2015年8月19日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・中国人の攻略法

週刊東洋経済 ... 中国人の攻略法
週刊ダイヤモンド ... 息子・娘を入れたい学校2015
週刊エコノミスト ... オワハラ時代の大学と就活
日経ビジネス ... 上向く景気

 週刊誌は先週が合併号ということもあってか、割に落ち着いた特集が並んでいます。そのなかで充実した読み物特集を組んだのは『週刊東洋経済』の「中国特集」でした。タイトルに攻略法と謳っているだけあって、中国人の気質や特性をハウツー形式で紹介し、さらには最近顕著な日本での爆買いの分析、またマクロ的に世界各国の学者に中国を語らせたりと盛りだくさんです。これが今週の第1位です。
 次に内容が充実していたのは恒例企画「中学受験特集」を打ってきた『週刊ダイヤモンド』です。題して「息子・娘を入れたい学校」。毎年の恒例特集はどこかマンネリ感がつきまとうものですが、表紙に謳っているように<今ある仕事の47%が消える時代に持つべき教育観>とは何か、という命題に取り組んでいます。
『週刊エコノミスト』は「就活」をテーマに特集を組みました。久々に取材を組み入れた特集で内容が充実していました。後半の「主要企業100社の大学別就職者数ランキング」や「職種別就職者数ランキング」などを見ていると時代がなんとなく見えてくるようで、これも意外に面白いものでした。
 第4位の『日経ビジネス』も景気を地方や中小企業の立場に立って取材そしていたりして、面白くないいわけではないのですが、多少こじつけ感があるような気がしました。

   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<<  中国人と付き合うためのハウツー

 世界経済における存在感が年を追うごとに高まっている中国。しかし中国は先進国が主導して設定してきた国際社会の価値観やルールに必ずしも従順ではない。むしろ深まる自信のなかで、ますます「自分流」を貫き、これにどの国も少なからず悩んでいる感がある。内閣府の調査によれば、日本人の8割が中国に「親しみを感じない」と回答している反面、7割が「日中関係は重要」と答えている。中国側も似たような感じで、感情のねじれは解消されないまま関係は深まっている。
 今週の『週刊東洋経済』は、その巨大市場・13億人の中国人とどう付き合うかに焦点を当てた特集だ。タイトルは「中国人の攻略法 13億人の頭の中」。
 まずは「中国人を動かす10の行動原理」からだ。90年代から中国で執筆や人事関連コンサルティングを行う田中信彦氏がまとめた。続いて中国文化解説に定評ある明治大学教授・加藤徹氏による「ざっくりわかる中国人超入門」。それぞれ小売業として爆買い客を受け入れるインバウンンド関連の方も、職場で中国人従業員と一緒に働く方も、なかなか参考になる記事だと思う。日中間の個人レベルの接触が本格化したのを痛感する特集だった。
<巻頭>に「村上、再び」も。


第2位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 息子・娘をレアカード化せよ

 今週の『週刊ダイヤモンド』は定番特集の1つ、中学受験もの。タイトルこそ「息子・娘を入れたい学校2015」といつもと変わらないが、その中身はいよいよ「その先」に父母の意識を向けさせる内容となってきた。表紙の目立つところに「進学実績・偏差値に頼らない"新"学校選び」とある。これまでのような価値観で子供の教育を考えていてはいよいよマズいことになってきたぞ!......そんな声が聞こえてきそうだ。
 2013年に英オックスフォード大学が発表した論文によれば、今後10〜20年で今ある仕事の47%が消えると試算されている。特集冒頭に登場する"教育改革実践家"藤原和博氏は「自分を"レアカード"化せよ」と子供達に語りかけるという。できうる限り自分を代替の利かないレアな存在にするような努力をしていかないと、あるいはそういう方向で息子・娘を教育をしていかないと、生き残れない現実が大方の高学歴者に迫っている。
 第2特集は「東レ 旧態依然の凄み」。2015年3月期過去最高益を叩き出した東レはなんとスリム化が叫ばれるこの時代に25人もの取締役を抱えているという。なぜか?


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 今やオワハラは日常語

「オワハラ」はもう大学生の間では普通に使える用語となっているのか、『週刊エコノミスト』が特集タイトルとして使ってきた。題して「オワハラ時代の大学と就活」。
 オワハラとは、内定を出したい・出した学生を確保しておきたい企業が「就職活動継続を終われ」とハラスメントしてくる行為を指す。バブル期以来の売り手市場であるらしい2016年春新卒者の採用活動では、少なからずオワハラが表面化し、社会問題化しているようだ。
 就職活動が早まり、長期化することで学生生活の充実がはかれないのはまずい......ということで、経団連加盟企業が中心になって大学4年の8月1日を就職活動解禁日とした今年、経団連指針に縛られない外資系や中小企業は独自のスケジュールで採用活動に取り組んだという。
 結果、早い者勝ち競争が激化し、かえって大混乱。あとから選考に着手する企業に学生を取られたくないとしてオワハラが横行することとなった。特集では混乱する就活の現場とオワハラの実態&対策を解説する。


第4位
■ 日経ビジネス■ <<<  好景気の実感はこれから

 一週間以上前にきた合併号の『日経ビジネス』は「上向く景気」という特集を組んだ。先日4月〜6月期のGDPがマイナスだったとの報道があったので、少々やっちゃった感が無きにしもあらず。大手企業の決算は確かに「過去最高」の利益との発表が多かった。そして完全失業率は18年ぶりの低水準。家計の金融資産残高も過去最高。初めて1700兆円を突破したという。税収も増加中。こういった指標だけ見ていると、日本はいま絶好調だ! しかし好景気の実感をもつ日本人は少ないように見える。安倍首相がいうトリクルダウンは本当に来るのだろうか。
 疑問を持ち始めた国民に送る日本経済へのエール特集かもしれない。