2015年6月17日

今週の第1位は『日経ビジネス』・・・時代は健康経営

日経ビジネス ... 時代は「健康経営」
週刊エコノミスト ... 商社下克上
週刊ダイヤモンド ... 陸VS海VS空 乗りもの王者決定戦
週刊東洋経済 ... 証券 熱狂の死角

 雑誌で重要なのはタイトルですが、どうも『日経ビジネス』のタイトルは今ひとつの感じがすることが多いように思います。でもタイトルは別にして中身が面白いことが多いのもまた同誌の特徴なのですが。まぁ、何はともあれ今週の同誌の特集は「健康経営」です。つまり健康管理というのは個人に任されていた部分でしたが、もうそういう時代ではなくなってきているというのが同誌の主張です。実際にそういう形の経営で業績を伸ばしている企業を取材しています。視点が面白いと思うので、今週の第1位とします。
 今週の『週刊エコノミスト』は商社の特集です。総合商社7社のトップがインタビューに応じていて、迫力がありました。これが第2位。先日毎日新聞の幹部の方にお会いしたときに「いつもウチは4位ですね」と言われたからではありません。念為。
 そして『週刊ダイヤモンド』は、陸・海・空の乗り物特集です。グーグルの自立運転車の開発に象徴されるように、テクノロジーの進化で乗り物は確かに急激な進化をしています。東海道新幹線が東京〜新大阪間の時間を3分縮めた裏にある技術の部分は興味を引きました。
『週刊東洋経済』は証券を特集していますが、少し迫力に欠ける嫌いがありました。
nikkei20150617.jpgeco20150617.jpgdia20150617.jpgtoyo20150617.jpg

第1位
■ 日経ビジネス■ <<<  健康管理も企業の責任

「健康管理は従業員本人の責任」。そんな考え方では企業として生き残っていけない時代となりつつある。従業員の健康こそ企業の競争力を高める経営の最重要課題として、その増進や維持をはかる「健康経営」に取り組む企業が増えている。背景には、是正勧告を年3回受けた大企業の名前を公表する厚生労働省の方針もあるのかもしれない。今週の『日経ビジネス』は、「時代は『健康経営』 エクセレントカンパニーの新条件」と題して、健康経営を推進するエクセレントカンパニーのニュースタンダードを特集する。
 IT業界といえば長時間労働の代表格。しかしSCSKの残業時間は全社平均で一日あたり45分だ。業績は6期連続増収増益。2009年に社長に就任した中井戸信英氏はそれまでの惨憺たる労働環境を見て絶句し、"オフィス移転"を決断した。社員食堂や充分な数の快適なトイレ、広い机や診療所等インフラを充実させ、社員の健康増進を計った。また残業時間を減らす策も画期的だ。一概に残業を減らすといっても社員の生活が残業代を含めて成り立っている節があるため、自らの生活給を減らす取り組みには身が入らない。そこで残業時間を減らし目標を達成した場合その分の残業代をボーナスとして与え、自ら生産性を高める仕組みづくりに取り組んでいる。
 優秀な人材を確保し、競争力を担保するために社員の健康が注目される。健康はこれまで本人が意識するしないにかかわらず個人の競争力の大きな武器だった。企業が取り組むことで社会の健康格差はますます拡大するだろう。


第2位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  総合商社7社トップの激白

 今週の『週刊東洋経済』が証券業界関係者必読とすると、今週の『週刊エコノミスト』は商社マンと商社志望就活生必読の特集か。タイトルは「商社下克上」。新興国の旺盛な資源需要を背景に、ひとり好業績をたたき出してきた総合商社。その隆盛も今は昔。2015年3月期は資源バブルで巨額投資をしてきたツケがまわり、御三家の一角、住友商事が赤字となり最下位に転落。一方伊藤忠が躍進して三井物産に肉薄した。資源バブル崩壊後、商社の業界地図を一変させる下克上が起こりつつある。
 特集の目玉は、三菱商事、三井物産、伊藤忠、丸紅、豊田通商、双日、住友商事の、大手7社トップが『週刊エコノミスト』の独占インタビューにこたえている「7社総合商社トップの激白」だろう。これは関係者一同読まないわけにはいかない。そして「就活生・父兄必読 従業員、採用、駐在員、給与 創業商社の全貌」と続く。記事のボリュームは多くないが、総合商社の次の一手に迫る。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  3分時間を短縮した東海道新幹線

「陸VS海VS空 乗りもの王者決定戦」! 今週の『週刊ダイヤモンド』特集タイトルだ。鉄道、船、航空機......陸海空を操る乗り物には日本の凄い技術が凝縮されている。国内外のIT企業も乗り物業界に進出を図っている。本特集では、ちかごろ話題に事欠かない、多様化する乗りもの技術を余すところなく紹介している。
 昨年開通50周年を迎えた東海道新幹線。その翌年であった今年、ひっそりとある快挙が成し遂げられた。東海道新幹線の営業運転最高速度が時速にして15キロメートルアップしたのだ。これで最高時速は285キロメートル。東京〜新大阪間にして3分間の短縮となった。たった3分間と思うかもしれないが東海道新幹線が速度アップしたのは23年ぶりのことだ。曲線区間が4割を占める東海道新幹線は速度が上げづらく、また速度を上げるだけではなく、ブレーキも強化しなくてはならない。今回の速度アップでは曲線区間での車体傾斜により乗客の乗り心地を悪くする事無く速度を上げ、さらにブレーキの仕組みをより強力な物にすることで今回の速度アップを実現した。鉄道、飛行機のみならず、大型クルーズ船から戦車まで、乗り物オンパレードだ。
 第2特集は「大阪」。都構想の橋下市長は敗れたが、市民の大阪復活への意欲に火をつけたかもしれない。


第4位
■ 週刊東洋経済■ <<<  株好調の裏の真実

 株価2万円台が定着し、アベノミクス相場での証券各社の業績も堅調だ。だが、一見好調そうに見えていても、相場急変や不祥事リスク等が忍び寄る。今週の『週刊東洋経済』は「証券 熱狂の死角」と題して、株高・好業績の裏にひそむ死角を追う。
 5月下旬から6月初めにかけ、日経平均株価は12営業日連続上昇という快挙を成し遂げた。これは証券の歴史上たったの5回しか経験のないことだ。だが一方で上昇率は4.2%と過去最低であり、"静かなる熱狂"といえる。それに伴い各証券会社の業績も好調で、リーマンショック直前を上回っている。だがしかし、目を凝らせば不安要素は数多く渦巻いている。
 一つはマーケット急変動のリスク。中国経済の変調やギリシャの債務問題など、不安要素には事欠かない。野村ホールディングスのグローバル・マーケッツ・ヘッドのスティーブン・アシュレー氏は「昨年10月に米国債市場が大きく荒れたような事象はより頻繁になってくる」と述べている。
 また、2014年12月に新規上場した企業がわずか2ヶ月半で業績予想を下方修正した「gumiショック」によって証券会社に対する投資家の目は厳しくなっており、各証券会社の動きは慎重になっている。
 巻頭の<深層リポート>では、ドローンがもたらす新産業のチャンスとリスクに焦点を当て、中国企業DJI、農薬散布で"ドローン"ビジネスの成功事例であるヤマハ無人ヘリなどを取り上げる。