2013年12月30日

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2013年12月25日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・2014年大展望&2030年未来予測

週刊東洋経済 ... 2014年大展望&2030年未来予測
週刊ダイヤモンド ... 2014→2020総予測
週刊エコノミスト ... 経済大予測2014
日経ビジネス ... 強さの秘密 ドイツ

 さて、今年最後の経済誌です。例年通り、『日経ビジネス』を除いた3誌が合併号で、いわゆる総予測ものを特集に持ってきました。特に『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』は例年通り超ボリュームの特大号で、それぞれダイヤが120ページ、東経が146ページとこの特集だけで1冊分の中身です。まずこの2誌について解説しましょう。どちらも甲乙つけがたい中身で、例年ですと来年の総予測ですが、今年は『週刊東洋経済』が2014年の大展望と2030年の未来予測であるのに対して、『週刊ダイヤモンド』はオリンピックを意識してか2014年から2020年までの予測となりました。どちらがどうというわけではありませんが、視点の面白さとページ数も含めて『週刊東洋経済』に分があるかな、という印象です。そこで第1位は『週刊東洋経済』、第2位が『週刊ダイヤモンド』としました。
 第3位は、どうしようかと考えたのですが、年末ということもあり総予測ものに敬意を表して『週刊エコノミスト』とします。
 さて『日経ビジネス』ですが、特に合併号というわけでもなく普通のボリュームです。これはまず同誌の販売方法に由来しています。いわゆる書店売りをせず(キオスクには置くようになった)予約購読制で売っているからで、だからこういう時期も淡々と雑誌づくりをしている感があります。で、同誌の特集は「ドイツ」です。特に製造業で復活を成し遂げてきたその根源に迫ります。地味ですが、面白い特集ではありますね。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<< 来年と2030年を110の予測で迫る

 『週刊ダイヤモンド』はオリンピックを節目とする2020年までを予測をしたが、『週刊東洋経済』はあえてその先の2030年を見据えた。特集は「2014年大展望&2030年未来予測」。
 2020年のさらに先、オリンピックというトピック後の2030年、苦難の未来に希望は見出だせるかという視点を提示し、他誌と差別化を図った形だ。予測項目は、『週刊ダイヤモンド』75個に対し、『週刊東洋経済』110個。ボリュームと項目の多様さでは後者に軍配が上がる。
 人口減少と高齢化、経済のグローバル競争、周辺国との険悪な関係。現在の課題がさらに激しく顕在化しているであろう2030年。人口は1億1000万人、3人に1人が65歳以上の高齢者となる。日本がするべきことは、高齢化のフロントランナーとしてのモデル確立だろう。国内の著名人だけでなく、海外の若手スペシャリストたちにも予測のインタビューを行ない、これが新鮮な視点になている。また、最終章「2030年を読み解く10の論点」の10項目が冷静で面白かった。110個目は「ゲノムが変える医療 病気は『治す』から『防ぐ』へ」だ。
 『週刊ダイヤモンド』と被るトピックも多いが、それこそ皆が注目するポイントである証。読み比べ甲斐があるものだ。予測特集一本で勝負にでただけあり、ボリュームも中身も十分の一冊。13年最後にふさわしい号だった。

第2位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  オリンピックまでの日本を予測する

 2013年、最後の『週刊ダイヤモンド』の特集は「2014→2020総予測」となった。1964年の東京オリンピックから約半世紀で勝ち取った、2度目のオリンピック。ここ数年の傾向であれば2014年度分だけ、それで精一杯かのような将来への不安ばかりが募る予測となるところ。しかし、オリンピックという希望もあり、今年は2020年までの総予測で締めくくられる。
 予測は75個。「2020年への道」「産業・企業」「日本経済」「世界経済・国債社会」「政策・社会・暮らし」「カルチャー」の6つのカテゴリーに分けて行なわれる。来年が正念場となるアベノミクス分析から家電批評まで幅広い。
 そして、途中で挟まれるインタビュー記事も読みどころの1つだ。伊藤穣一・MITメディアラボ所長や南場智子・DeNA取締役、堀江貴文氏など多彩な顔ぶれが並んでいる。また、本誌連載中の『銀翼のイカロス』のモチーフであるJALに池井戸潤が訪ねた記事から、加藤嘉一・工藤泰志による日中関係談義と硬軟織り交ぜてある。年末年始にかけてじっくり読みたい。
 『週刊東洋経済』と同じ230ページ前後なのに、なぜか『週刊ダイヤモンド』のほうが分厚い感じ。さもありなん。中央に「The Interviews」週刊ダイヤモンド100周年 経営者発言史という冊子が付録となっていた。本田宗一郎、松下幸之助、中内功(実際の功の字はつくりが刀)、稲盛和夫ほか、誰もが名を知る経営者30人へのインタビューが掲載されている。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<< 米緩和縮小で、どうなる世界経済?

 先週、「2014年マーケット総予測」を特集した『週刊エコノミスト』だが、今週は「経済大予測2014」。マーケットから経済という枠組みに変えて、世界経済の来る年を展望した。
 第1部は「世界の潮流」、第2部は「日本経済」、第3部は「世界の構造変化」という3部構成となっている。第1部の「世界の潮流」では、特にQE3にスポットを当て、サマーズ元米財務長官へのインタビューを行なっている。
 12月17日の定例会合で発表された、QE3の縮小開始。「14年3月、早くても1月」という世間の見方を覆し、米ダウ平均株価は一時200ドル以上急上昇する動きを見せた。これは、まさしく潮目。
「皆、緩和縮小を織り込んでいる」との声もあるが、軽んじる事はできない。過去のQE1、QE2のように経済が脆弱な国にとっては危機的な状況を引き起こしてしまう可能性がある。また、新興国へのリスクも然りだ。その中で日本、そして世界がどのように変化するかを第2部、第3部で述べる。
 先週、今週と2週続けての予測特集。特集のページ数が少ないのが難点だが、2冊合わせて読むと他誌の特集同様、読み応えはそれなりにある。
 第2特集は「今年こそ本気で英会話」。特に、拡大するオンライン英語教育市場を扱った。


第4位
■日経ビジネス■ <<<  日本はドイツから学ぶべき

 先月、『日本カー・オブ・ザ・イヤー2013-2014』が発表され、VWの『Golf』が同賞に輝いた。乗り心地の良さに高い環境性能、安全性能が加わりながら手頃な価格である事が受賞理由。そして初の外国車受賞ともなり、VWにとっては記念すべき、日本メーカーにとっては辛酸をなめる結果となった。
 これに象徴されるように、近年ドイツの製造業に勢いがある。その強さの秘密にスポットを当てたのが今週の『日経ビジネス』だ。特集のタイトルはそのものズバリ、「強さの秘密 ドイツ」。VWからひも解いて、ひいては国家としての強さまで言及した。
 この特集でのキーワードは「復活」である。実際、ドイツの製造業は一時期へこんでいた。「ジャスト・イン・タイム」に象徴されるトヨタの生産革新により、コスト競争で後塵を拝していたからだ。
 そこからの逆転劇! トヨタからも吸収し、長い時間と準備を重ねていった。そして、生まれたのが「MQB」。クルマの構造を複数の車種で共有化される仕組みのこと、パーツを組み替えることで多様なクルマを作ることができるのだ。これによるコスト削減、複雑化への対応などの利点は数多く、「ジャスト・イン・タイム」並の革新とも呼ばれている。このイノベーションがVWを復活させたというわけだ。
 つまり、イノベーションを含めたものづくりへの考え方が、好調ドイツの源であり、「強い中小企業」を生む地域に根ざした生産を一例として記事では取りあげる。もちろん、メーカーだけの力で成り立っている訳ではない。しかし人口や国土、GDPなど共通点の多い国として、今度は日本が学ぶ番かもしれない。

2013年12月18日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・楽天 ネット通販王国の異変

週刊東洋経済 ... 楽天 ネット通販王国の異変
週刊ダイヤモンド ... 東京電力 救済で笑うのは誰か
日経ビジネス ... 禅と経営
週刊エコノミスト ... マーケット総予測2014

 年末が本当に近づいてきました。今週と来週で今年の経済誌も終わりとなります(まぁ、そうは言っても来年も続いて出るのですけれど)。そろそろ、この時期になると「総予測」ものが特集のタイトルに出てきます。今週は『週刊エコノミスト』がいち早くそう予測ものの特集を組みましたが、他はいたって普通の特集でした。
 そのなかで目についたのが、『週刊東洋経済』です。野球が日本一になったのはよかったが、日本一セールでミソをつけた楽天の特集です。ネット通販の世界では一強として君臨してきた同社のほころび、財界人としての三木谷浩史氏の先行きなど、歪みと考えられる点を洗い出して分析しました。これが今週の第1位。
 第2位は、東京電力の救済問題を扱った『週刊ダイヤモンド』です。自分の町へ帰れなくなった人たちをヨソに事故を起こした側の東京電力は救済されようとしているばかりか「復活」まで画策されているという。どろどろとしたお話です。
 第3位は「禅と経営」の関係を特集した『日経ビジネス』です。故スティーブ・ジョブズが禅に傾倒していたのは有名な話ですが、日本航空を再生させた稲盛和夫もその一人。禅に仕事の法則を見つけます。
 最後は冒頭に紹介した『週刊エコノミスト』のマーケット総予測。4月の消費税増税など難関もある来年の経済について、分析・予測していきます。

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第1位
■ 週刊東洋経済■ <<<  急成長企業のほころび

 今年の楽天は目立っていた。東証一部変更や球団日本一と、年末にかけて話題にのぼることが多かったからかもしれない。しかし、16年で時価総額2兆円企業を、9年で日本一の球団を作ったと考えれば、特別な年であることは間違いない。そこで『週刊東洋経済』の今週の特集は「楽天 ネット通販王国の異変」。
 確かに業績は絶好調である。しかし、異変が起きていると特集は指摘する。その一例が、二重価格問題だ。77%引きをうたった球団優勝記念セールで、一部の商品の通常価格を高額に設定し、そこから割引をしていたことが明るみに出た事件。ただし、同誌が問題とするのはこの二重価格問題ではない。取沙汰されてはいないが、こういった問題はスーパーセール時だけでなく、しばしば起きていた。そして、その都度、出店者やユーザーもリスクを被ってきていた。今後も大手の出店者を取り入れ、さらなる利益を生み続けるだろうが、この「胴元」のセール志向はちと強すぎる気もする。
 財界でも波紋を呼んでいる。三木谷浩史・新経済連盟代表理事は次なるリーダーの呼び声も高かったが、しかし、その自社利益第一の姿勢が強すぎるあまり、冷めた評価も出始めてきたのだ。現代の「楽市楽座」を目指し生まれた楽天。そして、自由経済を理想とする三木谷浩史にとっては、何の曇りのない利益追求姿勢なのだろう。これからも、話題に事欠かない存在であることは間違いない。
 今週は他にも、第2特集「改革か死か 習近平の賭け」。第3特集「今が買い! 銘柄ランキング」と続く。


第2位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  東電救済、最後に笑うのは誰か?

 2011年12月16日に野田政権下で出された事故収束宣言。あれから2年経ったが、どれほどのことが収束したと言えるだろうか。除染・賠償・廃炉どれをとっても、未だ道半ば。というより、まるで先が見えていない。そして、今後の原発との付き合い方も日々、揺らいでいる。7月13日号の第2特集以来となるが、今週の『週刊ダイヤモンド』は東電を第1特集にもってきた。タイトルは「東京電力 救済で笑うのは誰か」。
 "笑うのは誰か"とは挑発的なタイトルだが、東電に政府、地方自治体、金融機関に電力業界と、くんずほぐれつの駆け引きが水面下で激しさを増しているようだ。また、一括りに東電や政府と言っても、大きく2つの派閥がある。1つは、柏崎刈羽原発をはじめとする原発再稼働を目指す守旧派。もう1つは、分社化や外部提携と自前主義を撤廃する改革派。この2つの派閥のどちらが電力・原発の日本の今後の方針となるのか。「東電が長年かけて構築してきた、必ず儲かる"モンスターシステム"を再稼働させて息を吹き返せば彼らの勝ち」(『原発ホワイトアウト』著の現役キャリア官僚)との流れで、負担をすべて国民にツケ回して、東電は復活するのだろうか。電力を巡る現況が見える特集だ。
 第2特集は白斑問題について語る「花王・カネボウ化粧品統合への隘路」。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  スティーブ・ジョブズと稲盛和夫の共通点

 今週の『日経ビジネス』は表紙買いしたい1冊。スティーブ・ジョブズ、稲盛和夫、安倍晋三の顔が横に並び、上にはタイトル「禅と経営 一流が実践する仕事の法則」の文字。全体的に和をモチーフにした表紙である。
 和食が世界遺産になり世界への日本文化の発信が注目されるが、もうすでに世界の著名政財界人に支持される文化のひとつが、禅。日本ではジョブズからの逆輸入で注目した若い世代も多い。しかし、それは単なる偶然ではないと特集は解説する。なぜなら、禅と経営は親和性の高いものであり、生かせることが多いからだという。
 その代表的人物が、稲盛和夫氏だ。西郷隆盛が好んで使った「敬天愛人」や生長の家創設者・谷口雅春の『生命の實相』など稲盛哲学を作った数々の思想がある。そしてその中に、禅があるのだ。例えば、アメーバ経営。花園大学学長・細川景一師は「随処に主となれば、立つ処皆真なり」に通じると説く。どのようなに状態においても主体的に考えれば、そこには真実がある、といった意味の言葉。確かに、アメーバ経営に通じている。
 誌面では、稲盛和夫の考えに加えジョブズの生涯を振り返る。経営者から社員まで、ビジネスで幅広く活用できる禅を説いた今回の特集。この年末年始に深めてみてはいかがだろうか。
 第2特集は「ケリングの研究」。日本人には馴染みが薄い社名だがグッチやサンローランなど22ものブランドを傘下に収めるのがケリング。効率と非効率を使い分ける経営戦略を読み解いた。


第4位
■週刊エコノミスト■ <<<  短期で見れば「買い」

 『週刊エコノミスト』が一足早く、来年度予測を持ってきた。今週の特集は「マーケット総予測2014」。昨年も同様の特集を組んでいた。当時の総予測のテーマは、円安と株高の動きと海外リスク。1万円台回復の瀬戸際で出された記事だと思うと、感慨深い。
 それから1年。今年のテーマは短期楽観、長期悲観。5月に一度落ち込んだりもしたが、引き続き上がり続ける円と株。しかしそれは、これまでの同誌が伝えてきた、実態の伴っていない相場であることを忘れてはいけない。潜在成長率は低下し、少子高齢化や先送りにする財政事情を加味すると、長期的見通しは立っているとは言えない。
 だが、短期的な見方では話は別で、来年も続くと考える。円安と株高、低金利という絶好の相場環境は、これからも投資を活性化し、強気相場は続く。日本株を持たざるリスクという表現も飛び出すほどで、消費増税前の3月までに株価1万6000円〜1万8000円という声も出ている。この状況を鑑みれば、短期とは分かっていてもこの狂想曲に乗らざるをえないのだ。(そんな訳で、今週の表紙にはレコードが描かれたのだろう。The doors の『STRANGE DAYS』とは、なかなかしぶい選曲だ。)
 短期楽観については米国から新興国までの予測が、また第2部では株、為替、金利、商品の各分野での予測がされている。

2013年12月12日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・親と子の介護

週刊ダイヤモンド ... 親と子の介護
週刊東洋経済 ... 介護ショック
日経ビジネス ... 年金はどこまで減るか
週刊エコノミスト ... 節税と脱税の境目

 今週は図らずも、経済誌の特集がかぶりました。どれもビジネスの話というよりは個人の生活に関わるテーマです。まず介護の問題を取りあげたのが『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』の2誌。『日経ビジネス』は年金の問題、そして、『週刊エコノミスト』は税がテーマです。
 どれが、一番かなと読み比べましたが、生活のより切実な部分に迫ったという意味で、『週刊ダイヤモンド』を第1位にしました。親が75歳を過ぎるとそろそろ問題になってくるこの介護の問題を極めて現実的にハウツーとして扱っていてわかりやすい読み物でした。
 一方の『週刊東洋経済』は2025年問題(団塊の世代が75歳を迎える時期)を軸に介護保険制度が改正される2015年をにらんで、どう対応するかをテーマにした特集でした。そこにも、厳しい現実が待っているわけですが......。これが今週の第2位です。
『日経ビジネス』は30年後に支給額が2割減る年金の現実をもっと知っておこうという問題提起を特集で行なっています。
 そして第4位は『週刊エコノミスト』です。節税と脱税はどこが違うのか、この難しい問題をテーマに、どうすれば脱税と見なされずに節税するかを解説しています。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  現実の介護ハウツー

『ペコロスの母に会いに行く』という漫画がある。著者の岡野雄一氏の母親介護体験をもとに書かれたこの漫画。はじめは自費出版だったが口コミで火がつき、先月映画化までされた。
 今週の『週刊ダイヤモンド』の表紙を飾ったのはこの漫画。特集タイトルは「親と子の介護」である。数値やデータを駆使した『週刊東洋経済』に比べ、もっと現実的な事情をこちらでは扱った。
 親と子の介護とあるが、もしまだ介護をしていないのならば、今からやれることがある。元気なうちに親の本音を聞いておくこと。どういった介護を望んでいるのか、そして貯金はどれくらいあるのか。介護とお金は切り離せない話であり、それ次第で今後の方向性が決まってくる。そして、できる限り親の状態を確認するくせをつけることを同誌は勧める。
 では、介護が必要になったら。大切なことは一人で抱え込まないこと。在宅介護の4人に1人が介護うつ。年1万6000件の虐待が起きているなど、介護する側にも危険は潜んでいる。親戚からボランティアまで助けを求め、訪問から通所、泊まりなどの介護保険サービスをフルに活用する。その際、要支援、要介護といった認定がサービス利用の可否が分かれる場合もあるので十分な注意が必要だ。介護する労力も気持ちも、一人で抱え込まず割り切ることがうまく介護をする1つの秘策なのだ。
 第2特集は「3月決算予想徹底分析 業績相場に乗る銘柄はこれだ!」。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<< 介護保険改正でどうなる?

 今週の『週刊東洋経済』の特集は「介護ショック」。『週刊ダイヤモンド』と足並みを揃えたかのようにテーマが被ったが、毛色はだいぶ違う。2015年4月の介護保険改正を軸に、老後の過ごし方を考えるという内容だ。また、社会背景からの解説や数値データを使った切り口が目立った。
 そもそも、介護保険はどのように改正されるのか。ポイントは5つあるが簡略すると、夫婦合わせた年金収入359万円以上で利用者負担が2割に。特養の使い勝手が悪くなり、要支援者向けサービスは低下の恐れ。唯一、低所得者の65歳以上保険料が軽減される。こうまでもしなければならないほど、日本の高齢化は深刻であり、団塊の世代が75歳になる「2025年問題」を前に急ピッチで見直しが進んでいるのだ。
 改正まであと1年とちょっと。大半の人に影響の出る改正であるため、見直しは必須。現状で介護保険を活用しているのならば、月額負担の試算を。まだ平気だと思っている人も、老後の過ごし方を考えてみるべきだ。特集では、月額負担シミュレーションや介護リフォームの仕方など、実例を交えて解説する。また、老後の住まいとして、さまざまな施設サービスの長所と短所を教える。とくに、近年注目されているサービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住という選択を重点的に説明している。「企業別ランキング」や「都道府県別ランキング」も掲載されているので、そちらを参考にするのも悪くない。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  ひっそりと減額された年金

 去る10月からひっそりと減額されたものがある。年金だ。2013年10月から15年までの3年間、一定のパーセントずつ引き下げられることが決まっている。しかし、その3年で終わりだと勘違いしてはいけない。これは始まりに過ぎない。今週の『日経ビジネス』は「年金はどこまで減るか」を特集した。
 そもそも、なぜ年金は減ることになったのか。それは、マクロ経済スライドというからくりが関係する。現役世代の減少、引退世代の増加を勘案し導入されたもので、経済状態に応じて年金額を抑制する仕組み。物価もしくは賃金上昇率から平均0.9%が差し引かれる。これにより、09年時点にあった約150兆円の積立金で、100年間給付することが見込まれる。
 しかしながら、これには2つの前提がある。一定の物価もしくは賃金の上昇と運用利回り。物価もしくは賃金が上がらなければ常に減額となり、また公算通りの運用ができないと積立金が足りなくなる。その場合は、否応なく減額となる。よって、年金が減る事は免れないという風潮があり、現にそうなったのだ。これらの試算をすると、30年後には現在の2割減という数値が出る。また、支給年齢の引き上げも現実味を帯びてきているのだ。
 では、どうすればよいのか。2つある。1つは、早いうちからの準備。記事で紹介される「勝ち組」夫婦は、30年も前から準備をしていた。そして、もう1つは「老後」の生き方を変えること。65歳で引退ではなく、働けるのであれば働く。65歳以上も生産人口に数えられる時代に変わったと認識し、改めることも重要だ。


第4位
■週刊エコノミスト■ <<<  節税するはわれにあり

 あと3週間足らずで今年も終わりとなる。しかし、本当の意味で今年が終わるのは、確定申告が終わってから......。その際、できることならば納める額を減らしたいと思うのが人の常で、いろいろと節税対策を講じてみたりする。しかし、気をつけなければいけないのは、それが脱税にならないようにすること。
 今週の『週刊エコノミスト』は「節税と脱税の境目」と題して、納税に関する知識を教える。
 来年4月から消費税率の引き上げ。2015年から相続税の増税、そして所得税の最高税率も引き上げられる。この増税前は、必然と税務調査の力が入る時期。そんな国税局が最近、ポイントにしているのが「無申告」と「海外取引」。無申告は、通信販売が個人でも手軽にでき、またバレないと思いやすいためだ。そのため調査が入ると、見つかるケースが多い。
 そして海外取引については、14年から「国外財産調書制度」が導入される。これは、5000万円超の海外資産を持つ人を対象に、内訳を税務署へ提出する仕組み。この制度を導入されると、なんと提出済み財産で申告漏れが起きても、加算税を5%減額してくれるのだ。しかし、提出を怠ると逆に5%の上乗せ。まさにアメとムチの制度といえる。
 税務調査がより厳しくなっている昨今。資産隠しは賢明とは言えない。そこで誌面では合法的な、節税を提案する。教育資産の贈与や小規模宅地の評価減、NISAなどなど、シミュレーションを参考に自分に合ったものがある! かもしれない。

2013年12月 4日

【来た!見た!書いた!】各地で勃発する非正規雇用の争奪戦で読み解く正規雇用の増加

千葉県の湾岸地域で非正規社員の争奪戦が起こっている

 イオンモールが12月20日に千葉市に開業する旗艦店「イオンモール幕張新都心」。総賃貸面積は約12万8000平方メートルとイオンの国内ショッピングセンター(SC)としては3番目の広さで、約350のテナントのうち、利用者がなんらかの体験をできる「体験型」が3分の1以上を占めるのが特徴だ。吉本興業が劇場で人気芸人のライブを催したり、東映とナムコが特撮ヒーローの撮影用スーツや小道具などを展示したりする。
 同モールの開業でもうひとつ話題を読んでいるのが、開業を前に、千葉県の湾岸地域で、アルバイトやパートなどの非正規社員の争奪戦が起こっていることだ。
 テナントも含めたSC全体の従業員の数は6000人以上で、テナントが新規に採用する人数だけで3000人を上回る。景気の回復傾向が続き、雇用が引き締まりつつあるところに、日本でも最大級の大型店の開業が重なったため、アルバイトやパートの時給が高騰したり、採用がままならない企業が出たりしている。
 レストランを運営するアメリカンハウスが同モールに開業するカフェの時給は1200円。「開業から3カ月」の限定とはいえ、940円強という千葉県のパート・アルバイトの平均時給をかなり上回る。

自動車大手4社の期間従業員数も今期初頭より4割増

 モールでのアルバイト採用が急増した影響を受けたのが、千葉市に工場を持つ山崎製パンなどだ。クリスマスシーズンを前にケーキなどの生産を担う年末のアルバイトの時給を1000円と前年より100円引き上げたが、応募人数は募集人数を大幅に下回ったままだという。
 求人情報のリクルートジョブズによると、首都圏など三大都市圏のアルバイト・パート募集時の平均時給は前年同月より7円増えて953円だった。増加率は0.7%と過去5年では最高水準の伸び方だ。関東で店舗を展開するスーパーからも「レジ打ちを担当するパート社員が、夏ごろから確保しにくくなった」という声が漏れる。
 その中でも千葉県は前年同月比1.3%増の944円と、増え方が他地域より大きい。イオンモール幕張新都心開業による大量採用が影響しているとみられる。
 非正規社員の雇用を増やしているのは、小売り・流通関係だけではない。11月30日付の日本経済新聞によると、トヨタ、日産自動車など自動車大手4社の期間従業員の数は約9700人と今期の初めに比べて4割も増えた。


東北地域の建設業では人が集まらず、人が育たず 

自動車は需要の変動に備えるため、工場の中で一定の割合は正社員でなく、3~6カ月ごとのの契約で働く期間従業員(期間工)を雇っている。現在は円安による輸出の増加や、来春の消費増税前の駆け込み需要に備えるため、期間従業員を増強している。厚生労働省が11月30日に発表した10月の一般職業紹介状況によれば、輸送用機械器具製造業(自動車業界)のパートの新規求人数は前年同月に比べ43%も伸びた。
 自動車の期間従業員といえば、男性の20~40代が中心だ。働く層が重なる建設業界では、人手不足を懸念する声が強まっている。特に深刻なのが、東日本大震災からの復興工事に大量の人員を必要とする東北地域の建設業だ。
 岩手県内の建設業者は「県内では人が集まらないため、遠く北陸などにも応援を頼んでいて宿泊費などの負担もバカにならない」と話す。「コンクリートから人へ」を掲げた民主党政権時代、建設業は若者から見向きもされなかった。公共事業の減少、業績の悪化を背景に業界内でも人減らしが続いた。
 それが東日本大震災後の復興事業や、自民党政権による公共事業の急増で一転して大量の発注が集まるようになった。高賃金で急いで人を集めようとしても簡単には人が育たない状況だ。


それでもまだある非正規と正規社員の雇用の差 

 長年デフレで苦しんだ日本経済を振り返れば、非正規といえども雇用の増加や賃金の上昇は喜ぶべきことなのかもしれない。ただ現段階では、非正規ほどには正規社員の雇用は増えていない状況だ。現在の円安による輸出の好調や、株高による高額消費などがどこまで続くか強い自信を持てないでいるからだ。
 10月の有効求人倍率(季節調整値)は前年同月を0.03ポイント上回り、0.98倍となった。だが正社員の有効求人倍率は前年同月比0.1ポイント上昇の0.61倍にとどまる。一方、常用的パートタイムは0.13ポイント上昇の1.12倍。非正規社員と正規社員の間には、まだ大きな雇用環境の差がある。
 今年8月の本稿でも指摘したように、昨年末に誕生した安倍政権の経済面でも最大の成果は「安倍政権の登場自体が『政策の不確実性』を大きく削減することにつながった」(経済学者の池尾和人氏)ことにある。不確実性が減り先行きの見通しが立てやすくなったことで、家計は消費に対して積極的になり、企業は設備投資や賃金にも手をつけるようになった。
 正社員の採用を増やすには、企業にさらに先行きへの自信を深めさせることが必要だ。


今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・激烈!流通最終決戦

週刊ダイヤモンド ... 激烈!流通最終決戦
週刊東洋経済 ... 浮かぶゼネコン 沈むゼネコン
日経ビジネス ... 東電解体
週刊エコノミスト ... 緩和相場の毒

 経済に動きがでてきたゆえなのでしょうか。今週の経済誌には業界をえぐるような特集が多く、それなりに問題点を引っ張りだしていて面白く読みました。そのなかで、いちばんビビッドだったのは『週刊ダイヤモンド』でした。いまリアルとネットの間で客の奪い合いを繰り広げている小売業の現場を取材した特集を組んでいます。いま身近な小売の現場でどんなことが起きているかを知るには格好の特集です。これが今週の第1位。
 次に面白かったのは、ゼネコンを正面から取りあげた『週刊東洋経済』です。オリンピックが始動し始め、国土強靭化、復興、リニアと活況を呈してきた建設業界ですが、そう喜んでばかりも居られず,至る所で問題が噴出しているようです。特に人不足は大きく、その辺りの問題すべてひっくるめてバブルに沸く業界の現状をレポートしています。
 第3位は東電問題を取りあげた『日経ビジネス』です。小泉元首相の原発即ゼロ発言で揺れる自民党ですが、実際の問題点はどこにあるかをレポートしています。そして第4位は『週刊エコノミスト』で、金融緩和の負の部分に絞ってレポートしています。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<< ネットの圧力に耐えられるかリアル店舗

 量販店がショールーミングされていると噂される通りの結果が発表された。ヤマダ電機が42億円の赤字を発表したのである。一部上場後初。量販店で下見をしてネットで注文するという流れに打ち勝てなかったのが大きい。従来の成功モデルは簡単に崩壊する一つの例であり、ネット通販の力を示す結果となった。この流れは家電だけではなく、流通全体にも起きている。
 今週の『週刊ダイヤモンド』の特集は「激烈!流通最終決戦」。総合小売りにコンビニエンスストア、ネット通販とどこをとっても盤石な企業はない。生き残りをかけた試みをピックアップした。
 アパレルでのネット革命としてスマートフォンアプリ「WEAR」を取りあげた。「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイが10月末にリリースしたもの。店舗にある商品のバーコードから情報を読み取り、コーディネートやネットで買うことができる。喫緊の課題でもあるオムニチャネル(ネットと現実を横断した販売戦略)として注目されている。商業施設各社の反発など、まだ波には乗れていないが1つの試みだ。
 特集では、「ヤフーショッピング」の賃料とロイヤリティの無料化、セブン&アイのPBなどその他の試みが記される。なぜどこもかしこも動いているのか? その答えは鈴木敏文・セブン&アイ・ホールディングス会長のインタビューにあった。「肝心なのは過去の成功体験を捨てて、どれだけ挑戦できるか」と述べ、サイクルの速さとそこに対応する大切さを語った。この業界において、決戦は日々行なわれているのだ。
 第2特集は「もう黙っていられない!地域住民の異議申し立て」。


第2位
■ 週刊東洋経済■ <<<  市場の拡大が急過ぎて追いつけないゼネコン

 今週の『週刊東洋経済』の特集は「浮かぶゼネコン 沈むゼネコン」。五輪にリニアとバブル到来とも言わんばかりの賑わいを見せるゼネコン。五輪特集の1つとして取りあげられる場合が多かったが、単体の特集としては初。今年では『週刊ダイヤモンド』2月9日号「公共工事バブルで踊るゼネコン」以来というご無沙汰ぶりだ。
 良い話としては、公共民間合わせた需要の拡大で受注件数、単価ともに上がっている。しかし、悪い話もある。その拡大が急激すぎて追いつけていないことだ。特に、人員不足が大きなボトルネックとなっており、一朝一夕ではどうにもならない。これが「浮かぶゼネコン 沈むゼネコン」の所以。
 また、需要拡大によりデベロッパーにも深刻な影響を与えている。ゼネコンの案件には、公共工事(土木)と民間工事(建築)の2つがある。土木は比較的採算性が高く、今春の労働単価の引き上げでさらなる収支改善に向かっている。しかし、問題は建築だ。もともと内装工事などに手間のかかるマンション。そこに資材高による建築費高騰と作業員不足の労務費アップが加わり、粗利率はほとんど5%以下。本社経費を考えると赤字も出てくる。こういった状況がデベロッパー、さらには販売価格上昇で買い手にも関わってきている。特集では「地方ゼネコンの実態」や「全国未上場ゼネコン経営健全度ランキング」なども扱う。
 第2特集は「生き残りを懸ける卸売市場」。伝統か、遺物か。イチバの生き残りを伝えた。


第3位
■日経ビジネス■ <<<  どうすればいい? 東電

 11月12日の日本記者クラブで、小泉元首相が「原発即ゼロ」にすべしとの考えを明確に示したことで、自民党は揺れている。一度はなんとなく収まっていた原発問題が、再び遡上に乗ってきた。
 今週の『日経ビジネス』の特集は「東電解体」。福島第1原発の処理を核として、東京電力をどのようにしていくのかは喫緊の課題である。現在、社内分社や分割売却などの案が出ており、東電が発表予定の総合特別事業計画には社内分社が盛り込まれそうだ。しかし、本特集ではそれでは不十分だと唱える。なぜなら、社内分社が国民のための仕組みではないからだ。
 現在の案の場合、廃炉事業は分社の1つという位置づけになる。これでは、今までと根本では変わらない。そして、賠償や除染費用は事業利益から捻出する。過去の業績から見ても現状の利益で補えるはずもなく、大幅な値上げか国費をつぎ込むことになる。これでは国民の負担は増すばかり。そこで、法的整理という方法を提示する。今までも幾度となく浮上した案ではあるが、大きく3つの理由で取り下げられてきた。1、社債の償還が優先され費用が払えない。2、電力の安定供給が難しい。3、社内のモラールが下がり事業の担い手がいなくなる。
 誌面では、3つの理由に対して真っ向から考えをぶつける。償還の相対的優先、海外の電力会社M&A事情、作業員の身分保障などを例に出して。


第4位
■週刊エコノミスト■ <<<  金融緩和がもたらす毒
20131202_週刊エコノミスト
緩和相場の毒

 ここのところ、日米の株価が良好だ。9月に開催された連邦公開市場委員会の前、株価は下がっていた。しかし、量的緩和の縮小は発表されず株価は復調、そして上昇へと向かった。この流れどう読むべきか? 今週の『週刊エコノミスト』は、「緩和相場の毒」という切り口で読み解く。
 金融緩和の目的は、投資を含めた市場の活性化である。それを考えれば非常に効果が出ているというのが現在の状況である。いずれは行なわれるだろう金融緩和縮小までの猶予がさらに伸びたわけだから、当然と言えば当然。しかし、これは健全な姿なのだろうか? 世界的投資家のカール・アイリーンは特集のなかでこう説明する。
「多くの企業の業績は幻影といえる。好経営や好景気に支えられているのではなく低金利に支えられているからだ」
 この発言の後、米国株は一時沈んだのだからあながち嘘とは言えないか?
 このように専門家のなかには実績以上の株価という見方は強く、そしてマネーゲームのタネにされてしまう。金融緩和の功罪ともとれる現象である。そしてこの先には、債券などの安全資産の利回りの低下、さらに将来的な利上げによる価格下落リスク。そしてハイイードル債に向かう動き。これが低金利の成れの果てだと、同誌は語っている。緩和相場の薬も、使い過ぎれば毒となる。言い得て妙な話だ。
 第2特集は「著作権延長は日本の衰退招く」。TPPにより、著作権が死後50年から70年になる!?日本経済から文化まで、延長が与える影響を論じる