2015年8月 4日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・親・子・孫3世代のお金の話

週刊ダイヤモンド ... 親・子・孫3世代のお金の話
日経ビジネス ... 社畜卒業宣言
週刊東洋経済 ... お寺とお墓の大問題
週刊エコノミスト ... 戦後70年 日本経済の歴史と未来

 来週はお盆休みに入る会社が多い。経済誌も今週号は概ね合併号となります。こういう時は大型の肩の凝らない特集を組むことが多いものですが、最近の傾向でしょうか、この際じっくり考えよう的な特集が目につきます。
 すなわち「これからわが家はどうやっていくのか」的な特集です。そのなかで、なんと106ページものボリュームでお金のことを考えようと特集を組んだのが『週刊ダイヤモンド』です。親子孫の3世代に横たわる意識のギャップをアンケートで解き明かしながら、お金のことをこの際みんなで考えようと訴えかけます。このボリュームに敬意を表して今週の第1位にします。
『日経ビジネス』はタイトルで「社畜」という言葉を投げかけました。バブル時代の大量採用による入社組がバブル崩壊後にこの層を支えきれなくなった現実と「ではどう生きるか」を考える特集です。これが第2位。
 そして、『週刊東洋経済』も「考える」特集を組みました。前週の「相続」に次いで、シリーズ特集でしょうか「お寺とお墓」との新しい付き合いかたを考えます。
 最後になりますが『週刊エコノミスト』は戦後70年に相応しく、いつもよりボリュームを増やして、日本経済のこの70年の歴史と未来とを考えようという特集です。

   <第1位>       <第2位>       <第3位>       <第4位>
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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 世代別「お金の意識ギャップ」を解消

 今週の『週刊ダイヤモンド』第1特集は106ページ! 通常の約2倍のボリュームで迫るのは「夏休みだヨ!全員集合 〜親・子・孫3世代のお金の話」だ。先週は『週刊東洋経済』が「相続」で帰省する実家へのお持ち帰り雑誌を狙ったが、今週は『週刊ダイヤモンド』がさらにテーマを拡大し、「夏には家族で爽やかにお金の話をする」という新習慣を提案するそうだ。
 序章では1000人アンケートで世代間の「お金意識」ギャップを明確化。続く全10章(!)で、相続、贈与、教育、不動産、保険、投資、そして3世代旅行など多岐にわたってお金と家族を掘り下げる。
 面白いのは、テーマごとに「孫世代」「現役世代」「退職世代」のどの世代が重点的に読むべきか、「コンテンツチェックリスト」を用意。さらに記事ごとに世代アイコンを付けるというきめの細かさ。記事では世代間ギャップや兄弟間ギャップを漫画で表現するなど、実家で「お金」の話を持ち出した時の気まずさを緩和させようとの工夫が随所に見られる特集だ。人口減少&非婚化が進む社会の中で「家族」を維持するには、庶民も「お金」の話は避けて通れない。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<<  バブル入社組はつらいよ

「社畜卒業宣言 『バブル組』が拓く新たな働き方」。今週の『日経ビジネス』がおくる特集テーマだ。バブル入社世代の新たな価値観を前向き応援する特集かと思いきや、さにあらず。かつて好景気により大量採用された彼らを抱える大手企業が、多勢すぎるバブル組をもう支えきれなくなってきているわけだが、「そろそろ大量肩たたきがはじまるよー、早く身の振り方を考えてー」と、現実を知らせて揺り動かすような内容となっている。
 この45〜49歳のバブル入社世代。バブル崩壊に就職氷河期、リーマンショックと、取り巻いてきた環境は過酷であった。同期の数が多すぎるため管理職につける割合も少なく、また就職氷河期で部下もなかなか配属されなかったために長年平社員だった人も多い。
 さて、希望退職の促しや面談による戦力外通告によりバブル入社世代を中心にいろいろな大手企業で"足切り"が行なわれ始めている。かつて日本企業の特徴だった「会社に忠誠を誓うかわりに雇用を守る暗黙の契約」を、グローバル経済で生き残るために会社は反故にしてきているわけだ。個人としては会社を去る・残るにかかわらず、もはや「社畜」としての生き方はどこにも通用しないのがグローバル世界の現実。
 記事はそんな現実を教えてくれる。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<<  先週は相続、今週は寺と墓

 先週の「相続」に続き、今週は「お寺とお墓の大問題」が『週刊東洋経済』の第1特集である。人口減少や仏教離れという社会の変化で、お寺と葬式、そしてお墓の有りようを変えている。その現実と「わが家」の対策を追った。
 後継者の不在や檀家の減少で地方の寺は窮状に喘ぐ。「坊主丸儲け」という言葉があるように、少し前まではお寺は経済的に安定したイメージを持っていた。実際大都市で不動産などを所有するお寺も多い。しかし現状は地方の寺は少子高齢化により檀家の減少と後継者不足に相次ぎ、都市部では宗教行事そのものの簡素化によって経済危機を迎えている。前半はそんなお寺の現状とともに、日本の歴史を変えた高僧7人も登場する。
 後半は個人とお墓・葬式の問題と対策だ。地方のお墓の面倒が見られず、墓じまいする人が増えている。地方のお寺が衰退するなかで人の管理の手を離れた無縁墓は急増中。実家の墓を引っ越し(改葬)する件数も近年増加傾向にある。そんな中で、戒名や葬儀にかかる費用の不透明さがお寺離れを加速する。
 巻頭特集は「音楽は誰のものか」。スポティファイやアップルミュージックなど、ストリーミング配信サービスは音楽とわれわれの関係をどう変えるのか?


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 戦後70年を俯瞰する

『週刊エコノミスト』もいつもより20ページのボリューム増で合併号の特集を組んだ。今週はマクロ経済の視点から戦後の70年と「これからの30年」の日本のあり方を考える特集だ。タイトルは「戦後70年 日本経済の歴史と未来」。
 プロローグには敗戦の1945年から2015年までの出来事と首相を配した年表が掲載され、70年を俯瞰する。こうしてみると戦後70年の中で「失われた20年」の存在がいかに長きにわたるか「ズキッ」とする。
 さて、前半は70年をエネルギー、為替相場、世界経済の変化、製造業、日本的経営、そして野口悠紀雄氏へのインタビュー「構造改革できなかった日本が招いた『失われた20年』」などで構成される。学生は読むべきだね!
 後半は「これからの30年」。解決すべき大きなテーマとして取り上げられているのは、人口減少、財政再建、安全保障だ。