2014年7月30日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・職場の「お荷物」社員

週刊経済誌の読みどころ20140730
週刊ダイヤモンド ... 職場の「お荷物」社員
週刊東洋経済 ...  親子で選ぶ大学
日経ビジネス ... 電力暴騰
週刊エコノミスト ... 強い大学

 今週は前週に比べて経済誌に勢いがありませんでした。夏バテかな? あるいは来週が合併号だと思うので、2週分作るのでしんどかったのかもしれません。そんななかで、ちょっと面白かったのは『週刊ダイヤモンド』の特集でした。テーマは50代社員。バブル入社で仕事ができずお荷物になっているオジサンが増殖中だというのです。バブル入社組はその昔「困ったチャン」と言われてましたが、そうか、彼らももう50代ですか。これを今週の1位にします。
 2位は大学特集を組んだ『週刊東洋経済』です、実は『週刊エコノミスト』も同じ大学特集でしたが、内容の厚みで『週刊東洋経済』が勝りました。そのキーワードは「親子で選ぶ」。そういう時代なんでしょうね。
 第3位は『日経ビジネス』の電力特集です。この夏は原子力発電の稼働がゼロということから電力料金の問題を取りあげたわけです。そして、第4位は『週刊エコノミスト』の大学特集です。面白かったのは有力100社を取りあげ14年入社の大学別就職数を一覧表にしたことです。


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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 50代、お荷物とは哀れなり

 大量入社したバブル世代も間もなく50代。大企業には就くべきポストがなく、やる気を失っているオジサン世代も散見されると聞く。そんな彼らの処遇が経営課題として浮上しているというのだ。そこで今週の『週刊ダイヤモンド』第1特集は「オジサン世代に増殖中! 職場の『お荷物』社員」。なんとまぁ、哀れを誘うタイトルではないか。
「働かないオジサン」の増殖は本人の資質だけが問題なのではないらしい。日本企業の採用や育成の仕組みからくる問題、労働市場を硬直化させる政府の政策、この2つがそういう人材をはびこらせてきたとも言える。「働かないオジサン対策は日本企業の最重要課題」。彼らの戦力化推進が組織の活性化につながる。Part2は「働かないオジサンを生み出す人事」を追及、Part3はシニア活用の事例を紹介する。
 2014年夏現在、グローバル社会では企業も人も現状にあぐらをかいたら終わりだ。しかし気がつくとあぐらをかいて漫然と日常をこなしがちなのも人間。先進国の大都市で生きる以上、常に向上ありきというのが真理なのだが、そこに息苦しさを感じる人が多いのも、また真理。 


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 偏差値50以下の大学はイラナイ

 夏休み、大学受験においては志望校選びも本番だ。トレンドは「地元」「資格」「安定」「理系」。これは昨年と変わらない流れ。子どもの大学選びへの親の関与度が高まるなか、『週刊東洋経済』はずばり「親子で選ぶ大学」の特集だ。就活といい婚活といい、経済誌読者層には出張る親が増殖中だ。
「全国300塾塾長・教室長が教える!」と銘打った「旧帝大・難関大学必勝併願マップ」、「主要大学ブランド力ランキング」などチャートもわかりやすくて面白い。しかし、なんとも読み応えがあったのは、大学イノベーション研究所の山内太地氏へのインタビューだった。この方、大学研究家・ジャーナリストという肩書きで、著書に『大学のウソ』『就活下克上』などをお持ちだ。それゆえ現状をリアルに語っているように感じた。山内氏のヨミでは「今後、大学選びにおいて『有名大学』『大きな大学』へのシフト、そして『偏差値至上主義』が強まる」という。「首都圏の高校では、より上のランクの大学に進学させようという傾向が強まって」おり、「偏差値50以下はあってもなくてもいい大学です」と言い切る。ここは、大学関係者もお金を出す親も読んでおきたいページだろうなぁ。


第3位
■日経ビジネス■ <<< 原発はなくなり電気料金は上がる

 この夏は原子力発電所の稼働がゼロの夏。約半世紀ぶりのことだという。日本のエネルギー事情は東日本大震災から大きく変わった。電気料金は上昇し、2030年には震災前の2倍に上がるという予測もある。産業界も一般社会も、「もはや原発には頼れない」との共通認識がこの3年で急速に広がったように思う。電力会社や原発推進勢力はまだあきらめていないだろうが、再稼動はあっても新しい原発の建設は現実的ではなく、既存のものが40年の寿命を終えて廃炉に向かうのは2049年。そのときが日本から原発がなくなるとの見方が経済界でも大勢を占めるようになった。
 すると確実視されるのが、今回の『日経ビジネス』特集タイトル「電力暴騰」。今のままでは燃料費の上昇イコール電気料金の上昇になってしまう。そんな現実に警鐘を鳴らす特集となった。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 有力企業100社の出身大学別就職数は

『週刊エコノミスト』も、今週は「強い大学」という特集を組んだ。大学改革と就職力で、「強い大学」を見極めていく。まずは世界の総合大学ランキングでの国内大学のポジション確認からだ。政府が推進する「スーパーグローバル大学創成支援(SGU)」制度についての言及もある。
 しかし、この特集の目玉は「有力企業100社の就職数ランキング」だろう。有名企業100社の2014年4月入社の出身大学を人数とともに表記したものだ。企業カラーが伝わって面白い。素材・電機に強い旧帝大、金融では他を寄せつけない早慶が見て取れる。また、下村文科相インタビュー、東大・早大・慶大・明大・近大5大学のトップインタビューも掲載。なぜ関西からは近大? と思ったが、そうだった、その中でも書かれているように、近畿大学が2014年度の一般入試志願者数が約10万6000人と、初の私立大学全国1位だったのだ。「近大マグロ」の料理店とか、ネット出願で受験料3000円引きとか、目を引く施策を打ち出している。

2014年7月24日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・相場を動かすアベ経済マフィア 全人脈・全内幕

 今週の『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』はどちらも読みごたえのある特集でした。そんななかでどちらを1位にしようかと考えたのですが、臨場感という意味で『週刊ダイヤモンド』にしました。その中身は安倍政権を実質的に牛耳っている数人とそれを取り巻く官僚、財界人そしてブレーン。この人たちが創出するアベノミクスという名の相場の全貌を描き出しています。でも、編集長は身辺気をつけた方がいいんじゃないかな。
 惜しくも第2位の『週刊東洋経済』はいま世界で大注目されているベストセラーを特集という形で扱っています。そのベストセラーとはフランス人の経済学者ピケティが著した「 CAPITAL in the Twenty-First Century」(日本では今年中にみすず書房より刊行予定)です。所得と富の不平等は21世紀を通じてさらに拡大し、いわゆる中間層がなくなっていくというセンセーショナルな内容です。著者へのインタビューあり、なかなかの問題提起型特集になっています。
 第3位の『日経ビジネス』は自己資本利益率(ROE)に注目し、日本企業がグローバル経営を目指すなら、このROE経営がますます重要な物差しになっていくとして、では日本型のROE経営とは何か、を提言しています。
『週刊エコノミスト』は来年1月から始まる相続税の増税を取りあげ、特に土地に的を絞った相続税対策を特集しています。


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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 今の政権は3A+1Sというのだそうだ。

「政権の生命線は株価!」。安倍内閣の中心人物「3A+1S」の合言葉だ。「3A+1S」とは、もちろん、安倍総理、麻生副総理、甘利経済再生担当大臣、そして政権のすご腕参謀・菅官房長官の4人。今週の『週刊ダイヤモンド』は、「相場を動かすアベ経済マフィア 全人脈・全内幕」と題して、「株価連動内閣」とその経済政策を牛耳る政・財・官・学40人のキーマンの全貌に迫る。
 安倍内閣は官邸主導を実現した。族議員の活躍の場は減り、政策決定のプロセスは大きく変わった。「首相を支える40人のキーマン アベ経済マフィア全人脈図(30〜31p)」に登場するキーマンたちがアベノミクスの空気をもり立て、その経済政策の中身を牛耳る人物たちだ。なにも「マフィア」と言わなくても......とも思うが、その結束と連動を表現したかったのだろう。Part2「市場関係者も必読! 知られざる重大製作の裏側」も今後の政策と経済を読むうえで面白い記事だ。ヘッジファンドマネジャーと記者の会話から持ち上がった特集だったようだが、現在の政治経済状況が実にわかりやすく頭に入ってきた。
 第2特集は「法人税減税の不都合な真実」。改めて法人税実質負担税率が低い企業のランキングやら、業績好調とされる総合商社が「法人税マイナス」なんていう事実をみると、「税法の不思議」を思わずにいられない記事だ。グーグルもそうだし、規模が大きいと、節税もグローバルです。

第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 新たな資本論の出現

 今週の『週刊ダイヤモンド』も力作特集と感じたが、『週刊東洋経済』も負けてはいない。日本語での出版がまだ先の12月、しかも自社ではなくみすず書房が出版する仏人経済学者の書いた経済本が特集のメインテーマなのだ。
 その経済学者とは、43歳のフランス人経済学者、トマ・ピケティ。著作のタイトルは『21世紀の資本論』。この本、4月に英訳版が出版されるや、わずか3ヵ月で40万部を売り上げるベストセラーとなった。いまや、欧米の知識人の必読書なのだという。とくに米国での"ピケティ熱"が高く、母国フランスでは、「フランスの経済学者がアメリカでスターになった」ことがニュースになっているそうだ。ちなみにフランスでは2013年9月発売で現在13万部売れている。
 この本、「格差の拡大は資本主義に内在するメカニズムだとし、急進的な課税による再配分を求める」と主張する。社会が「平等でない」と感じる世界に、鮮烈な一撃を与える経済専門書として、賛否両論、「世界のトップレベルの経済学者からも関係する論文が怒濤のように出されている」そうだ。「マルクス主義の再来」との批判もある。特集はピケティ氏の独占インタビューから始まる。「不平等の状態があまりに拡大すると、再びポピュリズムや過激思想への道を開いてしまうことになる」。ピケティ氏に指摘されるまでもなく、歴史的に経験してきたことが欧米でも日本でも随所に噴き出しつつある。
 第2特集は「人手不足の正体」。20ページのボリュームで、各業界の人手不足の実態を掘り下げる。


第3位
■日経ビジネス■ <<< 全社挙げてROEを意識せよ!

 今週の『日経ビジネス』の特集タイトルは「新・利益革命 現場が磨く日本流ROE経営」。ROE(自己資本利益率)......との文言を見て、「アベ経済マフィアの連動......か?」と思ってしまった。「企業のROEを高めて外国人投資家にアピールしないと!」「まずは影響力があるメディアで特集させろ!」とかね。単純に影響されやすいのです、私(笑)。成長戦略にもROEの引き上げが盛り込まれているし。
 さて、そんな裏読みをさせるほど、唐突感のあるテーマ「ROE(自己資本利益率)」。企業が株主のお金をどの程度有効に活用しているかを測る指標だ。短期的な経営指標でもある。本文にも「ROEと聞くと、多くの人が拒絶反応を示すに違いない」との一文が。しかし、この「ROE」、最近よく耳にするし(当たり前だ。政府の成長戦略に盛り込まれた)、「投資家が振りかざす尺度には、どこか米欧流の冷たさも漂う(リードより)」。でも、その本質は「日本的な経営と通じ」、「あなたの日々の仕事の積み重ねが、この指標を高める力になり」、「現場発の新しい利益革命」として日本企業を変え始めているとのことだ。
 しかし、米欧並みにROEを引き上げるには、日本企業は人件費等の販売管理費を押さえ、利益を倍増させる方策を打たねばならない。もう、全社上げてROEを意識しないと、グローバルで勝てない、外国人投資家から株も買ってもらえない、アベノミクスにとって、そんな待ったなしの状況は見えてくる。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 土地相続増税対策

 雑誌が売れない時代、各誌新たな切り口で果敢に攻めているが、税金に関する特集は経済誌の定番テーマとして定着している。小金を持った団塊世代以上に読者層を絞っているからか、とくに『週刊エコノミスト』ではかなり熱心に頻繁に取り上げられるテーマだ。5月に「税務調査がやって来る!」、1月「不動産 節税と投資」、そして今週は「あなたの土地の相続増税」だ。
 2015年からの相続増税で、「5000万円+1000万円×(法定相続人数)」から「3000万円+600万円×(法定相続人数)」に課税対象が引き下がる影響で、これまで相続税とは無縁だった層にも他人事ではなく、納税額も確実に上昇するからだ。今回の特集では、具体的に相続税がかかると予測できる首都圏・関西圏・名古屋圏・福岡圏の主要駅マップ・一覧を掲載。土地持ちの相続対策をメインにレポートしている。

2014年7月16日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・医療危機

週刊東洋経済 ...  医療危機
週刊ダイヤモンド ... 2020年からのニッポン
日経ビジネス ... コンテンツ強国へ
週刊エコノミスト ... 地図で学ぶ世界経済

 将来の視点でモノを見るのは経済誌の特徴の一つですが、今週は2つの経済誌が近未来の予測から問題点をあぶり出しています。
 まず最初は『週刊東洋経済』で、こちらは2025年に注目。どういうことかというと、団塊の世代が75歳を超える時代なのです。そこで問題になる「医療」を特集しています。本当にこの国はどうなるんだろう?と思わせられます。これが今週の第1位です。
 次に「2020年」に注目したのは『週刊ダイヤモンド』です。こちらは人口減少が本格化するそのタイミングに注目。図らずも東京オリンピックが終わった当たりからその問題が深刻化していくことになります。これが第2位です。
『日経ビジネス』はKADOKAWAとドワンゴの経営統合にも注目してか、クールジャパンを取りあげました。政府の思惑とは違って、なかなかカネにならない現状が浮き彫りにされています。
 そして第4位は『週刊エコノミスト』です。特集のテーマは「世界地図で見る経済」とでも言いましょうか。確かに世界地図を見るといろいろな動きがわかりやすく見えてきます。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<< 2025年問題の真実

 2025年問題を特集で取りあげたのは『週刊東洋経済』だ。
 少子高齢化が進み、高齢者人口が急増している日本。いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上になるのが2025年というわけだ。そこで問題になってくるのが医療の問題。実際、医療の現場は悲鳴を上げ始めている。いわゆるたらい回し問題、人材不足、医療提供体制の転換などが、その主な点だ。同誌は「医療危機」と題しこの問題の本質と対処法を取りあげた。
 実際、直面している問題は非常に多い。
 高齢者の増加がこのまま続いて行くとどうなるか。まず入院需要が非常に高くなる。15年後のシミュレーションでは都心で入院先が見つからない可能性が20%ほどに達する。もとより日本の医療人口は先進諸国の平均に比べてかなり低く、またその人数も西日本に偏っているため医師不足が起きやすい。さらに現在死亡場所の8割を占めている病院だが、入院が困難になると孤独死等のリスクもあいまって高くなる。
 同誌はこれらの対応策として東京都町田市や千葉県柏市が行なっている「薬剤師や訪問介護事業者などの介護系従事者と医療系従事者間での連携の仕組み作り」にスポットを当て、迫る多死社会に向けての対策をレポートしている。


第2位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 2020年問題の真実

 2020年問題を取りあげたのは『週刊ダイヤモンド』である。
 東京五輪の開催が2020年に決定したが、この年は東京の人口が減少に転じ本格的な人口減少時代に突入するといわれているその分岐点だからだ。それが経済に与える影響は一体どのようなものになるのか。
 ここ数年顕著になってきている「人材不足」はそのいい例だろう。ある外食チェーン大手の幹部は「若い世代の人口が減って、他業種ともバイトの奪い合いが熾烈になっている」と述べている。人材不足の陰には人口減少がちらついているのだ。特につい先日のすき家の騒動のように労働環境が過酷な職業はアルバイトに限らず人材不足が顕在化しており、トラック運転手等は特に人手が少なく、人材獲得に躍起になっている。またIT企業も然り。特殊な技能が必要な職業もやはり人材不足の煽りを受けている。
 人口減少の影響は人材不足だけではない。単純な市場の縮小が進み、消費が減衰することにより、小売業や食品業などの消費者に直結する企業群が沈んで行く。これをどうしていくのか。一方で医療介護や自動車、輸送機界等の加工組み立て型製造業は影響を受けにくいと思われるのだが......。


第3位
■日経ビジネス■ <<< クールジャパンはカネになるか?

 近年まことしやかに騒がれている「クールジャパン(CJ)」。日本のアニメ、マンガ、ゲーム等のポップカルチャー等のコンテンツ産業を総称したものだ。莫大な内需に支えられてきたCJだが、現実はと言うと依然として外貨を稼げないでいる。
 それはなぜか?
 まず一つに日本のCJ関連企業の海外進出率の低さを注視する。例えば7月にフランスのパリで行なわれた海外最大のCJイベント「ジャパン・エキスポ」においても韓国等の商魂逞しいアジア系の業者に侵蝕されていたりしているのが現状だ。この中には非正規品等の違法行為を行っている業者もいるほど。いずれにせよ日本勢がグローバル市場での商機を逸している事に変わりはない。
 他にもそもそもCJが波及した媒体はインターネットが主なものであることも要因の一つとして挙げている。それらの多くはいわゆるネット上への違法アップロード等が占めていて、実際の商用ライセンスはそこまで売れてなく、貿易赤字となっているのが現状だからだ。
 これに対して政府はCJの推進を新成長戦略に盛り込み、税金も投入したが、その多くはコンテンツ人気に便乗した他産業の売り込みであり、実際にCJコンテンツと関係がある事業においても芳しくない結果を残しているのだが......。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 地図を見ると世界経済が分かる

 世界経済はダイナミックに動いている。世界経済をとらえるためにはすなわち世界の今どこで何が起きているかに注意を払う必要がある。ということで、『週刊エコノミスト』が注目したのは「世界地図」である。世界地図を見れば経済は分かるーー。
 特集は2部構成となっていて、第1部はマネー編、生産編、資源編。第2部は輸送編と紛争編。
 第1部では世界のマネーはどのように動いているか、生産拠点は適正か、どこでどのように資源開発がなされているかを追う。マネーの動きでは世界的にマネーフローが起きており、特にアメリカが資金を引き寄せている。その他日本株を揺るがす外国人投資家や中国の地方債務問題にも言及。
 生産編に関しては日系自動車企業がメキシコに多く進出している状況を解説。輸出に好立地なのが大きい。その他iPhoneの生産工場の内陸部への移行(賃金が安くなるため)なども取りあげる。資源編では北米のシェール革命やブラジル沖の深海油田、中東での水資源問題等に注目。
 第2部では、輸送編で成長市場を結ぶインドシナ経済回廊や拡張により利便性が増したパナマ運河、注目を浴びている欧亜間の鉄道輸送や北極海航路。日本ではリニア中央新幹線や山手線新駅等を取りあげる。
 また紛争編ではウクライナや中国の民族問題、南シナ海領有権問題や中東の混乱等をピックアップしている。

2014年7月 9日

【来た!見た!書いた!】 世界文化遺産登録で試される地域の連携力

軽井沢にもかかる「祝登録」の横断幕

 7月の上旬の週末、何年かぶりにJR軽井沢駅に降りてみて、おやっと思うことがあった。改札口を出た広い通路に「祝富岡製糸場と絹産業遺産群世界文化遺産登録」という大きな横断幕がかかっていたからだ。
 多くの人にとって今や、軽井沢は明治以来の歴史ある別荘地というより、アウトレットモールやゴルフ、スキーの街としての印象が強いかもしれない。この日も、新しいモールやフードコートが開いたばかりの軽井沢・プリンスショッピングプラザには、多くの観光客が詰めかけていた。そんな買い物目当ての人たちは、なぜ富岡製糸場の世界文化遺産登録を祝う横断幕があるのか、不思議に思ったことだろう。
 長野県軽井沢町は、東隣に位置する群馬県安中市、さらにその南にあり、富岡製糸場のある群馬県富岡市と今年4月、観光連携協議会を設立した。2015年春に長野新幹線が延伸する形で北陸新幹線が開業するのをみすえて、3つの市町が協力して北陸などからの誘客を進めようという狙いだ。この連携関係があったために、軽井沢駅には世界文化遺産登録を祝う横断幕が掲げられていたのだ。

富岡製糸場の恩恵を受けたのは、実は長野県

 3市町の共通点は、いずれも明治期に建てられた重要文化財の近代化遺産を持っていることだ。富岡市はいわずと知れた日本最初の官営製糸工場の富岡製糸場。安中市は信越本線の横川(群馬県安中市)―軽井沢(長野県軽井沢町)区間にある碓氷峠の鉄道施設。軽井沢町は純西洋式木造ホテルの旧三笠ホテルだ。
 単に時期が一緒だったというだけではない。3つの施設には、それぞれ歴史の上でのつながりがある。
 富岡製糸場は全国から集まった工女たちに器械製糸の技術を教えたが、その技術伝承の恩恵を最も強く受けた地域はお膝元の群馬県ではなく、お隣の長野県だったといわれる。
 どちらの地域も江戸末期から養蚕が盛んだったが、群馬県では明治期に座繰り(ざぐり)製糸と呼ばれる大型の器械を使わない手法が盛んで、富岡製糸場で教えた器械製糸の導入には消極的だったからだ。器械製糸を積極的に取り入れて日本一の生糸生産地になった長野県は、信越本線などを通して、生糸を東京や横浜に運んだ。


明治期の近代化の象徴が集まる建造物の価値

 その信越本線の難所が碓氷峠。碓氷峠がある横川~軽井沢間は標高差が550メートルあり、信越本線の他の区間ができたあとも、最後まで開通していなかった。1000メートル進むと66.7メートル高度が上がる急な勾配を上り下りするため、線路の間に歯車を敷いたアプト式を採用し、1893年に開業した。
 有名なのが横川駅から軽井沢に向けて4キロ強進んだ山中にある碓井第三橋梁(めがね橋)。埼玉県深谷市から運んだ220万個のれんがを使った「日本で最大級のれんが構造物」だ。
 この信越本線開通に伴って、避暑地として注目を集めるようになったのが軽井沢だ。
 避暑地としての軽井沢の始まりは1886年。カナダ生まれの宣教師、アレキサンダー・クロフト・ショーが軽井沢を訪れ、その美しい清澄な自然と気候に感嘆し、家族や友人などにすばらしさを推奨して、夏にこの地へ避暑に訪れたのが最初だといわれている。1893年に信越本線が開通すると、別荘地としての発展の速度を速めていった。
 東京からの交通の便も格段によくなった軽井沢に、日本人の設計・工事で純西洋式木造建築の旧三笠ホテルができたのは1905年。翌年、ホテルとして開業し、文化人や財界人が多く宿泊したことから「軽井沢の鹿鳴館」とも呼ばれていた。
 これらの施設はいずれも昭和期に、廃業したり、新しい路線に代わったりして、現役の施設ではなくなった。


富士山よりも連携が進む富岡周辺地域

 だが、日本の近代化の中で最新の技術を欧米から導入して定着させた「時代を象徴する施設」という点で共通している。3市町はこれらの歴史を後世に継承し、周遊ルートなどをつくり、新しい地域づくりや観光客の誘致に生かす考えという。富岡製糸場だけでなく、こうした周辺施設を巡ることで、近代化にまい進した「明治という時代」を振り返るのは面白い。
 昨年の「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」の世界文化遺産登録の過程では、対象自治体である山梨県と静岡県が必ずしも一枚岩でないことが明らかになった。1年経った今年も、夏の富士山の登山期間が山梨は7月1日~9月14日、静岡は7月10日~9月10日とするなど、足並みの乱れが続いている。富士山は環境対策に「宿題」が残されており、自治体の乱れは課題解消の足かせになりかねない。
 一方、今回の「富岡製糸場」は4つの資産がすべて群馬県内にある。富岡市は軽井沢町以外にも、富岡製糸場の設立にかかわった渋沢栄一が生まれた埼玉県深谷市とも協調関係を築いている。
 対象地域が広い富士山と比べると、富岡製糸場の世界文化遺産登録で直接恩恵を被る地域はかなり狭い。3市町の連携など地域間の連携が広まり、その恩恵を最大限に増やす努力を期待したい。

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・復活日立

週刊ダイヤモンド ... 復活日立
日経ビジネス ... 航空下克上
週刊エコノミスト ... 親と子で考えるおひとりさま
週刊東洋経済 ...  2014後半経済大予測

 日立製作所というメガ企業を取りあげたのは『週刊ダイヤモンド』です。2008年に大幅な赤字を作り、再起不能かとまで言われましたが、現会長の中西宏明氏と前会長の川村隆氏のコンビで再建したわけです。この再建の話を軸に世界の重電業界のなかで、勝ち残っていくためには何をすべきかという視点を併せて特集しています。なかなか読みごたえのある特集で、これが今週の一押しです。
 次に面白かったのは、航空業界を特集した『日経ビジネス』です。エアライン満足度ランキングとともにエアアジアの日本再参入でも話題のLCCの台頭とその攻防の行方を特集しています。
久々に面白いなと思ったのは『週刊エコノミスト』です。いつもとは違う「おひとりさま」特集です。2010年現在、おひとりさまの数はなにせ1679万世帯に上り、総人口の13%を占めるというわけですから、問題は極めて深刻です。なかでも男性の生涯未婚率は20.1%というのですから......。
 今年後半の経済予測を特集したのは『週刊東洋経済』ですが、何号か前に『週刊エコノミスト』でやってましたね。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 従業員総数32万人企業の復活劇

 23年ぶりに過去最高益を更新した日立製作所。2008年「製造業史上最悪の赤字」7873億円からの復活劇は、電機業界の"勝ち組"としてのポジションに定着したかに見える。が、世界に目を転じると、米ゼネラル・エレクトリック(GE)、独シーメンス、米IBMなどといった世界の巨人達が立ちはだかる。今週の『週刊ダイヤモンド』は、この日立を特集する。「復活日立 重電メガ再編を生き残れるか」だ。
 日立復活の根底にあるのは、2010年にスタートした川村・中西体制(当時)による日立グループの中央集権化だ。特集はまずその立役者、中西宏明・現会長兼CEOへのインタビューから始まる。見開き2ページでもっと読みたくなる内容だが、ロングバージョンはネット版「デイリーダイヤモンド」に掲載している。グループ企業約950社・従業員総数32万人の組織を立て直した "豪腕幹部人事"に関する記事も面白い。
 しかし連結売上高10兆円の日立だが、世界の巨人達に対して各事業の規模は大きく見劣りする。今後はグローバル競争で勝ち残る戦略に大きく舵を切ろうとしている。特集では、なかでもGEによる仏アルストムのエネルギー事業買収劇で表面化した重電業界のダイナミックな世界再編劇をとっかかりに、生き残りへの課題を紐解く。
 第2特集は「ゆうちょ銀行の暗夜行路」。


第2位
■日経ビジネス■ <<<  世界の空はもっと安くなる?

 東京五輪の開催も決定し、「開国」が進む日本の航空業界。世界の航空業界では新興勢力が台頭し、「異変」が起きている。そんななか、『日経ビジネス』は2年ぶりに「エアライン満足度ランキング」を実施した。今週はこのランキングを見つつ、「航空下克上」と題して世界の航空業界事情を特集した。
 ランキングは、前回ベストスリー圏外だったANA とJALがそれぞれ2位と3位に返り咲き、おなじみのシンガポール航空は1位だ。しかし、4位はなんとターキッシュ航空。私は乗ったことがありません。5位もおなじみエミレーツ航空。海外出張の多いビジネスパーソンが評価側のメインどころだから、「中東・LCCに日本は勝てるか」という特集のサブタイトルもうなずける。
 しかし、この中東勢、両社とも日本への定期便は1日3便のみ。本来なら圏外でもおかしくない。ターキッシュは長距離でもファーストクラスを設けず、ビジネスクラスとプレミアムエコノミーにはシェフが常駐。調理・盛りつけをして料理を出す。さらにイスタンブールで乗り継ぐ乗客には全クラス市内の宿泊などが無料だったりする。エミレーツは「座席」の項目がトップだ。徹底したサービスの追求が共通項と言えるかもしれない。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 早く結婚しろ! と親は言う

 生涯未婚率という言葉をご存じだろうか。50歳時点で一度も結婚したことがない人の割合のことだ。この生涯未婚率が1990年代以降急増。もともと1〜3%程度のものだったが、2010年には男性20.1%、女性はその約半分となっている。2030年にはこれが男性3割、女性2割になると見込まれている。
『週刊エコノミスト』は今週、「親と子で考える おひとりさま」と題して、他人事ではない生涯未婚者の増加と親世代も含めた単身世帯問題への対応策を特集した。
「自分もいつかは」......。高齢一人暮らしを考えれば、誰もが単身世帯となる可能性を持つ。『週刊エコノミスト』読者世代のただいま切実な問題の一つだろう。そして結婚しそうにないアラフォーの息子や娘を抱え、自身は老人と言っていい世代かもしれない。だから、Part3は結婚しない娘&息子がメインテーマだ。「未婚娘・息子のライフプラン」「子どもの婚活」「娘・息子がニート」。「我が家はもう少し先......」と思っているそこのあなた! 年ごろの息子・娘に「早く結婚しろ」とプレッシャーをかけるのは有効みたいですよ! 婚活に踏み切った男女の約半数が「親からのプレッシャーで婚活に踏み切った」とのこと。
 
 
第4位
■ 週刊東洋経済■ <<< 今年の後半はどうなる?

 アベノミクス2年目である2014年も、はや折り返し地点をすぎた。で、『週刊東洋経済』は「2014後半 経済大予測」を特集した。「今年後半の動向を占ううえで欠かせない25の最旬トピックスを徹底解剖」とある。「経済編」12テーマ、「産業編」11テーマ、それにエコノミスト23人に直撃した「2014年日本と世界はこう動く」、「『会社四季報』で発掘2014年度伸びる会社・沈む会社」で25テーマ。それに「あのニュースの着地点」で、豪雪被害や未だ行方知れずのマレーシア航空機事故などを扱う。今年前半もいろんなことが起こっているものだ。頭の整理にはちょうどいい。
 タイムリーさが売りの巻頭特集は、「名門サントリーはプロ社長に頼った」。売上高2兆円規模、グローバル化を本格化させるサントリーで、新浪氏の手腕は通用するのか。プロ社長起用が相次ぐ名門企業の衝撃人事のレポートだ。

2014年7月 2日

今週の第1位は『日経ビジネス』・・・トヨタ 迫る崖っぷち

週刊経済誌の読みどころ20140702

今週の第1位は『日経ビジネス』

日経ビジネス ... トヨタ 迫る崖っぷち
週刊ダイヤモンド ... 物流ビジネス大異変
週刊東洋経済 ...  得する年金
週刊エコノミスト ... とことん分かるマーケット 2014年下期

 今週の経済誌のなかでいちばん読みごたえがあったのは、『日経ビジネス』のトヨタ特集です。売上高25兆6919億円、営業利益2兆2921億円の会社が実は崖っぷちにあるということで、問題提起としては迫力がありました。読んでみても、「カイゼン」件数が減少していたり、新興国で思うようにシェアを伸ばせない現状がある、といった成功モデルに陰りが見え始めているのではないかというレポートです。豊田章男社長へのインタビューも含めて面白い中身でした。今週の第1位はこれです。
 内容の充実という点では、『週刊ダイヤモンド』の「物流業界」特集も読みごたえがありました。ネット社会になっていちばん注目されるようになったのは物流業界と言っても過言ではないでしょう。この業界の大きな変化を取材して上手くまとめています。これが今週の第2位ですね。
 そして、年金の問題を扱ったのが『週刊東洋経済』です。いったいいつから、いくらもらえるのか。実際に働いている60代以上の人はまだそれほどピンときていないはずで、それをハウツー特集で上手くまとめています。
 第4位の『週刊エコノミスト』は下期のマーケット予測を特集しました。日本株、グローバルマーケット、そして原油や、ガス等の国際商品を扱っています。

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第1位
■日経ビジネス■ <<<  過去最高利益の大企業の前途

 2013年度決算で完全復活したといわれているトヨタ自動車。世界販売では前人未到の年1000万台販売を達成。売上高25兆6919億円、営業利益は過去最高の2兆2921億円だった。だが、現場は危機感をあらわにする。新興国では思うようにシェアを伸ばせず、技術者を世界に送り出し続けてきた生産現場は「製造現場の本質を理解する技術者の厚みが失われつつある」という。
 豊田章男社長は「持続成長を果たす」と宣言しているが、再びの転落も無いとは言い切れない。今週の『日経ビジネス』がトヨタの危機の正体を特集する。
 新興国の中でも特に目覚ましい中国とインド、この二つの国でトヨタが苦戦している。とくにインドでは盤石であった従来の海外小売りモデルが通用しなくなっている。その主な原因は値段の高さだ。低価格帯の車を発表するもはじめは売れたものの徐々にシェアが奪われ、最近は労働者のストライキ等もあり工場が閉鎖した。米国市場でのプリウス販売も鈍化している。最高益に潜む綻びの芽を豊田社長がどのような戦略で乗り越えようとしているか。
 カリスマ性とは縁遠い印象、強いリーダーシップを感じさせない、そんな豊田章男氏。カルロス・ゴーン氏の対極にあるようなキャラクターだが、強い責任感と実直さで異色の経営者像を見せてくれている。インタビュータイトルは「私は太陽となり、土となる」。本人の言葉だ。米国での品質問題で矢面に立った時、トークショーに招かれ最後に口にした「I love cars」のひと言で米国の世論が変わったという。彼が「参考にしている」という経営者、それが伊那食品・塚越会長の経営だったとは。

第2位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 急激に変化する物流業界の動向

 物流業界に異変が起こっている。運送会社は口をそろえて「運べない」「運ばない」と言い、物流費を削る荷主は大改革に舵を切り始めた。また、コンビニエンスストアやインターネット大手等が新たな物流モデルを引っさげて参入しようとしている。今週の『週刊ダイヤモンド』は「佐川男子、クロネコ男子が悲鳴! 物流ビジネス大異変」と題し、変化の時を迎えた物流の世界を特集する。
 1997年には15億個だった宅配便はネット販売による追い風により2012年には35億個にもふくれあがっている。これにより日本の物流網がとうとうパンクした。特に13年の年末商戦と14年春の消費増税前の駆け込み需要では期日通りに荷物が届かないケースが全国で多発した。新しい大口依頼などが運輸会社に断られるケースも相次いでいる。佐川急便がAmazonと決別したのは記憶に新しい。さらにこの構造は長期的に続くと予測されている。物流費の上昇も始まる。これを商機と捉え、新規参入や物流価格に乗り出す企業も出始めている。とくにオムニチャネルを打ち出し、全国1万6千店舗を擁するセブン&アイ・ホールディングスが構築しようとしている物流インフラが注目だ。
 第2特集は「100年もたない年金」。サントリー新社長に決まった新浪剛史ローソン会長の話題も、各誌取り上げている。


第3位
■ 週刊東洋経済■ <<< 制度改正後の年金

 今週の『週刊東洋経済』第1特集は、「得する年金」。
「いつから、いくらもらえるか?」を、基礎知識編、シミュレーション編、年金財政編の3部構成でわかりやすく解説する。
 今年から一部変更になる「年金制度4つのキーワード」、50歳で送られてくる「『ねんきん定期便』が届いたらどこをチェックするか」、「年金を早く受け取るには、遅く受け取るには」、「年金受取額をもっと増やしたいときは?」、「一目でわかるあなたの年金受取額」、「働きながら受け取る60歳以降の年金」、「来年から大きく変わる公務員の年金」などなど、ちょっと気になる年金まわりの情報あれこれが満載、といったところか。
 巻頭特集では、一世を風靡した任天堂の今を「任天堂 孤立する娯楽の王国」としてレポート。スマホに押され、かつての勢いもなく、次の一手も見えてこない任天堂の経営体制に焦点が当てられる。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  今年後半のマーケット予測

「いまマネーはどこに流れているのか?」
今週の『週刊エコノミスト』が「とことん分かるマーケット 2014年下期」と題してマネーの流れを分析する。「日本株編」「グローバルマネー編」「国際商品編」で18人の外部専門家執筆陣が「解」を求める。
 世界的に長期金利の低下傾向が続いている。同時に欧米と一部の新興国の株価は過去最高水準までじわりじわりと上昇し、その変動幅は小さい。ドイツDAX指数は過去最高水準で推移している。欧州債務危機の影響でユーロ圏から流出していたマネーが戻り、自国債や自国株式の購入に当てられているのだ。南欧では特にこれが顕著で、イタリア国債やスペイン国債の利回りも米国債と同水準まで低下した。また今年始めの米国の量的緩和縮小によりマネーが流出した新興国の一部にも資金が回帰している。
 欧米等に資金が戻っている中で、日本株だけ上昇が鈍いのはなぜなのか? 
『週刊エコノミスト』流の識者分析に興味のある方はどうぞ。