2015年5月20日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・不動産マンション バブルが来る!?


週刊東洋経済 ... 不動産マンション バブルが来る!?
日経ビジネス ... 円安でも儲からない
週刊ダイヤモンド ... 投資の鉄則 高値圏でも買っていい!株・投信
週刊エコノミスト ... 徴税強化 マイナンバー、出国税、インフレ税

 今週の経済誌のなかで面白かったのは特集以外にネットフリックスのヘイスティングス社長をインタビューした『週刊東洋経済』です。以前に「クラウド系のビジネス誌」の編集を手伝っていた関係から、そのインパクトがよく分かります。テレビが変わって来るなという感じです。各誌の特集を並べてみても同誌の特集「不動産バブル」が面白く、これを今週の第1位にします。
『日経ビジネス』は「円安でも企業は儲からない」現状を分析して特集を組みました。分類すると3つのパターンがあるのですが、どれも正しい指摘だと思いました。これが第2位。
 株式の投資は現在のような高値権では難しいのではないかとされていますが、そのような状況下で「いかに買うか」を特集したのが『週刊ダイヤモンド』です。
『週刊エコノミスト』はますます強化される税金の徴税状況を分析・予測した特集を組んでいます。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<<  不動産大手三つどもえの争い

 東京五輪を5年後に控えて、都心で次々と立ち上がる再開発プロジェクト。それに先行してオフィスビルやマンションの価格上昇が起きている。日銀の追加緩和や円安を背景に不動産投資が活発となっており、都心を舞台とした局地的な不動産バブルが起きようとしている。今週の『週刊東洋経済』第1特集は、「不動産マンション バブルが来る!?」だ。
 世界的な低金利に後押しされて活発化する不動産投資。円安もあって海外からも注目が集まる。都心や湾岸部で乱立するいわゆる"億ション"は実需だけでなく投資需要も高い。この勢いを逃がすまいと不動産大手は陣取り合戦を始めている。特に過激なのは企業が集積する都心エリアだ。不動産大手住友不動産が今年4月に竣工した「東京日本橋タワー」の立地は、なんとライバル、三井不動産が本社を構える地区のど真ん中だ。
「これはね、戦争ですよ」と関係者は語る。一方で三井不動産は抗戦の構えは見せるものの、住友不動産との局地戦に執着する様子はなく、積年のライバルである三菱地所を見据えた戦略を練っている。不動産バブルのなか、大手不動産は三つどもえの戦いに火花を散らしているわけだ。
 この秋に日本に進出することで話題の米国動画配信会社ネットフリックス。今週の『週刊東洋経済』でそのCEOが、初めて日本のメディアのインタビューに答えている。


第2位
■ 日経ビジネス■ <<<  円安の仇

 アベノミクス下で進んだ円安。その効果は日経平均株価や急増する訪日外国人の数に現れている。しかしその一方で為替安に苦戦する企業も少なくない。「円安で利益が増えない輸出企業」や「恩恵が及ばない内需企業」が増えればアベノミクスの根底は瓦解してしまう。円安で儲からない企業の事情と誤算について、今週の『日経ビジネス』が「円安でも儲からない」という特集を組んで掘り下げる。
 円安が効かない企業のパターンが4つほどある。一つは「輸出したくても"客"がいない」というパターン。世界最大規模の造船会社であるジャパンマリンユナイテッドはここ数年で主な荷主であったグローバル企業の事業構造が変化し、注文が減少。結果として円安の恩恵を受けられていない。
 2つめのパターンは「輸出したくても"競争力"がない」企業。畜産業界は和牛の輸出が好調だったが、最近では現地牛と交配させたブランド「WAGYU」に押され円安でも売り上げが伸びていない。3つめは「原料高を価格転嫁できない」企業だ。豆腐は、その原料となる大豆の約8割を輸入に頼っている。円安により輸入大豆は高止まり、資材費や燃料費も上がり、国産大豆は需要逼迫により値上がりした。しかし小売りの発言力が高く思うように値上げもできず、利益を出せていない。最後が「事業構造が円高モード」企業だ。ソニーはその事業構造を既に円高用に作り替えていた。そこに急激な円安が現れたことで海外生産の製品のコストが拡大、円安が逆に利益を押し下げてしまった。グローバル時代の為替変動リスクの分散は、大企業でも始まったばかりだ。


第3位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  株は既にバブル!?

 4月下旬に15年ぶりに2万円台を回復した日経平均株価。しかし市場には割高感も漂っており、個人投資家の間では今投資すべきか迷いもある。そんな時こそ基本に忠実に......とのことで、4月下旬の『週刊東洋経済』に続き、今週は『週刊ダイヤモンド』が第1特集に「投資の鉄則 高値圏でも買っていい!株・投信」を持ってきた。
 まずは初心者にも経験者にも伝えたい「投資の鉄則」7ヵ条。3人の専門家が教える7つの鉄則を紹介している。3人の専門家とは経済評論家・山﨑元氏、ファイナンシャルジャーナリスト・竹川美奈子氏、経済コラムニスト・大江英樹氏。「他人の話をうのみにする人は失敗する」「アドバイスをもらう相手から商品を買ってはいけない」といった心構えの鉄則もあって、初心者には優しく経験者にはズキっとくる内容で意外と面白い。そのほか、専門家が厳選する「買っていい株・投信」、超初心者向け「投資スタートガイド」など。こういう特集をしっかり読んで実践してたら仕事に身が入らないのではないか? と思うのは自分だけか?
 第2特集は「デジタルデトックスのすすめ」。中学生への調査ではネット・スマホ中毒で学力低下が顕著だというが、大人の世界も同じらしい。ソフトバンク孫さんが後継者指名したニケシュ・アローラ氏にも大注目だ。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< カネをむしり取る国

 2015年10月より「マイナンバー」の通知が始まる。個人に12桁の番号を割り振り、2016年1月から社会保険・税・災害対策の3分野で利用が始まるのだという。さらなる利用範囲の拡大もすでに国会で審議され、その1つが「預金口座へのマイナンバーひも付けだ。実現すれば、他人のナンバーを届け出ることはできないため、名義預金や隠し口座などの存在を税務当局が把握しやすくなる。今週の『週刊エコノミスト』は、「徴税強化!」というタイトルで、国民の所得や財産に対する捕捉力を強める国の徴税強化のうねりを特集した。
 景気に大きなブレーキをかける消費税増税。これをどんどん上げていくのは難しい。さてどこから取るか。財務省がここ数年力を入れているのが、国民の所得や資産の把握を強化すること、それから富裕層や高所得者への相続税などの増税だ。今年7月から富裕層の出国にも網がかかり、海外移住の際に有価証券の含み益に課税する「出国税」も始まる。マイナンバーで口座情報がガラス張りとなり、海外財産も厳しく把握されつつある昨今、徴税強化から逃れるのはもはや困難な情勢かもしれない。