2014年10月29日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・世界が認めたニッポンの酒

週刊ダイヤモンド ... 世界が認めたニッポンの酒
週刊東洋経済 ... 分裂する大国アメリカ
日経ビジネス ... 東レ
週刊エコノミスト ... 中国大減速

 今週の『週刊ダイヤモンド』はちょっと変わった特集を組みました。「酒」の特集です。しかし考えてみれば、いま酒の業界は大きな変化に直面しています。一つはグローバル化への対応。もう一つは(もっと深刻だと思いますが)若い人を中心とした嗜好の変化への対応です。こうした対応は既に始まっていて、サントリーが世界第3位の蒸留酒メーカー ビーム社を買収し、その後、電撃的とも言えるローソン新浪会長のサントリー社長就任を発表したのはこうした影響を受けてのことです。それだけではなく、朝の連続テレビ小説は日本のウィスキーの父と言われる竹鶴政孝がモデルですし、日本酒では「獺祭」がク−ルジャパンの先兵として海外に展開しています。
 と、これほど話題が豊富なら、特集にしない手はないということなのです。これが今週の第1位。
 次は「悩める超大国アメリカ」を特集した『週刊東洋経済』です。このメルマガでも何度か取りあげたピケティの「21世紀の資本論」が米国でベストセラーになっていますが、その背景にあるのは1%の超富裕層と99%の貧困層が形成されていると言われる極端な2極化の進展です。さまざまな角度から、アメリカの問題点とその解決に何が必要かをレポートしています。
『日経ビジネス』は今週もシリーズ特集「企業再攻」で、東レを取りあげました。昔から強い会社の代名詞のように言われる同社の強さの秘密を分析しています。
 そして第4位は「中国経済の大減速」を取りあげた『週刊エコノミスト』です。今年の7〜9月期のGDP成長率が前年同期比で7.3%増とリーマンショック後の09年1〜3月期以来の低水準になったことを受けての特集です。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  酒の業界の構造的な変化

 サントリーにおける新浪社長就任効果かもしれない。今週の『週刊ダイヤモンド』は「酒」の特集だ。これが面白い! 私が酒好きだからかもしれないが。読み応えがあって、あの酒もこの酒も飲みたくなる、そんな特集である。タイトルは「世界が認めたニッポンの酒」。
 確かに最近は国内の酒類市場は縮小傾向だ。「とりあえずビール」の習慣は消え、発泡酒や第三のビールの登場でビール消費量は減少の一途。一時ブームだった焼酎も元気がない。しかし、最近安くてうまいワインが増えてないか? 自分も友人も日本酒の美味しさにはまってないか? ハイボールでウィスキーが息を吹き返してるじゃないか! と、そんな個人的に肌で感じていた情報はどうやら真っ当だったようだ。
 特集では、アルコール市場全体を押さえつつ、「世界を目指すジャパニーズウィスキー」、個性的な蔵元たちの努力が結実しブームを迎えつつある「日本酒市場」、「まだまだ伸びるワイン新時代」、「最大の酒市場ビールの正念場」、そして「酒を学ぶ」ページまで、アルコールの世界が経済面から熱く語られる。
 特に興味深く読んだのはPart2「変わる日本酒の味と飲み手」だろうか。中小零細蔵元が日本酒好きのためにつくってきた個性的な日本酒があまりに旨いので、消費者も動き始めているという構造変化がよく見える。「プロが薦める今飲むべき日本酒35」も参考にさせていただこう。


第2位


 今週も60ページに及ぶ大特集を組んできた『週刊東洋経済』。タイトルは「分裂する大国アメリカ」。まもなく中間選挙を迎えるアメリカの現状に迫る。オバマ大統領就任から6年、米国は再び岐路に立たされている。富の寡占化、政治的な二極化が加速し、長期的な経済停滞の懸念も浮上している。大国アメリカは何処へ向かうのか。
「分裂」の中身は所得格差が生み出すものが大きい。富める1%はさらに富み、残りの99%は所得を減らしている。例えば、ニューヨークでは、都市の高級化が進み、中間層は郊外やハーレムに移住。ハーレムの黒人人口は減少し白人化しているという。州による格差、都市による格差も大きい。生まれた土地、親、学歴で固定化される格差。「この国に中間層は存在しない」どころか、「恐ろしいほど貧しい人がたくさんいる」の現在のアメリカだという。不平等の構図を解いたピケティの『21世紀の資本論』は、アメリカでは「『これは持っておかないといけない』聖書のようなもの」と感じる人々が多く、大ベストセラーとなっている。
 来週投票の中間選挙では共和党優勢と見られている。これにより上院の議席の過半数が共和党のものになると、政権交代も現実的となるが、対する共和党の支持率も低迷している。回復しない経済状況に対して、アメリカ人全体の政府への信頼が落ちている。
 日本も格差の固定化は同じ道を辿っている。コラム「経済を見る目」阿部彩氏の日本社会分析と併せて読んでほしい。つつましい生活を送るのに見合う所得が得られない層が世界的に増えている。


第3位
■日経ビジネス■ <<< 強い会社の「勝利の方程式」
 
 外資系大手証券会社をして「死角が見当たらない」といわしめる東レ。今週の『日経ビジネス』はシリーズ企業再攻で「東レ 勝つまでやり切る経営」を取り上げた。今、世界を見渡しても東レに比肩しうる総合繊維メーカーは存在しない。「ユニクロ」と協業した「ヒートテック」の流行が記憶に新しいが、このたび会長が経団連のトップに就任し、今期は売上高、営業利益ともに過去最高となる見込みだ。しかし、従来のやり方だけでは市場の変化についていけない面も見えてきた。強い東レが88年かけて構築した企業戦略を見直し、再び攻める経営を志向する。
 東レの根幹は独自の「勝利の方程式」である。研究所で開発した素材や技術を事業化する道を10年単位で構築し、事業化後は徹底したコスト削減と性能向上で他社を圧倒する。素材をグローバルに提供し異業種とも強固な関係を築くことで参入障壁を造る。これが勝利の方程式だ。もちろんうまくいっていない事業も複数あるが、「石の上にも50年」の執念が勝ちパターンを支える。近年は事業スピードを早めるためのM&Aにも積極的だ。日覺・現社長はインタビューで「東レには、財務諸表だけで事業を切り貼りしたり、経営を判断したりする社外取締役は必要ありません」と言い切る。そして「順調なときほど非常に怖い」「東レのすべての事業が『弱点』」という現状認識を披瀝する。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 中国に山積する深刻なリスク

 中国の高成長に支えられてきた世界経済。この国の動向は非常に気になるところなだけに、経済誌でもたびたび特集されている。『週刊エコノミスト』は3月の「中国の破壊力」以来、約7ヵ月ぶりの中国特集だ。今回のタイトルは「中国大減速」。副題に「GDP7%割れ容認の衝撃」とある。
 先頃2014年7〜9月期GDP7.3%増との発表があり、新華社通信は「成長率6.5〜7.0%でも正常」「構造改革が重要」との論説を掲載した。習近平政権は成長鈍化を容認し、その地ならしを進めている。『週刊東洋経済』のアメリカの内側に目を向けた特集は中間選挙を控えたタイムリーなものだ。『週刊エコノミスト』の中国特集はどうだろう。グローバル経済、政治に多大な影響を及ぼす大国の内情からは目は離せない。

2014年10月22日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・トヨタを本気にさせた水素革命の真実

週刊ダイヤモンド ... トヨタを本気にさせた水素革命の真実
週刊東洋経済 ... 鉄道 異変あり!
日経ビジネス ... シリーズ企業再攻 三菱重工
週刊エコノミスト ... 株安連鎖

 トヨタが水素自動車を年内に発売すると公表したのは6月のことでした。価格も昔言われていたように1台1億円とかではなく、700万円程度と無理をすれば買えない価格ではないというのです。2015年には日産やホンダも発売するとあって、一躍注目される水素エネルギーを特集に取りあげたのは『週刊ダイヤモンド』です。特集全体の基調はポジティブに描かれており、なかなか面白い特集ではありました。しかし、世の中の論調で言えば、まだまだ難しさが横たわっているというのもまた事実で、その辺りと読み比べるとよいかもしれません。これを今週の第1位にします。
 第2位は『週刊東洋経済』です。特集のテーマは鉄道。先月『週刊ダイヤモンド』が同じテーマを特集しましたが、今週の同誌は少し毛色を変え、世界最大の鉄道見本市「イノトランス」での取材レポートを狂言回しにしています。鉄道ファンならたまらないイベントなんでしょうね。内容は多角的で面白い特集でした。
 第3位はシリーズ特集「企業再攻」を続けている『日経ビジネス』です。あまりピンと来なかったのですが、今週号の三菱重工は、日本を代表する重厚長大企業である同社の改革の苦しみが出ていて、共感を覚えました。歴史にどっぷりと浸かった名門企業の改革は難しいものです。それにしても各事業所でそれぞれ出していた社内報を一つにまとめることでさえ大変だとは。
 そして最後は『週刊エコノミスト』です。先週は円安を取りあげましたが、今号は株安の特集です。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  水素はモノになるか?

 11月18日、世界で初めて、トヨタが水素で動く燃料電池車(FCV)「ミライ」を発売する。市販価格700万円、航続距離700km、初年度販売台数700台。初年度の700台は、中央官庁、水素・燃料電池普及に熱心な福岡県庁、九州大学、水素ステーションで連携する岩谷産業などの重要取引先、関連会社に限定され、「仮に何が起きても速やかに対応・修繕できる」よう、「絶対に失敗しない」体制で臨むものと思われる。また、この4月にはエネルギー基本計画に初めて「水素社会の実現」という文言が盛り込まれた。果たして水素は次世代エネルギーの主役になり得るのか。今週の『週刊ダイヤモンド』が「トヨタを本気にさせた 水素革命の真実」として特集する。
 水素を燃料とするFCVは、水しか排出しない究極のエコカーだ。もしこのFCVが多く広まった場合、全国レベルでクルマに留まらない"水素社会"が実現していくこととなる。2020年の東京五輪において日本の技術力を世界に大きくアピールすることも可能である。これに向けて自治体間では"水素社会"の誘致合戦も起きつつある。上に記した福岡県は水素研究のメッカといわれており、年に17・5億の助成金を受け取っている。既存利権の網の目をかいくぐって、日本が描く水素社会のビジョンが世界の共感を得てほしいものだ。

第2位


 9月の『週刊ダイヤモンド』に続き、10月は『週刊東洋経済』が56ページの鉄道の大特集を組んできた。特集のメインディッシュは、国内の新幹線やその車両技術ではなく、ドイツで開催された世界最大の鉄道見本市「イノトランス」現地レポート。そこから、想像もつかないスピードで進行する「世界の鉄道ビジネス」を捉え、国内にも焦点を当てる。題して「鉄道 異変あり!」だ。
 9月の23〜26日にドイツのベルリンにて世界最大の鉄道見本市「イノトランス」が開催された。本物の車両がずらりと展示された会場の写真は圧巻。新型車両の披露はこの見本市で行なわれることが多いそうだ。いま、新興国の各都市にて通勤電車等の需要が爆発している。成熟した鉄道社会である欧州ではLRV(軽量軌道車両)導入が盛んだ。また、バリアフリー対応の車両等もあり、「イノトランス」はそれらの国々に対する積極的なアピールの場となっているのだ。高速鉄道車両展示は今回カナダの1台のみ。時代は高速鉄道から省エネルギー車両や格安価格鉄道へとシフトしていっているようだ。
 そのほか、米国の鉄道整備がなぜ遅々として進まないのかを解説した「米国大統領候補は鉄道が大嫌い」、来年ハーバード・ビジネス・スクールの必修科目「企業スタディ」に取り入れられる新幹線の清掃会社「JR東日本テクノハート」など、国内事情レポートも多岐にわたる。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  重厚長大企業の反攻

 国内市場への依存が強く、効率化が遅れ停滞を続けていた三菱重工業。宮永俊一現社長に変わり、世界市場にて取り残されまいとようやく組織の変革を始めた。電力・官儒といった超「化石」のような三菱重工業の未来はどうなるのだろうか。今週の『日経ビジネス』は、シリーズ企業再攻3回目で、三菱重工を取り上げる。タイトルは「三菱重工 遅すぎた改革、最後の挑戦」だ。
 2014年3月期に17期ぶりに過去最高営業利益を更新した三菱重工業。先週お披露目された「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の華々しいニュースもあり、就任したばかりの宮永俊一社長の改革手腕を評価するアナリストは多い。しかし、この好業績の裏には停滞が見え隠れしているという。宮永社長はインタビューで、GEやシーメンスという世界のメジャー企業を相手に戦いを挑まなければならなくなった経営者としての「恐怖心」を率直に語る。硬直化した組織とグローバルには通用しない経営スピード、しかも経営者の危機感が現場に伝わらない。宮永改革は始まったばかりだ。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 株は下げる要因だらけ

 世界の株式市場が一気に調整局面に入ったようだ。突端はアメリカ。5日連続で下げたダウ工業株30種平均は10月15日、1万6141ドルと、約半年ぶりの安値を記録。日経平均も1万5000円を下回る展開だ。先週「止まらない円安」を特集した『週刊エコノミスト』は、今週「株安連鎖」を特集する。
 米国、欧州、そして日本が刷りに刷った金融緩和マネー。これまで向かっていた米欧日の株式市場から、日米独の国債など、より安全な資産へと逃避し始めた。きっかけはIMFの世界経済見通しの引き下げだった。
 新興国経済の減速、欧州経済の再失速と日本化、原油など商品市況の下落、それにウクライナや中東などの地政学リスク、そしてエボラ出血熱......。膨れ上がったマネーの行き着く先はどこなのか? リーマン・ショックの再来はあるのか?

2014年10月16日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・最新 大学評価ランキング

週刊ダイヤモンド ... 最新 大学評価ランキング
週刊東洋経済 ... 会社の片付け
週刊エコノミスト ... 止まらない円安
日経ビジネス ... シリーズ企業再攻 花王

 あまり目立った変化ではありませんが、『週刊東洋経済』が変わってきました。巻頭にちょっと気になるテーマや動きをミニ特集的な形で掲載しています。なかなかインパクトがあって面白い試みです。例えば今週号ではイスラム国の台頭などに焦点を当てた「地政学リスク」の問題と、9月に他界した孤高の経済学者宇沢弘文氏の追悼文を掲げています。何か面白い記事がいっぱい詰まっている感じがあって、好感が持てます。今後注目していきたいと思います。
 そのなかで第1位となったのは『週刊ダイヤモンド』の大学特集です。SNS上ではこの企画に賛否両論渦巻いているようですが、それこそが注目度の高さを示しています。やはり使えない学生が増えた大学第1位が東大というあたりへの反応でしょうか? そして第2位が冒頭に挙げた『週刊東洋経済』です。特集のテーマは中小企業の事業承継や売却についてです。団塊の世代が70歳を迎える数年後にはこうした企業が売るのか、継ぐのか、たたむのかを決めなければ行けないというわけです。
 そして第3位には『週刊エコノミスト』の円安特集を選びました。2週前の『週刊ダイヤモンド』がやはり円安を金融商品にスポットを当てた形で特集しましたが、もう少しマクロの話です。
 そして『日経ビジネス』です。「企業再攻」というシリーズ特集を組んでいて、その第2弾として花王を取りあげています。その昔同誌は「強い会社」というシリーズ特集を組んだことがありますが、45周年のいま、こうしたシリーズを組んだというわけです。記事もそれなりに読みごたえもあるのですが、でもあまり響いてきません。なぜでしょう。

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第1位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  使えない人材の第1位が東大!?
 
"使える人材"を多く排出している大学は何処なのか。あるいは逆に使えない大学は? 今週の『週刊ダイヤモンド』は、企業、ビジネスマン、学生のそれぞれの視点から大学を評価する「最新大学ランキング」を特集した。「企業、ビジネスマン、学生」が評価する「新序列」やいかに。
 日本の最高峰学府である東京大学。しかしいまその地位があやしい。看板学部である法学部が2013年度に定員割れを起こし、2015年度も定員割れの見込みだ。地方の優秀な学生が地元の有力旧帝大を目指し、有名進学校から東大を蹴って海外名門大に進学するケースがふえているという。本誌が行なったアンケートでは、ビジネスの現場でも「ビジネスマンに聞いた使えない人材が増えた大学」のトップに東京大学が上がっている。東大に対する期待値の高さゆえの厳しい評価もあるだろうが、東大の凋落と言っていいほどの状況のようだ。
 私大に目を移すと、合格者が選ぶ入学先として、早稲田は慶応に大敗。慶応の一強がますます鮮明だ。MARCHにおける明治の躍進、学習院の凋落など、大学勢力図も刻々と変化しているのがうかがえるランキングだ。「全153社新卒者出身大学ランキング」も各企業の勢力図が見えて面白い。


第2位


 今後の10年で全国の中小企業のうちの約半数が存続の危機を迎えるとの予測がある。帝国データバンクによると、全国約100万社のうち実に52%の経営者が60歳以上(2013年)。2社に1社の社長があと10年も経つと引退適齢期を迎えるということだ。一方で過去1年間での社長交代率はわずか3.67%。この実態を当てはめると、「後継者不足」の5文字が浮かび上がる。今週の『週刊東洋経済』は、「会社の片づけ 親子で会社を継ぐ・売る・たたむ」と題して、中小企業の"片づけ"を特集する。
 中小企業の経営者達は時がきたら三つの選択肢から一つを選ばなくてはならない。それは「継ぐ」、「売る」、「たたむ」のどれかだ。しかしどの選択肢を選ぶにしても必要な事がある。それは会社の「片づけ」だ。資産の整理、事業内容の見直しなど、企業としても個人としても体力がなければできないのが会社の片づけだ。
 Part1では、「継ぐ」「売る」「たたむ」それぞれふんだんな事例とともに紹介。ジャパネットたかた・高田明社長も長男への継承途上にあり、コラムで登場する。PART2は「継承の黒子 税理士・金融機関」について。
 今週は<巻頭特集>がドーンと20ページ。ISISにウクライナ、米国のガバナンス低下で地政学リスクは高まる一方だが、個人投資家はこのご時世をどう泳ぐか。「地政学リスクからあなたの資産をどう守る?」ちょっと読み応えのある特集だ。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 円安が定着する理由

「悪い円安」ーー。
 今回の円安が始まって間もなく、専門家やマスコミが使い始めた言葉だ。しかし9月4日の記者会見で日銀黒田総裁が「(円安が)何か非常に好ましくないとは思わない」、9月17日米国ルー財務長官が「強いドルは米国の利益」と発言して以降、円安の流れは加速。いつの間にか「悪い円安」という言葉も聞かれなくなった。しかし、円が必要以上に弱くなる「悪い円安」であることに変わりない。
 円安はどこまで進むのか? 定着するのか? 今週の『週刊エコノミスト』は「止まらない円安」と題して、ドル急騰の原因、円安が日本経済に与える影響を、専門家陣の寄稿により分析する。
 2週前の『週刊ダイヤモンド』が「円安再燃! 今狙う株・投信・外貨投資」を特集。今週の『週刊東洋経済』巻頭特集「地政学リスク高まる!」でも、昨今の世界情勢を鑑みた個人投資家向けの情報を掲載している。併せて読んでおくのもいいかもしれない。


第4位
■日経ビジネス■ <<<  日本で強く、海外で弱い花王

 洗濯洗剤「アタック」等で有名な花王。持ち前の技術力とマーケティング力で国内では盤石な強さを誇るが、成長の影には知られざる苦悩があった。海外事業は思うように伸びず、国内では2006年のカネボウ買収による連続増益の途絶えや、2013年にはそのカネボウ化粧品の白班問題等が起きた。そして今年2月、経営体制を一新し再出発した。いかにして世界に挑み日本で勝ち残ろうとするのか。今週の『日経ビジネス』は<シリーズ企業再攻>第2弾に「花王」を取り上げる。
 花王の海外市場への反撃は、アジアを中心としている。グローバル巨艦P&Gやユニリーバに大きく水をあけられ、どこまで迫れるか。ジャカルタでは地域の市場に即した販売方法や地域住民の意見を取り入れた商品作りで逆転を狙っている。中国においても海外向けの商品を日本のリソースを使って開発することで高水準の技術力はそのままに海外向けの商品づくりに成功している。
 花王の澤田社長は「原点回帰」と、しきりに唱えている。丸田社長が作り上げた「技術の花王」の技術力でもって市場を制していこうという考えだ。感性や流行寄りのマーケティングではなく、確かな「技術」で愚直に進んで行くのが新しい花王の経営なのだという。

2014年10月 9日

【来た!見た!書いた!】兵庫県養父市の挑戦から目が離せない

消滅可能性都市は日本全体の約半分
 東京から東海道新幹線と山陰本線の特急を乗り継ぐこと6時間弱。八鹿(ようか)駅をおり、そこからさらに30〜40分、車で山道を登っていくと、ようやく「別宮(べっくう)の棚田」に到着する。鉢伏山の中腹、標高約700メートルのところに、約130枚もの小さくもさまざまな形をした田んぼが段々に広がっている。
 平安時代からの歴史があり、「日本の原風景」という言葉を思い起こす美しい風景。だが、これまでは関西を除けば、知る人の少ない場所だった。ところが今夏以降は菅義偉官房長官をはじめとした閣僚、政治家や経済人が相次いで視察に訪れている。
 別宮の棚田がある兵庫県養父市は人口が2万6000人ほどの町。その日本のどこにでもあるような人口規模の小さな自治体が「日本中の大都市をしのいで、大規模ないろんなプロジェクトを組んだ計画を超えて(政府の農業分野の)国家戦略特区に指定された」(9月まで戦略特区担当大臣だった新藤義孝氏)からだ。
 養父市が「どこにでもあるような自治体」であるかは、以下のことからわかるだろう

 民間の日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)が5月に、地方自治体の半数を「消滅可能性都市」として公表した「増田リスト」。日本創成会議は地方から都市への人口移動がこの先も収まらないと仮定して、長期的な人口の推移を試算した。そのうえで出産年齢の中心である20〜39歳の女性が2040年に10年の半分以下に減る自治体を、人口減が止まらない「消滅可能性都市」と定義し、全リストを公表した。
 その数は全体の49.8%、896自治体にもなるが、その中の1つが養父市だ。試算では、2040年までの若年女性の減少率が58.3%で、兵庫県内では5番目に減り方が大きい。人口の方も2040年には1万6000人を割り込んでしまう。


農地の権利移動許可業務を市に移管した
 養父市は農業の面でも、全国と共通した課題を抱えている。農業は長くこの地域の基幹産業だったが、地域の高齢化で農作業ができなくなる人が増え、しかも後継者がみつからないケースが多い。2010年までの15年で、専業・兼業を合わせた農家の数は7割近くも減り、2010年には1200弱になった。
 そうした結果、2012年までのわずか4年で耕作放棄地が2倍に増えた。2012年の養父市の農地2673haのうち、226haが耕作放棄地だ。全国の滋賀県並みの約40万haに達した耕作放棄地の問題が、ここでも深刻になっているのだ。
 養父市が国家戦略特区の認定を受けて狙うのは、さまざまな担い手が農業にかかわれるようにすることで耕作放棄地を再生し、将来的には人口減に歯止めをかけることだ。そのため特区認定をテコに、特区の中に限っていくつかの規制緩和をしようとしている。
 1つめが、農地の権利移動の許可業務を養父市の農業委員会から養父市に移すことだ。農業委員会は農業関係者で構成されることが多いため、企業が農地を借りて農業に参入しようとしても、農業委員会の許可が下りずに計画がうまく進まないことが多い。そこでこの許可業務を市に移すことで、企業の農業参入などを容易にしようというわけだ。
 養父市が国家戦略特区の候補に挙がり計画が明らかになった当初、養父市の農業委員会は、権利の移譲に反対していた。だが両社の話し合いの末に7月には移譲に合意し、10月から市が権利移動の許可業務を始めた。


養父市の課題は日本どこでも存在する課題
 2つめのの大きな柱は、農業生産法人の設立要件の緩和だ。農業生産法人は農地を取得できるが、法人を設立するときには、年間60日以上は農作業に従事できる役員が、全役員の4分の1以上いないといけない。
 大ざっぱにいえば、企業が農業生産法人をつくろうとしても、その中に農業生産者の役員が全役員の4分の1以上はいないといけない。これによっても、企業が農業に参入しにくくなっている。
 しかし養父市の特区内では「4分の1以上」という要件を「1人以上」に緩和する。この方針を受け、養父市では愛知県田原市の農業関連企業やオリックスグループなどが農業生産法人を設立し、農家レストランや養蜂、有機野菜の生産・販売などの農業生産法人を相次いで設立する計画だ。
 もうひとつ養父市がおもしろいのは、最初は建設会社に就職し臨時職員になったのをきっかけに市長にまでなった広瀬栄市長のもとに、農業分野の既得権益とぶつかることをおそれない、改革派の人材が集結しつつあることだ。
 三野昌二副市長は長崎県のテーマパーク、ハウステンボスの再生を手がけたこともある民間出身者。広瀬市長がその手腕を買って、副市長に招いた。農家レストランなどを手がける農業生産法人の設立を計画する新鮮組(愛知県田原市)の岡本重明社長は長年、農協(JA)が農業生産者のためにはなっていないことを指摘し続け、タイでコメ生産も始めた改革思考の強い生産者だ。広瀬市長はオリックスやヤンマーなど大企業との結びつきも強めつつある。
 こうした外部の人材や企業をいかしつつ、耕作放棄地の再生と人口減へ歯止めをかけることができるのか。養父市と同じような課題をもつ地域は日本のどこにもあるだけに、その挑戦の行方に注目が集まっている。

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・新聞 テレビ 動乱

今週の第1位は『週刊東洋経済』

週刊東洋経済 ... 新聞 テレビ 動乱
週刊ダイヤモンド ... 民放大改正
週刊エコノミスト ... もめない遺産分割
日経ビジネス ... 「断」の経営

 朝日新聞の誤報問題で新聞メディア周辺が喧しいですが、今週の『週刊東洋経済』は新聞とテレビ、それに新興のネットメディアそれぞれの現状をあぶり出しました。既存メディアの話はそれほどでもありませんが、新興メディアの台頭についてはふだんあまり触れることのない情報なので興味をひきました。私事ですがスマホニュースの「グノシー」の経営者福島良典氏は、私のやっていた起業家塾にもよく来ていた学生でしたので、頑張ってほしいなと思います。ま、それはともかくこれが今週の第1位です。
 第2位は意外に面白かった『週刊ダイヤモンド』です。120年ぶりに改正されようとしている「民法」に焦点を当て、その改正の中身がどのようになるのか、サラリーマンにとってどんなメリット、デメリットがあるのか微に入り細にわたって特集しています。
『週刊エコノミスト』の特集は遺産分割です。遺産分割においてもめると考えられる9パターンを取りあげ、どうしたらもめないかを提示していて、これが結構役に立ちそうな内容です。 
 これが第3位で、第4位は『日経ビジネス』のシリーズ特集「企業再攻」です。タイトルだけでは少々分かりにくいですが、過去の名経営者がどのようにして企業を変革してきたかを、それに関わった当事者(本人も)からの証言を基に構成しています。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<< 新興メディアはバイラル力!? がイノチ

 新聞は部数の減少、テレビは視聴率の低下傾向が止まらない。スマートフォンの普及とインターネット経由の情報が拡大する中で、巨大メディアが喘いでいる。今週の『週刊東洋経済』は、「新聞・テレビ 動乱」と題して、既存メディアの現状と生き残り戦略を取り上げた。
 新聞とテレビについては、Part1「新聞編」Part2「テレビ編」にまとめられているものをどうぞ。「謝った記事と、それを訂正した内容が列挙されている」米ニューヨークタイムズのサイト「Correction(訂正)」が紹介されている。日本の巨大メディアにも取り入れてもらいたいものだ。各紙のデジタル化戦略や電子書籍についてもPart1で触れられる。
 読むべきはPart3「新興メディア編」と62pの「米国メディア新世紀 SNSで激変 決め手は拡散力」だろう。米国では老舗新聞もまずはネットで記事を流す「デジタルファースト」が定着している。その中で近年存在感を増しているのが紙を持たないハフィントンポストのようなネットメディアだ。続々誕生しており、SNSで若い世代に拡散されやすいよう構築された記事がその大きな特徴だ。「拡散(バイラル)力」が決め手となるため、「バイラル系メディア」というらしい。そして、Part3では、日本のニュースアプリを取り上げる。グノシー、スマートニュース、LINEニュース、アンテナ。4強ニュースアプリのうち2つは私のスマホにも配備されています。


第2位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  120年ぶりの民法改正、その全貌!

 9月初旬、「民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案」が法務省から公表された(http://www.moj.go.jp/content/001127038.pdf)。これで日清戦争終結の翌年1896(明治29)年に制定されて以来、約120年ぶりに民放改正が見えてきた。とくに契約ルールに関する部分が大幅に改正されるため、個人にも企業にもその影響は広範囲に及ぶ。そこで今週の『週刊ダイヤモンド』は、「民法改正 知らなきゃ損するサラリーマンの法律入門」として改正点をわかりやすく解説。併せてサラリーマンが知っておきたいさまざまな法律知識も紹介するという。法律知識は、経営回りの数字と並んで、ビジネスパーソンにとって「知らない」では済まされない知識ですよね。
 さて、もともと日本の民法はルールを重視し、それに基づいて契約の有効性を判断する大陸法=シビル・ローがベースとなっており、ルール以外の部分は判例の積み重ねなどで対応してきた。今回の改正は「判例の明文化」「用語をわかりやすく」「国際的な取引ルールとの整合性」「現実の経済変化に対応」という4つのポイントを踏まえて改正されるという。細かいところはどうぞ本誌をご覧ください。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< もめる遺産分割は9パターン?

 今週の『週刊エコノミスト』は「もめない遺産分割」という特集だ。世の中、遺産分割をめぐるトラブルが増えているそうだ。すぐに頭に思い浮かぶのは財産の奪い合いだが、さにあらず。その中身は「田舎の実家の押し付け合い」や「借金という負の遺産」、「相続人同士の不公平感」などだという。しかも調停トラブルの4分の3は遺産5000万円以下というデータも。金額ではないようだ。思わぬ落とし穴にはまってもめないように、遺産分割のトラブルと基礎知識をおさらいだ。
 まずは「もめる遺産分割9パターン」。具体的に書かれたケーススタディはどれも2時間ドラマのネタになりそうなエピソードで、ちょっと身につまされる方もいるのでは。「知っておきたい遺産分割の基礎知識」は初心者に優しい内容。もめない対策として、遺言書の作成、財産目録の作成、生前贈与、生命保険の活用など上げられている。


第4位
■日経ビジネス■ <<<  決断・断絶・横断が経営のキーワード

 過去の成功体験から抜け出せず、世界での競争に遅れをとっている日本企業。立場が厳しくなっているいま、変革のタイムリミットは刻一刻と近づいている。日本の企業が力を取り戻し、「再攻」するにはどんな要素が必要なのだろうか。『日経ビジネス』は今週から4回連続で「シリーズ 企業再攻」と題した特集を組む。第1回目の今週は、創刊から45年を迎えた本誌が取り上げてきた企業改革の当事者に、「変革の真実」を証言してもらったという。そこから導きだした3つの「断」を企業変革のキーワードとした。
 一つ目は「決断」。グローバル化や市場の成熟によって、変革のハードルは上がっている。つまりこの時代の企業変革には今まで以上のパワーが求められているということだ。二つ目は「断絶」。これは生え抜き主義の断絶を指す。「外部から人を呼び、その人材に"好き勝手に"やらせる」環境を整えることを意味する。三つ目は「横断」。これはちょっとわかりにくい。自立的に変革し続ける組織を育成することを言いたいらしい。PART3「記憶に残る5大企業変革」が読み応えある。ホンダの第2創業改革(1990〜98)、日産ゴーン改革(99〜01)、日本マクドナルドの価格破壊革命by藤田田など、本人や側近による証言でまとめられている。特集冒頭の特別インタビューは稲盛和夫氏。

2014年10月 2日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・パナソニック

週刊東洋経済 ...  パナソニック
日経ビジネス ... イーロン・マスク
週刊エコノミスト ...  甦る建設株
週刊ダイヤモンド ... 円安再燃! いま狙う株・投信・外貨投資

 中身が充実している雑誌は、特集のインパクトに限らず楽しいものです。今週号の『週刊東洋経済』はまさにその感がありました。特集は業績回復著しいパナソニックの今後に焦点を当て、この改革は本物か? と問うています。しかし、本来は巻頭近くにあるべきその特集に至るまでにミニ特集を連発。不動産バブルに踊る首都圏市場を分析し、さらには新波剛史氏が10月1日に社長に就任したサントリーの今後を16ページにわたって取りあげています。充実感たっぷり。これが今週の第1位です。第2位はいまやアメリカの風雲児となったテスラモーターズ社長のイーロン・マスク氏を特集に取りあげた『日経ビジネス』です。なにせ、話題のEVをはじめ有人宇宙船まで開発するベンチャーというのですから驚きです。
 第3位は『週刊エコノミスト』です。いま株式市場で注目されている建設株の上昇を取りあげ、バブル時代とは違う構造であることを指摘しながら、建設のいろいろな分野についての今後とその分野に強いゼネコンのトップにインタビューを行なっています。そして第4位は『週刊ダイヤモンド』です。ここにきて、一段と円安が強まっていますがその背景を分析しながら、いま買うべき株、投信などの金融商品を取りあげています。


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第1位


 今週の『週刊東洋経済』は、パナソニックとサントリー。第1特集は「パナソニック 反転攻勢は本物か」(29ページ)。そして<深層リポート>「新浪サントリーを待ち受ける荒波」(16ページ)だ。
『週刊ダイヤモンド』が「さよなら!伝説のソニー」、『週刊東洋経済』が「ソニー シャープ パナソニック」というタイトルでその窮状を伝えたのは2012年前半のことだ。その後、3社のうちパナソニックだけが「V字回復」と賞賛される運びとなった。2011年度12年度と、2期連続で7000億円超の損失を計上し、膿を出し切った。パナソニック電工と三洋電機の買収で売上高はかさ上げされた。それが「V字回復」の中身だ。本誌はパナソニックの「反転攻勢」は本物になるのか?と、今後のパナソニックの組織と戦略を分析する特集となった。
 前半は「チーム津賀の全貌」として組織と人事を。後半は「『10兆円企業構想』の野望と死角」という切り口で経営戦略に迫る。凋落の下敷きとなった2000年代の大リストラとその後の巨額投資について「中村改革とは何だったのか?」で描かれる。


第2位
■日経ビジネス■ <<<  世界の未来の命運を握る!?

 イーロン・マスクをご存じだろうか。米テスラ・モータースのCEOにして著名起業家。9月8日の電気自動車「モデルS」の日本発売に合わせて来日し、注目を集めたので、その顔とともに記憶に残っている方も多いだろう。今週の『日経ビジネス』はその彼を「秩序の破壊者 イーロン・マスク テスラの先に抱く野望」として特集した。日本企業ではパナソニック、トヨタからも出資を受け、まさに経済界の人気者である。
 特集では、イーロン・マスク氏が抱く「すべてのクルマをEVに(自動車)」「激安で宇宙へ(宇宙)」「太陽光をエネルギーの主役に(エネルギー)」「ジェット機より速く都市間移動を(鉄道)」という巨大産業を変える破天荒な4つの夢を、どう現実化していこうとしているかに迫る。電気自動車普及に向けたイーロン・マスク氏の新たなビジネスモデルの分析(Part2)、彼の生い立ち(Part1)も面白い。すでにテスラに続き、ソーラーシティ(エネルギー)、スペースX(宇宙)を起こし、NASAから巨額発注(有人飛行船)を受けているという。
 激変する外食産業の最新経営環境をまとめているのは、SPECIAL REPORT「外食、背水の転身」だ。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 昔とは構造が違う建設業界バブル

 建設業界の株が上がっている。2012年11月のアベノミクス相場が始まって時期から比較すると約3.5倍の上昇なのだそうだ。バブル崩壊から20年、ようやく日の目を見始めた感のある建設業界! というわけで『週刊エコノミスト』の特集はズバリ、「甦る建設株」。実際、国土強靭化計画に震災からの復興、リニア新幹線に東京五輪とキーワードを並べるだけでも動きを感じることができる業界なのだ。
 なので特集もこうしたキーワードに沿ってまとめられている。
 東京五輪、リニア中央新幹線、トンネルに鉄道工事、集中豪雨などにわかれ、それぞれの分野での分析や予測がなされ、そこにゼネコンのトップが登場して自社の強みを語るという構成になっている。いずれにしても80年代のバブルとは違う構造がその構造が浮き彫りにされている。


第4位
■ 週刊ダイヤモンド■ <<<  為替120円、株価2万円台!?

 8月には102円台後半だった円ドルレートが、今日現在109円台後半と、僅か1ヵ月の間に7円もの円安が進行している。こうした急展開の背景に何があるのかを解き明かし、さらには株や投信といった金融商品のどこに目をつければいいのか投資ガイドまで含めて特集したのが『週刊ダイヤモンド』だ。
 特集タイトルは「円安再燃! いま狙う株・投信・外貨投資」である。マクロものだけの特集では売れないから、関連して投資ガイドをつければ売れるだろうと言うアイデアが透けて見えるが、ま、昔からよくやる手法ではある。
 昔のように円高イコール悪者という図式は描きにくいのが現在の日本の状況だと思うし、円安懸念だってある。そこで気になる今後の為替の動きだが、プロ11人に株価と併せて予測させている。104円台から112円までさまざまだが、場合によっては120円を視野に入れる展開になるようだ。その時は株価も2万円台があり得るとも。