2013年6月11日

今週の第1位は『週刊東洋経済』・・・起業100のアイデア

週刊東洋経済 ... 起業100のアイデア
週刊ダイヤモンド ... もうダマされない!歯医者の裏側
週刊エコノミスト ... 中国・韓国の悲鳴
日経ビジネス ... 沸騰 ・ 不動産次の風景

 今、それほど大きく取りあげられていませんが、ベンチャーがブームだというのをご存じですか? 実は、IT系を中心として利益を上げている企業の多いこと。だからベンチャー企業の異業種交流会も盛り上がっています。というわけで、今週の経済誌で面白かったのは『週刊東洋経済』でした。特集のテーマは「起業」。というより起業家群像といいましょうか。私たちが発行する『CEO社長情報』で取りあげた企業も多く掲載されていました。
 第2位は歯医者を取りあげて特集に下『週刊ダイヤモンド』です。コンセプトは「だまされない」確かにまじめな歯科をよそ目に危ないインプラント手術で儲けている歯科も多いと聞きます。しかし、根本にあるのは歯科医師が多すぎることではないでしょうか。
 第3位は『週刊エコノミスト』です。特集のテーマは中国と韓国。2つの国の経済が低迷している原因を(両国ともその原因としてに本の金融緩和政策による円安をあげていますが)根本から探るという特集です。
 そして第4位は『日経ビジネス』で特集のテーマは不動産です。しかし小ぶりの特集で首都圏に焦点を当てているので、今ひとつの感は拭えませんでした。

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第1位
■週刊東洋経済■ <<<  100人の起業家の顔をみてみよう

「この国には起業家がもっと必要だ!! 起業100のアイデア」。今週の『週刊東洋経済』の特集タイトルだ。つまり『週刊東洋経済』が紹介するベンチャー企業100!。弊社『CEO社長情報』にも登場したベンチャー企業が何社も登場する。昨年秋、『日経ビジネス』が「100シリーズ」と銘打ち、「日本を救う次世代ベンチャー100」を特集し、そのパワフルな内容を絶賛したが、約8ヵ月経て、起業家の顔ぶれや注目分野はどう変化したのだろうか。また、雑誌独自の視点はどこにあるのか? そんなことを考えながら読ませてもらった。40ページ超の特集だ(『日経ビジネス』もほぼ同じボリュームだった)。
「ここ最近、ベンチャー企業の活躍が目立つようになったのは偶然ではない」との一文から始まる。ネットや通信の技術革新が相次ぎ、以前より多様な分野で起業しやすくなっている。また、少額の投資で企業を支援する動きも活発だ。<金融>、<教育/学習>、<情報/メディア>、<クリエイター/求人>、<メーカー/デバイス/テクノロジー>、<ファッション/食>、<各種サービス>、<ウェブ/広告>の8つのフィールドに分け、1社400〜800字で紹介していく。アイデアを事業につなげた100人の起業家の顔を眺めるのも楽しい。
 この特集の読みどころは、他にもある。まず、起業への知識と経験をもつ社長へのインタビュー記事だ。南場智子 ディー・エヌ・エー ファウンダー取締役、坂本孝 俺の株式会社社長、藤田晋 サイバーエージェント社長と蒼々たる顔ぶれが並ぶ。活性化するVCの活動も「ベンチャー支援のいま」、「事業会社がベンチャーに投資するワケ」にレポートされていて読み応えがある。「1000社以上を生んだノキアのリストラ支援プログラム」などの記事も面白い。


第2位
■週刊ダイヤモンド■ <<<  歯科医の供給過剰

 多いなあ...と感じる国内のコンビニエンスストア数はだいたい5万件弱。それに対し、歯科医院は7万件弱。歯科医は10万人当たり50人が適正とされるそうだが、いまや80人。完全に供給過剰だ。しかも予防意識の高まりで虫歯は減り、歯科医療費は財政的に厳しく抑制されている。歯科医過剰→診療所の経営悪化→患者争奪戦→自由診療&保険診療トラブル→患者の不信と、負の連鎖を招いている。しかし患者側はいい歯科医、信頼できる歯科医との出会いを求めている。
 今週の『週刊ダイヤモンド』第1特集は、「もうダマされない!歯医者の裏側」だ。特集は歯医者と業界の実態を知り、読者が良い医者と治療方法へたどり着けるように情報満載だ。話題のインプラント、その他の最新技術、治療費のカラクリや医者の見分け方を紹介する。インプラントに関しては、全国のインプラント対応医療機関一覧を掲載。年間治療本数や対応している術式・保有装置、費用などを並べる。また、特集の最後では「歯医者・歯科大の末路」を紹介。供給過剰の現状にもかかわらず、学生集めに躍起になる大学。そのためキャンパスには留学生と留年生が溢れるところもあるようだ。
 第2特集は「成長続く最後の市場 アフリカで勝つ方法」。『日経ビジネス』の「現地徹底取材 アフリカ」が記憶に新しい、アフリカ。本特集でも、投資先としての将来性と日本の出遅れが指摘される。つけ毛市場で成功するカネカは、『日経ビジネス』に続き『週刊ダイヤモンド』でも紹介されている。

第3位
■週刊エコノミスト■ <<<  円安の影響だけじゃない中韓の低迷

 今週の『週刊エコノミスト』は「中国・韓国の悲鳴」。高い経済成長を続けてきた両国が今、転換を迫られているという特集だ。冒頭は円安による影響が挙げられる。景気動向とはかけ離れた不動産価格の高騰は、だぶついた日本マネーが中国に流れたからだと日本を非難する中国。もう一つの国、韓国もウォン安の勢いを借りて伸ばしてきた輸出が、一転してのウォン高となり輸出競争力を失うのでは、との懸念が高まっている。ゆえに両国ともに日本の金融緩和政策を批判するという構図である。しかし、それが特集の根幹ではない。もっと根深い問題を抱えている両国を、それぞれ中国編と韓国編とでレポートしているのだ。
 中国編では、過剰な生産力や格差などと同時に、「不透明性」がキーワードとしてあげられている。香港との間で起きている「ニセ輸出」問題や官僚への「倹約令」による余波など、国家として問われる問題だ。
 また韓国編は、一言で言えば「成功モデルの崩壊」。1強となったサムスンの成長モデルの不全や不動産神話の崩壊。少子高齢化など日本と被る問題も多い。岐路にさしかかった中国と韓国と特集では描かれるが、両国と密接な関係を持つ日本も他人事ではない。
 第2特集は「女子力が日本を救う」。『週刊エコノミスト』としては珍しい特集だ。4月9日号のエコノミストレポート「女性ファッションに『ぽっちゃり』の時代が来る?」を思い出す。今回の特集は、企業において女子力をフィーチャー。今春、就職内定率で女性が上回るなど、社会進出は当たり前になってきた。しかしながら改善の余地はあり、女子力をテーマに可能性を探る。


第4位
■日経ビジネス■ <<<  盛り上がる不動産の行く末

 このところの経済誌では、毎週1誌は必ず、アベノミクス絡みの特集を組んでいる。中でも"株"と"不動産"がメインテーマというわけで、今週の『日経ビジネス』の特集は「沸騰 ・ 不動産 次の風景」と題した。
「大提言」といった訳ではなく、不動産事情をいくつかピックアップした特集である。大きく分けて3つある。各層の不動産事情「金持ちも庶民も走る」、価格上昇する駅はどこだ「アベノミクスで上がる場所 下がる場所」、日本経済復活かバブル再来か「日本買い漁る 海外勢」。
「金持ちも庶民も走る」は、不動産争奪戦の大きな流れを実話と共に紹介。富裕層は超優良物件を「瞬間蒸発」でおさえる。中間層も続きたいが超優良物件は数少なく、優良物件を狙うことになる。「お金がある人たちの話だ」と思うかもしれないが、庶民も消費増税の前に住み替えを狙って動いている。
 そうなった時にどのような場所を狙えば良いのか? それが「アベノミクスで上がる場所 下がる場所」。「駅別利回り」で街別に首都圏の不動産価値をランクづけする。結果は当たり前すぎるくらい当然で、人口増加が期待できるなど将来性のある街に高評価がついている。そして話は海外勢へ。盛り上がっているのは外国人も変わらない。
「日本買い漁る 海外勢」では、私募REITや大型物件取引などに絡む海外勢の動きを取りあげている。3つの現状から不動産を読み解くが、楽観視はしていない。最後の項「異次元緩和がもたらす歪み」では、これも当たり前のごとくバブルを懸念して終わっている。
 第2特集の「自動運転がやってきた」はSFのお話が現実になりつつあるという記事。実用化を目指す企業と、これからの自動車を考えている。