開花しつつあるようだ。米国では高品質コーヒーを求めるムーブメントは90年代後半に"サードウェーブ"と呼ばれ、その代表がブルーボトルコーヒー。日本にも昨年進出し、オープン時には大行列となった。実はこのブルーボトルコーヒーは、日本の老舗コーヒー専門店に惚れ込んだ創業者が立ち上げたもので、日本のコーヒー文化を支えてきた名店も注目されている。おいしいコーヒーと懐かしい空間がある喫茶店文化の復活を望む私には朗報である。