2013年7月31日

今週の第1位は『週刊ダイヤモンド』・・・ヘッジファンドが仕掛けるバブル相場

週刊ダイヤモンド ... ヘッジファンドが仕掛けるバブル相場
週刊東洋経済 ... 住んで損する街 得する街
週刊エコノミスト ... 食える弁護士、食えない弁護士
日経ビジネス ... 安倍晋三

 世界中のヘッジファンドが雑誌のアンケートに答えるという画期的な企画を盛り込んだ「バブル相場」の特集を『週刊ダイヤモンド』が組みました。先週『週刊エコノミスト』が「機関投資家の正体」という特集を掲載しましたが、それをさらにパワーアップさせ、これを読めば現在のヘッジファンドの動向がよく分かる=バブル相場の行方が見えてくるという図式の特集になっています。これはなかなかの者で、今週の第1位です。
 次に取りあげたいのが『週刊東洋経済』です。全国の住みやすい街、行政サービスの行き届いた街をランキングにして特集しました。東洋経済は『都市データパック』という全国の都市のデータ集を発行している強みがあって、それをうまく使いながら取材と絡めて面白い特集に仕立てました。
 第3位は『週刊エコノミスト』です。特集のテーマは「弁護士」。4月に、税理士・会計士の特集を組み、その悲惨な現状をレポートしましたが、今度はその弁護士版です。もっとも弁護士の方は強者と弱者に分かれる格差社会になっているようです。
 そして第4位は『日経ビジネス』です。参議院選挙も終わり、ねじれを解消した与党自民党が一層の強みを発揮していく、そのリーダーである安倍晋三首相の特集です。「強い首相」は本物か、というサブタイトルが効いていますが、中身はちょっと薄かったかな? という感じです。

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第1位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  ヘッジファンドがアンケートに答えた

 先週の『週刊エコノミスト』「機関投資家の正体」に引き続き、今週『週刊ダイヤモンド』が「ヘッジファンドが仕掛けるバブル相場」という特集を組んだ。ヘッジファンドがこれだけ取り上げられ、分析されるということは、以前の「得体の知れない」存在から「メジャー」な存在へと変質したということだ。その変質の背景は本誌Part1に詳しい。
 特集のウリは、「海外ヘッジファンド 総力アンケート」だろう。ヘッジファンドに幅広い人脈を持つパルナッソス・インベストメント・ストラテジーズと組んで大手ヘッジファンドを中心とした海外投資家に直接アンケート調査を実施したものだ。7月初旬に120社に向けて発信し、20日までに実に48社からの回答を得て集計されている。「回答数の多さから、日本への関心の高さがわかる」(パルナッソスのチーフストラテジスト宮島秀直氏)という。デジタル版「デイリー・ダイヤモンド」に記事番号(本誌38p掲載)を入力すると、アンケートの最新完全版も閲覧可能だ。
 ヘッジファンドの間ではすでにコンセンサスがとれている長期投資テーマがあるという。それは「新興国バブル崩壊、次は先進国買い」だ。2000年代のテーマはBRICs、そしてこれからは先進国=G3(日米独)。なんだか日本としては景気がよくなりそうな話だが、もちろんことはそう単純ではないのはみなさんもご承知の通り。メディアへの露出を嫌うヘッジファンド。シナリオや戦略を説き起こし、「幽霊だと思っていたもの」の足が見えてくる特集だ。投資家ジム・ロジャーズ氏へのインタビューなど盛りだくさん。ご一読を。


第2位
■週刊東洋経済■ <<< 母になるなら流山市!?

 人口減と高齢化は自治体にとっても死活問題だ。そのために、多くの街が将来の税収源である若者の獲得に躍起となっている。「日本一子育てしやすい市」とか、「『株主総会』を開催する市」とか、差別化を図りつつ勝ち組自治体を目指している。自治体の行政力・財務力は住む人の生活に直結するし、将来の地価にも影響を及ぼすだろう。今週の『週刊東洋経済』は「住んで損する街 得する街」と題し、住民側からみた行政サービスという観点から街を評価する特集だ。わが街がどういう評価なのか、誰しも興味あるところだろう。
 特集Part1は「住む人の心をつかむ行政サービスはこれだ!」。例えば、千葉県流山市は「母になるなら、流山市」というキャッチフレーズで、子育て支援をアピール。保育園への送迎バスや親子参加型イベントも行う。その効果か、2005年と比べて現在1万人も人口が増えた。その他にも、介護や防災などで秀でた自治体が紹介されている。
 Part2「あなたの街の医療・介護は大丈夫か」では、2030年を予測。大都市だから医療・介護が有利......ということはないらしい。その他にも、財政ランキングや行政サービス比較などランキングも豊富な本特集。わが家のある街の将来性をチェックしてみてください。
 第2特集は「高くても売れる! 沸騰 アウトドア市場」。ゴルフやスキー、テニス人口が減少するなか、一人気を吐くこの市場のいまがわかる。「一目でわかるアウトドア業界地図」も小振りながら力作だ。


第3位
■ 週刊エコノミスト■ <<<  ワーキングプア弁護士登場

 今週の『週刊エコノミスト』の特集は「食える弁護士、食えない弁護士」。今年4月9日の同誌が「食えない税理士・会計士」という特集だった。タイトルから推測すると、まだ弁護士の方が救いはあるようだ、果たしてどうなのか。
 端的に言えば、二極化が進んでいる。4大事務所に勤められれば初年度から年収1000万円は堅い。その一方で、年収200万円の「ワーキングプア弁護士」が出始めている。平均を比べてもここ10年で、収入で約500万円、所得で200万円減少している。原因の1つに、司法制度改革による受給の均衡が崩れたことがあげられる。訴訟数の増加により弁護士ニーズが増えると考え、新司法試験を開始。これにより毎年2000人もの合格者を出した。しかしながら、訴訟件数は逆に落ち込みを見せる結果となり、均衡は崩れたのだ。また、努力が足りないという声も聞こえる。村上政博・成蹊大学法科大学院教授は「もう弁護士は特別な資格ではなくなった。自分のキャリアアップにつなげるための一資格にすぎない」と言い切る。「弁護士になってからも、努力がないと生き残れないという、当たり前のことが顕在化しただけではないか」と本誌は指摘している。
 このような弁護士過多の時代。良い弁護士を見抜くことも大切になってくる。そこで特集では、記事「弁護士業界 基本知識」や記事「企業が信頼する弁護士ランキング」などで、知っておくべき知識を伝える。また第2部「第一人者が斬る!企業法務」では、現場をレポートした。知的財産権、企業統治、国際紛争、国債租税と今やどの企業も関わらざるおえないテーマが集まっている。


第4位
■日経ビジネス■ <<< 何が首相を強くさせたか

 特集タイトル「安倍晋三」。表紙はボクシンググローブをはめた安倍首相のイラスト。今週の『日経ビジネス』はどストレートに選挙を、いや安倍晋三を特集する。
 7月21日に行われた参院選、自民党が圧勝した。これにより、「ねじれ」が解消され、向こう3年は国政選挙が行なわれない公算が大きい。2006年に辛酸をなめた男は見事、返り咲きを果たしたのだ。なぜ、今回は「強い首相」なのか? それは、一冊のノートによるものだった。そのノートとは、2006年の退陣後から気付いた反省点や教訓を安倍晋三自身が綴ったもの。この6年間、ことあるごとに読み返しているらしい。特集では、改善に繋がった点を2つあげる。1つは、「情に流されてはいけない」。「お友達内閣」と揶揄されたチーム安倍体制から、首相を頂点とするピラミッドが各省庁を統括する体制に変貌した。情より実務、実力での人選。もう1つは、「政策の優先順位を冷静に判断する」。大きな政策には時間がかかってしまう。そこで、まずは目に見える実績を積み重ねていくことで、安定を計ったのだ。当たり前のことを着実にやっていくということか。安倍晋三は理念先行型からリアリストに脱皮したらしい。
 しかし、TPPに原発、外交、経済と難題は続く。「ねじれ」という言い訳がなくなったこれからが、正念場だ。
 第2特集は「ゲームを『リセット』せよ」。最近なにかと特集が組まれるゲーム業界。今回は家庭用ゲーム機、ソーシャルゲーム、そしてゲームセンターにおいての次世代を、「リプレー」をキーワードに探る。