2014年5月28日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・リニア革命

週刊東洋経済 ...  リニア革命
週刊ダイヤモンド ... 地銀の瀬戸際 メガバンクの憂鬱
日経ビジネス ... 新・通信覇者 アプリVS キャリア 乱戦の行方
週刊エコノミスト ... 負けない投資術

 時には夢のある世界が見たいと思う時があります。今週の『週刊東洋経済』が、その夢の一端を特集してくれました。もっとも、その夢が現実になるのは今から11年後の話ではありますが。先頃、試験運転にキャサリン・ケネディ駐日大使が乗りテレビ等でも話題になったリニア中央新幹線は、今世紀最大のプロジェクトですが、同誌はそれに42ページを割いて特集としました。これが今週の第1位です。
 一方、沈鬱な問題を取りあげたのが『週刊ダイヤモンド』です。銀行業界ではメガバンク3行が過去最高益を出し、地方銀行も軒並み高収益を出しましたが、しかし、そんな短期的な喜びよりももっと大きな(しかも根源的な)問題が横たわっている、というのが特集の趣旨です。特に深刻な地銀にスポットを当て、5年後には28行が赤字に転落すると「地銀消滅ランキング」で示しています。これが今週の第2位。
 3位に上げる『日経ビジネス』は通信業界の深刻な問題を提示しています。最近台頭著しいメッセージアプリによっていわゆるキャリアが脅かされているというものです。米フェイスブックが先頃1兆9000億円もの資金を投じてメッセージアプリを買収したのもそうした動きのなかで見ればよく分かるようです。
 4位は『週刊エコノミスト』で、特集は「個人投資家への投資指南」です。今の時期に投資指南とはあまり必然性が感じられませんが、興味のある人は押さえておいてもいいでしょう。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<< 本格化する地銀の再編

 今月、銀行業界では史上最高益を記録した地方銀行、メガバンクが続出した。しかし、当の本人達はあまり喜んではいない。今回の好決算が株高と融資先の業績回復によってかさ上げされた「刹那的な」ものだとわかっているからだ。今週の『週刊ダイヤモンド』特集タイトルは、「地銀の瀬戸際 メガバンクの憂鬱」。再編必至の地方銀行と本業崩壊の危機が見え隠れするメガバンク、銀行業界の少し先に焦点を当てる。
 かねてからオーバーバンキングが問題視されていた地銀。ゆうちょ銀行上場による競合と、2040年には半数の自治体が消滅するとも言われる人口減少が追い打ちをかける。しびれを切らした金融庁による再編計画が取りざたされており、地銀は生き残り策に奔走している。
 一方メガバンクも国内において本業である融資や国債運用の利回りを経費が上回る「逆ざや」に転落しており、海外事業は急拡大しているが、人材不足という壁にぶち当たっている。グーグルやAmazon、スクエアなど、金融業は異業種に侵食されつつある。
 今週は第3特集まである。2014年、調子が良かった前期から鈍化しそうな後期に向けた「景気足踏みに負けない会社」。安田会長兼CEOのインタビューもあるドン・キホーテの特集と、盛りだくさんだ。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 五輪の次はリニア

 東京から名古屋まで40分。夢の超特急リニアモーターカーの着工が、ついにこの秋始まろうとしている。総工費90兆円、開業は2027年を目指す。ゼネコンの合い言葉は「五輪の次はリニア」でキマリだ。今週の『週刊東洋経済』は、この「今世紀最大のプロジェクト」を特集した。
 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査では、リニア開業による経済効果は10兆を越える。都心部だけではなく中間駅の設置が決まった県やその駅周辺でも経済効果が見込まれる。リニア東京駅として選ばれた品川駅は、羽田空港までも乗り換え無しでいけることもあり、隣の田町駅まで含めた巨大な再開発計画が進められ、東京と世界を結ぶ玄関口として期待されている。しかし新幹線の三倍の電力消費や自然災害への懸念は? リニアの技術から経済、ライフスタイルへの影響まで、4つのPartでレポートする。
 トヨタの短期集中連載が終わらぬうちに、短期集中連載「社長の器」が始まった。ベネッセHDにフィールドを移す元日本マクドナルドHDの原田泳幸氏、リクシル藤森氏ら、「プロ社長」に焦点を当てる。核心リポートは「疾走するレノボ」だ。


第3位
■日経ビジネス■ <<< 通信業者を追い込むアプリ群

 ケータイで通話やメールを全く使わない若者が増えてきた。5年前には考えられなかった事だ。
 いま、通信業界では世界的規模の覇権交代が進んでいる。通話やメールといった既存のサービス事業が衰退し、LINEなどメッセージアプリが一気に主導権を握り始めている。この大規模な覇権交代を各企業はどのようにして乗り越えようとしているのか。今週の『日経ビジネス』は「新・通信覇者」と題して、アプリVS キャリアの乱戦の行方を追う。
 既存の通信業者ではドコモが「カケホーダイ」という通話料金の月額が定額になるサービスを発表した。従来の従量制課金の旨みを捨て、通信の質でメッセージアプリに対抗する。FacebookはLINEとよく似たスマホ向けメッセージアプリ「WhatsApp」を提供する米ワッツアップを190億ドルで買収した。欧米ではLINEをプリインストールアプリとし、融和の道を歩む企業が増えてきている。米国のベライゾン・ワイヤレスやAT&T社では定額料金制度を廃止し、ITインフラとして(業界では「土管」と言う)の利益の最大化をはかろうとしている。それらの動きを追いながら、覇権を狙うのメッセージアプリ勢力を紹介・分析する。
 そのほか、インサイドストーリー「角川ドワンゴ統合」、スペシャルリポート「踊る不動産マネー」もタイムリーなネタだ。


第4位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  小金持ちシニア向け投資指南
 
 今週の『週刊エコノミスト』は「負けない投資術」。2月にも「負けない投信・ETF」を特集しているので、「負けない」というフレーズは個人投資家への雑誌からの強いメッセージだ。それにしても『週刊エコノミスト』の読者層は小金を持つシニアがメインなのだ......と痛感させられる、最近の特集ラインナップである。いや、バブル未経験で手堅いと言われる団塊ジュニア層も意外と手に取っているのかな? ともかく、「何もしないでいると、波が海岸線を浸食するように資産は実質的に目減りしてしまう」。だから「投資は基本的には、目減りを防ぐために行なうものだと考えよう」という『週刊エコノミスト』の主張は正しいと思う。お時間がある方はご一読を。
 さて、今週は「エコノミスト・リポート」でタイのクーデターをまとめている。政党と王室、憲法裁判所がからみあうタイ独自の政治構造を解説する。「中国の少数民族」では、日本国内で報道が減り忘れ去られているように感じるウイグル族問題について、専門家3人が現状を分析する。