2015年10月28日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・日韓 本当の大問題

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』

週刊ダイヤモンド ... 日韓 本当の大問題
日経ビジネス ... 自動運転の覇者コンチネンタル
週刊東洋経済 ... 世界経済総点検 日本は「売り」か
週刊エコノミスト ...  乱高下でも勝つ 株・投信・為替

 実は嫌韓、反日を煽っているのはメディアなのだそうです。特にネットメディアの場合広告モデル(PVの獲得が命)なので、どうしても読者が読む記事を書かなければならない、それが嫌韓であり、反日なのだそうです。この問題に切り込んだ『週刊ダイヤモンド』。何とビジネスマン6000人にアンケートを行ない、本当の日韓問題に迫りました。アンケート結果のまとめとはつまらないものの代表ですが、これに関しては面白かった、ということでこれが今週の第1位です。
 第2位は「コンチネンタル」というドイツの会社を取りあげた『日経ビジネス』です。日本のビジネスマンは業界の人間以外ほとんど知らないような世界的企業を取りあげるという点が面白く、世界に支社等を有するNIKKEIらしい切り口といえるでしょう。
『週刊東洋経済』と『週刊エコノミスト』は共にマクロ経済の特集です。多少落ち着きを見せてきた市場ですが、今後どのような動きがあるのかを特集しています。『週刊東洋経済』はオーソドックスに中国失速後の世界経済を展望し、今後どのような動きがあるのか、米国の利上げ観測と共にレポートしています。『週刊東洋経済』は特集以外の記事にもTSUTAYAの特集、ディズニーに異変? マック改革の行方など盛りだくさんで厚みがあり、これが3位です。
 また、『週刊エコノミスト』は相場を中心に、この乱高下相場で「勝つ」方法を推奨銘柄と共に伝授するというスタイルです。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 日韓ビジネスマン、それぞれのホンネ

 11月に入ると3年半振りの日韓首脳会談が実施される。会談においては日韓融和が協調されるだろうが、それを実現するのはたやすいことではない。この3年半の間に日韓関係は政治も国民感情も冷え込み、さらに韓国経済は悪化の一途を辿ったからだ。
 今週の『週刊ダイヤモンド』は、ビジネスマン6000人へのアンケートを目玉に、「日韓 本当の大問題」を特集する。報道からは見えてこない本当の日韓関係、そして韓国経済の現状を探る。
 まず日韓ビジネスマン6000人アンケートが面白い。よく「ビジネス上の日韓は冷静な関係」と言われているが、現実的には「ビジネス上においても日本の嫌韓意識は台頭」している模様。ビジネスマンの世界でも嫌いな国として、お互いに韓国「1位日本」、日本「2位韓国(1位は中国)」を上げる。では好きな国やビジネス上必要な国について問うと、「ビジネス上必要」との問いには、韓国は日本を約7割が「必要」、逆に日本は8割が韓国は「必要ない」と回答している。パククネ政権の中国寄りの政策や反日報道にビジネスマンにも「韓国不要」意識が静かに浸透しているようだ。それでも、韓国人ビジネスマンは実際には米国を重視し、日本と韓国はお互いに第3位の貿易輸出相手国同士。今後ビジネス上の関係はどう進むのか、日韓関係も日本のテーマの1つとして欠かせない。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< コンチネンタルっていう会社知ってました?

 自動運転の実用化が迫り火花を散らすトヨタVSグーグル。異業種間の対決が注目を集める裏で自動運転時代の新たな主役として急浮上した自動車部品メーカーがある。それが独コンチネンタルだ。10年前には2倍以上引き離されていたデンソーの売上高を追い抜いたこの会社は創業140年にしてどのようにして転身したのか。今週の『日経ビジネス』が日本では知られていない同社の経営に迫った。
 コンチネンタルの成長の原動力。それは「クルマの目」とも言えるセンサー類である。これらは自動運転の際、レーンや標識を読み取り、自在に道を進んでいくが、コンチネンタルはそこからさらに踏み込んだシステム開発を行なっている。その肝がHMI(ヒューマンインターフェース)だ。例えば突然の道路工事等の場合自動運転では対処しにくい。また、自動運転が高度になればなるほど搭乗者自身の注意力は散漫になって行く。そうした場合に如何にして搭乗者に手動運転への切り替えを伝えるか。そういった人間工学を取り入れた高度な自動運転のシステムを開発している。この先見性こそがコンチネンタル最大の武器である。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  落ち着きを取り戻したのか? 世界経済

『週刊東洋経済』としては10/10号「為替ショックが来る」に続き、10月2度目のマクロ経済特集である。8月の中国経済大減速から始まった世界同時株安。あれから2ヵ月。悲観論と楽観論が交錯する視界不良なマクロ経済を展望する。特集タイトルは「世界経済総点検 日本は『売り』か」だ。
 今年の8月21日以降、金融市場は荒れに荒れていた。独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題や原油安によるサウジアラビアの財政収支悪化等によって株価が急落し、大型倒産でも起きればよもやという事態になったが、金融緩和を伴う過剰流動性相場で乱高下しながら世界経済はなんとかもっている。日経平均株価もそれに伴い9月末に6連騰によって株価は改善された。
 今のところ、日本と欧州の追加緩和や米国の利上げ見送り等によってこの相場が続き、世界経済は改善へと向かうとの楽観論に覆われているように見える。が、フォルクスワーゲン不祥事のような突発的な企業業績の悪化や経済統計の悪化のニュースによって大きく急落する可能性もあるので油断は禁物。アベノミクス第2ステージの現状と国内株式市場の展望をおさらいする。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 乱高下のなかで買うべき株?

 今週は『週刊エコノミスト』もマクロ経済と投資に関する特集を組んできた。タイトルは「乱高下でも勝つ 株・投信・為替」だ。
 世界経済は2010年以降、米国の積極的金融緩和と中国の経済成長に牽引され、株式市場や不動産市場に資金流入をもたらしてきた。しかしこの市場を取り巻く本格的な環境変化がいよいよ目前に迫ってきたのではないかと、市場関係者はスタンバイ状態のようだ。市場関係者はいつだってスタンバイ状態とも言えるが、この先、米国、中国、欧州と、リスクイベントが目白押しなのだから、経済誌が書き立てるのもわかる。株価や為替が乱高下するなか、どのような投資スタンスを取るべきか、どのような銘柄に注目すべきか、専門家が指南する。

2015年10月22日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・「教育」の経済学


週刊東洋経済 ... 「教育」の経済学
日経ビジネス ... 仮面国家メキシコ
週刊エコノミスト ... インド びっくり経済
週刊ダイヤモンド ... その節税、ありか、なしか?

「三つ子の魂百まで」という言葉は近年間違って「勉強を教える」意味に使われることが多くなっていました。本当の意味は「三歳までに覚えたことは百歳になっても忘れない」。ところが最近、経済学者がそれを証明する調査を行ない、その結果、就学前教育は知識の教育には意味がないけれど、「おもいやり」とか「協調性」を養うには意味があるという結論を導きだしました。それが今週の『週刊東洋経済』の特集に出ています。「教育の経済学」と題した特集は従来の「お受験」特集と違って深みのある特集で、これが今週の第1位です。
 視点の意外性という点では『日経ビジネス』が取りあげた「メキシコ」特集も面白い内容でした。ふだんあまり接することのない国の経済の実態をオモテとウラ(マフィア経済)からレポートしています。これが第2位です。
 視点の意外性という観点では、同じ新興国の「インド」を取りあげた『週刊エコノミスト』も負けてはいませんでした。国連の統計によれば2022年には中国を抜いて世界第1位の人口になる国の経済の実態を取りあげています。ただ同誌の場合、現地取材等がないので、その分アピールが弱い恨みがあります。ということで第3位。
 最後に『週刊ダイヤモンド』ですが、節税の特集です。富裕層には出国税が課せられ、サラリーマンには配偶者控除の見直しに象徴されるように税控除が廃止の動きを見せていて、それにマイナンバーが導入されるということで我々を取り巻く状況は厳しくなってきています。それを見越したハウツー特集です。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<<  「非認知スキル」が将来を決める

 経済学や心理学、そして脳科学。いま、いろいろな分野の知見を集め、教育を「科学」する試みが世界的な潮流となっているという。今週の『週刊東洋経済』は子どもの教育に関する特集だが、お受験特集から離れ、教育を科学する。題して「『教育』の経済学」だ。人的資本に対する効率的投資への研究成果が、教育政策を変えるか。
 ノーベル経済学賞を受賞した米シカゴ大学のジェームズ・ヘックマン教授は、研究成果から「所得階層別の学力差はすでに6歳の就学時点からついており、格差の解消には就学前教育が重要」と主張する。そして諸外国でも多くの研究が進み、就学前教育の投資対効果が最も高いことはもはやコンセンサスと言えるようだ。
 ヘックマン教授の研究は「非認知スキル」が注目されるきっかけも作った。学力に繋がるスキルを「認知スキル」、それ以外の力を「非認知スキル」と経済学では呼んでいる。要するに「思いやり」や「協調性」「やり抜く力」「自制心」「勤勉性」など、人間が生きていくために大切な能力全般を指す。就学前教育を受けた低所得世帯の子どもは、受けなかった子どもに比べて、学力は8歳時点で差がなくなるものの、40歳時点で学歴・収入・持ち家率が高く、反社会的な行為に及ぶ確率が低かったのだ。これは「非認知スキル」が就学前教育によって高まったと考えられ、それを実証する実験研究もシカゴ大学ジョン・リスト教授によって開始している。「子どもの将来はセルフコントロール力で決まる」とするニュージーランドの研究など、いま知っておきたい知見がいっぱいの特集だ。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<< 「最強?」それとも「最凶?」

 ルチャ・リブレというメキシコ独自のプロレスがある。善玉と悪玉に別れ、勧善懲悪が基本的なスタイルだが、これはメキシコの国民性を強く表している。スペインによる侵略から隣の大国アメリカとの折衝等によって虐げられてきたメキシコ人は従順という仮面を被る裏にエネルギーを秘めている。現に経済的に成長する一方で、OECD加盟国とは思えないほど犯罪率は高い。
 今週の『日経ビジネス』は、優等生のマスクの裏に凶暴さを隠すメキシコの実態に迫る。タイトルは「仮面国家メキシコ TPP陰の主役」だ。
 メキシコはFTA(自由貿易協定)先進国であり、TPPにも参加し、積極的な経済開放政策を推進する自由貿易体制の優等生だ。メキシコの利点の一つとして大国アメリカと地続きというものがある。鉄道や回路を組み合わせることで北南米に対して非常に短期間で輸送することができる。その利点を生かすため、多くの自動車企業がメキシコに拠点を置いている。日本とほぼ同じ人口を持ち、平均年齢は20代という成長ポテンシャルの高い国だ。
 一方で殺人や誘拐、パイプラインからの石油強奪など、常軌を逸した犯罪や治安の悪さが目を引く。メキシコは「最強」なのか「最凶」なのか。メキシコの素顔に迫る特集だ。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 最後のフロンティア

『日経ビジネス』がメキシコを取り上げた今週、『週刊エコノミスト』はインド! タイトルは「インド びっくり経済」だ。世界銀行の予測では、今年、インドが経済成長率で中国を上回る可能性が出てきた。この巨大な市場はいまや沸騰寸前。成長の果実を手に入れようと世界中の企業が進出を加速している。
 成長力の源泉は人口の多さなのは言うまでもない。2022年にはその人口は中国を抜き、30年には15億人に達すると予測されている(国連推計)。しかも総人口における生産年齢人口比率が45年ごろまで上昇し続け、人口ボーナスを受取り続ける経済なのだ。豊富な労働人口を頼りに雇用の場が広がり、所得を押し上げ魅力的な消費市場拡大する。まさに21世紀の「びっくり経済」。しかし、ヒンドゥー教やカースト制度、複数の公用言語など、多様で複雑な文化や風俗・習慣に包まれ、企業にとって一筋縄ではいかない最後のフロンティアと言える。


第4位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 節税術指南

 じわじわと"増税包囲網"が形づくられていくのを感じる昨今。富裕層には出国税が導入され、来年から財産債務調書の提出が始まる。サラリーマンには、配偶者控除の見直しや各種控除の廃止があり、相続税の対象も拡大した。こんな増税ラッシュのなかで、どうやって身を守るか。マイナンバーも始まるし、節税策の駆使しかないでしょう! 今週の『週刊ダイヤモンド』の特集は「その節税 ありか、なしか?」。サラリーマンから富裕層まで、節税術を徹底検証する。
 本編は「不動産編」「贈与編」「保険編」「証券編」「サラリーマン編」「中小企業オーナー編」の6部構成。押さえておきたい主要な節税法の現状と今後の見通しを解説する。
 今週は巻頭に特別インタビューを掲載している。独フォルクスワーゲン社の不正を暴いた米国の環境NPO、ICCT(国際クリーン交通委員会)創設者、マイケル・ウォルシュ氏だ。ICCTはNPOだが、その実態は米政府がバックについた"政府系シンクタンク"。世界中の自動車メーカーが無視できない存在だ。

2015年10月14日

今週の第1位は『日経ビジネス』・・・ガンダム 日本再生計画


今週の第1位は『日経ビジネス』

日経ビジネス ... ガンダム 日本再生計画
週刊東洋経済 ... 絶望の非正規
週刊ダイヤモンド ... 「読書」を極める!
週刊エコノミスト ... 日本郵政株 大解剖

 経済誌の中心読者層(40〜50代)は「ガンダム世代」なのだそうです。1979年にテレビ放送が開始された「機動戦士ガンダム」は36年経っても未だに人気が続き冠イベントには大勢の人が押し寄せるといいます。この人気の背景にあるのは何かという視点で特集を組んだ『日経ビジネス』が今週号では秀でていました。実際安倍政権下で特区計画まで持ち上がっているようで、そのパワーは計り知れないようです。視点の面白さも含めてこれが今週の第1位です。
 第2位は『週刊東洋経済』。今や労働者の3分の1を占めるまでに膨らんだ非正規社員の問題を特集しています。この非正規という人たちを調整弁として使ってきたツケが社会全体に出ているというのが同誌の主張です。
 秋だから? というわけでもないでしょうが『週刊ダイヤモンド』は読書の特集を試みました。視点は面白いですが、インパクトはそれほどでもないというのが評価です。これが第3位。
 そして、『週刊エコノミスト』は11月4日に上場する郵政3社株を特集していますが、他誌が既に取りあげており、今ひとつの感がありました。

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第1位
■ 日経ビジネス■ <<< ガンダムが日本の未来を作る

 雑誌巻頭の「編集長の視点」に「だまされたと思って、読んでみてください」とある(笑)。今週の『日経ビジネス』はガンダム世代よりも上の年代には未知の「ガンダム」を、日本を再生するヒントの宝庫として特集を組んだ。「ガンダム 日本再生計画 モノ作り、カイゼンから経営まで」というタイトルだ。「検証:ガンダムは日本を育んだ」「提言:ガンダムは日本を変えられる」と言い切っている。
 1979年にテレビ放送が開始され、一大ブームを巻き起こしたのが「機動戦士ガンダム」だ。マニアが多いガンプラ(ガンダムのプラモデル)は、耳にしたこと目にしたことはあるだろう。関連市場はいまも拡大を続けている。この夏、六本木ヒルズで開催されたガンダム展は大盛況。アニメも10月から最新作がスタートする。トヨタ自動車は「シャア専用オーリスⅡ」なるスポーツカーを発売した。シャアとは、主人公のライバルである人気キャラクターだ。そしてなんと、政府主導のもと近未来技術実証特区検討会・通称「ガンダム特区計画」が2020年を目標に立ち上がった。特区ではガンダムやザク、ドムなど、おなじみのモビルスーツが動き回るのだという。世界中のマニアが興奮して押し寄せるだろう。
 ここまで日本人を、ガンダム作品に接した人を惹きつける魅力は何か? ガンダム世代もそうでない方も読んで損はない特集です。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  中年フリーターから下流老人へ

 いまや労働者の3分の1を占める非正規雇用労働者。企業が固定費の"調整弁"として都合よく使ってきたツケが、非婚の増加や希望喪失など社会全体に負の連鎖をもたらしている。
 今週の『週刊東洋経済』はこの非正規雇用について、とくに「中年フリーター層」と呼ばれる労働の中心層の非正規化に焦点を当てて特集する。タイトルは「もう知らないふりはできない 絶望の非正規」。同誌で8月に特集した「下流老人」に続く、日本の歪みを突くテーマだ。
 非正規労働者を数的に押し上げているのは「主婦層」と55歳以上の「セカンドキャリア層」。だが、問題なのは25歳〜54歳の「中年フリーター層」だ。就職氷河期以降増加し続け、いまや273万人。第1世代は40代に入り、低収入からくる低い有配偶者率や親の介護不安、自身の高齢化への不安など、希望を見出せない状態にある。初めて社会に出る新卒の4割が非正規だという。日本版回転ドアと言われるリストラ後に同じ職場・同じ職種に派遣されるケースもある。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 反知性主義の流行?

 インターネットの興隆により情報収集の最初の一歩はネット検索。誰でもどこでも情報収集は容易になった。しかしそこから得られる知識はどうしても断片的で個人の狭い興味の範囲に収まってしまいがちだ。もっと広い「知」の世界に触れるにはやはり書物が欠かせない。
 今週の『週刊ダイヤモンド』の特集は「『読書』を極める!」。
「古今東西の深い思索に触れ、自分と向き合う体験ができる」読書を掘り下げる。サブタイトルは「闘う書店、使い倒せる図書館の歩き方」だ。
「反知性主義」について言及するのは読書家としても知られる元外務省主任分析官・佐藤優氏。反知性主義とは、「実証性は客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」と解説する。世の中右も左も"反知性主義"が跋扈しているように見えるいま、そこに陥らず自らの知のスペックを高めるための読書術を語る。
 そのほか成毛眞氏、野口悠紀雄氏など、読書の達人たちがその読書術・書物選択術を伝授する。全国の愛される図書館、奮闘する個性派中小書店も書物好きには必見かも。
 第2特集は「逆風のインドネシア」。高速鉄道建設で日本案をソデにしたインドネシア経済の現状をレポートする。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 郵政3社上場まであと僅か

 日本郵政の上場については経済誌各誌が既に取りあげているが、最後発の特集が『週刊エコノミスト』から出された。
 特集のタイトルは「大解剖 日本郵政株」とシンプルだ。グループ3社まとめて1兆円の巨額の売り出しとあって、11月4日の上場を控え、多少煽り気味ではある。確かに、証券会社自らのコストで郵政株の広告宣伝を行ない。主幹事証券も実に11社にも及ぶのだから失敗は許されないのだろう。
 ただ、特集の中身は割に普通で、例えば「匿名座談会」と称して金融のプロたちが「日本郵政3社株」の実力について語っているが、中身はそれほどのインパクトのあるものではなかった。

2015年10月 9日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・トヨタvsフォルクスワーゲン

週刊ダイヤモンド ... トヨタVSフォルクスワーゲン
日経ビジネス ... ヨドバシ アマゾンに勝つ
週刊東洋経済 ... 米中発の激震に備えよ 為替ショックが来る
週刊エコノミスト ... 中国大減速 資源国アジア危機

 フォルクスワーゲンのグローバルな不正は自動車業界に大きな衝撃を与えました。世界トップの座につこうとしていたフォルクスワーゲンをその座から引き下ろし、トヨタが世界トップに返り咲こうとしています。この状況を特集し、的確にレポートしたのが『週刊ダイヤモンド』です。これが、今週の第1位です。
 視点が面白いなと感じたのはヨドバシカメラとアマゾンとを比較して、ヨドバシがアマゾンに勝つ!? とレポートしたのが『日経ビジネス』です。家電量販店業界で強さを誇る同社をアマゾンと比較したところがユニークでした。これが第2位です。
『週刊東洋経済』はこのところ問題になっている為替を特集で取り上げました。この背景にある中国の経済減速、それにアメリカの利上げ観測が絡んで為替ショックがくると報じています。でも、すでに他でも取り上げられているので、今週は第3位。
 最後にご紹介する『週刊エコノミスト』は『週刊東洋経済』同様、中国経済の減速からくる影響をアジアにスポットを当てて特集しています。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 世界の自動車業界、熱き戦い

 まさかあのフォルクスワーゲン(VW)が排ガス規制逃れのためにそんな姑息な手段をとっていようとは......。米国当局が告発したVW排ガス不正スキャンダルに対し少なからぬショックを受けたのは私だけではあるまい。2015年、VWはトヨタを抑えて初の世界販売台数首位に躍り出ることが確実視されていた。それが自爆。自動車業界の勢力図がさらに激変する可能性が出てきた。
 今週の『週刊ダイヤモンド』は、「トヨタVSフォルクスワーゲン」と銘打って、最強の自動車メーカーを決する戦いの現場をレポートする。
 2005年からの10年で約2倍の急成長を遂げた企業・フォルクスワーゲン(VW)。2014年、年間1022万台を供給し、ゼネラル・モータース(993万台)、トヨタ(1023万台)とともに世界ビッグスリーの一角をなす。GMの経営危機、トヨタのリコール問題等で上位2社が低迷している間に、"チーム欧州"ともいうべき欧州規制当局や独有力サプライヤーを巻き込んだ「標準化」を推進し、チーム欧州の中心を担ってきた。そんな中でのスキャンダルだ。そして日本が誇るトヨタ。「意志ある踊り場」の間に閉鎖的だった"トヨタ標準"を改めて世界標準の部品の使用比率を高め、生産現場の改革も進めてきた。マツダはトヨタと提携。VWと袂を分かったスズキはどうなる? 自動車業界からも目が離せない。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  まだまだ円安? それともそろそろ?

 8月来、頻繁に経済誌で取り上げられている米中発の経済変動問題。今週は『週刊東洋経済』が「米中発の激震に備えよ 為替ショックが来る」と題して特集する。
 10月は今後を占う指標の発表やイベントが重なっている。例えば19日「中国7〜9月期GDP発表」、27日〜28日「米国FOMC(連邦公開市場委員会)にて経済見通し発表」、30日「日銀政策決定会合」があげられる。それらを先取りしようと市場が動けば、為替は大荒れの展開も予想され、同誌はそれに備え今後のシナリオを総チェックしようというものだ。
まだまだ円安なのか? そろそろ円高なのか? 前半は「激動相場を読み切る」ためのプロ15人によるドル円相場大予測。後半は、外貨準備高を急減させた中国の背景など、揺らぐ世界の通貨秩序をレポートする。
『週刊東洋経済』はフォルクスワーゲンの危機を巻頭の<核心リポート>で取り上げた。


第3位
■ 日経ビジネス■ <<< アマゾンを超える? ヨドバシ

「市場の縮小に喘ぐ家電量販業界で、ヨドバシカメラの強さが際立っている」というリードから始まる『日経ビジネス』の特集は「ヨドバシ アマゾンに勝つ」という刺激的なタイトルだ。同誌が取材して作成した、「価格」「品揃え」「配送」「接客」「アフターサービス」の5項目からなる両社の評価で「総合」評価を行なうと、確かに僅かではあるがヨドバシが勝っているという結果なのである。
 現在の力だけで両社を評価するのはどうかと思うが、ヨドバシの強み、アマゾンの死角を分析した特集というわけで、それなりに読みごたえはある。何もアマゾンと比較せずとも、国内に目を転じれば、ヨドバシを上回るライバルは数多い。ただ、同社の強みであるアフターサービスへの対応や接客のよさを続けていけば、いずれライバルを凌駕する日が来るかもしれない。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 資源国アジアの危機

『週刊エコノミスト』は米中発、経済変動問題を中国景気の大減速の影響を受ける資源国や周辺アジア諸国に焦点を当てて分析する。タイトルは「中国大減速 資源国アジア危機」だ。中国経済の減速や米国の利上げ観測で、資源国やアジア各国の経済が苦しくなってきている。9月29日の東京株式市場でもこれらを嫌気する動きから、商社や鉄鋼、海運など資源関連銘柄を中心に売り注文が殺到。日経平均株価は1万6千円台に下落した。資源国・アジア諸国の危機は先進国にも連鎖し、世界不況に発展しかねない。そのリスクと資源国・アジア諸国の現状を各国ごとに専門家が分析する。取り上げられる国々は、ブラジル、トルコ、オーストラリア、インドネシア、南アフリカ、ロシア、タイ、韓国だ。