2014年7月16日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・医療危機

週刊東洋経済 ...  医療危機
週刊ダイヤモンド ... 2020年からのニッポン
日経ビジネス ... コンテンツ強国へ
週刊エコノミスト ... 地図で学ぶ世界経済

 将来の視点でモノを見るのは経済誌の特徴の一つですが、今週は2つの経済誌が近未来の予測から問題点をあぶり出しています。
 まず最初は『週刊東洋経済』で、こちらは2025年に注目。どういうことかというと、団塊の世代が75歳を超える時代なのです。そこで問題になる「医療」を特集しています。本当にこの国はどうなるんだろう?と思わせられます。これが今週の第1位です。
 次に「2020年」に注目したのは『週刊ダイヤモンド』です。こちらは人口減少が本格化するそのタイミングに注目。図らずも東京オリンピックが終わった当たりからその問題が深刻化していくことになります。これが第2位です。
『日経ビジネス』はKADOKAWAとドワンゴの経営統合にも注目してか、クールジャパンを取りあげました。政府の思惑とは違って、なかなかカネにならない現状が浮き彫りにされています。
 そして第4位は『週刊エコノミスト』です。特集のテーマは「世界地図で見る経済」とでも言いましょうか。確かに世界地図を見るといろいろな動きがわかりやすく見えてきます。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<< 2025年問題の真実

 2025年問題を特集で取りあげたのは『週刊東洋経済』だ。
 少子高齢化が進み、高齢者人口が急増している日本。いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上になるのが2025年というわけだ。そこで問題になってくるのが医療の問題。実際、医療の現場は悲鳴を上げ始めている。いわゆるたらい回し問題、人材不足、医療提供体制の転換などが、その主な点だ。同誌は「医療危機」と題しこの問題の本質と対処法を取りあげた。
 実際、直面している問題は非常に多い。
 高齢者の増加がこのまま続いて行くとどうなるか。まず入院需要が非常に高くなる。15年後のシミュレーションでは都心で入院先が見つからない可能性が20%ほどに達する。もとより日本の医療人口は先進諸国の平均に比べてかなり低く、またその人数も西日本に偏っているため医師不足が起きやすい。さらに現在死亡場所の8割を占めている病院だが、入院が困難になると孤独死等のリスクもあいまって高くなる。
 同誌はこれらの対応策として東京都町田市や千葉県柏市が行なっている「薬剤師や訪問介護事業者などの介護系従事者と医療系従事者間での連携の仕組み作り」にスポットを当て、迫る多死社会に向けての対策をレポートしている。


第2位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 2020年問題の真実

 2020年問題を取りあげたのは『週刊ダイヤモンド』である。
 東京五輪の開催が2020年に決定したが、この年は東京の人口が減少に転じ本格的な人口減少時代に突入するといわれているその分岐点だからだ。それが経済に与える影響は一体どのようなものになるのか。
 ここ数年顕著になってきている「人材不足」はそのいい例だろう。ある外食チェーン大手の幹部は「若い世代の人口が減って、他業種ともバイトの奪い合いが熾烈になっている」と述べている。人材不足の陰には人口減少がちらついているのだ。特につい先日のすき家の騒動のように労働環境が過酷な職業はアルバイトに限らず人材不足が顕在化しており、トラック運転手等は特に人手が少なく、人材獲得に躍起になっている。またIT企業も然り。特殊な技能が必要な職業もやはり人材不足の煽りを受けている。
 人口減少の影響は人材不足だけではない。単純な市場の縮小が進み、消費が減衰することにより、小売業や食品業などの消費者に直結する企業群が沈んで行く。これをどうしていくのか。一方で医療介護や自動車、輸送機界等の加工組み立て型製造業は影響を受けにくいと思われるのだが......。


第3位
■日経ビジネス■ <<< クールジャパンはカネになるか?

 近年まことしやかに騒がれている「クールジャパン(CJ)」。日本のアニメ、マンガ、ゲーム等のポップカルチャー等のコンテンツ産業を総称したものだ。莫大な内需に支えられてきたCJだが、現実はと言うと依然として外貨を稼げないでいる。
 それはなぜか?
 まず一つに日本のCJ関連企業の海外進出率の低さを注視する。例えば7月にフランスのパリで行なわれた海外最大のCJイベント「ジャパン・エキスポ」においても韓国等の商魂逞しいアジア系の業者に侵蝕されていたりしているのが現状だ。この中には非正規品等の違法行為を行っている業者もいるほど。いずれにせよ日本勢がグローバル市場での商機を逸している事に変わりはない。
 他にもそもそもCJが波及した媒体はインターネットが主なものであることも要因の一つとして挙げている。それらの多くはいわゆるネット上への違法アップロード等が占めていて、実際の商用ライセンスはそこまで売れてなく、貿易赤字となっているのが現状だからだ。
 これに対して政府はCJの推進を新成長戦略に盛り込み、税金も投入したが、その多くはコンテンツ人気に便乗した他産業の売り込みであり、実際にCJコンテンツと関係がある事業においても芳しくない結果を残しているのだが......。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 地図を見ると世界経済が分かる

 世界経済はダイナミックに動いている。世界経済をとらえるためにはすなわち世界の今どこで何が起きているかに注意を払う必要がある。ということで、『週刊エコノミスト』が注目したのは「世界地図」である。世界地図を見れば経済は分かるーー。
 特集は2部構成となっていて、第1部はマネー編、生産編、資源編。第2部は輸送編と紛争編。
 第1部では世界のマネーはどのように動いているか、生産拠点は適正か、どこでどのように資源開発がなされているかを追う。マネーの動きでは世界的にマネーフローが起きており、特にアメリカが資金を引き寄せている。その他日本株を揺るがす外国人投資家や中国の地方債務問題にも言及。
 生産編に関しては日系自動車企業がメキシコに多く進出している状況を解説。輸出に好立地なのが大きい。その他iPhoneの生産工場の内陸部への移行(賃金が安くなるため)なども取りあげる。資源編では北米のシェール革命やブラジル沖の深海油田、中東での水資源問題等に注目。
 第2部では、輸送編で成長市場を結ぶインドシナ経済回廊や拡張により利便性が増したパナマ運河、注目を浴びている欧亜間の鉄道輸送や北極海航路。日本ではリニア中央新幹線や山手線新駅等を取りあげる。
 また紛争編ではウクライナや中国の民族問題、南シナ海領有権問題や中東の混乱等をピックアップしている。