2015年6月24日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・101年目のタカラヅカ

週刊ダイヤモンド ... 101年目のタカラヅカ 
週刊東洋経済 ... 早慶MARCH その大学は損か得か
日経ビジネス ... 2015株主騒会 〜ROEで社長失格になる日
週刊エコノミスト ... 今そこにある財政危機

 ついにやったかというような特集が出ました。「タカラヅカ」の特集です。今週の『週刊ダイヤモンド』が48ページの大特集で、この101年目を迎えた歌劇団を特集しています。ヅカファンの1人に聞いてみるとまあまあの出来だとか。この特集がビジネスマン諸氏の気を引くのかどうかは正直にいって分かりませんが、そのチャレンジ精神や良し、ということでこれが今週の第1位です。
 第2位は『週刊東洋経済』の大学特集です。そのタイトルの下に「その大学(ブランド)は損か得か」というフレーズがあり、これが効いていました。内容はタイトル通り、早慶とMARCHにG(学習院大学)を加えた(GMARCHという)大学に絞った特集です。大学のブランド力がこの激変期でどのような変化を見せているかを多角的に分析しています。
 3位の『日経ビジネス』は昨今他誌も取りあげているROE(自己資本利益率:株主から預かったお金を使っていかに効率的に稼いだかを示す指標)と株主総会を重ね合わせた特集です。物言う株主が増え、その株主が経営者の実績を判断する材料に使うのがROEで、それが悪ければ、勢い株主総会も荒れることになる、その実態と経営の在り方を問う特集です。
『週刊エコノミスト』は財政危機の特集です。ご存じのように日本の財政健全化を図るべく「骨太の方針」の議論が大詰めを迎えていますが、果たして財政再建は可能なのかを改めて問う特集です。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  タカラヅカ人気をビジネス誌が読み解く

 ついにやったという感じかしらん。
『週刊ダイヤモンド』にタカラヅカ大特集が登場した。昨年100周年を迎え人気が再燃している宝塚歌劇団。その商品開発力・人材育成力をビジネスの視点から掘り下げる。タイトルは「101年目のタカラヅカ ベールに包まれた"継続する力"」だ。この特集、タカラヅカファンの間でも大変に注目されているようだ。
 未婚女性のみが舞台に立つ宝塚歌劇団。世界的にも類を見ないこの劇団は100年を生き残った。まずはその商品開発力だ。タカラヅカといえば、「ベルばら」に代表されるような型の決まったマンネリが魅力・・・・・と素人は思う。しかし実は、独特の魅力を放つマンネリも守りつつ、時代を取り込んだ新作主義が、同じ公演を複数回観るディープなファンや新しい世代のファンを飽きさせない所以だ。海外映画、人気ゲーム、漫画などを演目化することも多く、実験精神旺盛である。今年は「ルパンⅢ世」も成功させた。
 もう1つのポイントは人材育成力だ。年功序列と実力主義のダブルマネジメントを採用する。タカラジェンヌは音楽学校を卒業後も「生徒」と呼ばれ、入団年次の上下関係は一生続く。同期が並ぶ時は成績順。その中でスターがピックアップされ育てられていく。演出家、大道具・小道具、衣装、照明、広報にいたる裏方も内部の人間としてそれを支える。宝塚歌劇団は阪急電鉄の創遊事業本部が直轄している劇団であり、歌劇事業部及び子会社が経営を行なっているのだ。基本を守り変わり続けるタカラヅカ。人気を支えるのは変革力だ。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  慶應の独走、早稲田の背水、明治の大変身

 早慶MARCHといえば就活市場で評価が高い。早慶は早大・慶大、MARCHは明大・青学大・立大・中大・法大を指す。30年前からそんなの知ってるよ!という声も聞こえてきそうだが、しかし、早慶MARCHに対する評価は、親世代とは一変しているらしい。
 今週の『週刊東洋経済』は、「早慶MARCH その大学は損か得か」で、早慶MARCHのブランド力を掘り下げる。
 結論から言えば、「慶應の独走、早稲田の背水、明治の大変身」がその中身だ。一般的に企業の寿命は30年といわれる。それは30年が世代転換の目安だからだ。大学の世界もそこまで動かないが、それでも30年前と今とを比べれば大きく違ってきた。教育する親世代と教育を受ける子世代の認識は異なるという事だ。この中で最も親世代と子世代での乖離が大きいのは明治大学だ。2010年から〜2014年まで、早稲田を抜いて志願者数一位だった。関東エリアにおいては6年連続で「志願したい大学」一位となっている。親世代にとって明治大学は学生運動のイメージが根深いが、郊外へと移転する他の学校をよそに神田にとどまったおかげで都心立地が人気を高め、志願者数の増加、女子にも人気の大学へと変貌した。
 巻頭掲載記事の1つに目がいく。「オワハラに悩む学生」。はて、"オワハラ"とは? 採用を焦る企業が内定と引き換えに就活終了を迫ることらしいが、最近は何にでもハラスメントが付いてくる。


第3位
■ 日経ビジネス■ <<<  社長失格を決める指標

「ROE(=自己資本利益率)改善」−−−いま市場はこのひと言を聞くだけで反応する。企業が高ROEをうたうだけで株価が上がるのだ。アベノミクスが打ち出した「日本再興戦略」改訂版(2014年)で「経済成長の実現のため、ROE向上など稼ぐ力を取り戻す」とし、ROE8%の目標を明示したリポートも出された。そして急速に普通の株主が「もの言う株主」へと変貌を遂げている。かつて企業は総会屋など「特殊株主」を恐れたが、いま株主総会で一番怖い相手は「普通の株主」だ。
 今週の『日経ビジネス』は「2015株主"騒"会 ROEで社長失格になる日」と題して、総会をめぐる劇的な変化を特集する。ROEは一時のブームで終わるのか、それとも定着するのか?
 緊張の面持ちの経営陣に、対峙する株主。ROEや配当などの還元策に目を光らせ、容赦なく「社長失格」の票を投じるのは「普通の株主」だ。株主総会は以前の静かな儀式のような場から一変した。ROEが低くガバナンスに不備があれば即、普通の株主が「社長失格」の票を投じる。例えば飲料大手のキリンホールディングスはROEが5%を下回ったがために社長選任議案において反対票が17%に達した。賛成率が9割を下回ると注目が集まり、経営陣への圧力が一気に高まる。他にもROE5%未満の企業の賛成率は軒並み80%台に落ち込んいる。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  本当に高いハードル

 マグマのように溜まり続けている日本の債務残高。主要国の中でもダントツの高水準だ。そのツケはいずれ遠くない将来、国民が払うことになる。今週の『週刊エコノミスト』は、「今そこにある財務危機」と題してアベノミクス上げ潮路線の死角をレポートする。
 6月末をメドに政府の経済財政運営の指針「骨太の方針2015」が策定される予定だ。これを控えた6月10日、甘利経済再生担当相は「18年度にプライマリーバランス(PB=基礎的財政収支)赤字の対GDP比1%目安」という新たな中間目標を掲げた。最終目標は20年度PB黒字化だが、これらのハードルは強烈に高い。
 特集には甘利明・経済再生担当相も登場し、インタビューに答える。まずは「とことん分かる 図解 財政と金利の基礎知識」でおさらいしてから専門用語が飛び交う専門家の記事に入ったほうがいいかもしれない。
 まあ、記事を読むと「マグマが爆発したらどうすんだよー!」と無性に腹も立つが......。

2015年6月17日

今週の第1位は『日経ビジネス』・・・時代は健康経営

日経ビジネス ... 時代は「健康経営」
週刊エコノミスト ... 商社下克上
週刊ダイヤモンド ... 陸VS海VS空 乗りもの王者決定戦
週刊東洋経済 ... 証券 熱狂の死角

 雑誌で重要なのはタイトルですが、どうも『日経ビジネス』のタイトルは今ひとつの感じがすることが多いように思います。でもタイトルは別にして中身が面白いことが多いのもまた同誌の特徴なのですが。まぁ、何はともあれ今週の同誌の特集は「健康経営」です。つまり健康管理というのは個人に任されていた部分でしたが、もうそういう時代ではなくなってきているというのが同誌の主張です。実際にそういう形の経営で業績を伸ばしている企業を取材しています。視点が面白いと思うので、今週の第1位とします。
 今週の『週刊エコノミスト』は商社の特集です。総合商社7社のトップがインタビューに応じていて、迫力がありました。これが第2位。先日毎日新聞の幹部の方にお会いしたときに「いつもウチは4位ですね」と言われたからではありません。念為。
 そして『週刊ダイヤモンド』は、陸・海・空の乗り物特集です。グーグルの自立運転車の開発に象徴されるように、テクノロジーの進化で乗り物は確かに急激な進化をしています。東海道新幹線が東京〜新大阪間の時間を3分縮めた裏にある技術の部分は興味を引きました。
『週刊東洋経済』は証券を特集していますが、少し迫力に欠ける嫌いがありました。
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第1位
■ 日経ビジネス■ <<<  健康管理も企業の責任

「健康管理は従業員本人の責任」。そんな考え方では企業として生き残っていけない時代となりつつある。従業員の健康こそ企業の競争力を高める経営の最重要課題として、その増進や維持をはかる「健康経営」に取り組む企業が増えている。背景には、是正勧告を年3回受けた大企業の名前を公表する厚生労働省の方針もあるのかもしれない。今週の『日経ビジネス』は、「時代は『健康経営』 エクセレントカンパニーの新条件」と題して、健康経営を推進するエクセレントカンパニーのニュースタンダードを特集する。
 IT業界といえば長時間労働の代表格。しかしSCSKの残業時間は全社平均で一日あたり45分だ。業績は6期連続増収増益。2009年に社長に就任した中井戸信英氏はそれまでの惨憺たる労働環境を見て絶句し、"オフィス移転"を決断した。社員食堂や充分な数の快適なトイレ、広い机や診療所等インフラを充実させ、社員の健康増進を計った。また残業時間を減らす策も画期的だ。一概に残業を減らすといっても社員の生活が残業代を含めて成り立っている節があるため、自らの生活給を減らす取り組みには身が入らない。そこで残業時間を減らし目標を達成した場合その分の残業代をボーナスとして与え、自ら生産性を高める仕組みづくりに取り組んでいる。
 優秀な人材を確保し、競争力を担保するために社員の健康が注目される。健康はこれまで本人が意識するしないにかかわらず個人の競争力の大きな武器だった。企業が取り組むことで社会の健康格差はますます拡大するだろう。


第2位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  総合商社7社トップの激白

 今週の『週刊東洋経済』が証券業界関係者必読とすると、今週の『週刊エコノミスト』は商社マンと商社志望就活生必読の特集か。タイトルは「商社下克上」。新興国の旺盛な資源需要を背景に、ひとり好業績をたたき出してきた総合商社。その隆盛も今は昔。2015年3月期は資源バブルで巨額投資をしてきたツケがまわり、御三家の一角、住友商事が赤字となり最下位に転落。一方伊藤忠が躍進して三井物産に肉薄した。資源バブル崩壊後、商社の業界地図を一変させる下克上が起こりつつある。
 特集の目玉は、三菱商事、三井物産、伊藤忠、丸紅、豊田通商、双日、住友商事の、大手7社トップが『週刊エコノミスト』の独占インタビューにこたえている「7社総合商社トップの激白」だろう。これは関係者一同読まないわけにはいかない。そして「就活生・父兄必読 従業員、採用、駐在員、給与 創業商社の全貌」と続く。記事のボリュームは多くないが、総合商社の次の一手に迫る。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  3分時間を短縮した東海道新幹線

「陸VS海VS空 乗りもの王者決定戦」! 今週の『週刊ダイヤモンド』特集タイトルだ。鉄道、船、航空機......陸海空を操る乗り物には日本の凄い技術が凝縮されている。国内外のIT企業も乗り物業界に進出を図っている。本特集では、ちかごろ話題に事欠かない、多様化する乗りもの技術を余すところなく紹介している。
 昨年開通50周年を迎えた東海道新幹線。その翌年であった今年、ひっそりとある快挙が成し遂げられた。東海道新幹線の営業運転最高速度が時速にして15キロメートルアップしたのだ。これで最高時速は285キロメートル。東京〜新大阪間にして3分間の短縮となった。たった3分間と思うかもしれないが東海道新幹線が速度アップしたのは23年ぶりのことだ。曲線区間が4割を占める東海道新幹線は速度が上げづらく、また速度を上げるだけではなく、ブレーキも強化しなくてはならない。今回の速度アップでは曲線区間での車体傾斜により乗客の乗り心地を悪くする事無く速度を上げ、さらにブレーキの仕組みをより強力な物にすることで今回の速度アップを実現した。鉄道、飛行機のみならず、大型クルーズ船から戦車まで、乗り物オンパレードだ。
 第2特集は「大阪」。都構想の橋下市長は敗れたが、市民の大阪復活への意欲に火をつけたかもしれない。


第4位
■ 週刊東洋経済■ <<<  株好調の裏の真実

 株価2万円台が定着し、アベノミクス相場での証券各社の業績も堅調だ。だが、一見好調そうに見えていても、相場急変や不祥事リスク等が忍び寄る。今週の『週刊東洋経済』は「証券 熱狂の死角」と題して、株高・好業績の裏にひそむ死角を追う。
 5月下旬から6月初めにかけ、日経平均株価は12営業日連続上昇という快挙を成し遂げた。これは証券の歴史上たったの5回しか経験のないことだ。だが一方で上昇率は4.2%と過去最低であり、"静かなる熱狂"といえる。それに伴い各証券会社の業績も好調で、リーマンショック直前を上回っている。だがしかし、目を凝らせば不安要素は数多く渦巻いている。
 一つはマーケット急変動のリスク。中国経済の変調やギリシャの債務問題など、不安要素には事欠かない。野村ホールディングスのグローバル・マーケッツ・ヘッドのスティーブン・アシュレー氏は「昨年10月に米国債市場が大きく荒れたような事象はより頻繁になってくる」と述べている。
 また、2014年12月に新規上場した企業がわずか2ヶ月半で業績予想を下方修正した「gumiショック」によって証券会社に対する投資家の目は厳しくなっており、各証券会社の動きは慎重になっている。
 巻頭の<深層リポート>では、ドローンがもたらす新産業のチャンスとリスクに焦点を当て、中国企業DJI、農薬散布で"ドローン"ビジネスの成功事例であるヤマハ無人ヘリなどを取り上げる。

2015年6月10日

今週の第1位は『日経ビジネス』・・・孤高の製造業 ファナック

日経ビジネス ... 孤高の製造業 ファナック
週刊ダイヤモンド ... ゼネコン〜気がつけば最高益の罠
週刊東洋経済 ... Google  創造者か、破壊者か
週刊エコノミスト ... 世界を変える iPS産業

 ファナックというのは不思議な会社という印象があります。ほとんど表舞台には登場しない会社でありながら、非常に高い利益率を誇る超優良企業だからです。本社が山梨県にあるというのもその不思議さを増幅させている感があります。そのファナックを取りあげたのが『日経ビジネス』。  
 物言う株主(アクティビスト)と呼ばれるファンドがファナック株を買っていき、注目を集めたこともあったのでしょう。その経営の実態に迫るレポートはなかなか読みごたえがありました。これが今週の第1位です。
 東京五輪のメイン会場である新国立競技場の建築費に代表されるようにその高騰ぶりで話題になっている建設業界ですが、そのただ中のゼネコンを取りあげたのが『週刊ダイヤモンド』です。業績は好調でも五輪後の見通しの不確かさや不採算受注のツケなど決して安穏とはしていられない状況をレポートしています。これが第2位。
『週刊東洋経済』の特集「Google」も面白かったのですが、どうも今後同社から出版されるだろうGoogleの書籍「ワーク・ルールズ」の宣伝臭が少しだけしました。
 そして第4位は『週刊エコノミスト』のiPS細胞の産業化の実情を描いた特集です。もう少し取材があれば面白いのですが。
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第1位
■ 日経ビジネス■ <<<  健康管理も企業の責任

「健康管理は従業員本人の責任」。そんな考え方では企業として生き残っていけない時代となりつつある。従業員の健康こそ企業の競争力を高める経営の最重要課題として、その増進や維持をはかる「健康経営」に取り組む企業が増えている。背景には、是正勧告を年3回受けた大企業の名前を公表する厚生労働省の方針もあるのかもしれない。今週の『日経ビジネス』は、「時代は『健康経営』 エクセレントカンパニーの新条件」と題して、健康経営を推進するエクセレントカンパニーのニュースタンダードを特集する。
 IT業界といえば長時間労働の代表格。しかしSCSKの残業時間は全社平均で一日あたり45分だ。業績は6期連続増収増益。2009年に社長に就任した中井戸信英氏はそれまでの惨憺たる労働環境を見て絶句し、"オフィス移転"を決断した。社員食堂や充分な数の快適なトイレ、広い机や診療所等インフラを充実させ、社員の健康増進を計った。また残業時間を減らす策も画期的だ。一概に残業を減らすといっても社員の生活が残業代を含めて成り立っている節があるため、自らの生活給を減らす取り組みには身が入らない。そこで残業時間を減らし目標を達成した場合その分の残業代をボーナスとして与え、自ら生産性を高める仕組みづくりに取り組んでいる。
 優秀な人材を確保し、競争力を担保するために社員の健康が注目される。健康はこれまで本人が意識するしないにかかわらず個人の競争力の大きな武器だった。企業が取り組むことで社会の健康格差はますます拡大するだろう。


第2位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  総合商社7社トップの激白

 今週の『週刊東洋経済』が証券業界関係者必読とすると、今週の『週刊エコノミスト』は商社マンと商社志望就活生必読の特集か。タイトルは「商社下克上」。新興国の旺盛な資源需要を背景に、ひとり好業績をたたき出してきた総合商社。その隆盛も今は昔。2015年3月期は資源バブルで巨額投資をしてきたツケがまわり、御三家の一角、住友商事が赤字となり最下位に転落。一方伊藤忠が躍進して三井物産に肉薄した。資源バブル崩壊後、商社の業界地図を一変させる下克上が起こりつつある。
 特集の目玉は、三菱商事、三井物産、伊藤忠、丸紅、豊田通商、双日、住友商事の、大手7社トップが『週刊エコノミスト』の独占インタビューにこたえている「7社総合商社トップの激白」だろう。これは関係者一同読まないわけにはいかない。そして「就活生・父兄必読 従業員、採用、駐在員、給与 創業商社の全貌」と続く。記事のボリュームは多くないが、総合商社の次の一手に迫る。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  3分時間を短縮した東海道新幹線

「陸VS海VS空 乗りもの王者決定戦」! 今週の『週刊ダイヤモンド』特集タイトルだ。鉄道、船、航空機......陸海空を操る乗り物には日本の凄い技術が凝縮されている。国内外のIT企業も乗り物業界に進出を図っている。本特集では、ちかごろ話題に事欠かない、多様化する乗りもの技術を余すところなく紹介している。
 昨年開通50周年を迎えた東海道新幹線。その翌年であった今年、ひっそりとある快挙が成し遂げられた。東海道新幹線の営業運転最高速度が時速にして15キロメートルアップしたのだ。これで最高時速は285キロメートル。東京〜新大阪間にして3分間の短縮となった。たった3分間と思うかもしれないが東海道新幹線が速度アップしたのは23年ぶりのことだ。曲線区間が4割を占める東海道新幹線は速度が上げづらく、また速度を上げるだけではなく、ブレーキも強化しなくてはならない。今回の速度アップでは曲線区間での車体傾斜により乗客の乗り心地を悪くする事無く速度を上げ、さらにブレーキの仕組みをより強力な物にすることで今回の速度アップを実現した。鉄道、飛行機のみならず、大型クルーズ船から戦車まで、乗り物オンパレードだ。
 第2特集は「大阪」。都構想の橋下市長は敗れたが、市民の大阪復活への意欲に火をつけたかもしれない。


第4位
■ 週刊東洋経済■ <<<  株好調の裏の真実

 株価2万円台が定着し、アベノミクス相場での証券各社の業績も堅調だ。だが、一見好調そうに見えていても、相場急変や不祥事リスク等が忍び寄る。今週の『週刊東洋経済』は「証券 熱狂の死角」と題して、株高・好業績の裏にひそむ死角を追う。
 5月下旬から6月初めにかけ、日経平均株価は12営業日連続上昇という快挙を成し遂げた。これは証券の歴史上たったの5回しか経験のないことだ。だが一方で上昇率は4.2%と過去最低であり、"静かなる熱狂"といえる。それに伴い各証券会社の業績も好調で、リーマンショック直前を上回っている。だがしかし、目を凝らせば不安要素は数多く渦巻いている。
 一つはマーケット急変動のリスク。中国経済の変調やギリシャの債務問題など、不安要素には事欠かない。野村ホールディングスのグローバル・マーケッツ・ヘッドのスティーブン・アシュレー氏は「昨年10月に米国債市場が大きく荒れたような事象はより頻繁になってくる」と述べている。
 また、2014年12月に新規上場した企業がわずか2ヶ月半で業績予想を下方修正した「gumiショック」によって証券会社に対する投資家の目は厳しくなっており、各証券会社の動きは慎重になっている。
 巻頭の<深層リポート>では、ドローンがもたらす新産業のチャンスとリスクに焦点を当て、中国企業DJI、農薬散布で"ドローン"ビジネスの成功事例であるヤマハ無人ヘリなどを取り上げる。


2015年6月 4日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・鈴木敏文の破壊と創造


週刊ダイヤモンド ... 鈴木敏文の破壊と創造
日経ビジネス ... 日本の医療を救え
週刊東洋経済 ... 物流大激突
週刊エコノミスト ... 中国株バブルがきた!

 タイトルだけ見るとあまり面白くなさそうでも、読んでみると意外に面白い特集があります。今週の『週刊ダイヤモンド』と『日経ビジネス』がまさにそうでした。前者は「鈴木敏文氏」の特集。後者は日本の医療の特集。読まないうちに何となく想像がつくわけですが、『日経ビジネス』と来たら表紙に日野原重明氏と稲盛和夫氏両氏の写真が取り上げられていてちょっと引いてしまいました。(もっとも『週刊ダイヤモンド』も鈴木敏文氏の写真でしたが......)
 でも中身は面白かった。セブンイレブンの成功の原点である破壊と創造を取材し、さらにグループ全体で展開するオムニチャンネルについても載っていて、同誌の方が若干面白かったという評価です。この『週刊ダイヤモンド』第1位です。
『日経ビジネス』の医療費の問題も分かりきったテーマですが、病院の経営力という観点でこの問題を取り上げたことを評価しました。
 第3位の『週刊東洋経済』は今話題の「物流」が特集テーマです。首都圏、関西圏の状況が分かるのはやはり同誌の取材力の賜物です。
 最後に『週刊エコノミスト』ですが、「中国株バブル」の特集です。株に興味のある方はご一読を。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<< 成功体験を捨て、新たな価値を創造せよ

 セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長。商品を仕入れたことも無ければ売ったこともない素人ながら独特の管制と発想力で日本最大の小売りグループのトップに君臨する男である。
今週の『週刊ダイヤモンド』はその鈴木氏の経営力にスポットを当て、彼が勝者でありつづける理由に迫った。題して「鈴木敏文の破壊と創造」だ。
 5月13日の取引先懇親会にて鈴木敏文氏が訴えた「過去の成功体験を捨てて壊し、新たな価値あるものを開発して次々に提供しろ」というもの。ビジネスモデルの"破壊"と"創造"の繰り返しを行う事で、随時その時々の経済状況に適した動き方で生き抜いてゆく。それこそが鈴木敏文氏の真骨頂であった。
 同誌のインタビューによると、この発想の根幹にあるのは客の立場で考えるということだそうだ。流通が今程発展する前は物が足りない売り手市場であった。が、今は物が飽和する買い手市場。商品を置いておけば売れる時代から如何に消費者に買われるかという変化に対応できなかった企業がいくつもあったと述べている。
仕入れも営業もやった事が無いが、お客様の1人にはなる事ができる。だから常にお客様の立場で考えてきたのだと鈴木敏文氏は言う。セブンのオムニチャンネル構想がようやく見えてきたことがこの特集で分かる。(『週刊東洋経済』でもこの部分は取り上げられているが......。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<<  2015年に50兆円を突破する日本の医療

 今週の『日経ビジネス』はこれからますます混迷を深めていくだろう医療の問題を「日本の医療を救え」というタイトルで特集した。
 長い間長寿大国として名を馳せてきた日本。しかしいま、その長寿のための老人の医療費負担が現役世代へと重くのしかかっている。2000年には約30兆円だった国民医療費は2025年には50兆円を突破する見込みだ。支え手の負担が限界を超えてしまえばバランスを失い、長寿社会は崩壊する。この特集はJALのコスト構造を見直し再生した京セラ名誉会長の稲盛和夫氏と聖路加国際病院名誉院長の日野原重明氏の対談から始まる。稲盛氏は「医療に従事するすべての人が経営マインドを持てば、できる事はまだまだある」という。病院には「医は仁術。算術ではない」という言葉もある様に採算を軽視する傾向がある。現に病院の約7割が赤字経営だ。
 これに対して日野原氏は社会全体の意識から変えて行く必要があると述べる。ベルギーの医学者ルネ・サンド曰く、「国民の参与なくして国民の健康は作られない」。膨大なコストがかかる延命治療が盛んな日本であるが、死に抗うのではなく、死を受け入れる考え方が社会に根付けば、コストを抑制しながら医療の質を上げられるとの事だ。
 一方で稲盛和夫氏は同じくサンドの言葉をとり病院内の前従業員の参与が無ければ良い経営は実現できないと述べる。ドクターや看護師、医療に関わる全ての人がコストを抑えて医療の質を上げられるかについて考えて行く必要があるとの事だ。初公開の病院経営力ランキングが掲載されている。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<< ネット通販伸びて、倉庫が増える 

 物流業界が活況を呈している。以前にも他の経済誌が特集したが、今週は『週刊東洋経済』がこれを取り上げている。
 物流業界は確かに空前の巨大物流センターの建設ラッシュである。特に消費者の多い首都圏や関西圏の圏央道沿いや湾岸エリアを中心に続々と建てられている。その裏にあるのはインターネット通販市場の拡大だ。急速な拡大によって在庫管理や商品発送のためのセンターの需要が高まったのだ。しかもネット通販の波は通販業者だけでなく小売をも動かした。既存大手小売業者が物流投資へ積極的に動き始めた。
 大手コンビニを擁するセブン&アイホールディングスは10月からネット通販とリアル店舗の融合を謳った「オムニチャネル」を始動する。グループ企業内のネット通販サイトを統合し、全国のコンビニを受け取り口にするのだ。そこからさらに自宅へと届けるサービスも検討中だと言う。コンビニ最大手を武器に物流業界に殴り込みをかける。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 今買っても間に合う中国株

 中国株にバブルが起きていると報じたのは『週刊エコノミスト』である。特集タイトルもズバリ「中国株バブルが来た!」。
 しばらく安値圏にあった中国株だが、その背景にあるのは習近平国家主席が進める改革だと言う。それまでのどのリーダーも「改革」を唱えていたが、初めて本気になって改革を押し進めている事実が理解されてきているのだという。株よりも理財商品に目が行っていた国民も地方財政改革やシャドーバンキングの取り締まりを強化する習体制に信任が集まり、さらに何度にもわたる利下げ効果もあって、株価は徐々に上昇に転じている。
 今買っても間に合う中国株、下がったら買いたい中国株のリストなどもあってちょっと面白い。